レディース異世界満喫禄

日の丸

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閑話 王宮での悪巧み

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「今日相談したいのは、レンに関する事を相談したい」


胃薬を飲んで一息ついた所で話を進めることにした。


「レンの?」


アストレイが意外そうな顔で聞いて来たので頷く、まあさっきの会議を聞いていたから国に関する相談だと思っていたのだろう・・・・・・間違ってないぞ!


「さっきの会議の情報・・・・・レンが持ってきたのだ、しかもかなり特殊な方法で」


「あいつが?特殊とはどういう方法だ?」


不思議そうな顔で用意してある紅茶を飲んでいるアストレイ・・・・・聞いて驚け!


「神様から聞いたそうだ」


ティーカップを口元に持っていった状態で固まるアストレイと、椅子に座った状態で固まるエルス。


「そうなるよな」


俺も似たような感じだった・・・頭痛もしだしたしな。


「・・・・・・本当か?」


「神の巫女も肯定している」


レンやアルナー殿から聞いた話をそのまま二人にすると、アストレイは額に手を当ててため息を、エルスは深い深いため息をついていた。


「つまりレンは神と宴会をして来て仲良くなり、何かしらのやり取りができる・・・・と?」


アストレイが額に手を当てたまま結論をいってきた、ざっくりしてるが概ねそれで合ってると思う。


「それで相談なんだが・・・・レンに対する褒美の事だ、国内の膿に対する指摘、巫女の命を守った事、巫女に関する情報、そしてアラビータとの戦火の火種を取り除いた事に対する褒美・・・・【メイシェル王国伯爵】の叙爵を考えている」


「あいつが聞いたらメイシェル王国から出ていくぞ?」


「レン様は逃げ出すと思いますが」


レンの事を理解している二人が即答してきた・・・・だよなぁ・・・・・


「だがこれは個人的な事を抜いて国としても繋がりを作っておかねばならぬ為の褒美でもある」


もしレンが他国に行ったとき繋がりがあるとないとでは全然違ってくる、あるとは思えないが他国に行ってメイシェル王国に何かしらの事を考えた時にこの繋がりが生きてくる。

友なのにこのような事を考えなければならないこの身が嫌になる。


「なので二人の知恵を貸してくれ」


クラウと共に頭を下げてから対策をみんなで考える。


「ケイン、領地はどうするのだ?伯爵ともなれば領地を待たねばなるまい?」


「取り潰したデッシター子爵領とバカッター子爵が隣接していたのでそれを合併し王家の直轄領であるラスカル領を銜えて新たなる領地として任せることになる」


「伯爵家としては最大の領地なるぞ?」


「あいつが成した事それだけの事だ」


「・・・確かにな」


国に対する繋ぎも含まれるが、あいつにお礼をしたいというのも本音だ。


「陛下・・・・約束して欲しい事が三つ、それと用意してもらいものがあります」


エルスが何か思いついたように言ってきたのでそれを聞いてみる。


「聞こう」


頷きながらエルスが考えた事を話し出す。


「まずはレン様が伯爵となっても名は出さないでください、次に領地に関しては代官に任せる事、そして貴族として参加しなければならない行事に参加しなくていい事の三つです」


「・・・・一つ目に関しては問題ない、これから出来る伯爵家なのだから貴族用の名を考えればよい、二つ目も領地を持つ貴族ならばやっていることだ、三つ目も問題ない、これは俺がレンに押し付けていることだからなそれくらい大丈夫だよなクラウ?」


「問題ないかと思います、もし参加せねばならぬ時は代官に出てもらいましょう」


クラウと共に頷くとエルスが続きを話し出す。


「用意してもらいたいのは王都の商業エリアの一等地と貴族街の一等地です」


「それも問題ない、すぐに用意させよう、それを使ってレンを説得できるのか?」


「いいえ説得はしません、話さずに暫くは黙ったままでいます」


「「「は?」」」


「あの方は権力に興味が無いのもそうですが、めんどくさいから逃げるのです、ならばあの方が何もしなくていいと実証した後に話します、その為に一等地を利用します」


細かいことを聞いたあとにため息をついて呆れたように男三人でエルスを見る。


「お前それは、ある意味詐欺だぞ?」


「この方法で『カグヤ商会』も認めさせましたから」


前にも使った方法か!!

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