異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様

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第1章 早くチートになりた~い

005 罪悪感がそれを許さない

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本当に食事まで用意してくれた。
パサパサのパンと水だったけど、文句は言いません。貰えるだけ感謝です。

「どこまで覚えてるんだ?」

ボブが質問してきた。
どう答えようか。やはり真実の中に嘘を混ぜるのは良いかな。
全部嘘だと、後で整合性が取れなくなるし。

「家に居たのは覚えてるんだけど……」
「俺の事は判るよな?」
「ああ。ボブだろ?」
「久々に呼ばれたな、そのあだ名。懐かしいなぁ。村の皆は元気か?」
「俺の両親は3年前に死んだよ」
「えっ?! そうか……」

親が死んだ事を言えば、村の事とか追求されなくなるかなと思って言ってみた。
事実3年前に死んだんだよね。一人は病気で、一人は交通事故で。
誤魔化せたかな?

「これからどうするんだ? 朝になってから村に戻るか?」
「……いや、出来ればこの街でお金を稼ぎたい。今は戻りたくない……かな。ある程度稼いでから戻ろうと思う」

ちょっと悲壮感を出して言ってみた。
同情してくれるかな?

「そうか。伝手はあるのか?」
「無い……な。どうしたら良いと思う?」
「そうだな……金は少しだけど貸してやろう。後は宿か。何か担保があれば後払いでも良い所がある」
「良いのか?」
「俺とお前の仲じゃないか。そう言えば身分証は持ってないのか?」

やはりあったか、身分証。
一度見せて貰えれば、明日にでも模写して具現化させるんだがなぁ。
ここは素直に話そう。

「持ってないな」
「そうか。強盗に入られたなら、盗られてる可能性もあるな」

どうやらこの世界でも他人の身分証を使う事はあるようだ。
見た所、印刷技術とか低そうだもん。写真でも無ければバレにくいよね。

「再発行の手続きが居るな。明日にでも再発行しに行くぞ」
「判った」

本当に良いヤツだな、ボブ。
さすがに罪悪感が湧いてきた。

…………よく考えたらこれって、洗脳じゃないか?!
よく考えなくても洗脳だ!!
しかも詐称の片棒まで担がせてる!!

ゴメンなボブ!!
具現化で美味い物が出せたら食べさせてあげるよ!

「俺は朝までだから、この部屋で待っててくれるか?」
「勿論だよ。悪いけど頼む」

今日はここに置いてくれるらしい。
朝になったら、街に案内してくれるそうだ。

椅子を並べて簡易的なベッドのようにもしてくれて、何かの毛皮まで持ってきてくれ、ここで寝られるようにしてくれた。
助かります。



翌日。ボブに起こされた。
ボブは着替えていて、村人Aな格好になってた。

「よっしゃ、行こうぜ」
「よろしく頼む」
「朝飯は屋台で良いよな? オススメがあるんだよ!」

ああっ! そんなに旧友と会えて嬉しいって感じを出さないで! 罪悪感が、最悪感が~!!



何かの肉を焼いた物をボブのおごりで食べて、宿を借りてくれて、身分証再発行に付き合ってくれて、金を貸してくれて、街の案内してくれたボブとは、仕事に行くと別れた。
俺は罪悪感に押しつぶされそうです。

本当ならボブにかけた洗脳が解ける前に街を出たいのだが、罪悪感がそれを許さない。
手に描いた著作権マークが消えたらどうなるのだろうか?
……他人に戻るのかな?
怖い事を考えてしまった。考えるのを止めよう。

とにかく。衣食住は確保出来た。後は借りた金が無くなる前に収入を得ないと。



仕事だ。後はレベル上げ。
街には冒険者ギルドがあった。定番の冒険者だ。
俺に出来るか? 考えるまでもない。無理。
GGGGの俺に出来る事など無い!! そこら辺の子供にやらせた方が良い。

俺に出来る事と言えば、絵を描くくらい。
絵師として稼ぐか。
でも、ラノベの知識くらいしか無いけど、絵って貴族とかが自画像を描かせてるイメージ。
一般人に絵を飾るなんて余裕があるかなぁ。
地球の歴史で考えると、金持ちがパトロンになる感じ?

まぁ、これしか取り柄が無いのだ。
とりあえずは絵師として働いてみよう。


次にレベル上げ。
草原を歩くだけで上がるんだろうけど、生まれた時からこの世界に居る人に追いつける訳が無い。
32歳の平均値くらいまでは上げたいんだけど、それにはやはり動物を狩るしか無いだろう。
金を稼いでから、冒険者を雇って熊退治とかに行くしかないか。

あっ、一つだけズルい方法を思いついた!
自画像を描いて、注釈に「レベル200」とか描いたら反映されないかな?
幸いお試しが1回残ってるし。
後で実験してみよう。


さて当面の目標も決まった。
絵師として働く。外に出て自画像作戦を試す。

よし! じゃあ画材を買いに行くか!
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