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012 交渉?
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あれから一ヶ月が経過した。
シャワーはシロに頼んで木から吊るしてもらい、快適に使用している。
解体というか血抜きの仕事は現代人には辛い仕事だったわ。
何度吐いた事か。最近になってやっと慣れたけど、やらなくて良いならやりたくない。
獣や魔物がやってくるような事は一度も無かった。これはシロがここに居るからだと勝手に思ってる。
村人の対応は相変わらずだけど、逆に助かる。
過度に対応されて村に住めと言われても、シロの事もあるし。なによりも赤ん坊が居るので迷惑になるだろう。
あっ、赤ん坊の事だが。今更だけど名前を付けた。
だって、つかまり立ちをするようになったんだ。子供って呼ぶのも変だし、名前を付けようかな~と。
一応神には「名前はなんですか? 無いなら付けてもらえませんか?」と質問したが返答は無かった。
だからこっちで勝手に決める事に。
親が神なので神太郎とかにしようとしたらシロに怒られた。
一時間も怒られながら考えた名前はゼス。親が神なのでゼウス、その子供なのでゼス。安直です。
村との取引にも慣れた。
シロが獣を狩る際についていき、山菜を採取してそれも売ってる。
森深く入らないと採取出来ないモノは結構な高値で売れるので助かってる。
採りすぎると売れ残る事もあるが、その場合は自分で使用するので困らない。
見つけたのは、ブルーベリーっぽいの、リンゴっぽいの、山芋っぽいの、ヨモギっぽいの、胡椒っぽいの、とうがらしっぽいの、などさまざま。
最近では村人にお願いされる事もある。その場合は割増料金で買い取ってくれるので、嬉々として探しに行く(勿論シロの協力の元で)。
お茶の葉を入手出来たのは嬉しかった。ちなみに軽く炙ってお湯に入れるだけで、番茶みたいになる。
こういう発見したモノは一部掘り返してキャンプ地に植えてみてる。根付いてくれれば良いけど。
素人の家庭菜園だ。期待は薄いが、毎日水はあげてる。
そう、期待薄だったんだ……。
その期待薄家庭菜園なんだけど。
異常な程に根付いた。いや、根付いたという話ではない。勝手に株分けしたように増えているんだ。
もしかして俺には「スキル:家庭菜園」とか「ギフト:神の担い手」とか「万能農機具」みたいな能力があったのか?!
と思い、シロに聞いたところ、衝撃の事実が発覚した!
家庭菜園の場所と、湧き水の場所、その間がシロのトイレだと言うのだ!
聞いた時は「お前、なんちゅう所でトイレしてんだよ! 植物が汚染されるだろうが!」と憤慨した。
でもすぐに思い直した。「あれ? 肥料ってそんなので出来てるのでは?」と。
つまり、シロの排泄物が肥料になっていて、それが植物の急成長に繋がったのでは?という事だ。
検証結果、これが事実だと判明する。そして、これは儲かるのでは?と思った。
村に行った際に袋を1つ購入する。
売ってくれたのはビニール袋ではなく、麻袋。当たり前か。
これにシロのフンを移植ゴテで入れて、村に持っていく。
「ケン、今日は何を売りに来たんだ?」
「やあクラウス。今日はちょっと商談があってね」
クラウスとは普通に喋るようになった。あっ、門番で最初に対応してくれた人ね。40代らしい。
ちゃんと自己紹介したのだが、俺の事をケンと呼ぶ。何度も「佐藤賢二だ」と言ってるんだけど「長い!」と言ってケンと呼ぶ。もう諦めた。
「商談? いつも商談じゃねぇかよ」
「いやそうだけど。そうじゃなくて。新しいモノを売ろうと思ってるんだよ」
「新しいモノ? 怪しいモノなら買わねぇぞ? ご禁制のモノとかな」
「そんなモノ売るかよ! って、禁じられてるかは知らないんだよなぁ……」
「おいおい……。まぁ良いか。聞くくらいはしてやるよ」
よく考えれば害があるかとか調べてなかったし。
まあ調べようが無いのだけど。せいぜい、育った植物を俺が食っても平気だったくらい。
「これなんだけど」
「なんだ、この黒くてコロコロしたモノは?」
そうなんだよね。シロのフンってあの図体からは想像出来ないくらい小さいんだよ。
直径1cm無いくらいの黒い球体を何個か出すだけ。
そういえば、アイツって何食べてんだろ? 食ってる所を一度も見た事無いぞ?
