レディース異世界満喫禄

日の丸

文字の大きさ
615 / 1,656

と!!思ってけど!!

しおりを挟む
「さてと」



キモい衛兵がどこかに行って辺りが静かになったので取り敢えず【防御結界】を張る。



「これで身の安全は確保できたね」



そして次に【アイテムボックス】をから青い布と【ヴィリーナ】を取り出して【ヴィリーナ】の魔糸を牢の天井付近に張り巡らせ、そこに青い布を引っかけるようにして無骨な壁が見えないようにする。



「次は・・・・これ要らない」



備え付けの汚い毛布?を一度結界を解いた後、廊下に投げ捨て、すぐにまた結界を張る。

そして【アイテムボックス】から野宿専用の布団を取り出して敷く。

その後に布団が見えないようにカーテン代わりの布を引っかけて・・・・・よしこれで大丈夫!!





「まあこんなモノかな?いつまで此処に居るか分かんないし、『捕まってやったんだから』これくらいは許されるだろう」



多分エルスさんが何とかしてくれるはずなので、それまでのんびりとしていよう。

と!!思ってけど!!



「暇だ」



昼寝?してお腹が減ったら【アイテムボックス】からテーブルと椅子、それと料理のストックを取り出して食べて・・・・・でもやる事が無いから暇なのだ!!



「あ!」



今頭の中に服のイメージが浮かんだよ!!暇だったので【アイテムボックス】から赤い布を取り出して裁縫をじめる事にした。



「出来た!!」



あたしが作った服は中国の武闘家が着るようなチャイナドレス!しかも背中には登り龍!!映画にしか出てこないような服だ!後でエルスさんに渡して感想を聞いてみよう。



「風呂に入りたい」



さすがにここでは風呂には入れないのはわかっている・・・・・だけど!!ここじゃなければ入れるのだ!!



「という訳で!」



布団が置いてある場所まで移動してカーテンを閉めて向こうから見えないようにした後に【転移魔法】でギンガとシリウスの故郷であるギリスの森の中に転移する。

そしてその後に【アースウォール】を使い壁を作り周りから見えなくした後【アイテムボックス】から湯船を取り出してお湯を張る。



「はふぅ・・・・・」



夜空を見ながらお風呂を堪能していると今日起こったことが噓のように感じる。



「さて帰ろう」



また牢に転移してそのまま布団に入り眠りにつく。



外が見えない為、日の出入りが分からなく、何日経ったのかが判らなかったけど気にすることなくのんびりと過ごすことが出来た。

何回かあのキモい衛兵が来たけどあたしの結界に阻まれて諦めてはまた来て・・・諦めるを繰り返して、を美味しい紅茶を飲みながら鑑賞していたりした。



今日はモンドがブラウンカウを使い、ステーキを作ったのを貰ったのでそれを【アイテムボックス】から取り出して食べる。



「やっぱり肉って焼く人によって違うんだよね」



不思議な事に同じ肉でも作り手が違うと少しだけど決定的な味の違いが出るんだよね。

モンドが焼いたステーキがまさにそれだ、あたしが焼くのと全然違うんだよねぇ・・・・さすがモンド!



「ん?」



ステーキを食べ終わりふと牢の外を見てみると知らない男の後ろにプレシアとエルスさんが立っていて、あ然とした顔であたしを見ていた。



「あ!迎えに来たのかな?」



あたしは立ち上がり【防御結界】を解き二人に声を掛けた。



「二人共迎えに来てくれたのかい?」



「そうですが・・・・・・何ですかこれは?」



エルスさんが壁にかけている青い布を指さしながら聞いてきたので腕を組み答える。



「あまりにも殺風景だったんでビフォーアフターしてみた!!」



あたしの言葉に深い溜息をついいた後エルスさんが口を開く。



「びふぉーあふたーが何かは存じませんが普通はこんな事はしませんよ」



「え?いつまでいるか分かんなかったからいじったんだよ?気が滅入るじゃん!!」



またもため息をつきその後に深々と頭を下げる。



「レン様お待たせいたしました、無事誤解は解けましたので牢から出てくださいませ」



「ありがとう、助かったよ二人共」



どうやらあたしの牢生活は終わりらしい。

しおりを挟む
感想 1,344

あなたにおすすめの小説

公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~

松原 透
ファンタジー
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。 なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。 生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。 しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。 二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。 婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。 カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。

無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……

タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。

はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~

さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。 キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。 弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。 偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。 二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。 現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。 はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!

公爵家の末っ子娘は嘲笑う

たくみ
ファンタジー
 圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。  アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。  ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?                        それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。  自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。  このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。  それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。 ※小説家になろうさんで投稿始めました

俺に王太子の側近なんて無理です!

クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。 そう、ここは剣と魔法の世界! 友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。 ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。

転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~

ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。 異世界転生しちゃいました。 そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど チート無いみたいだけど? おばあちゃんよく分かんないわぁ。 頭は老人 体は子供 乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。 当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。 訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。 おばあちゃん奮闘記です。 果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか? [第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。 第二章 学園編 始まりました。 いよいよゲームスタートです! [1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。 話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。 おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので) 初投稿です 不慣れですが宜しくお願いします。 最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。 申し訳ございません。 少しづつ修正して纏めていこうと思います。

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~

青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。 彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。 ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。 彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。 これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。 ※カクヨムにも投稿しています

オバちゃんだからこそ ~45歳の異世界珍道中~

鉄 主水
ファンタジー
子育ても一段落した40過ぎの訳あり主婦、里子。 そんなオバちゃん主人公が、突然……異世界へ――。 そこで里子を待ち構えていたのは……今まで見たことのない奇抜な珍獣であった。  「何がどうして、なぜこうなった! でも……せっかくの異世界だ! 思いっ切り楽しんじゃうぞ!」 オバちゃんパワーとオタクパワーを武器に、オバちゃんは我が道を行く! ラブはないけど……笑いあり、涙ありの異世界ドタバタ珍道中。 いざ……はじまり、はじまり……。 ※この作品は、エブリスタ様、小説家になろう様でも投稿しています。

処理中です...