レディース異世界満喫禄

日の丸

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なんか締まらないべよ!!

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「ん・・・・・・・」


「良かった、痛むところはない?」


試合後【神の巫女】様から回復魔法を受けてセレーナが起き上がった。


「・・・・・そっか負けたんだ私・・・」


そう言った後、俯き直ぐに顔をあげてプレシアに笑いかける。


「本当に強くなったわねプレシア、手も足も出なかったわ」


確かに終わってみればプレシアに一撃も入れられず倒されたからね・・・・でも彼女も強かった。

彼女は運が悪かった、その一言に尽きる。

プレシアに稽古をつけてたのはカナデとあたしだ、彼女よりも強い者が2週間とはいえ徹底的に鍛えたのだ、もしセレーナも同じ状況になったのなら勝ったのはセレーナだっただろう。


「セレーナ、私があなたに勝てたのはレンたちのお陰よ、もしレン達に出会わなければ勝ててなかったわ」


「それほど強いの?レンは?」


セレーナの質問に顔をしかめながら頷くプレシア。


「レンとやり合ってまだ一撃も入れた事が無い」


「・・・・・・・・・・・うそ」


プレシアの言葉に驚いたままの顔で固まるセレーナ。

すいませんがそんな顔で見ないでもらえますか?あたしはただの討伐者ですよ?



「プレシァーナ様そのまま次の試合を続けても大丈夫ですか?」


審判役の男がやって来てプレシアに訪ねて来て、プレシアが頷く。


「もちろん構いません」


「では中央にお願いします、それとジェシー様お願いします」


「はい」


プレシアが連戦するらしい、まあ体も温まって来てるし連戦の方がありがたいかな?


「プレシァーナお姉さま凄かったけど私も負けませんよ!」


「ええ私も負けません」


お互いに言いながら構えを取り・・・・・・戦いが始まる。








ジェシー・ゴルドォ  三大王家の一家 ゴルドォ家の三女 15歳 

10歳の時から【バウダック王国】で一番の剣士に師事し今に至る。

その剣士曰く『同年代に敵は無し』だそうだ。



「では・・・・始めてください!!」


先に動いたのはプレシア、リズムを取り出すように動き出し・・・ジグザグに動きながら肉薄しジャブを一発打ち、バックステップで離れるとこをを追いかけるよに追撃されしかも5連撃を放たれそれをスウェーイングとステップで躱す。

この子も中々強いね、でもまだ大丈夫!プレシアに焦りは感じられない、想定内なのだろう。


「流石に一度動きを見せると、対策は練られるか」


セレーナとの戦いでアウトボクシングをしっかり見たから『待ち』で防御を固めて下がる時に追撃することを選んできた、まあそうなるよね。


「じゃあ行くよ」


ジェシーの懐に飛び込むとジェシーの目の前で止まる、丁度ジェシーの剣の間合いだ。

・・・・・どうやらインファイトを選んだみたいだけどどうなる?


「はぁ!!」


ジェシーの剣が左右同時と思うほど早くプレシアに襲い掛かるけどそれを全て【アース】を使い弾く。

弾かれると゚今度は三段付きを使ってくるがスウェーイングですべて躱してジャブを放ち的確に当てていく。

お互いに触れ合える距離で対峙してまだ一撃ももらってない、なかなかいい動きだ。

なんかプレシアは打撃を上・・・顔に集中して打ち込んでるんだけど何か意味があるのかな?

プレシアのジャブを剣を使って必死に防ぐジェシーに・・・・・・あ!ジェシーの右手に蹴りを一撃入れた!

なるほど!プレシアの攻撃を打撃のみ・・・しかも顔狙いだと思わせておいて蹴りで剣を握る右手を狙った訳だ、考えたね!!

そして剣を落とし数秒硬直したジェシーの懐に思いっきり屈みこむように踏み込みそのまま右手を上にあげて飛ぶ・・・・簡単に言うなら蛙飛び?みたいな打ち方だった。

・・・・・・なるほど本命はこっちか、右手を蹴る事ではなく下からの攻撃がこないと思わせておいてとどめって事だったんだ、考えたね!!


「勝者プリシアーナ様!!」


・・・・・・・うん、めでたいんだけど締めの技が蛙飛びって・・・・なんか締まらないべよ!!

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