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道中、ばぁちゃん無双。いえ、孫もです
似た者同士
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暗くなる前に料理を終わらせて、と思ったんだけど、なかなか日が沈まない。
とりあえず、食事は済ませて、ここに戻って来れるなら各自自由!ということになった。
僕の精霊達は、ひゃっほーと飛び出していき、リーとリーパーは「あそこの岩まで競争だ!」と掛けていった。
うん、ゴール地点で誰か見てなきゃ、勝敗はつかないんじゃないかな?
ウェルと僕は、一緒に、松雪に寄りかかって空を眺めた。
「怒涛の勢いでここまで来たなー」
「そうだねぇ」
「ブルーメ様の指示は的確だし、ユズリハの精霊達もだけど、松雪達がスゲーよなぁ。さすがブルーメ様の精霊だよな」
ウェルは松雪を撫でる。
松雪は、しっぽをひとつ振る。
桜子は、僕達からちょっと離れた所でお昼寝を始め、栗之助は、砂浜を掘っている。
ばぁちゃんは、空中を睨んで、たまに頭を抱えているけど、あれは多分、収納ロケットの中身を確認している。
なんか、所有者にしか見えないリストが表示出来るらしい。
たまに何が入ってるか確認しないと、入れたものを忘れてるらしい。
うん。平和だー。
「俺さぁ、」
「ん?」
「生まれてきて、物心ついてから、今が初めて幸せだと思えるよ」
「そっかぁ」
並んで座ったウェルが、遠くを見ながら教えてくれる。
「だからさぁ、ブルーメ様との契約だからじゃなくて、お前をちゃんと守る力が欲しいんだよ。
幸せが壊されないように、どれも欠けたりしないように。
だけど、精霊がスゴすぎて、俺、要らなくなりそうで、なら、俺にも精霊がついて味方してくれたら、俺の居場所守れんじゃないかって、安易に考えてんの見透かされてんのかな。
俺と契約してくれる精霊、いねぇしさぁ。俺、今のところ、何の役にも立ってねぇ」
「あ、落ち込んでたの?」
「ユズリハ、おまっ、言い方ぁ!」
「ゴメンゴメン。でもさぁ、なんでウェルが落ち込むかわかんないんだもん。もしかして僕とばぁちゃん、ウェルに信用されてない感じ?」
だとしたら、悲しいなぁ。もう、ウェル達は僕にとって家族同様なんだけど。
「そんなわけねぇ!
…、…そっかぁ、俺の気持ちの問題かぁ。
そうだよなぁ、ブルーメ様やユズリハが、俺を、俺達を邪険にしたことも、突き放したことも、そんな素振りをみせたこともねぇもんな」
「そうそう!それにさぁ、ウェルと僕の感覚は似てる方だと思うんだよ!わびすけ達がスゴい事した時、ツッコミが一緒だと安心するじゃん!」
「ブッファ!確かに!〝それは違う〞って揃うこと、結構あるわ!」
「ねぇ!楽しいこと、まだまだいっぱいあるよ!これからもよろしくね!」
僕はウェルに拳をつきだす。
「…っああ!これからもお前を守ってやるよ!」
ニカっと笑って拳をぶつけるウェル。うん、頼んだよ!
と、友情物語に浸った瞬間、寄りかかってた松雪が居なくなり、僕はコロンと後ろに転がったら、ズザァっと砂がかけられて、ドッドッドと音がした。
「ッぺッペッペ!!何事ぉ?!」
「すまん、ユズリハ!俺は逃げた!」
そう言いながら、僕の手を引っ張り上げて立たせたウェル。
「松雪、お水ちょうだい。口の中が、おぇ」
松雪が水球を出してくれたので、遠慮なく口をゆすぐ。
「リーとリーパーの競争が白熱し過ぎて、俺達のギリギリの所を駆け抜けて行きやがった」
ウェルが説明してくれるけど
「ウェル!僕のこと守ってくれるんじゃなかったの?!」
「いやー、ぶつかりはしないと思ってさぁ?」
「自分は逃げたのに?!」
「だって、砂がかかるの、やじゃん」
「僕だって嫌だよ?!」
「リーとリーパー!!いい加減におし!!残ってた鍋に砂がかかったじゃないか!!!蓋はしてたが!砂が入ってたらどうしてくれるんだい?!あの噛んだ瞬間のジャリっていう不快感!!味わいたくないんだよ!」
「ばぁちゃん!」
「「怒る所はソコじゃない!!」」
ウェルと声が揃った。
「あぁん?!砂が入った食べ物の不快感を知らないのかい?!」
仁王立ちのばぁちゃんが尚も言い張るけど
「チキンレースしてる事を怒れよ!」
「するにしても、ギリギリの対象を僕達と食べ物にしちゃダメでしょう!」
「そうだよ、アイツらのスピード、尋常じゃねぇんだ、アブねぇだろうが!」
「なぁ!」 「ねぇ!」
僕とウェルでうなずき合う。
「お前達、常識人だねぇ」
ばぁちゃん、感心してる場合じゃないからね?