「神獣のフンなんだけどね。肥料にするとすごく育ちが良くなるんだよ」
「神獣のフン? またウソっぽいモノを持ってきたな」
「いや事実だし」
「神獣なんか居る訳無いだろ? 神話の話だぞ?」
「いや、居るし。見たけりゃ会わしてやるぞ?」
「誰も見た事無いのに、お前が会わせた神獣が本物ってどうやって証明するんだよ」
そうなのだ!
俺が何度も真実を言っても、全く信じてくれないのだ、この村人は!
確かに「異世界から来て神の子供を育ててて、神獣と一緒にキャンプしてます」なんて信じる方がヤバいけどさ。
ラノベなら信じてくれるのに!
「何度も言うけど、本当なんだって!」
「はいはい、分かった分かった。で、神獣はともかくとして、何かの獣のフンなんだな?」
「神獣のフンだ。育ちが良くなる。森で実験済みだ」
「だから買ってくれと?」
「そうだけど? ダメかな?」
「う~ん……信用出来ない訳じゃないが、こればっかりは分からないな」
「どうすれば分かってくれる? あっ、収穫したモノを持ってくれば良いか?」
「それもそこで採れたモノか分からないし、その畑を見ても元々そこまで育ってた可能性もあるしな」
「それ言われたら確かに証明出来ないわ……」
「って事で、これはタダでくれ。俺が個人的に実験してみてやるよ」
「本当か?! 頼むわ!」
「本当に育ちが良いか、もしそうだとして育ったのは食べられるのか、周りに影響は無いか、ちゃんと調べてやるよ」
「頼みます!」
頼むぜ、友よ! 一方的に友と思ってるけど、頼むよ!
シャワーはシロに頼んで木から吊るしてもらい、快適に使用している。
解体というか血抜きの仕事は現代人には辛い仕事だったわ。
何度吐いた事か。最近になってやっと慣れたけど、やらなくて良いならやりたくない。
獣や魔物がやってくるような事は一度も無かった。これはシロがここに居るからだと勝手に思ってる。
村人の対応は相変わらずだけど、逆に助かる。
過度に対応されて村に住めと言われても、シロの事もあるし。なによりも赤ん坊が居るので迷惑になるだろう。
あっ、赤ん坊の事だが。今更だけど名前を付けた。
だって、つかまり立ちをするようになったんだ。子供って呼ぶのも変だし、名前を付けようかな~と。
一応神には「名前はなんですか? 無いなら付けてもらえませんか?」と質問したが返答は無かった。
だからこっちで勝手に決める事に。
親が神なので神太郎とかにしようとしたらシロに怒られた。
一時間も怒られながら考えた名前はゼス。親が神なのでゼウス、その子供なのでゼス。安直です。
村との取引にも慣れた。
シロが獣を狩る際についていき、山菜を採取してそれも売ってる。
森深く入らないと採取出来ないモノは結構な高値で売れるので助かってる。
採りすぎると売れ残る事もあるが、その場合は自分で使用するので困らない。
見つけたのは、ブルーベリーっぽいの、リンゴっぽいの、山芋っぽいの、ヨモギっぽいの、胡椒っぽいの、とうがらしっぽいの、などさまざま。
最近では村人にお願いされる事もある。その場合は割増料金で買い取ってくれるので、嬉々として探しに行く(勿論シロの協力の元で)。
お茶の葉を入手出来たのは嬉しかった。ちなみに軽く炙ってお湯に入れるだけで、番茶みたいになる。
こういう発見したモノは一部掘り返してキャンプ地に植えてみてる。根付いてくれれば良いけど。
素人の家庭菜園だ。期待は薄いが、毎日水はあげてる。
そう、期待薄だったんだ……。
その期待薄家庭菜園なんだけど。
異常な程に根付いた。いや、根付いたという話ではない。勝手に株分けしたように増えているんだ。
もしかして俺には「スキル:家庭菜園」とか「ギフト:神の担い手」とか「万能農機具」みたいな能力があったのか?!
