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第2章
第13話:魔術を覚えよう! いざ勝負?
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俺が瞬きをすると、目の前の美少女も長いまつげを瞬かせる。
深呼吸を一つすると、彼女も大きな胸を小さく揺らす。
これらの動作で惚れてしまう男も結構いるのではないだろうか。
しかも、背中には大きな漆黒の翼に黒い尻尾、頭にはツノと妖しい雰囲気がマックスだ。
「……」
俺は今から彼女と戦うのだ、自分の分身である彼女と。
そしてその見物人は、我らがリリーさんと変態魔術得意男。
周りには木や草が生い茂り他の目は無い。
正面にある木製の平屋は変態男の家だそうだ。
「……」
「どうした? 戦わないのか?」
変態男からヤジが飛んで来た。
いや、まあ確かに何もしない俺が悪いんだけどさ。
「……ちょっと抵抗あるんですけど」
いくら自分の分身だからと言って、中身男の俺が女の子を殴ったり蹴ったりするのは如何なものかと……。
「なるほどな。じゃあこうするか」
変態男がバッと分身目掛けて風を切るように手を横に振る。
すると、
「うがっ、あ、ああ……」
分身は呻き声を上げながらその形を変えていった。
「……!?」
まず初めに顔が溶け、次に上半身、合わせて腕、最後に足が消えていった。
ボタボタと闇色の煙のような液体が地面に溜まっている。
そして突然それは動き始めるとモゾモゾと新たに形成していった。
まずは大きな球が作られた、そしてその上に小さな歪な球が二つ、触覚が二つ、と次々に形が出来ていく。
そして出来たのは、
「うわ……」
俺と同じサイズか少し大きい位の、巨大な見たこともない昆虫だった。
目の中に小さな目が無数にあり、触覚がぴくぴくと動いている。
脚はギシギシと関節音を鳴らし、翅はジリジリと不気味な音を奏でている。
「このデカい虫と戦ってもら──」
「──気持ち悪!」
確かに、確かに殴ったり蹴ったりする抵抗は無いけど、無いけども!
別に虫に対して苦手意識があった訳でも無いけれど!
このサイズは流石に気持ち悪い!
人間界に居た時、海外の虫はサイズが違うと聞いたことはあったが、海外でもこのサイズはいないだろう。
このサイズはゲームとか映画とか漫画の世界の大きさだよ!
「アリアー! 頑張ってねー!」
リリーさんの声がやけに遠くから聞こえたかと思ったら、あら、あんなに遠くにいるじゃない!
あの人虫駄目なのか!
「戦わないのか?」
「うっ……」
変態男に初めに文句を言ったのは俺だ、これ以上文句を言うわけにはいかないよな……。
「……分かりました、やりますよ……」
はぁと心の中で小さくため息を吐く。
これも俺の為なのだ、頑張ろう……うん。
♂→♀
目の前の巨大な敵は見れば見るほど気持ちが悪い。
虫好きな少年たちもこれを見たら逃げ出すに違いない。
そしてこの敵はかなり強そうだった。
昔何かの本で読んだ事がある。
もし、虫が人間と同じくらいの大きさになったら人間なんて簡単に捻り潰されてしまうと。
「……」
ごくっと生唾を飲み込む。
戦ったとして、俺はこいつに勝てるのか?
俺の魔力を元に作られているから、実力は俺と同じらしいが、見た感じ全く勝てる気がしない。
相手は全身が武装してあるようなものなのだ。
対する俺は柔らかい肌に相手の物より小さい羽、到底武器になりそうもないツノと尻尾だ。
唯一の防御といったら、この胸にある二つの柔らかいクッションだけだ。
けれどおっぱいをクッションなんかに使ってはいけない!
絶対に傷などつけてはいけない物なのだ!
ましてや今の俺は超が付くほどの美少女。
自分の身体と言えど慎重に扱っていきたい。
「んっ」
ぱんぱんと頬を二回叩く。
「よしっ……」
気合を入れなおして目の前の敵を睨みつける。
「アリアー! どうしても駄目そうな時は私が助けてあげるからねー」
リリーさんにうんと頷き、敵との距離を詰める。
よし、全力でやってみようか!
