レディース異世界満喫禄

日の丸

文字の大きさ
644 / 1,656

花も恥じらう乙女だべ!!

しおりを挟む
「何あれ?」



あたしの目の前には街の入口をふさぐように布陣している約2000人の軍隊が見えた。







あたし特製のゴーレム馬車のお陰で5日かかる道のりを2日で完走することが出来き今見晴らしのいい崖の上からケネスダスという街を見下ろすことが出来き、その場所からその街を見下ろす。

街の広さはアズエルと同じくらいで魔物対策として石作りの巨大な壁に囲まれている、そして目を引くのが入場門のまえをふさぐように布陣している軍隊の存在。



「ねえレビィン、あの軍隊ってもしかして」



「ああ多分国境に派遣される部隊だろうな、多分ケネスダスで戦力の補充と食糧の確保をしてるんだろうな」



あたしの隣で共に見下ろしているレビィンが睨みつけるように見下ろしながらあたしの質問Bに答えてくれた。

あれが国境に行くのか・・・ぱっと見皆鎧を着て寛いでいるから民間人はまだあそこに連れてこられてないね。



「・・・・・あれ?入場門が閉まってる?」



どうしたものかと考えながら入場門を見ると分厚い扉が閉まったままになっている。



「もしかしたらケネスダスを収める事になった新しい領主様が『戦力』と『食糧補給』を断っているのかもしれませんね」



ネネがそう言ってきたので納得した。

だから街の人間が逃げないように入場門の前に布陣しているのだろう。

・・・・・・・・・・へえ、国の軍の要請を断ってるんだ・・・・・・あ!良い事思いついた!!



「レン様、とても悪い笑顔してますよ?怖いです」



ネネ花も恥じらう乙女に向かってそれはひどくないですか!!でもちょっとしたいたずらを考えたのも事実なので何も言えないけどね!!



「なら遠慮なく手が出せるね」



あいつ等にどいてもらわないとあたし達が街に入れないしね!!



「レビィン、ステイル此処で皆を守っていて、あたしは少しここを離れる」



「なに?」



レビィンの反応を無視してあたしはうちの子達とアニマルズに視線を向ける。



「皆行くよ」



「「「「畏まりました」」」」



あたし達はケネスダスへと続く道を歩き出す。



「まてまてまて!!」



あたし達が街に向かって歩いていると慌てたようにはぅいて来てあたしの目の前に両手を広げ通せんぼをするレビィンをため息をつきながら見つめる。



「何さ?」



「お前あそこに行く気か?」



「そうだけど?」



首を傾げながら言うとレビィンがひどい事をサラッと言い放つ。



「お前正気か?」



「失礼な、あたしは正気だべさ」



あたしをどんな風に見てるのさ!花も恥じらう乙女だべ!!



「あれだけの人数だ!何をされるかわからんぞ!!」



「そうなりゃなお良しだべ」



そう言ってレビィンの脇を通り過ぎ街に向かって歩いて行く。



「オレオ達は姿を隠したまま元のサイズに戻っておいて、それと蒼天あたし達の姿を別人に変えてくれるかな?」



あたし達の周りをフヨフヨと浮いているオレオ達と蒼天にそう言って進み、軍の目の前まで進んで止まる。



「なんだ貴様等は?」



騎士の一人が腰に差してある剣に手を乗せて質問してきたのであたしが逆に質問する。



「旅人だよその街に入りたいんだけど何でこんな所に布陣してんのさ?」



「だったら入るのは諦める事だ、この街はもう少ししたら俺達が力ずくで入る事になるからな」



「何かあったの?」



「この街が俺達軍の要求を拒否して立て籠もっちまったのさ」



どうやらネネの推測が当たっていたようだね、ならばいたずらを始めようか!!



「この馬鹿たれ共が!!」



辺りにあたしの一喝が響き渡る。

しおりを挟む
感想 1,344

あなたにおすすめの小説

公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~

松原 透
ファンタジー
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。 なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。 生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。 しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。 二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。 婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。 カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。

無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……

タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。

公爵家の末っ子娘は嘲笑う

たくみ
ファンタジー
 圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。  アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。  ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?                        それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。  自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。  このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。  それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。 ※小説家になろうさんで投稿始めました

はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~

さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。 キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。 弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。 偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。 二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。 現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。 はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!

俺に王太子の側近なんて無理です!

クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。 そう、ここは剣と魔法の世界! 友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。 ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。

転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~

ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。 異世界転生しちゃいました。 そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど チート無いみたいだけど? おばあちゃんよく分かんないわぁ。 頭は老人 体は子供 乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。 当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。 訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。 おばあちゃん奮闘記です。 果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか? [第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。 第二章 学園編 始まりました。 いよいよゲームスタートです! [1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。 話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。 おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので) 初投稿です 不慣れですが宜しくお願いします。 最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。 申し訳ございません。 少しづつ修正して纏めていこうと思います。

異世界に落ちたら若返りました。

アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。 夫との2人暮らし。 何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。 そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー 気がついたら知らない場所!? しかもなんかやたらと若返ってない!? なんで!? そんなおばあちゃんのお話です。 更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。

この野菜は悪役令嬢がつくりました!

真鳥カノ
ファンタジー
幼い頃から聖女候補として育った公爵令嬢レティシアは、婚約者である王子から突然、婚約破棄を宣言される。 花や植物に『恵み』を与えるはずの聖女なのに、何故か花を枯らしてしまったレティシアは「偽聖女」とまで呼ばれ、どん底に落ちる。 だけどレティシアの力には秘密があって……? せっかくだからのんびり花や野菜でも育てようとするレティシアは、どこでもやらかす……! レティシアの力を巡って動き出す陰謀……? 色々起こっているけれど、私は今日も野菜を作ったり食べたり忙しい! 毎日2〜3回更新予定 だいたい6時30分、昼12時頃、18時頃のどこかで更新します!

処理中です...