ガチャと僕のプライベートプラネット

太陽くん

文字の大きさ
73 / 82

明かされる衝撃の情報

しおりを挟む
現在の魔のダンジョン攻略部隊は大きく分けて二つの戦力に分けられている。


一つはダンジョン第3層で戦う囮部隊。大量の敵兵で埋め尽くされており、こちらのホムンクルス軍と終わらない戦いを日夜続けている。

ダンジョン側はこの第3層が最前線だと考えているだろう。

そしてもう一つがダンジョン第61層を拠点とする工作部隊だ。

第61層はスライムにより完全に掌握され、この層には2千人を超えるホムンクルスが駐留している。

ダンジョンの層間転移システムのハッキングに成功し、この層から各層にホムンクルスを派遣し破壊活動を行い混乱させている。

さすがに最下層エリアのハッキングは出来ていないが、それも時間の問題だろう。








第三層のダンジョン攻略隊のホムンクルス隊より連絡があった。

数え切れないほどに敵兵が密集するダンジョン第3層。この層を守る全ての敵兵が突如として撤退し、第3層は魔王軍により占領された。


これまでの激戦は何だったのか。


さらに第3層だけで無く、ダンジョン第29層まで敵兵の姿は存在しない。敵兵のいないダンジョンを破竹の勢いで進軍し、たった一日でダンジョンの約3割を攻略できてしまった。

そうしてたどり着いた第30層。情報ではこの層は上層暗黒騎士団の本部があるはずなのだが、ここにあるのは燃え朽ちた廃墟の都市だけだった。

捕らえた生き残りの暗黒騎士団兵士によると、3層から29層までの上層エリアの司令官と配下の兵士が反乱を起こし、そして味方であるはずの第31層の上層暗黒魔術師団からも攻撃を受け30層は壊滅、そして反乱軍は31層、32層、33層を攻め落とし、進軍を続けている。

上層司令官のダンジョンマスターに対する恨みは深い。死ぬまで進軍を続けるだろう。

上層の軍隊が俺の代わりに勝手にダンジョンを攻略してくれるとは。ありがたいことだ。



ダンジョン各層に送り込んだ兵士からの情報によると、現在魔のダンジョン内では、ダンジョンマスターに対して反乱が発生しており、大小一万以上の勢力に分かれて地獄の内戦へと突入した。


何故か。俺のせいだ。スライムの侵食でダンジョン内の同士討ち、反乱の禁止というルールを解除させたのだ。

ダンジョンに送り込んだホムンクルスとゲリラ兵により、要人の暗殺、非武装地帯や中立宣言層、和平交渉中の会議場に攻撃し、戦争を煽っている。このまま消耗してくれ。












それでは、今日のガチャ。



ガタンッ






C『折り紙』

紙を折って様々な形を作る日本伝統的な遊び。明治時代には、一部の学校で折り紙の授業が存在した。

極めればハリネズミや孔雀、ペガサスといった超精巧な物を作り出すことができる。天才か?

日本の小学校では平和活動の一環として鶴を折るが多くの子どもは鶴さえまともに折ることが出来ずにリタイアする。

手裏剣を作れる子どもはヒーロー扱い。手裏剣は投げ合い、取り合いとなって先生に怒られるまでがセットである。

折り紙の構造は、工学として研究されており、物の展開の手段として宇宙空間でも活用されている。





出現したのは、袋に入った折り紙の束だった。袋には『紙飛行機用折り紙』と、紙飛行機の絵とともに大きく太字で書かれている。

赤、青、黄色、緑。カラフルな正方形の紙の束。袋を開けパラパラと数えてみると100枚ほどが入っていた。


紙飛行機用折り紙。別に紙飛行機専用にする必要なんて無いだろう。

俺は逆張りの精神で紙飛行機以外の物を折ろうかと考えたが、よくよく考えれば俺は紙飛行機以外の折り方を何も知らない。昔鶴を折ったことがあるが鶴の折り方なんて忘れてしまった。




俺は床の上でゆっくりと折り始めた。紙飛行機の折り方は簡単だ。すぐに飛行機の形に変わっていく。折り目を確認し、最後にオリジナルのアレンジを加え紙飛行機を完成させる。

少しだけワクワクしながら、紙飛行機を手に持つ。しっかりと握りしめ、腕を後ろに振りかぶった。





それ、ポイッ





俺は力強く紙飛行機を前方へ放り投げた。紙飛行機は空中に舞い上がり飛んでいく。






そうして飛び立った紙飛行機は、空中で三回転、ジョットコースターのように急に上昇、降下、逆さまになって飛ぶなどの曲芸飛行を続け、最後は翼からミサイルを空に打ち上げ、花火のように爆発、最後はタイヤを出して地面に着陸した。





ええ………ミサイルなんて折ってないぞ。どこから出てきたんだ。












監禁された最初の頃にガチャから手に入れた折り鶴と紙飛行機が接触したことにより事件は発生した。


理由も無くただふわふわとショッピングモール内を飛んでいた折り鶴とホムンクルスが遊びで飛ばしていた紙飛行機が接触、すると折り鶴が明確に意思を持ち、工房の機械を使いなんと布を織り始めたのだ。

この布は非常に頑丈で紙のように軽い。工房のホムンクルスは新素材が手に入ったと大喜び。




ガチャから排出されたアイテム同士を近づけると予期せぬ効果が発揮されることが判明した。

今後は注意が必要だ。









それでは、今日の無料ガチャ!




