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第5章 ダンジョンに行こう
157 日本で動物園に行けよ
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「目的も判った所で、後は自由に会話をしてください。
時間になりましたら来ますので、その時に希望を言ってください」
そう言って、ギルドの職員は出ていった。
「後は若い人同士に任せて……」みたいだな~と思った。
さてフリータイムになったわけだが……見事に別れた。
皆が貴族の子の所に集まり、俺は孤立状態。
まさかの転移者も貴族の所に行っている。
俺も参加すべきだろうか?
いや、初志貫徹。
索敵を重要視するグラズさん、金目当てのセムターさん、この2人と話そう。
まぁその為には貴族の所に行かなきゃいけないんだけど……。
ちょっと待つか。そんなにすぐにフリータイムも終わらないだろうし。
そう思いつつ座っていると、まさかのスーズさんがこちらにやってきた。
同じ魔法紙目当てだから同行は無理だと思ったんだけど……。
「話を良いか?」
「あ、はい。大丈夫です」
「お金には興味が無く、魔法紙狙いとの事だったが」
「ええ、そうです」
「理由を聞いても?」
「良いですよ。単純に興味があるからですね」
「興味、とは?」
「最近初めて魔法紙を買って、魔法を覚えたんです。
そうやって魔法を覚えるって事を知らなかったんです。
で、覚えたら興味が出てきたんですよ。それだけです」
「それだけの為にダンジョンに行くのか?」
「はい、そうです」
「ふむ……」
素直に話したら、スーズさんは考え込んでしまった。
何か変な事を言ったかな?
いや、確かに変な事を言ったという確信はある。
だって、誰が聞いても道楽としか思えない発言だもんな。
例えるなら「アフリカにガイドもつけずに来た目的は、ゾウを見たかったから」みたいな感じ。
日本で動物園に行けよ、って誰もが思うはずだ。危険だろ、とも思うだろう。
そんな事を考えてたら、スーズさんから提案が出た。
「では、こういうのはどうだろうか?
私は結構な数の魔法を覚えている。なので、持っている魔法の魔法紙を入手した場合は君の物になる。
レアな物や所有していない物が出た場合は私の物となる。これはどちらが発見しても同じ。
ただしレアな物の場合、相場の5割で私が買い取る。どうだろうか?」
「なるほど……」
なかなかの魅力的な提案だ。
俺は手に入る魔法の種類にこだわりは無い。
入手出来るなら、何でも良いくらいだ。
「良い話だと思います。
あっ、でも、俺は『ナーデル』の魔法を覚えています。
なので、それの役に立つ魔法だった場合は欲しいですね」
「ふむ、複合だな。ではその場合は君が相場の5割で買い取る、というのはどうだろう?」
「良いですね。問題無いです」
「どうやら組めそうで安心した。
そう言えば『動物を使役出来る』と言っていたが、それはどういう?」
そうだった。簡単にしか説明してなかったわ。
「動物を呼び出せるんですよ。呼び出した動物は指示通りに動いてくれます」
「……? 聞いた事の無い能力だな。いや、魔法か?」
「能力ですね」
「それはどのような事が出来るのだ?」
「例えば筋力の強い動物を出して荷物を運ばせたり戦わせたり、隠密能力の長けた動物を出して索敵させたり」
「…………本気で言ってるのか?」
「ちょっと実践してみましょうか?」
「………………頼む」
許可が出たので、俺が前からちょっとやってみたかった事をしてみる。
俺はスケジュール帳を出して、蜂を書く。
指先程度の大きさだ。ミツバチを参考にオリジナルで書いてみた。
虫でも言う事を聞いてくれる程の知能があるのか知りたかったんだよね。
失敗ならすぐに消そう。
蜂はすぐに具現化し、俺の手のひらに乗った。
「俺の鼻の先に移動してくれ」
そう言うと蜂はちゃんと鼻に移動。
うん、理解しているようだ。すげーな具現化。
「マジかよ……」
スーズさん、言葉が崩れてますよ?