深呼吸を一つすると、彼女も大きな胸を小さく揺らす。
これらの動作で惚れてしまう男も結構いるのではないだろうか。
しかも、背中には大きな漆黒の翼に黒い尻尾、頭にはツノと妖しい雰囲気がマックスだ。
「……」
俺は今から彼女と戦うのだ、自分の分身である彼女と。
そしてその見物人は、我らがリリーさんと変態魔術得意男。
周りには木や草が生い茂り他の目は無い。
正面にある木製の平屋は変態男の家だそうだ。
「……」
「どうした? 戦わないのか?」
変態男からヤジが飛んで来た。
いや、まあ確かに何もしない俺が悪いんだけどさ。
「……ちょっと抵抗あるんですけど」
いくら自分の分身だからと言って、中身男の俺が女の子を殴ったり蹴ったりするのは如何なものかと……。
「なるほどな。じゃあこうするか」
変態男がバッと分身目掛けて風を切るように手を横に振る。
すると、
「うがっ、あ、ああ……」
分身は呻き声を上げながらその形を変えていった。
「……!?」
まず初めに顔が溶け、次に上半身、合わせて腕、最後に足が消えていった。
ボタボタと闇色の煙のような液体が地面に溜まっている。
そして突然それは動き始めるとモゾモゾと新たに形成していった。
まずは大きな球が作られた、そしてその上に小さな歪な球が二つ、触覚が二つ、と次々に形が出来ていく。
そして出来たのは、
「うわ……」
俺と同じサイズか少し大きい位の、巨大な見たこともない昆虫だった。
目の中に小さな目が無数にあり、触覚がぴくぴくと動いている。
脚はギシギシと関節音を鳴らし、翅はジリジリと不気味な音を奏でている。
「このデカい虫と戦ってもら──」
「──気持ち悪!」
確かに、確かに殴ったり蹴ったりする抵抗は無いけど、無いけども!
別に虫に対して苦手意識があった訳でも無いけれど!
このサイズは流石に気持ち悪い!
人間界に居た時、海外の虫はサイズが違うと聞いたことはあったが、海外でもこのサイズはいないだろう。
このサイズはゲームとか映画とか漫画の世界の大きさだよ!
「アリアー! 頑張ってねー!」
リリーさんの声がやけに遠くから聞こえたかと思ったら、あら、あんなに遠くにいるじゃない!
あの人虫駄目なのか!
「戦わないのか?」
「うっ……」
変態男に初めに文句を言ったのは俺だ、これ以上文句を言うわけにはいかないよな……。
「……分かりました、やりますよ……」
はぁと心の中で小さくため息を吐く。
これも俺の為なのだ、頑張ろう……うん。
♂→♀
目の前の巨大な敵は見れば見るほど気持ちが悪い。
虫好きな少年たちもこれを見たら逃げ出すに違いない。
そしてこの敵はかなり強そうだった。
昔何かの本で読んだ事がある。
もし、虫が人間と同じくらいの大きさになったら人間なんて簡単に捻り潰されてしまうと。
「……」
ごくっと生唾を飲み込む。
戦ったとして、俺はこいつに勝てるのか?
俺の魔力を元に作られているから、実力は俺と同じらしいが、見た感じ全く勝てる気がしない。
相手は全身が武装してあるようなものなのだ。
対する俺は柔らかい肌に相手の物より小さい羽、到底武器になりそうもないツノと尻尾だ。
唯一の防御といったら、この胸にある二つの柔らかいクッションだけだ。
けれどおっぱいをクッションなんかに使ってはいけない!
絶対に傷などつけてはいけない物なのだ!
ましてや今の俺は超が付くほどの美少女。
自分の身体と言えど慎重に扱っていきたい。
「んっ」
ぱんぱんと頬を二回叩く。
「よしっ……」
気合を入れなおして目の前の敵を睨みつける。
「アリアー! どうしても駄目そうな時は私が助けてあげるからねー」
リリーさんにうんと頷き、敵との距離を詰める。
よし、全力でやってみようか!
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