地獄の王子サマ

犬丸大福

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3章 王子サマの帰省

ボケ回収要員

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先頭を歩いていた紀伊助だったが、いかんせん幼児の歩みである。

後ろが詰まる。

安定の剛磨の肩に乗り、行き先を示すと剛磨が進む。

バツグンの進行速度である。

剛磨の隣を懐にオコジョを入れた柊路が歩き
後ろに篁さんと並男が並んで歩いている。

「篁さん、なぜ、なぜ自分はココに居るんでしょう……」
「え?並男くん、キミ、まだ諦めてなかったの?」
「諦めたら、そこで試合終了じゃないですか?!」
「人間、いや、獄卒だって、諦めが肝心な時もある。今がまさにそうなんだよ。
それに、ココに1人で置いていかれたって、キミ、どうしようもないでしょう?
それこそサバイバルだよ?」
「ド正論?!」
「うん、やっぱ並男連れてきて正解なの。樹魅が居ない分のツッコミ不足解消なの」
「え、自分、まさかのツッコミ要員?!」
「ああ、本当だねぇ、ちゃんと欲しい所でツッコミがあると安心するねぇ。
樹魅が居なくて、ボケの流し打ちか状態かと思ったけど、大丈夫そうだねぇ」
篁さんがクツクツ笑う。

「いやいや、樹魅サマ、連れてくれば良いだけですよね、ね?!」
「それこそ何言ってるの。菅公1人で、焔矢の面倒見ながら通常業務させるって、
鬼なの? あ、鬼なの。獄卒なの。
やだ、1人ノリツッコミしちゃったの。並男、もっとしっかりするの」
「いやいやいやいや、ムリです!!」

焦る並男と、並男で遊ぶ紀伊助を見ながら、篁さんが
「確かに、菅公1人に焔矢の面倒見させたら、きっと焔矢の泣き落としに負けて連れてくるでしょうねぇ。
今回は炎乃香が関わってますから、焔矢に来られると、厄介ですねぇ」
「そうなの!!北の大地が炎の大地に変わるの!!環境が殺戮されつくすの!!不毛の砂漠地帯になるの!!」
炎乃香の地ファイヤデビルランドという前例が有りますからねぇ」

「「あーー……」」

並男と、思わず剛磨も遠い目になるのだった。
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