その声で囁いて

UTAFUJI

文字の大きさ
9 / 79
第一章

9話

しおりを挟む
 繁華街のショーウィンドウに映る自分の姿は、どう見ても出勤前のホストのようで、歩くだけで視線を感じて落ち着かない。

 姉はというと、すっかり王子様気取りで、俺の隣を堂々と歩いているもんだから、余計に目立って仕方なかった。

「ねぇ、栞季。なんか欲しいものある?気になってるやつでもいいよ」

「別に、特にない」

 ぶっきらぼうに返すと、姉は「つまんな~い」と肩をすくめ、今度は別の店へ足を向ける。ふらふらとウィンドウショッピングを続ける姉が、ふと立ち止まったのは、モコモコとした冬物が並んだお店。

「栞季、寒いの苦手でしょ?ほら、これとかどうよ。絶対似合うと思うけど」

「だから~そういうのはいいって。自分で買うから」

 そう突っぱねると、姉は振り返ってにっこり笑う。

「お母さんにさ!栞季がお泊まりしてくれたよ~って連絡したら、あの子は連絡をくれないから~ってめっちゃ心配してたよ? それにさ、もうすぐ誕生日でしょ?」

「もうすぐって……あと2ヶ月あるから」

「いつでも会えるわけじゃないんだし、早めの誕プレってことで気にしないで。ね?」

 そんな柔らかい声色に、心の奥を撫でられたみたいで、反論がうまく出てこなかった。

 照れ隠しのように目線を逸らしながら、ハンガーに手を伸ばす。

 ほんと、こういうとこ強引なんだよな。

 結局、その店ではマフラーと手袋を買ってもらった。
 タグを見れば、俺では絶対に手が出せない値段で、会計を見届ける間ずっと胃が痛かった。

 次に立ち寄った別の店では、セーターやニット帽を試着させられ、またしても俺の制止を聞かずに「これください」と購入していく。案内されたソファに腰掛け、テーブルに置かれた電卓に目を落とした瞬間、思わず背筋が震えた。桁がひとつ多いんじゃないかと疑うほどの数字。

「ちょ、ちょっと待って!?やっぱり、他のにしない!?」

「なによ。うちが選んだんだから。文句言わないの!」

 聞き分けのない子どもをあしらうみたいに笑い飛ばされ、返す言葉を失ってしまう。

 俺、今日だけでいくら使わせてんだ?そんな疑問が頭を埋め尽くす。
 
 なんて心臓に悪すぎる買い物なんだ……

「よし、次はあっちの店見よっか!」
 
 軽快に歩き出す姉の背を追い、隣に並んで、指が向けられている店へ行こうとした。その時、プルル、と甲高い着信音が鳴り響いた。

 姉のスマホだ。

「……ちょっと待って」
 
 立ち止まった姉が鞄からスマホを取り出し、画面を覗き込む。すると、すぐに顔色を変えて、「ちょっと待ってて、電話してくる」と片手を振りながら、足早にどこかへ消えていった。

 残された俺は紙袋を提げたまま、廊下の片隅に立ち尽くすしかない。数分後、戻ってきた姉は小さくため息を吐いた。

「ごめん、早急に確認しなきゃいけないことできちゃった。今日はここまでで、今度また埋め合わせさせて?」

「いや、もう十分だから!これ以上はいらないって」

 思わず声を荒げると、姉は苦笑いを浮かべた。

「う~ん、最後は栞季を家まで送りたかったんだよなぁ……。でも、ちょっとそれも無理そうだから、せめて最寄りまでは乗っていきなさい」

「いや俺、ちょっと買いたいものあるから……ここで解散でもいいよ」
 
 そう告げると、姉は迷う素振りをみせてから頷いた。そして、俺の手から紙袋を奪い取る。

「じゃあ、今日買ったものは今度、家まで届けるね。送るつもりで、たくさん買っちゃったんだし。紙袋がたくさんあると大変でしょ?」

 そう言い残すと、慌ただしく人混みに紛れていった。
 
 残された俺は手ぶらになったことに安堵しつつも、どこか胸の奥に空洞が残ったような気分だった。買いたいものなんて別にあるわけでもない。姉に迷惑をかけない為に咄嗟に出た言葉だった。

