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エルフの里
幕間 独壇場?傍若無人?それは…
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ブルーメ視点
「よぉ、クソ兄貴」
執務室に窓から入って声をかけたら、あからさまにビックぅってなってこっちを振り返るクソ兄貴。
「んなっ?!またキサマか?!いきなり何しに来た?!」
大声だして威嚇したってアタシにゃ効かないっつーの。
「ヤシチ、じゃない、えーっと、なんだっけ?まぁいいや、子供達から要望は出なかったかい?」
ヤバい、本名忘れちまったよ。またユズリハに怒られる。
「は?子供達からの要望?なんだそりゃ?」
首をかしげるクソ兄貴と、隣で目が泳ぎ始める宰相。
まぁたコイツか。
「宰相は聞いてるようだねぇ?なんだい、アタシの忠告は受け取って貰えなかったようだね?」
「ち、違うんだ!宮廷精霊遣い達が、パルメは子供過ぎる上に動物型だからダメだが、それ以外の妖精型をもつ子供達は立派に育てあげる、と言うので、まぁ、しばらく様子を見ようかと…」
「なぁ、アンタ達は、この辺りの精霊達の、ソワソワした、悲しい、悔しい感情が解らないのかい?」
「「え??」」
「エルフは精霊との親和性が高い事を忘れたのかい?
契約したての子供達を見守る精霊達の、悲しい悔しい行き場のない怒りの感情が、かなり伝染してるってぇのに、本当に気付かないのかい?仮にも宮廷精霊遣いなんて名乗ってるヤツラも?」
「「は??」」
って言ってる間に、なんだ、マズイぞ!!
「アンタ達!今すぐ子供達をアタシに預けな!!手続きが必要ならそっちでやんな!!
ヤバい!魔力暴走が起きるぞ!!松雪栗之助!先にお行き!!桜子、飛ぶよ!!」「「「ワン!!!」」」
子供達の心が泣いてるぞ!!
「「ッッッ?!!!」」
クソ兄貴どもも、異様な魔力の膨張にようやく気づいたようだが、知ったこっちゃない。
窓から飛び降り、訓練場へ空から向かう。
モモンガを見て気づいたんだよねぇ。桜子となら出来るんじゃないかってね!
結果、出来たさね!流石アタシ!!
訓練場では、水の竜巻がうねうねと猛威をふるい、その中心では、スケが頭を抱えてしゃがんでいるが、竜巻がすごくて近付けないのを筆頭に
ハチは水球の中に捕らわれ、ヤシチは風のドームの中で倒れている。
そして大人の宮廷精霊遣い達は。
目を覚ませ、とか、ビルケスこっちを見ろとか騒いでいるカクを羽交い締めにして、カクトゥス様は危ないから離れて、魔力切れを待てとか言って遠巻きに見てる、だけ。
ふざけんなよ!!
「松雪!水ならお前だ。ハチが溺れる前に助けておあげ!
桜子!ヤシチの無事を確認しておくれ!
栗之助!土の中からスケに顔を見せておあげ!その後アタシが行くから、壁を頼むよ!」
「「「ワン!!!」」」
「宮廷精霊遣いなんて大層な肩書きの役立たずども!
子供達はアタシが貰っていくよ!
カク!!アンタは後からアタシの家においで!一人で来れるね!!」
「ブルーメ様!!みんなを助けて!」
「もちろんさ!アタシと松雪達に任せな!!」
そんな事を言ってる間に、クソ兄貴どももやって来て、この大惨事を呆然と眺めている。
ハチとヤシチは松雪達に任せりゃ大丈夫だろう。
問題はスケだ。
しゃがんで、ブツブツ言ってるスケの目の前の地面から「わん!」と栗之助の顔が生えてきた。
「うわッ!!」
びっくりして尻餅をついたスケの隙をついて、栗之助がスケを囲って土壁を作れば、水の竜巻が止む。
アタシは土壁を乗り越えてスケの隣に降り立ち、スケを抱き締める。
「スケ、よくここまで頑張ったね」
「俺、俺、強くならないと」
スケは顔を上げない。
「スケ、アンタ、十分強いよ?顔をお上げ。アタシの顔を見て言いたいことちゃんと言ってごらん。アタシがアンタ達の話をおろそかにしたこと…したこと…あったかもしれないね?」
おや?聞き流した事もあったかもしれないね?
でも、スケの身体から力が抜けたのがわかった。
「見たかい、アタシは見たよ。アンタ、今、2属性を融合させてたんだよ。すごいことだよ。あそこで怯えてる宮廷精霊遣いだって、多分やってない事だよ!」
「え?」
スケが顔を上げた。
「アンタ、今、水と風を一緒に達巻きにして巻き上げたんだ。誰にでも出来る事じゃない。アンタが今までちゃんと努力してたは、一目見てアタシはわかったよ?」
栗之助がスケの足元にスリスリする。
「ブルーメさま、栗之助、俺、強かった?」
スケが不安げな顔で聞いてくる。
「もちろんさ。アタシの自慢の弟子だよ!このブルーメさま直々に教えて来たんだ。自信を持ちな!」
スケは、やっとニッと笑って、意識を失った。
よぉし、後は老害どもにお灸を据えて…
「ん"ん"ん"ん"に"ゃーーーーー!!!」
『アタクシのカワイイ下僕達を悲しませたヤツに天誅うぅぅぅ!!!』
バキバキバキイィィィーーー…
クソ兄貴の近くに巨大雷が落ちた。
あーー!!楓!そっちじゃないよ!!
ってかなんでアンタが居るんだい!!
いや、ちょっと待て、ユズリハの魔力、目一杯使ったんじゃないだろうね?!