と思い、シロに聞いたところ、衝撃の事実が発覚した!
家庭菜園の場所と、湧き水の場所、その間がシロのトイレだと言うのだ!
聞いた時は「お前、なんちゅう所でトイレしてんだよ! 植物が汚染されるだろうが!」と憤慨した。
でもすぐに思い直した。「あれ? 肥料ってそんなので出来てるのでは?」と。
つまり、シロの排泄物が肥料になっていて、それが植物の急成長に繋がったのでは?という事だ。
検証結果、これが事実だと判明する。そして、これは儲かるのでは?と思った。
村に行った際に袋を1つ購入する。
売ってくれたのはビニール袋ではなく、麻袋。当たり前か。
これにシロのフンを移植ゴテで入れて、村に持っていく。
「ケン、今日は何を売りに来たんだ?」
「やあクラウス。今日はちょっと商談があってね」
クラウスとは普通に喋るようになった。あっ、門番で最初に対応してくれた人ね。40代らしい。
ちゃんと自己紹介したのだが、俺の事をケンと呼ぶ。何度も「佐藤賢二だ」と言ってるんだけど「長い!」と言ってケンと呼ぶ。もう諦めた。
「商談? いつも商談じゃねぇかよ」
「いやそうだけど。そうじゃなくて。新しいモノを売ろうと思ってるんだよ」
「新しいモノ? 怪しいモノなら買わねぇぞ? ご禁制のモノとかな」
「そんなモノ売るかよ! って、禁じられてるかは知らないんだよなぁ……」
「おいおい……。まぁ良いか。聞くくらいはしてやるよ」
よく考えれば害があるかとか調べてなかったし。
まあ調べようが無いのだけど。せいぜい、育った植物を俺が食っても平気だったくらい。
「これなんだけど」
「なんだ、この黒くてコロコロしたモノは?」
そうなんだよね。シロのフンってあの図体からは想像出来ないくらい小さいんだよ。
直径1cm無いくらいの黒い球体を何個か出すだけ。
そういえば、アイツって何食べてんだろ? 食ってる所を一度も見た事無いぞ?
「神獣のフンなんだけどね。肥料にするとすごく育ちが良くなるんだよ」
「神獣のフン? またウソっぽいモノを持ってきたな」
「いや事実だし」
「神獣なんか居る訳無いだろ? 神話の話だぞ?」
「いや、居るし。見たけりゃ会わしてやるぞ?」
「誰も見た事無いのに、お前が会わせた神獣が本物ってどうやって証明するんだよ」
そうなのだ!
俺が何度も真実を言っても、全く信じてくれないのだ、この村人は!
確かに「異世界から来て神の子供を育ててて、神獣と一緒にキャンプしてます」なんて信じる方がヤバいけどさ。
ラノベなら信じてくれるのに!
「何度も言うけど、本当なんだって!」
「はいはい、分かった分かった。で、神獣はともかくとして、何かの獣のフンなんだな?」
「神獣のフンだ。育ちが良くなる。森で実験済みだ」
「だから買ってくれと?」
「そうだけど? ダメかな?」
「う~ん……信用出来ない訳じゃないが、こればっかりは分からないな」
「どうすれば分かってくれる? あっ、収穫したモノを持ってくれば良いか?」
「それもそこで採れたモノか分からないし、その畑を見ても元々そこまで育ってた可能性もあるしな」
「それ言われたら確かに証明出来ないわ……」
「って事で、これはタダでくれ。俺が個人的に実験してみてやるよ」
「本当か?! 頼むわ!」
「本当に育ちが良いか、もしそうだとして育ったのは食べられるのか、周りに影響は無いか、ちゃんと調べてやるよ」
「頼みます!」
頼むぜ、友よ! 一方的に友と思ってるけど、頼むよ!
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