 ちょっとお茶して帰るか、ここらへんは栄えてるから、一軒ぐらいは空いてる所はあるだろう。近くのカフェに視線を向けた。
 足の向くままに中へ入り、窓際の席に腰を下ろす。

 注文したコーヒーを前に、席の横にある「ご自由にどうぞ」と書かれた本棚に手を伸ばす。
 ぱらぱらとめくった小説を読み進め、気がつけば夢中になっていた。

 ページのキリがいいところで顔を上げ、スマホに視線を落とす。
 画面に表示された時刻は、すでに19時をまわっていた。

「……もうこんな時間か」

 立ち上がり、カップを片付けて店を出る。
 外の空気は少し冷えていて、思わず肩をすくめながら駅へと歩いた。
 
 横断歩道の前で赤信号に足を止める。
 人の流れに混ざって待っていたそのとき

「あれ、シキ様?」
 
 不意に背後から声をかけられ、思わず振り向く。
 そこに立っていたのは、見慣れた顔――イオリだった。

(……っ、やば……)
 一瞬で昼のことが脳裏をよぎり、体が勝手に身構える。けれど、当の本人はまるで気にしていない様子で、にこっと笑った。

「奇遇ですね~!シキ様、こんなところで」

 その無邪気さに肩の力が抜け、ほっと息を吐く。
(……なんだ、普通じゃん)
 仕事場でのやり取りをなぞるように、自然といつもの調子で返してしまう。

「……お前こそ、なんでここに」

「俺は、仕事でちょっと。……そうだ!せっかくお会いしたんですし、よかったらご飯一緒にどうですか?」

「いや」
 断ろうとした瞬間、ぐぅ、と情けない音が腹から響いた。

「……」
「……」
 
 沈黙のあと、イオリの口元が緩む。

「決まりですね!」
 
 有無を言わせぬ笑顔に押され、結局近くの居酒屋へ足を運ぶことになった。

 暖簾をくぐると、香ばしい焼き鳥の匂いとざわめきが押し寄せてくる。仕事終わりらしいサラリーマンや学生たちで賑わう店内に、自然と肩が竦む。

「空いてる席どうぞ~」という声に従い、奥のテーブルへ腰を下ろした。

「何飲みます?俺はビールでいいんですけど」

「俺は烏龍茶でいい」

「わかりました!」

 嬉しそうに笑いながらメニューを広げるイオリを見て、ため息をつきたくなる。昼のことを気にしてる様子もなく、いつも通りだ。むしろ、いつも以上に距離が近い気がする。

「……そんなにじろじろ見るな」

「いや~、やっぱ今日のシキ様、なんか見慣れなくて。服装のせいかな、あとは香水……?」

 ドクンと心臓が跳ねた。昼の時も言われたのに、思わず視線を逸らす。

「別に、俺がどんな服でもいいだろ」

「ふーん?」

 イオリは追及せず、にやにや笑ったまま注文を済ませる。
 
店員がグラスを2つ置いていく。片方にはビール、片方には烏龍茶。小鉢のお通しも添えられていた。

「じゃ、とりあえず――お疲れさまです!」
 
「……お疲れ」

 グラスを軽く合わせる。シュワッと弾ける音とともに、イオリは早速ビールをあおった。喉を鳴らして一気に飲む様子に、呆れ半分で目を細める。

「ぷはっ……最高っすね!仕事終わりの一杯ってやつ」

「俺は休みだったけどな」

「それでもいいじゃないですか!俺は、シキ様が目の前にいるだけでご褒美ですから、そんなシキ様と一緒にご飯なんて……」

「はいはい」

 わざとらしく肩をすくめ、グラスの烏龍茶に口をつけた。冷たい液体が喉を流れていくうちに、少しだけ強張っていた心がほどけていく気がする。

 やがて、頼んだ料理が次々と運ばれてきた。焼き鳥の香ばしい匂い、揚げ物の湯気、彩りのいいサラダがテーブルを賑わせる。

「いただきます!」
「いただきます」