とりあえず、食事は済ませて、ここに戻って来れるなら各自自由!ということになった。
僕の精霊達は、ひゃっほーと飛び出していき、リーとリーパーは「あそこの岩まで競争だ!」と掛けていった。
うん、ゴール地点で誰か見てなきゃ、勝敗はつかないんじゃないかな?
ウェルと僕は、一緒に、松雪に寄りかかって空を眺めた。
「怒涛の勢いでここまで来たなー」
「そうだねぇ」
「ブルーメ様の指示は的確だし、ユズリハの精霊達もだけど、松雪達がスゲーよなぁ。さすがブルーメ様の精霊だよな」
ウェルは松雪を撫でる。
松雪は、しっぽをひとつ振る。
桜子は、僕達からちょっと離れた所でお昼寝を始め、栗之助は、砂浜を掘っている。
ばぁちゃんは、空中を睨んで、たまに頭を抱えているけど、あれは多分、収納ロケットの中身を確認している。
なんか、所有者にしか見えないリストが表示出来るらしい。
たまに何が入ってるか確認しないと、入れたものを忘れてるらしい。
うん。平和だー。
「俺さぁ、」
「ん?」
「生まれてきて、物心ついてから、今が初めて幸せだと思えるよ」
「そっかぁ」
並んで座ったウェルが、遠くを見ながら教えてくれる。
「だからさぁ、ブルーメ様との契約だからじゃなくて、お前をちゃんと守る力が欲しいんだよ。
幸せが壊されないように、どれも欠けたりしないように。
だけど、精霊がスゴすぎて、俺、要らなくなりそうで、なら、俺にも精霊がついて味方してくれたら、俺の居場所守れんじゃないかって、安易に考えてんの見透かされてんのかな。
俺と契約してくれる精霊、いねぇしさぁ。俺、今のところ、何の役にも立ってねぇ」
「あ、落ち込んでたの?」
「ユズリハ、おまっ、言い方ぁ!」
「ゴメンゴメン。でもさぁ、なんでウェルが落ち込むかわかんないんだもん。もしかして僕とばぁちゃん、ウェルに信用されてない感じ?」
だとしたら、悲しいなぁ。もう、ウェル達は僕にとって家族同様なんだけど。
「そんなわけねぇ!
…、…そっかぁ、俺の気持ちの問題かぁ。
そうだよなぁ、ブルーメ様やユズリハが、俺を、俺達を邪険にしたことも、突き放したことも、そんな素振りをみせたこともねぇもんな」
「そうそう!それにさぁ、ウェルと僕の感覚は似てる方だと思うんだよ!わびすけ達がスゴい事した時、ツッコミが一緒だと安心するじゃん!」
「ブッファ!確かに!〝それは違う〞って揃うこと、結構あるわ!」
「ねぇ!楽しいこと、まだまだいっぱいあるよ!これからもよろしくね!」
僕はウェルに拳をつきだす。
「…っああ!これからもお前を守ってやるよ!」
ニカっと笑って拳をぶつけるウェル。うん、頼んだよ!
と、友情物語に浸った瞬間、寄りかかってた松雪が居なくなり、僕はコロンと後ろに転がったら、ズザァっと砂がかけられて、ドッドッドと音がした。
「ッぺッペッペ!!何事ぉ?!」
「すまん、ユズリハ!俺は逃げた!」
そう言いながら、僕の手を引っ張り上げて立たせたウェル。
「松雪、お水ちょうだい。口の中が、おぇ」
松雪が水球を出してくれたので、遠慮なく口をゆすぐ。
「リーとリーパーの競争が白熱し過ぎて、俺達のギリギリの所を駆け抜けて行きやがった」
ウェルが説明してくれるけど
「ウェル!僕のこと守ってくれるんじゃなかったの?!」
「いやー、ぶつかりはしないと思ってさぁ?」
「自分は逃げたのに?!」
「だって、砂がかかるの、やじゃん」
「僕だって嫌だよ?!」
「リーとリーパー!!いい加減におし!!残ってた鍋に砂がかかったじゃないか!!!蓋はしてたが!砂が入ってたらどうしてくれるんだい?!あの噛んだ瞬間のジャリっていう不快感!!味わいたくないんだよ!」
「ばぁちゃん!」
「「怒る所はソコじゃない!!」」
ウェルと声が揃った。
「あぁん?!砂が入った食べ物の不快感を知らないのかい?!」
仁王立ちのばぁちゃんが尚も言い張るけど
「チキンレースしてる事を怒れよ!」
「するにしても、ギリギリの対象を僕達と食べ物にしちゃダメでしょう!」
「そうだよ、アイツらのスピード、尋常じゃねぇんだ、アブねぇだろうが!」
「なぁ!」 「ねぇ!」
僕とウェルでうなずき合う。
「お前達、常識人だねぇ」
ばぁちゃん、感心してる場合じゃないからね?
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