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閑話 勧誘
しおりを挟む「失礼ですが少しお話の時間を頂けませんか?」
仕事を終えて【オリアナの酒場】を出て家へと帰っている途中で高齢のかなり身なりの良い男性からそう声を掛けられた。
「どちら様ですか?お会いした事は無いと思いますが」
私は高齢の男性を警戒し視線を逸らさすにそう言うと高齢の男性は少し驚いた顔をした後に頭を下げて口を開く。
「これは失礼しました、私はルナード伯爵家に長年執事として使えているギレス・レリーフと申します、今回はいきなり声を掛けるという無礼をしてしまい申し訳ございません」
「は?」
え?ルナード伯爵家の執事さん?え?何で私に声を掛けて来たの?あ!そう言えばリアちゃんが【赤猫亭】の権利書を取り返してくれたのはルナード伯爵家だと言ってたわ!!
「もしかして【赤猫亭】の権利書の件ですか?」
私がそう言うと執事さん・・・・ギレスさんが首を左右に振り口を開く。
「その件ではございません、ですがその件に関してはもう気にしないで頂きたいと思います。あの件は別の件を調べていたら出て来た問題でしたので言い方は悪いですがついでと言う感じなので」
私はその言葉に首を左右に振り口を開く。
「ついでででも私の夫の仇を取って頂いたので感謝しています、お手数ですがご伯爵様にお礼を伝えていただけませんか?私がとても感謝していた・・・と」
ギレスさんは真剣な顔で頷きそれから口を開く。
「それでこの件とは別件で貴女と少し話をしたいのですがお時間を少しいただけないでしょうか?」
私はその言葉に真剣な顔で頷く。
お世話になったのだから『話を聞かない』お世話と言う選択はない。
「わかりました、で話を・・・立ち話もなんですからここから少し行った所に喫茶店がありますのでそこで伺います」
ルナード伯爵家の執事さんがわざわざ話をしに来たんだから立話で済ませられる問題じゃないだろう。
・・・・・・・・・・・何でそんな話を私に持ってくるのかがわからないんだけど!!
私達は目的の店に入り向かい合うように座りお茶を頼んですぐにギレスさんが口を開く。
「わざわざ時間を取って頂き感謝します、今回私がルルナ様にお声掛けをした理由なのですが、ルルナ様は【赤猫亭】を再開店する気はあるのでしょうか?」
ん?どう言う事かしら?さっき権利書は関係ないと言っていたはずだけど?と思いながら口を開く。
「リアちゃんから権利書は受け取りましたが私は店を再開店させるつもりはなありません」
あの店は私とクラークが揃ってないといけない場所だから・・・・私1人で店を再開してもきっと長続きしない。
私の答えを聞きギレスさんは少し考えた後に真剣な顔で口を開く。
「でしたらルナード伯爵家に仕えませんか?」
「は?」
いきなり何を言い出すのこの人?私は平民よ?まあ探索者をやってたから腕っぷしは普通の人よりも強いけど。
そう思いながら固まってるとギレスさんが真剣な顔のまま口を開く。
「ルナード伯爵家に仕えるという形にはなりますが正確に言うとある御方のお世話係をして頂きたいのです」
・・・・・・・・・どう言う事?伯爵家ならそう言う人材はかなり居ると思うんだけど?私より高レベルの人が。
「そのお方の名は・・・・フローリア・ランズ」
「は?」
何でその名前が出てくるの?
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