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第1話 ホストクラブ
第1話 ホストクラブ
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【事件ファイル】
被害者/ 麻田 玲子
死因/農薬系の毒物による中毒死
備考/
他に外傷はなく、席を立ったことも無い。
運ばれた料理や飲み物の中に、毒が入っていた可能性があるとのこと。
「僕達は玲子さんが注文した品をそれぞれ平等に食べてました。でも、僕達はこうしてピンピンしてますよ。」
ライトが顎に手をやりながらそう言うと、玲子のヘルプに入っていたホスト達も頷いた。
「それは、麻田が注文したもの以外は口にしてねぇ…ということか?」
ライトの言葉に、確認するように笠村が聞き返すと、ライトは静かに頷いた。
「失礼ですが、玲子さんが注文した物を教えてくださいませんか?」
稲垣の言葉にライトは伝票を見て確認しながら答えた。
「えーと。まず、ペルフェクションですね。あとは………柿の種。カクテルを2杯。……あとは、フルーツの盛合せ。チョコソース付きです。」
ライトがそこまで言うと、ハッと思い出したかのように、内田が間に入った。
「ライトさん!チョコソースは玲子さんしか付けていません!もしかしたら、チョコに!?」
そう言った途端、その場にいる誰もが、料理を運んだ藍里と、チョコレートソースを慌てて持ってきた内勤を凝視した。
「まっ!待ってください!そんなこと言ったら、チョコを持ってきて指摘してくれたのはタツルさんですよ!?どちらかと言うと、タツルさんの方が怪しいんじゃないんですか?」
「…僕は、チョコを用意しただけなのに……。」
「どうだかなぁ?お前、日頃からやたらライトさん見てたじゃねぇか。No.1に嫉妬して、玲子さんやったんじゃねぇの?」
自信なさげにそう言ったタツルに、内田が睨みながら吐き捨てると、ライトがすかさず間に入った。
「よせ。RYU。もし仮にそうだとして、森野さんは?森野さんもチョコを口にしているぞ?」
その言葉に『ハッ!』と誰もが気がついた。
ライトの言う通り、藍里も確かにあの時チョコを口にしている。だが、実際特に体調に問題はない。
「じゃあ、チョコは違うのか……。」
内田が問題を外した子供のように肩を落とす。
「一応、調べてみよう。その、チョコが入ってたという器は………。」
稲垣が床をキョロキョロと見渡すと、テーブルの下にコロンと…器に朱色の花が底に描かれた物を見つける。周りには残されたチョコレート。
「ん。これだ。」
稲垣がそれを鑑識に回すと、藍里の方をむく。
「彼女が運んだというフルーツの盛合せ。恐らくそこにもないでしょうな。彼女が仮にフルーツに毒を盛ったとしても、玲子さんがどのフルーツを食べるのか分からないだろうし、抑君たちも口にしている。可能性は低いね。」
稲垣はそういうと、背筋を伸ばして、全員に向かって
「皆様。お手数ですが、少し事情聴取を行ないます。すぐに済みますので、少しだけ、我々にお時間を下さい。」
と、答えた。
その様子を、麻田玲奈が興味無さそうな顔をしていたのを、藍里は見逃さなかった………。
被害者/ 麻田 玲子
死因/農薬系の毒物による中毒死
備考/
他に外傷はなく、席を立ったことも無い。
運ばれた料理や飲み物の中に、毒が入っていた可能性があるとのこと。
「僕達は玲子さんが注文した品をそれぞれ平等に食べてました。でも、僕達はこうしてピンピンしてますよ。」
ライトが顎に手をやりながらそう言うと、玲子のヘルプに入っていたホスト達も頷いた。
「それは、麻田が注文したもの以外は口にしてねぇ…ということか?」
ライトの言葉に、確認するように笠村が聞き返すと、ライトは静かに頷いた。
「失礼ですが、玲子さんが注文した物を教えてくださいませんか?」
稲垣の言葉にライトは伝票を見て確認しながら答えた。
「えーと。まず、ペルフェクションですね。あとは………柿の種。カクテルを2杯。……あとは、フルーツの盛合せ。チョコソース付きです。」
ライトがそこまで言うと、ハッと思い出したかのように、内田が間に入った。
「ライトさん!チョコソースは玲子さんしか付けていません!もしかしたら、チョコに!?」
そう言った途端、その場にいる誰もが、料理を運んだ藍里と、チョコレートソースを慌てて持ってきた内勤を凝視した。
「まっ!待ってください!そんなこと言ったら、チョコを持ってきて指摘してくれたのはタツルさんですよ!?どちらかと言うと、タツルさんの方が怪しいんじゃないんですか?」
「…僕は、チョコを用意しただけなのに……。」
「どうだかなぁ?お前、日頃からやたらライトさん見てたじゃねぇか。No.1に嫉妬して、玲子さんやったんじゃねぇの?」
自信なさげにそう言ったタツルに、内田が睨みながら吐き捨てると、ライトがすかさず間に入った。
「よせ。RYU。もし仮にそうだとして、森野さんは?森野さんもチョコを口にしているぞ?」
その言葉に『ハッ!』と誰もが気がついた。
ライトの言う通り、藍里も確かにあの時チョコを口にしている。だが、実際特に体調に問題はない。
「じゃあ、チョコは違うのか……。」
内田が問題を外した子供のように肩を落とす。
「一応、調べてみよう。その、チョコが入ってたという器は………。」
稲垣が床をキョロキョロと見渡すと、テーブルの下にコロンと…器に朱色の花が底に描かれた物を見つける。周りには残されたチョコレート。
「ん。これだ。」
稲垣がそれを鑑識に回すと、藍里の方をむく。
「彼女が運んだというフルーツの盛合せ。恐らくそこにもないでしょうな。彼女が仮にフルーツに毒を盛ったとしても、玲子さんがどのフルーツを食べるのか分からないだろうし、抑君たちも口にしている。可能性は低いね。」
稲垣はそういうと、背筋を伸ばして、全員に向かって
「皆様。お手数ですが、少し事情聴取を行ないます。すぐに済みますので、少しだけ、我々にお時間を下さい。」
と、答えた。
その様子を、麻田玲奈が興味無さそうな顔をしていたのを、藍里は見逃さなかった………。
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