復讐するならストーカーの彼とともにやり遂げましょう。憎しみの連鎖にはお気をつけて

園田美栞

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助けに行くぞ(R18要素表現含まれてます)

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 葵が残した紙切れの場所に黒井達はたどり着いた。そこは古びたマンションで、誰かが生活しているようには見えないところだった。

(廃墟か…?)

黒井も小山も周りには何もないマンションしかないこの場所に入っていく勇気が出なかった。まるで肝試しに来たかのようだった。廃墟かと思われるその建物は所々崩れていて、ただでさえ寒い空気が余計寒く感じた。

「ん…」

何処からか男の変な声が聞こえ、黒井は唾を飲み込むとそのマンションに入って行った。

「葵?」先頭を歩く黒井の後ろを小山が続き、後ろを確認しながら片っ端からドアを開けた。やはり廃墟のマンションなのか、どこも扉は開く。

「葵!」黒井は大声で葵の名前を呼んだ。それに応えるかのようにどこからかまた声が聞こえた。小さくて聞き逃してしまいそうだ。声は上の階から聞こえた。また手あたり次第に部屋を確認するとあからさまに人も気配がする場所を見つけた。あたりの様子を確認しながら中に入りもう一度葵を呼んだ。ガチャガチャと鎖のような音が聞こえる。廊下がとても長く感じいつ何が見えてもおかしくはない。それに明かりは月の光しかなく余計に怖く感じる。奥の部屋に男がいた。「葵か?」小山がカーテンを開けてくれたおかげで月の光が部屋の中に差し込み更に見やすくなった。彼はベットに大の字を描くよう手足を鎖で固定されている。目隠しも猿轡を嵌められ全ての動作、抵抗を妨げている。顔についているものを外すと案の定探していた人物だった。胸には二つずつローターが付けられ、尻には何かが入っている。(AVみたいだな)それぞれの玩具を外してやるとピクリと反応した。反応するその体がかわいいのだが、黒井は自分の心を制しながら他の拘束も外してやった。

「圭太か」外すとき誰だかわからない恐怖を感じていたのだろう。ほっとした表情で黒井達の顔を見た。「何があった?」黒井は葵に聞くと近くにあった布団をかぶりそっぽを向いた。それがかわいいんだよ。普段思わない感情が出てくる。

 そっぽを向きながら葵は先ほどまであったことを掻い摘みながら話した。
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