レディース異世界満喫禄

アニマルズは別だよ！！

「いらっしゃいナイルさん、カミルさん、セナさん、フィンザさん」



従業員の女性がにこやかに【ユリシーズ】の皆の名を呼びながら水を置いて行きあた最後にあたしを見て固まる。

うん違うね！あたしの後ろに居るアニマルズを見て固まったんだね。



「この子達は駄目かい？」



駄目ならここは諦めるしかないんだけど？確かに美味しいものは食べたいけどアニマルズと一緒に食べたいからね。



「大丈夫ですよ今テーブルをずらします、驚いたのは皆可愛いからですよ」



従業員さんがニコリとしてテーブルを動かし始める。

この従業員さん・・・・わかってるじゃん！！アニマルズが可愛いってことを！！この店はいい店だべ！！



「カナンいつもの奴を人数分ね」



「わかりました」



「あ！うちらは３０人前お願い！！」



アニマルズ達もたくさん食べるし今日は新入りのドラゴンズの中のオレオとリエスがついてきている。

因みにドラゴンズ達には【幻影魔法】を付与した腕輪を作り渡してある。

それを使って普段は姿が見えなくなっているのだ、小さくなってもドラゴンがいたら大騒ぎになるとエルスさんが言っていたので作ったのだ。

【幻影魔法】使う事によってドラゴンズ達が『仲間』と思っていない奴らは見えていない状態なのだ。。



「「「「「は？」」」」」



さすがに３０人前と聞いて【ユリシーズ】と従業員さんがはもっていた。



「あたしと従者達だけじゃなくてこの子達もたくさん食べるからねよろしく！」



あたしの言葉に納得してオーダーをもっていった。



「あ！もちろんアニマルズのぶんはあたしが支払うからね！」



おごってもらうのはあたしと大人組だけでアニマルズは別だよ！！



「え？別にいいわよ？今回の依頼でたんまり儲けたからね、どんと来いよ」



あらら？気前がいいね！！



「でもやっぱりアニマルズのぶんはあたしが出すよ」



「わかったわ」



納得してくれて何より！あ！言っておかないと！！



「ナイル達に言っておかなきゃいけない事があるんだ」



あたしの言葉に首を傾げて『何かしら？』と言ってきたのでドラゴンズの事を言っておく。



「このアニマルズの他にもまだ従魔がいるんだけど食事の時、料理がら消えるように見えるから驚かないでね」



いきなり料理が消えたと騒ぎ出したらお店に迷惑がかかるからね。



「・・・・つまり今は【幻影魔法】で姿を隠してるってこと？」



【ユリシーズ】の魔法使いであるセナさんが首を傾げて聞いてきたので頷く。



「【幻影魔法】を使える魔物なの？あまり聞かないけど？」



さすが魔法関係には詳しいようなので聞いて来るけどあたしは首を横に振る。



「【幻影魔法】は使えないんだけど魔道具を使って見えなくしてるんだ」



あたしの言葉にセナさんが席から立ち上がりいきなりあたしの方に詰め寄って来た。



え？なに？何だべ？あたしなにかやった？



真顔で詰め寄ってきたのでかなり怖いんですけど！！



「そんな魔道具聞いた事ない、ぜひ詳細を聞きたい！」



あれ？もしかしてこの人魔道具に詳しい人？



「セナは魔法使いだけど、魔道具師でもあるからね」



あたしがナイルに視線を向けるとそう説明してくれた。

魔道具師は言葉のとおり様々な魔道具を作る職の事を言う、ちなみにあたしがよく使う【付与魔法】も魔道具師には必須の能力だ。



「そうなんだ？でもこの魔道具は家宝だから詳しく話せないんだ」



【幻影魔法】を付与した腕輪を作った時エルスさんに『このような魔道具は存在しません』と言われたので伝家の宝刀『家宝だから詳しく知らないんだ！！』を使う事にしたのだ。



まあ作った時にエルスさんとテレスとポーラがそろって思いっきり深い溜息をついたんだけどね！！

あたしが『非常識な事をまたやった』みたいなことを言われたみたいでなんか微妙な気持ちになっちまったべ！！