「よぉ、クソ兄貴」
執務室に窓から入って声をかけたら、あからさまにビックぅってなってこっちを振り返るクソ兄貴。
「んなっ?!またキサマか?!いきなり何しに来た?!」
大声だして威嚇したってアタシにゃ効かないっつーの。
「ヤシチ、じゃない、えーっと、なんだっけ?まぁいいや、子供達から要望は出なかったかい?」
ヤバい、本名忘れちまったよ。またユズリハに怒られる。
「は?子供達からの要望?なんだそりゃ?」
首をかしげるクソ兄貴と、隣で目が泳ぎ始める宰相。
まぁたコイツか。
「宰相は聞いてるようだねぇ?なんだい、アタシの忠告は受け取って貰えなかったようだね?」
「ち、違うんだ!宮廷精霊遣い達が、パルメは子供過ぎる上に動物型だからダメだが、それ以外の妖精型をもつ子供達は立派に育てあげる、と言うので、まぁ、しばらく様子を見ようかと…」
「なぁ、アンタ達は、この辺りの精霊達の、ソワソワした、悲しい、悔しい感情が解らないのかい?」
「「え??」」
「エルフは精霊との親和性が高い事を忘れたのかい?
契約したての子供達を見守る精霊達の、悲しい悔しい行き場のない怒りの感情が、かなり伝染してるってぇのに、本当に気付かないのかい?仮にも宮廷精霊遣いなんて名乗ってるヤツラも?」
「「は??」」
って言ってる間に、なんだ、マズイぞ!!
「アンタ達!今すぐ子供達をアタシに預けな!!手続きが必要ならそっちでやんな!!
ヤバい!魔力暴走が起きるぞ!!松雪栗之助!先にお行き!!桜子、飛ぶよ!!」「「「ワン!!!」」」
子供達の心が泣いてるぞ!!
「「ッッッ?!!!」」
クソ兄貴どもも、異様な魔力の膨張にようやく気づいたようだが、知ったこっちゃない。
窓から飛び降り、訓練場へ空から向かう。
モモンガを見て気づいたんだよねぇ。桜子となら出来るんじゃないかってね!
結果、出来たさね!流石アタシ!!
訓練場では、水の竜巻がうねうねと猛威をふるい、その中心では、スケが頭を抱えてしゃがんでいるが、竜巻がすごくて近付けないのを筆頭に
ハチは水球の中に捕らわれ、ヤシチは風のドームの中で倒れている。
そして大人の宮廷精霊遣い達は。
目を覚ませ、とか、ビルケスこっちを見ろとか騒いでいるカクを羽交い締めにして、カクトゥス様は危ないから離れて、魔力切れを待てとか言って遠巻きに見てる、だけ。
ふざけんなよ!!
「松雪!水ならお前だ。ハチが溺れる前に助けておあげ!
桜子!ヤシチの無事を確認しておくれ!
栗之助!土の中からスケに顔を見せておあげ!その後アタシが行くから、壁を頼むよ!」
「「「ワン!!!」」」
「宮廷精霊遣いなんて大層な肩書きの役立たずども!
子供達はアタシが貰っていくよ!
カク!!アンタは後からアタシの家においで!一人で来れるね!!」
「ブルーメ様!!みんなを助けて!」
「もちろんさ!アタシと松雪達に任せな!!」
そんな事を言ってる間に、クソ兄貴どももやって来て、この大惨事を呆然と眺めている。
ハチとヤシチは松雪達に任せりゃ大丈夫だろう。
問題はスケだ。
しゃがんで、ブツブツ言ってるスケの目の前の地面から「わん!」と栗之助の顔が生えてきた。
「うわッ!!」
びっくりして尻餅をついたスケの隙をついて、栗之助がスケを囲って土壁を作れば、水の竜巻が止む。
アタシは土壁を乗り越えてスケの隣に降り立ち、スケを抱き締める。
「スケ、よくここまで頑張ったね」
「俺、俺、強くならないと」
スケは顔を上げない。
「スケ、アンタ、十分強いよ?顔をお上げ。アタシの顔を見て言いたいことちゃんと言ってごらん。アタシがアンタ達の話をおろそかにしたこと…したこと…あったかもしれないね?」
おや?聞き流した事もあったかもしれないね?
でも、スケの身体から力が抜けたのがわかった。
「見たかい、アタシは見たよ。アンタ、今、2属性を融合させてたんだよ。すごいことだよ。あそこで怯えてる宮廷精霊遣いだって、多分やってない事だよ!」
「え?」
スケが顔を上げた。
「アンタ、今、水と風を一緒に達巻きにして巻き上げたんだ。誰にでも出来る事じゃない。アンタが今までちゃんと努力してたは、一目見てアタシはわかったよ?」
栗之助がスケの足元にスリスリする。
「ブルーメさま、栗之助、俺、強かった?」
スケが不安げな顔で聞いてくる。
「もちろんさ。アタシの自慢の弟子だよ!このブルーメさま直々に教えて来たんだ。自信を持ちな!」
スケは、やっとニッと笑って、意識を失った。
よぉし、後は老害どもにお灸を据えて…
「ん"ん"ん"ん"に"ゃーーーーー!!!」
『アタクシのカワイイ下僕達を悲しませたヤツに天誅うぅぅぅ!!!』
バキバキバキイィィィーーー…
クソ兄貴の近くに巨大雷が落ちた。
あーー!!楓!そっちじゃないよ!!
ってかなんでアンタが居るんだい!!
いや、ちょっと待て、ユズリハの魔力、目一杯使ったんじゃないだろうね?!
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