異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様

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第1章 早くチートになりた~い

010 筋トレよりも数倍楽

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当日になったので、冒険者ギルドへ行く。

マッチョが多い中をビクビクしながら受付へ行くと、ギルドマスターが待っていた。
隣の受付には「クラス内では上から3番目くらいの可愛い娘」って感じの人が受付してるのに!
何故俺はマッチョ! 理不尽だー。

「待ってたぞ。まずは紹介しておく」

ギルドマスターがそう言うと、俺の後ろに冒険者AとBが現れた。

「赤髪のヤツがエイ、茶髪がビーゼルだ」

冗談で考えただけなのに、本当にABとは驚きだ。
覚えやすくて良いけど。

「こいつらがお前の護衛をする。指示には従ってくれ」
「判りました。よろしくです」
「おう、よろしくな」
「護衛対象ですよ、ちゃんとしなさい。私はビーゼルです。よろしくお願いします」

Aが気さく、Bが規則正しい、って感じか。

おっといけない。
ここでちょっとお願いをしとかなきゃ。

「ちょっと良いですか?」
「どした?」
「実は自分は絵を描いてばかりいたので、レベルが極端に低いんですよ。
 なので、もし獣とかと遭遇したら、とどめを刺す役割をさせてもらえませんか?
 勿論、その分は俺の報酬から引いてもらって、お二方に分配しようと思いますが」
「それくらいならいいぜ、な、ビーゼル?」
「そうですね、危険が無い状況なら構わないでしょう」

やった!
ステータス読んだ時から密かに思ってたんだよね。
レベル上げって、とどめを刺した人が有利なのでは?と。
動植物を殺す事で経験値が入るなら、最後に攻撃した人になると想像したんだよな。
二人が納得したって事は、推論が合ってたって事だろう。

あっ、ちなみに、レベルについて考えるのは即止めた。
だって考えたって意味無いじゃん? 受け入れる方が大事。
この世界の人が地球に来たとして「筋トレしたら体力が増える」と言われても理解出来ないだろ?
それと一緒だと考える事にした。

レベルが上がれば強くなれる。それで良いじゃないか。
俺みたいな引きこもりからすれば、筋トレよりも数倍楽に強くなれる方法だ。
レベルシステムサイコー。楽、バンザイ!

「じゃあそういうように契約内容を変更するぞ?
 それじゃあ、10枚描いて150トルだったが100トルに変更しておく」
「あれ? ギルドマスター? それだと獣に会わなくても報酬が減ってません?」
「レベルアップ狙いだろ? 採取も含んでる計算だ」
「つまり植物も狩れと」
「そういう事だ。ほれ、このカバンを持っていけ。中に画材が入っている」

カバンを受け取る。
次元収納とかアイテムボックスとか四次元ポケットではなかった。普通のカバン。
あぁ、具現化で生み出すと便利だな。覚えておこう。

「それで何から描けば良いですか?」
「手当たり次第だ。何らかの役に立つ物全て。名前とかはそいつらに聞け」

なるほど、何でもか。
……あれっ? そうなるとあまり街から離れないんじゃないか?
近場の物から描いていく事になるだろうし。
そうなると、獣とか出ないんじゃない?
レベルアップは遠そうだ……。


冒険者ギルドを出て、エイさんビーゼルさんと共に門へ向かう。
気になった事があるので、質問してみる事に。

「あの、昼飯はどうします? 買っていきます?」
「ははは。近いんだから戻って食えば良いだろ」

やっぱりね! 超近場なのね! わかってた!


門の所にはボブは居なかった。夜番なのかな?

門を出て10m。右側の草むらをビーゼルさんが指差す。

「それがタンポルです。根が飲み物の原料になります」

近っ! 早っ! 目の前! 護衛要らないレベル!

愚痴ってもしょうがないので、カバンから画材を出す。
ちゃんと紙があるやん。でもお高いんでしょう?
な、な、な、なんと! 今ならそれが半額! 半額ですよ奥様!

アホな事考えてないで、描くとしよう。

ちなみにカバンの中には移植ゴテとハサミも入っていた。
はいはい、理解出来ましたよ。
レベルアップの為じゃなくて、根っこも掘り起こして描けって事ですよね!
だって長芋とかだったら、根の方が重要ですもんね!

って考えたらゾッとした。
長芋を発見したら、移植ゴテで掘るの? それは地獄じゃない?
この世界には長芋なんか無い事を祈ろう……。



タンポルって、タンポポっぽいのね。
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