もふもふ至上主義ですが、なにか?

犬丸大福

文字の大きさ
127 / 190
道中、ばぁちゃん無双。いえ、孫もです

1週間の予定

しおりを挟む
ダンジョンから出たものの、

相変わらず街の人達はリーパーに怯え、街に入れて貰えなかった。

「ぬぁー、んもう!どうするかな!」
ちょっとイライラしたばぁちゃんだったけど、一つ、大きなため息をついた。

「はぁぁぁ…仕方がない。

リーパー。お前、アタシ達と一応繋がってんだ。ダンジョンの入り口で呼べば、別の階層にいても分かるだろう?
今、魔力を十分にやるから、1週間、ダンジョンの中に居ておくれ。
その間に戦利品を売ったり、旅に出る準備をしてくる。
もし、1週間で間に合わなくても、1週間後には一度魔力をあげにくるさ。
鞍は…あぁ、邪魔かい。なら回収しておこう。
いいかい、誰かに討伐されんじゃないよ?」
リーパーの鞍を回収して、ペチペチ叩きながら魔力をあげるばぁちゃん。

「ヒン!ヒヒヒン!ヒン♪ヒヒン!」
『失礼な!俺様に怯えてるような奴らに負けるか!仕方ねぇからダンジョン内で遊んでるぜ。魔力うっま♪じゃぁ、1週間後な!』
そう言って、リーパーはさっさとダンジョンに戻っていった。

「よしこれで良いだろう!
さぁて、タチバナの所に行きたいところだが、しょうがねぇ、先にクマに会いに行こう」
意気揚々とギルドへ向かった。

はずが。

「ヴァン!!あっちこっちフラフラと歩くんじゃないよ!リーもそれに追従しない!
先に面倒な用事を済ませるんだよ!
ユズリハとウェル!ヴァンの手を繋いで連れてきておくれ!
リーはアタシと手を繋ぎな!」
「うん!!」
リーは大喜びでばぁちゃんと手を繋ぐ。

「ヴァン、僕達が迷子にならないように一緒に手を繋ごうよ」
「うんうん、3人で一緒に居れば、オレ達が誘拐もされないだろうしな。正義の味方のお仕事だな」
僕とウェルで手を差し出すと

「そうかそうか!!手を繋ぐのは正義の味方の仕事か!ならば仕方ないな、俺様に続け!」
ニッコニッコで僕達の真ん中で手を繋ぐヴァン。
道行く人も、優しい目で見守っている。

「うんうん、先にヴァンを紹介したいクマおじさんが居るんだよ。この街の偉い人だからね」
「そうか!俺様ともなれば街のユウリョクシャと挨拶もせねばな!なるほど、行くぞ!」
僕達と繋いでる手をご機嫌で大きく振って、ちゃんとばぁちゃんについていくヴァン。

「…ユズリハ、ヴァンの扱い方うまいねぇ。さすがアタシの孫!」
ばぁちゃんが振り返ってニコニコして僕を褒めるけど

「ブルーメ様の孫だからじゃないような…?」
ウェルがモソモソ言ってるけど、まぁ、ばぁちゃんの暴走に比べたら全然マシだし?

そんなこんなでギルドに到着。

ちゃんと大人しく受付に並ぶ。

その間もキョロキョロと回りを見回すヴァンに、もうちょっと我慢してね、そしたらおやつが有るからね、となだめれば、「おやつか♪よし待ってやろう」とちゃんと言うことを聞いてくれるヴァンは素直な良い子だね!

順番が来たばぁちゃんが受付嬢に言う。

「ブルーメがダンジョンの情報を持ってきた、と、クマに伝えとくれ」
「く、クマ?」
「ああ、ギルドマスターのクマだよ。アタシの名前を出せば飛んでくるさ」
「えぇ?いやいや、一介の探索者にギルマスは…えっと、ギルマスとのお約束は…」
「そんなもん無いね。今、ダンジョンから出てきたからね。
先にクマへの義理を果たそうかと思ったんだが、なんだい、予約がなきゃダメなのかい。
なら良いよ。クマは後回しにする。
皆、すまないね、先にクマの用事を済まそうかと思ったが、ダメなようだ。
センバ商会へ行って、旨いもん食おう」

