もふもふ至上主義ですが、なにか?

犬丸大福

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エルフの里

そして2年後

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あれからカクさん達といろんな訓練をした。

土と水を持ってたら、泥水の中から異物を探し当てて取り出したり、
土と風を持ってたら、自分で出した固い土をちっちゃい竜巻で削って彫刻したり
水と風を持ってたら、スケさんが魔力暴走した時の水の竜巻を自力で出すとか。

ばぁちゃんには大きい力を欲のために使うんじゃないよ、人命救助に使いな!ってずっと言われ続けた。

泥水の異物は土砂崩れが起きた時に埋まった人が居ないかの確認だ、
彫刻は〝タイフー〞が来た時に土壁を作って人を守れ、削れる、削られない強度を学びな、
〝テッポーミズ〞が起きたら、飲み込んで相殺するんだよ!
アンタ達、エルフレンジャーだろ?人を守りな!

良くわかんないけど、強い力は人を守れるね!


そんなこんなで、2年が経ち

カクさんとスケさんは12歳。とっても背が伸びた。

ハチくんとヤシチくんは11歳。ハチくんは元気一杯、ヤシチくんはますます無口になった。

僕とオギンちゃんは10歳。相変わらず僕はオギンちゃんより背が小さいのだった。

そして皆、瞳の色が濃くなって来ていた。

ばぁちゃんが
「皆、順調に魔力量が増えてるね!このまま頑張れば、20歳ぐらいには皆の精霊は上位までいくかもね!」
と言っている。皆はやる気に満ち溢れている。

そして僕。

最初に言い出したのがカクさん。

「ユズリハ、お前チビだから、つむじが丸見えなんだが、髪の色変わって来てないか?」

全員で、ん?って、僕の回りに寄ってきた。

なんと、髪の色が変わってきた。

今まで、僕は瞳の色がばぁちゃんと同じエメラルドグリーンで、髪の色は真っ白だったのが
つむじ付近の根本から黒くなってきている。

ばぁちゃんが「プリンだね?」というとオギンちゃんが「どう言うこと?」って聞く。

「ほら、プリンをひっくり返してお皿に出したとき、カラメルが上からかかって2色になるだろう?
ユズリハの頭は、ミルクプリンの黒蜜がけ、だね!」
と、ばぁちゃんが面白がって言うもんだから、そっからしばらく僕は〝ミルクプリン〞と呼ばれていた。
僕はぶすくれていたんだけど、
もしかしたら。
そう、面白くなったことで、髪の色が違っても、皆が僕を避けたり嫌ったりすることがなかったんだと思う。


それがわかったのは、今まで近寄りもしなかった〝宰相〞という人がうちに来たとき。


皆でいつも通りに訓練してた時の事。

この日は、訓練場をもっと広くしようか、と、
風魔法で森の木を何本か切って運ぶ係り、切った木の水分を水魔法で取り除く係り、切った切り株と根っこを土魔法で取り出す係り、と作業してたんだ。

そしたら大声で「ブルーメ様はどこに?!!」って、ばぁちゃんが呼ばれて
ばぁちゃんが「あ"ぁん?」って、皆で一斉にそっちを振り替えると

「こんな森の奥まで来て子供達に訓練を?って、子供達に不法労働させてるという話は本当でしたか!!」

って、意気揚々とやってくるオジサン。

「はアァ?!!ふざけんじゃないよ!この子達の訓練場を広くするための、実践を兼ねた訓練だよ!」
ばぁちゃんが怒鳴る。

「しかし、森の開拓など!子供達にやらせるべき事ではないでしょう!

ああ、迎えに来て良かった。

さぁ、カクトゥス様!もうここで学ぶべきこともないでしょう!
貴方様はもう12歳です!エルフの王族としての学びを始めるべきです!
それから君たちも!カクトゥス様の側近として、これからエルフの里を良くするためにカクトゥス様の近くで共に学ぶべきです。

って、なんだこの汚い子供は!!!」

「「「「は?」」」」
皆が意味がわからず、びっくりして声をあげた中で、

「汚い?もしや宰相、ミルクプリンの事ではあるまいな?」
カクさんがオジサンを睨みながら言う。うん、イラついてるね?

「ミルクプリン?このガキが?そんな可愛い名前をもらっているのか?不相応だろう、穢らわしい。なんだこの汚い髪色は?!!
カクトゥス様!やはりここは貴方様のような尊いお方が学ぶべき場所では、」

「「仲間をバカにするな!!!」」「汚いって何処がだよ!」「オジサンおかしいんじゃないの?!!」
皆が一斉に僕を庇ってくれた。

「宰相、訂正してもらおうか。私はここで魔法を学び、精霊達と素晴らしい時間を過ごした。まして共に学んだ者達を穢らわしいなど感じたことはない!」
カクさんが、めっちゃ庇ってくれた!!

「よぉく言ったよ、カク!!皆も、よくぞジジィに文句を言ってくれた!さすがアタシの弟子達だ!ありがとうよ!!
さぁて、老害、ゆっくりじっくり話し合おうじゃないか!!」

ばぁちゃんがめっちゃ殺気と髪の毛逆立ってる!!

「待て待て待て!ブルーメ様はハイエルフ!!貴女様と敵対する気などない!
その小汚ないガキだけを排除してくれれば、」

「ふざけんじゃないよぉぉぉぉ!!!!」

バキバキバキバキィィーーー…

「ヒィィィーーー!!!」

オジサンが腰を抜かす。

「アタシの大事な孫を排除するだ?!こんなにも仲良く皆で共に高めあってる子供達を、アンタ達老害の思い込みだけで引き離そうとするヤツらの、何処が立派な大人だい?!!」

ゴォォォーーー…

「ばぁちゃん、ストォーーーープぅぅ!!!」
ばぁちゃん、竜巻まで出てきたよ!

「なんだいユズリハ、止めるんじゃないよ!!」
「ばぁちゃんが、皆が怒ってくれて嬉しい!でも、やりすぎは良くない!!」
死んじゃう、死んじゃう!!

「確かに、おーばーきる、ってヤツだな?」「らいふはゼロよ!ってヤツよね!」「りあじゅう爆発しろ、もだっけ?」「…」
皆口々に言う中

「ハチ、それは違う気がするぞ?そうだな、ブルーメ様、皆の言う通り、死んだら不味い」
「ッチ」
カクさんの言葉に、ばぁちゃんが舌打ちする。

「とととっと、とりあえず、そうです、今日は一旦、皆、帰りましょう!ね、そうしましょう!」

オジサンはそう言って、皆を連れて帰った。


そして、それから。


皆は来なくなったんだ。
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