C『NTRビデオレター』

NTRとは、簡単に言えば浮気であり自分の恋人が第三者に奪われるというシチュエーションである。かつて2chに恋人を寝取らせてみて後悔したというスレが存在した。馬鹿である。

ビデオレターは特定の人物に対して動画形式でメッセージを送ること。

つまりNTRビデオレターとは、浮気された(主に男性側)に対して、浮気したということを伝えること。

裁判になったら動かぬ証拠になるので送る時は覚悟が必要。というかそもそもそんな物送るな。頭がおかしいのか?このジャンルを好む物はドMである可能性が高い。

MTRとは名前が似ているが全くの別物。絶対に間違わないように。








出現したのは、一枚のDVDだった。

うーん、見たくない。だがどんな異常があるか、まともなアイテムなのか一応確認せねば。とりあえず俺はカメラ人間を呼び出す。



最近カメラ人間は大人気だ、ホムンクルス相手に映画を上映し多額のGPを稼いでいる。

そしてホムンクルスにはB級映画が大人気だ。なぜだ?





俺はカメラ人間にDVDを渡し、映像を見始める。





「あ、これもう撮影始まってるかな?」

映像には、金髪の女性とサングラスをかけた、これまた金髪の男性がいた。
誰だこいつら。



「南雲、見てるーーーー!」


「今どういう状況かわかるか?わかんねーよな!」





マジでわかんねえ。





「もう南雲君には愛想がついちゃった!最近は新しく召喚したつよーい女の子ばっかり見て、全然私のこと構ってくれないんだもーん。」





誰だよ南雲って。






「私ね、なんとスカウトされたの!私の力が欲しいんだって!だから南雲くんのこと、裏切ることにしたの!あはは、どう?後悔しちゃった?」

「ははははは、女を奪われるなんて情けねえな!」

「じゃあ見ててね!私が有能だってことを、証明してあげ」




突然男が銃で女性の頭を撃ち抜いた。

悲鳴をあげる間もなく倒れる女性に対して男は無慈悲に何度も、何発も、続けて弾丸を打ち続ける。




「馬鹿が。調子に乗りやがって。クソが。」



ええ………どういうことなの………



「あぁ、これのことなら気にするな。こいつは俺を騙して山田の情報を得ようとしたんだ。自業自得だ。」


「さて、時間がないから手短に。情報を送る。」


「山田、お前は俺のことを、いや俺だけじゃなくてマクシミリアンやライラのことも知らないだろうが、俺はお前のことを知っている。」


「お前はユーザー全員がガチャという能力を与えられたと考えているようだが、それは違う。ユーザーはみんなそれぞれ違うアイテム、違う能力を与えられているんだ。」


「俺が伝えるのは、ランキング上位のとあるユーザーの能力だ。この情報を得るために多くの仲間が死んでいった。」


「ランキング4位!南雲昭人。能力は神の召喚だ。今のうちに対神兵装や戦闘型のユニットを集めるんだ。」



「ああそれと、今俺が送ったものはこの女神の死体だ。絶対にホムンクルスに合成したり、戦争王や首無しにアンデッドとして蘇らせて使うなよ。いつか使い道がわかるはずだ」


「いいか、山田ドラゴンガチャ王国の国是にはこういうものがある」


「敵の屍の上に繁栄を!軍隊蟻のように喰らい尽くせ!」





映像が終わるとゴトンッという音と共に、発泡スチロールの箱が出現した。


発砲スチロールの表面にはガチャ宅急便の文字、そして『割れ物注意』『冷凍』『神聖』といったシールが貼られていた。


開けたくねえ………



俺はイヤイヤながら箱を開ける。そこには先ほどの女性が詰め込まれていた。


鑑定。


●女神の死体

信号機の女神の死体。南雲の【編集済み】により誕生しました。


権能は主に二つ。交通安全教室での道路交通法などに関する学習効率を上昇します。

あとは信号機が設置されている範囲の視認性を向上させ、信号機や標識が見やすくなります。




権能ショボッ

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

アポカリプスな時代はマイペースな俺に合っていたらしい

黒城白爵
ファンタジー
 ーーある日、平穏な世界は終わった。  そうとしか表現できないほどに世界にモンスターという異物が溢れ返り、平穏かつ醜い世界は崩壊した。  そんな世界を自称凡人な男がマイペースに生きる、これはそんな話である。

【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜

KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

自由でいたい無気力男のダンジョン生活

無職無能の自由人
ファンタジー
無気力なおっさんが適当に過ごして楽をする話です。 すごく暇な時にどうぞ。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

スライム退治専門のさえないおっさんの冒険

守 秀斗
ファンタジー
俺と相棒二人だけの冴えない冒険者パーティー。普段はスライム退治が専門だ。その冴えない日常を語る。

異世界帰りの英雄は理不尽な現代でそこそこ無双する〜やりすぎはいかんよ、やりすぎは〜

mitsuzoエンターテインメンツ
ファンタジー
<これからは「週一投稿(できれば毎週土曜日9:00)」または「不定期投稿」となります> 「異世界から元の世界に戻るとレベルはリセットされる」⋯⋯そう女神に告げられるも「それでも元の世界で自分の人生を取り戻したい」と言って一から出直すつもりで元の世界に戻った結城タケル。  死ぬ前の時間軸——5年前の高校2年生の、あの事故現場に戻ったタケル。そこはダンジョンのある現代。タケルはダンジョン探索者《シーカー》になるべくダンジョン養成講座を受け、初心者養成ダンジョンに入る。  レベル1ではスライム1匹にさえ苦戦するという貧弱さであるにも関わらず、最悪なことに2匹のゴブリンに遭遇するタケル。  絶望の中、タケルは「どうにかしなければ⋯⋯」と必死の中、ステータスをおもむろに開く。それはただの悪あがきのようなものだったが、 「え?、何だ⋯⋯これ?」  これは、異世界に転移し魔王を倒した勇者が、ダンジョンのある現代に戻っていろいろとやらかしていく物語である。

処理中です...