 箸を伸ばしながら、自然と他愛ない会話が始まる。最近見た映画の話や、流行ってるアニメ、くだらないやり取りの合間に笑いがこぼれて、自分でも驚いた。
 
 気づけば、グラスの中はもう空に近い。

「まぁ、一杯くらいなら、いいか」

 小さく呟いて、サワーとイオリのおかわりを追加で頼んだ。

「いいですね~!飲んじゃいましょ!」

 イオリが嬉しそうに身を乗り出す。その声に、つい苦笑して空いたグラスを隅に寄せる。

 最初は軽い気持ちだった。だが、一杯もう一杯とおかわりを喉に流し込むうちに、じわじわと熱が巡っていく。アルコールは危険だ――頭の中のブレーキを、簡単に壊してしまう。
 
 次第に、口も滑らかになっていた。イオリに投げられる質問に、普段なら言わないことまでつい素直に答えてしまう。

「え、シキ様って犬派なんですか?猫っぽいのに」
「……いや、猫は気まぐれすぎるだろ。犬の方が可愛い。お前は大型犬みたいだよな」
「大型犬!?俺も犬好きなので嬉しいです!」
 
 くだらないやり取りに笑いながら、グラスの氷を転がす。
 けれど、ふと気づくと――俺は黙り込んでいた。

 気づけば、視線がイオリに吸い寄せられている。
 真っ直ぐな瞳も、笑うたびに柔らかくなる口元も、長い睫毛の影すらも。
 普段は意識しないようにしていたのに、アルコールで緩んだ頭ではどうにも目が離せなかった。

(……なんでこんなに、絵になるんだこいつ)
 
 胸の奥が妙にざわざわして、グラスを持つ手が落ち着かない。
 そんな俺の様子に気づいたのか、イオリが小首を傾げる。

「……どうしました?」
 
 言葉を探す前に、熱に浮かされたみたいにぽつりと零れていた。

「……お前、ほんとに綺麗な顔してるよな」

「えっ」

 イオリが瞬きを繰り返す。思わず口角を緩め、グラスを揺らしながら続ける。

「お前の顔面、とても好み……目の保養」
 
 自分で言っておきながら、耳まで熱くなるのがわかった。けれど、不思議と気分は悪くない。むしろアルコールのせいで、いつもよりずっと素直に言葉が出ていく。

「…………」

 イオリは一瞬固まった後、ぱっと顔を赤くして俯いた。

「……っ、そ、そんな……俺……」

 震えながらグラスを握るその手が視界に入る。
 満足そうに口角を上げ、俺はその手をグラスから取って、見つめる。

「指も長くて綺麗だよな」

 驚いたように顔を上げるイオリに、無邪気に笑みを浮かべながら自分の手のひらを合わせてみせる。

「ほら、俺の手より大きい」
 
 そのまま指を絡ませると、イオリは喉を詰まらせたように息を呑んだ。
 赤くなった顔を伏せながら、それでも繋いだ手を離そうとはしない。

「……シキ様、ほんと……あんまり煽らないでください」

 掠れた声が、妙に耳に残った。
 思わず笑いそうになった時、イオリがぽつりと訊ねてくる。

「……その服、オーナーさんのやつですか?」

「うん。俺の服はまだ乾いてなかったから借りた」

「なら、よく泊まるんですか?その……オーナーさんの家」

「いや、家に行ったのは初めてかな。前までは一緒に住んでたし」

 そう答えると、イオリはまだ何か言いたげに俺を見つめていた。
 その瞳の奥が、揺れている。酒のせいか、やけに真剣に見えた。

「……シキ様は、オーナーのこと……好きなんですか?」

 一瞬、言葉が詰まる。
 姉のことを「好きかどうか」なんて考えたこともなかった。まぁ家族だし、嫌いではない。そして今日の買い物の時のことも思い出して、ふと笑みを浮かべる。
 ただ――酔いに滲んだ頭は妙に素直で、口を塞ぐ前に答えが零れていた。

