マッサージのモニターを頼まれた件

ぽいぽい

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モニター2回目

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時代錯誤なブラック企業に勤める俺、三日月拓人は今週もクタクタだった。
頑張っても頑張っても終わらない仕事量にため息が出る。そんな時に、俺が思い出すのは先週受けたマッサージのことだ。

前立腺とか、前立腺マッサージという言葉は何となく聞いたことがあった。ただ、自分とは関係ない言葉として、特に興味を持つこともなかった。ただ、実際にあんなことがあって、あれは本当に意味のあるマッサージなのかと調べてみたら、医療行為のひとつとして前立腺マッサージがあった。
ただ、それは指や専用の器具をアナルに入れて、前立腺を刺激していくというものだ。神楽がやったように、バイブや勃起したチンポを挿入されるものではない。
「どう考えても、セックスだよな…」
そう思うとおかしな気分になる。無料とはいえ、一方的にセックスをされた。怒ってもいいはずのことなのに、こみ上げてくるのは気恥ずかしさのみだ。さらに、もう一度あの気持ち良さを体験したいと思ってしまう自分もいる。
そんなことを考えながら、パソコンに向かってたせいか、いつもよりもミスが増え、上司にこっぴどく叱られた。この時間が無駄なんじゃないか、この時間がなければもう少し早く帰れるんじゃないか、そんなことを考えながら「反省しています」を繰り返す。
そんなこんなで、今週も俺はクタクタだった。

ただ、腰の痛みに関してはマッサージの翌日にゆっくり体を休めたら解消していた。
神楽は「三日月さんの腰痛は、私が責任持って治します。勿論無料で。なので、来週も来てくださいね」と、言っていた。腰痛が解消した俺は、もうあそこに行く理由がない。
あれからちょうど1週間、週末の夜、俺はそんなことを考えながら夜道を歩いていた。結局今日も、残業でぐったりだ。腰は痛くないけれど、誰かに癒やして貰いたい。
というか、もう一度あのマッサージを受けたい。そう思っていたのだろう。気が付けば、神楽の店の前に立っていた。

あれから、店は無事開業したらしく、入り口の横には看板があり施術の内容が書いてあった。神楽が言っていた通りに、耳ツボマッサージと書いてある。
そんな店に、快感を求めていくのは変じゃないか?そう思い、入ろうかどうか躊躇っていると、目の前のドアが開いた。
「あ、三日月さん!」
神楽の声が響く。
「せ…先生…。あの…、俺…」
「どうぞ?」
言い澱む俺を見て、神楽は中に入るように誘う。入ってみると、そこにはカウンセリングに使うのであろう応接セット、そして部屋の奥のカーテンの向こうには歯医者の椅子のように背もたれが自由に動く感じの椅子が置いてあった。室内には、耳ツボ関連のグッズや書籍などが置いてある。
先週、俺が施術を受けたようなマッサージベッドはない。
「…本当に耳ツボマッサージなんだ」
「そうですよ?」
神楽は、室内のソファに俺を座らせると、冷たい飲み物を持ってきてくれた。疲れた体に、冷たいお茶が行き渡っていく。
そんな心地よさに一息ついていると、神楽が横に座る。
そして、腰にゆっくり手を回してきた。腰をいやらしく撫でられているような感覚がして、俺は思わずビクッと反応してしまう。そんな俺の様子を気にすることなく、神楽は優しく微笑みながら俺の顔を覗き込む。
「腰、まだ痛いですか?」
言われて、返答に困った。痛くないと言ったら、このまま家に帰ることになるのだろうか。だけど、痛いと言ったら先週みたいなマッサージを期待していると思われてしまう。
「…え、えっと…」
困る俺を見て神楽は言う。
「もし痛みが消えていたとしても、体の内側に痛みの原因が残っている可能性があります」
言いながら、腰に触れていた手をゆっくりとお尻の方に滑らせていく。反対の手で下腹を触られる。
「この内側、マッサージしておく方がいいと思います」
そう言う神楽の言葉に、俺は逆らうことはできず、黙って頷いた。そんな俺を見て満足したのか、神楽は俺の手を引き、ソファから移動させる。部屋の隅の椅子に行くのかと思ったら、向かったのは部屋の隅にあるドアだった。
「マッサージって、あそこでするんじゃ…?」
と聞くと「あれは、耳ツボの用のソファです」そう言って神楽は笑う。
「そっか」
そう言うと、神楽は急に方向を変えた。
「興味があるようなんで、耳ツボの無料モニターもして貰いましょう」
言いながら、俺を部屋の奥にある椅子に座らせた。
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