時間になりましたら来ますので、その時に希望を言ってください」
そう言って、ギルドの職員は出ていった。
「後は若い人同士に任せて……」みたいだな~と思った。
さてフリータイムになったわけだが……見事に別れた。
皆が貴族の子の所に集まり、俺は孤立状態。
まさかの転移者も貴族の所に行っている。
俺も参加すべきだろうか?
いや、初志貫徹。
索敵を重要視するグラズさん、金目当てのセムターさん、この2人と話そう。
まぁその為には貴族の所に行かなきゃいけないんだけど……。
ちょっと待つか。そんなにすぐにフリータイムも終わらないだろうし。
そう思いつつ座っていると、まさかのスーズさんがこちらにやってきた。
同じ魔法紙目当てだから同行は無理だと思ったんだけど……。
「話を良いか?」
「あ、はい。大丈夫です」
「お金には興味が無く、魔法紙狙いとの事だったが」
「ええ、そうです」
「理由を聞いても?」
「良いですよ。単純に興味があるからですね」
「興味、とは?」
「最近初めて魔法紙を買って、魔法を覚えたんです。
そうやって魔法を覚えるって事を知らなかったんです。
で、覚えたら興味が出てきたんですよ。それだけです」
「それだけの為にダンジョンに行くのか?」
「はい、そうです」
「ふむ……」
素直に話したら、スーズさんは考え込んでしまった。
何か変な事を言ったかな?
いや、確かに変な事を言ったという確信はある。
だって、誰が聞いても道楽としか思えない発言だもんな。
例えるなら「アフリカにガイドもつけずに来た目的は、ゾウを見たかったから」みたいな感じ。
日本で動物園に行けよ、って誰もが思うはずだ。危険だろ、とも思うだろう。
そんな事を考えてたら、スーズさんから提案が出た。
「では、こういうのはどうだろうか?
私は結構な数の魔法を覚えている。なので、持っている魔法の魔法紙を入手した場合は君の物になる。
レアな物や所有していない物が出た場合は私の物となる。これはどちらが発見しても同じ。
ただしレアな物の場合、相場の5割で私が買い取る。どうだろうか?」
「なるほど……」
なかなかの魅力的な提案だ。
俺は手に入る魔法の種類にこだわりは無い。
入手出来るなら、何でも良いくらいだ。
「良い話だと思います。
あっ、でも、俺は『ナーデル』の魔法を覚えています。
なので、それの役に立つ魔法だった場合は欲しいですね」
「ふむ、複合だな。ではその場合は君が相場の5割で買い取る、というのはどうだろう?」
「良いですね。問題無いです」
「どうやら組めそうで安心した。
そう言えば『動物を使役出来る』と言っていたが、それはどういう?」
そうだった。簡単にしか説明してなかったわ。
「動物を呼び出せるんですよ。呼び出した動物は指示通りに動いてくれます」
「……? 聞いた事の無い能力だな。いや、魔法か?」
「能力ですね」
「それはどのような事が出来るのだ?」
「例えば筋力の強い動物を出して荷物を運ばせたり戦わせたり、隠密能力の長けた動物を出して索敵させたり」
「…………本気で言ってるのか?」
「ちょっと実践してみましょうか?」
「………………頼む」
許可が出たので、俺が前からちょっとやってみたかった事をしてみる。
俺はスケジュール帳を出して、蜂を書く。
指先程度の大きさだ。ミツバチを参考にオリジナルで書いてみた。
虫でも言う事を聞いてくれる程の知能があるのか知りたかったんだよね。
失敗ならすぐに消そう。
蜂はすぐに具現化し、俺の手のひらに乗った。
「俺の鼻の先に移動してくれ」
そう言うと蜂はちゃんと鼻に移動。
うん、理解しているようだ。すげーな具現化。
「マジかよ……」
スーズさん、言葉が崩れてますよ?
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