ばぁちゃんが、さっさと踵を返して受付を離れようとした時。

「ちょっと待ったぁぁぁ!!!」

ドタドタと足音が聞こえた。

「オイコラ、大王が来たら最優先で俺に伝えろと1ヶ月前に通知してたよなぁ!
大王!!すぐに話を聞こう!」
大声でやってきて受付から身を乗り出すクマおじさん。

「え?この女性が大王?!」
びっくりしてる受付嬢の前で

「だからその呼び名は止めろって言ってるだろ!!」
ジャンプして、ゴンっとクマおじさんにゲンコツを落とすばぁちゃんと、頭を抱えるクマおじさん。

「ッ?!!!なるほど、大王…」
両手で口を押さえる受付嬢。


ばぁちゃん、逆にその呼び名に真実味を持たせたみたいだよ?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

授かったスキルが【草】だったので家を勘当されたから悲しくてスキルに不満をぶつけたら国に恐怖が訪れて草

ラララキヲ
ファンタジー
(※[両性向け]と言いたい...)  10歳のグランは家族の見守る中でスキル鑑定を行った。グランのスキルは【草】。草一本だけを生やすスキルに親は失望しグランの為だと言ってグランを捨てた。  親を恨んだグランはどこにもぶつける事の出来ない気持ちを全て自分のスキルにぶつけた。  同時刻、グランを捨てた家族の居る王都では『謎の笑い声』が響き渡った。その笑い声に人々は恐怖し、グランを捨てた家族は……── ※確認していないので二番煎じだったらごめんなさい。急に思いついたので書きました! ※「妻」に対する暴言があります。嫌な方は御注意下さい※ ◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。 ◇なろうにも上げています。

最弱白竜ですが、なぜか学園最強の銀竜に番認定されました

斉藤めめめ
恋愛
竜の血を引く者だけが貴族になれるこの世界で、白竜は最も格の低い竜の証。 白竜の男爵令嬢リーゼロッテは、特待生として国内最高峰の王立竜騎学園に入学する。待っていたのは上位貴族からの蔑みと、学園を支配する四人の御曹司「四竜」。 その筆頭、銀竜公爵家の嫡男ルシアンに初日から啖呵を切ったリーゼは、いじめと嫉妬の嵐に巻き込まれていく。 それでも彼女は媚びない、逃げない、折れない。 やがてルシアンはリーゼから目が離せなくなり―― 白竜の少女が、学園と王国の運命を変える。 身分差×竜×学園ラブファンタジー、開幕。

悪役令嬢の慟哭

浜柔
ファンタジー
 前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。  だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。 ※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。 ※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。 「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。 「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。

不器量で可愛げが無くて僻みっぽくて小賢しい私の話

あんど もあ
ファンタジー
王太子が真実の愛とか言って婚約破棄を宣言。廃太子と決まりました。おかげで妹の私に王太子になれと言われたのですが、不器量で可愛げが無くて僻みっぽくて小賢しくて政略結婚の役にも立たないと言われていた私がですか?

とある中年男性の転生冒険記

うしのまるやき
ファンタジー
中年男性である郡元康(こおりもとやす)は、目が覚めたら見慣れない景色だったことに驚いていたところに、アマデウスと名乗る神が現れ、原因不明で死んでしまったと告げられたが、本人はあっさりと受け入れる。アマデウスの管理する世界はいわゆる定番のファンタジーあふれる世界だった。ひそかに持っていた厨二病の心をくすぐってしまい本人は転生に乗り気に。彼はその世界を楽しもうと期待に胸を膨らませていた。

大好きなおねえさまが死んだ

Ruhuna
ファンタジー
大好きなエステルおねえさまが死んでしまった まだ18歳という若さで

【完結】勇者と国王は最悪。なので私が彼らを後悔させます。

凛 伊緒
ファンタジー
「お前はこのパーティーに相応しくない。今この場をもって、追放とする!それと、お前が持っている物は全て置いていってもらうぞ。」 「それは良いですわね、勇者様!」 勇者でありパーティーリーダーのゼイスに追放を宣言された。 隣にいる聖女メーシアも、大きく頷く。 毎日の暴行。 さらに報酬は平等に分けるはずが、いつも私だけかなり少なくされている。 最後の嫌味と言わんばかりに、今持っている物全てを奪われた。 今までの行いを、後悔させてあげる--

誰にも口外できない方法で父の借金を返済した令嬢にも諦めた幸せは訪れる

しゃーりん
恋愛
伯爵令嬢ジュゼットは、兄から父が背負った借金の金額を聞いて絶望した。 しかも返済期日が迫っており、家族全員が危険な仕事や売られることを覚悟しなければならない。 そんな時、借金を払う代わりに仕事を依頼したいと声をかけられた。 ジュゼットは自分と家族の将来のためにその依頼を受けたが、当然口外できないようなことだった。 その仕事を終えて実家に帰るジュゼットは、もう幸せな結婚は望めないために一人で生きていく決心をしていたけれど求婚してくれる人がいたというお話です。

処理中です...