「……うん。好きだよ。……大事にされてるなって、思う」
 
 そう言った瞬間――イオリの表情がぐしゃりと歪んだ。

 眉間に深い皺を寄せ、唇を噛んで――歪んだ表情のまま、イオリはしばし黙り込んでいた。
 そのまま俯き、何かをボソボソと呟いている。声が小さすぎて聞き取れない。

「……イオリ?」

 名前を呼ぶと、びくりと肩が揺れた。ゆっくり顔を上げる。

 そ の表情は、さっきまでの険しいものではなかった。
 にこりと笑みを浮かべて、いつもの調子で言ってくる。

「シキ様が良ければ、もう一件行きましょう!」

 まるでさっきの歪んだ顔なんてなかったかのように。
 その笑顔にどこか違和感を覚えながらも、俺は返事を飲み込んだ。

「……もう一件?」

 思わず聞き返す俺に、イオリはにっこり笑って頷いた。

「はい!この近くに、雰囲気のいいバーがあるんです。ゆったり座れるところで。シキ様、絶対気に入りますよ」

(バー、か……普段あんまり行かないけど……まあ、まだそんなに酔ってないし)
 
 軽くそう思いながら、俺は頷いた。

「じゃあ少しだけ……」

「やった!じゃあ行きましょう!」

 イオリの声は弾んでいた。
 それを見て、ただ単純に楽しそうだな、なんて思ってしまった俺は、この時まだ気づいていなかった。この選択肢が後に大きな影響を及ぼすことを。
 
しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

分厚いメガネ令息の非日常

餅粉
BL
「こいつは俺の女だ。手を出したらどうなるかわかるよな」 「シノ様……素敵!」 おかしい。おかしすぎる!恥ずかしくないのか?高位貴族が平民の女学生に俺の女ってしかもお前は婚約者いるだろうが!! その女学生の周りにはお慕いしているであろう貴族数名が立っていた。 「ジュリーが一番素敵だよ」 「そうだよ!ジュリーが一番可愛いし美人だし素敵だよ!!」 「……うん。ジュリーの方が…素敵」 ほんと何この状況、怖い!怖いすぎるぞ!あと妙にキモい 「先輩、私もおかしいと思います」 「だよな!」 これは真面目に学生生活を送ろうとする俺の日常のお話

眠れない夜を数えて

TK
BL
はみ出し者の高校生、大野暁は、アルバイトに明け暮れる毎日。 ふとしたきっかけで、訳ありな雰囲気のクラスメイト坂下と親しくなり、二人の距離は急速に縮まっていく。 しかし坂下には人に言えずにいる秘密があり、やがて二人の関係は崩れていく。 主人公たちが心の傷や葛藤と向き合い乗り越えていく物語。 シリアスでせつない描写が中心です。

【完結】ネクラ実況者、人気配信者に狙われる

ちょんす
BL
自分の居場所がほしくて始めたゲーム実況。けれど、現実は甘くない。再生数は伸びず、コメントもほとんどつかない。いつしか実況は、夢を叶える手段ではなく、自分の無価値さを突きつける“鏡”のようになっていた。 そんなある日、届いた一通のDM。送信者の名前は、俺が心から尊敬している大人気実況者「桐山キリト」。まさかと思いながらも、なりすましだと決めつけて無視しようとした。……でも、その相手は、本物だった。 「一緒にコラボ配信、しない?」 顔も知らない。会ったこともない。でも、画面の向こうから届いた言葉が、少しずつ、俺の心を変えていく。 これは、ネクラ実況者と人気配信者の、すれ違いとまっすぐな好意が交差する、ネット発ラブストーリー。 ※プロットや構成をAIに相談しながら制作しています。執筆・仕上げはすべて自分で行っています。

完結|好きから一番遠いはずだった

七角@書籍化進行中!
BL
大学生の石田陽は、石ころみたいな自分に自信がない。酒の力を借りて恋愛のきっかけをつかもうと意気込む。 しかしサークル歴代最高イケメン・星川叶斗が邪魔してくる。恋愛なんて簡単そうなこの後輩、ずるいし、好きじゃない。 なのにあれこれ世話を焼かれる。いや利用されてるだけだ。恋愛相手として最も遠い後輩に、勘違いしない。 …はずだった。

陰キャな俺、人気者の幼馴染に溺愛されてます。

陽七 葵
BL
 主人公である佐倉 晴翔(さくら はると)は、顔がコンプレックスで、何をやらせてもダメダメな高校二年生。前髪で顔を隠し、目立たず平穏な高校ライフを望んでいる。  しかし、そんな晴翔の平穏な生活を脅かすのはこの男。幼馴染の葉山 蓮(はやま れん)。  蓮は、イケメンな上に人当たりも良く、勉強、スポーツ何でも出来る学校一の人気者。蓮と一緒にいれば、自ずと目立つ。  だから、晴翔は学校では極力蓮に近付きたくないのだが、避けているはずの蓮が晴翔にベッタリ構ってくる。  そして、ひょんなことから『恋人のフリ』を始める二人。  そこから物語は始まるのだが——。  実はこの二人、最初から両想いだったのにそれを拗らせまくり。蓮に新たな恋敵も現れ、蓮の執着心は過剰なモノへと変わっていく。  素直になれない主人公と人気者な幼馴染の恋の物語。どうぞお楽しみ下さい♪

オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?

中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」 そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。 しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は―― ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。 (……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ) ところが、初めての商談でその評価は一変する。 榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。 (仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな) ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり―― なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。 そして気づく。 「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」 煙草をくゆらせる仕草。 ネクタイを緩める無防備な姿。 そのたびに、陽翔の理性は削られていく。 「俺、もう待てないんで……」 ついに陽翔は榊を追い詰めるが―― 「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」 攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。 じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。 【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】 主任補佐として、ちゃんとせなあかん── そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。 春のすこし手前、まだ肌寒い季節。 新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。 風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。 何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。 拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。 年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。 これはまだ、恋になる“少し前”の物語。 関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。 (5月14日より連載開始)

僕の部下がかわいくて仕方ない

まつも☆きらら
BL
ある日悠太は上司のPCに自分の画像が大量に保存されているのを見つける。上司の田代は悪びれることなく悠太のことが好きだと告白。突然のことに戸惑う悠太だったが、田代以外にも悠太に想いを寄せる男たちが現れ始め、さらに悠太を戸惑わせることに。悠太が選ぶのは果たして誰なのか?

おすすめのマッサージ屋を紹介したら後輩の様子がおかしい件

ひきこ
BL
名ばかり管理職で疲労困憊の山口は、偶然見つけたマッサージ店で、長年諦めていたどうやっても改善しない体調不良が改善した。 せっかくなので後輩を連れて行ったらどうやら様子がおかしくて、もう行くなって言ってくる。 クールだったはずがいつのまにか世話焼いてしまう年下敬語後輩Dom × (自分が世話を焼いてるつもりの)脳筋系天然先輩Sub がわちゃわちゃする話。 『加減を知らない初心者Domがグイグイ懐いてくる』と同じ世界で地続きのお話です。 (全く別の話なのでどちらも単体で読んでいただけます) https://www.alphapolis.co.jp/novel/21582922/922916390 サブタイトルに◆がついているものは後輩視点です。 同人誌版と同じ表紙に差し替えました。 表紙イラスト:浴槽つぼカルビ様(X@shabuuma11 )ありがとうございます!

処理中です...