召喚された聖女の兄は、どうやら只者ではないらしい

荷稲 まこと

文字の大きさ
24 / 27
番外編 小話・裏話

-2 ※

しおりを挟む

 ベッドに寝そべってレオンを待つ。しかし、随分経っても彼は帰ってこなかった。まさか、顔に出ないだけで相当酔っていたのでは。トイレで寝ているだけならまだいいが、吐いたり倒れたりしてたらどうしよう。心配になって急いで起き上がり、寝室から飛び出した。すると、ちょうど戻ってきていたレオンが扉の目の前にいて、彼に抱きとめられる形になった。

「レオン! 気持ち悪くなったのか?」
「んーん……」

 俺をきつく抱きしめたまま、レオンはうわ言のような返事をした。そのまま俺の首に頭を埋め、顔をすりすりと擦りつけている。体を押し返して顔を見ると、元々垂れている目尻がもっと下がり、いつもの三分の二程度しか瞼が開いていなかった。時間差で酔いが回って、眠たくなったんだろうか。
 そうそう、これが見たかったんだよ俺は。内心で大満足しつつ、彼をベッドに誘う。いつものように向かい合って寝転ぶと、彼は俺の腕を引っ張って、付け根を枕にして密着してきた。いつも腕枕は嫌だって言うのに……! グッジョブ、酒。これからは定期的に飲もう。
 正直かなりムラムラとしたが、眠たい酔っ払いに手を出さないくらいには俺は紳士のつもりだ。レオンを胸に抱き込んで、しあわせなまま眠りにつこう。そう思っていたのに……あろうことか、彼は俺の寝巻のボタンを器用に口で二、三個開けると、鎖骨に吸いついた。窪みに舌を這わせ、鼻先で首元をなぞる。それからつま先で布団を蹴って伸び上がり、俺の顎を甘噛みした。
 驚きすぎて時間が止まった。参考までに言うと、レオンは普段滅多にスキンシップをしない。せがんでやっとしてくれるくらい。酒の力があるとはいえ、こんなに連続して、ましてや自分からしてくれるなんて。天変地異を覚悟した方がいいかも。
 俺が反応を見せなかったからか、レオンはむう、と唸って胸に軽く頭突きをした。かわいすぎやしないか。今度レプレとエジリオに自慢しよ。恋の成就に障害が多い彼らに発破をかけてやらねば。
 そんなことを考えていると、しかめっ面をしたレオンが顔を上げた。

「……今日はしないのか」

 ………………はっ! あまりの衝撃に時間どころか心臓も止まっていた気がする。え、い、今のお誘いですか? ですよね? 初めてされた。まじか、まじか。どうしよう、こんなにかわいいといじめたくなるのが俺の……いや、男のさがだろう。『かわいい子はいじめよ』っていうことわざもあったはず。紳士? 何それ。俺の辞書にそんな言葉はない。

「するって何を? はっきり言ってくんなきゃわかんねえや」

 そう伝えると、レオンは目を伏せて唇を噛んだ。俺の嗜虐心をくすぐるのが上手い。さて、どうしてくれようか。言うまで焦らして──

「もういい。一人でする」
「……は?」

 言うや否や、レオンは俺の下着の中に手を突っ込んだ。一人でするんじゃないの? これどういう状況? 
 怒らせたことに対する謝意よりこの先の彼の行動への興味と期待が勝って、なされるがままにする。彼は右手で俺のを扱いて、左手を自分の背後に回した。手を差し込んだズボンの奥で、ぐちゅぐちゅと濡れた音がしている。……トイレが長かった原因は、準備してたからか? そう思い至った途端、ぐずり、と下半身に熱が集中した。据え膳が自ら口に飛び込んでくるこの状況に、果たして興奮しない人間がいるだろうか。

「ん……ふっ……」

 俺のシャツを噛み締めて、レオンは声を押し殺している。傍観しているだけじゃ足りなくなってきた。彼のシャツを脱がせようと、ボタンに手を伸ばす。しかし、彼が手に噛みついて、一つも外すことはできなかった。もしや、本気で怒っていらっしゃる……?

「レオン、意地悪言ってごめん。俺にも触らせて」
「駄目だ」

 ぴしゃりと吐き捨てたレオンはズボンを脱ぎ、それで手早く俺の両腕を縛った。抵抗できなかったのは、腕枕で片腕が痺れていたのと、あまりの早業のせいだ。緊縛って……俺もまだやったことないのに……!
 胸の前で腕を縛られた俺を仰向けにさせると、レオンは下着も脱ぎ、俺に跨った。待って、騎乗位も初めてじゃん。大盤振る舞いか。酒様、仕事しすぎだよ。
 己のシャツをたくし上げたレオンはそこで静止し、こてりと首を傾げた。どうしたのかと思えば、彼は力なく垂れた自身に触れている。

「勃たない」
「あー……酒飲みすぎるとなるらしいな」
「ふうん。まあ、俺のは必要ないし、いいかあ」

 何が面白いのか、いひひ、と笑って、レオンは腰を落とし始めた。酒のせいでいつもより熱いなかに呑み込まれていく。

「お前のは、はあ……っ、いつも通りだな。酒勝負は、俺の負けか」
「い、や……レオンの勝ちでいいよ」
「んふふ、そうか。じゃあ、褒美をもらわないと、なっ、ぅあ……!」

 ぺったりと肌が密着するまで座ったせいで、一気に最奥まで到達したのだろう。レオンは俺の腹に手をついて、伸びをするネコみたいに背を反らしてガクガクと体を震わせた。ぎゅ、ぎゅ、と胎も収縮し、額に汗が浮かぶ。

「あ……ははっ。挿れただけで達してしまった。ふふっ」

 くすくすと笑い続ける彼の下で歯を食いしばる。好きに動きたくて仕方がない。しかし、彼を怒らせてしまった手前、許しを得ずに勝手をするのは気が引ける。息を荒くして、耐えるしかない。今はまだ。

「顔を真っ赤にして、つらいか?」
「ああ。レオンもまだ物足りないだろ。ご褒美やるから、これほどけよ」
「うむ、そうだな……しかし」

 蠱惑的に微笑んで、レオンはゆるゆると腰を前後に動かした。強いのにもどかしい快感に、がちりと歯が鳴る。

「あ、う……俺はっ、これでも十分、気持ちいいんだが」
「……っくそ、まじで俺に似てきたな」
「ふふ、いじめたくなる気持ちがよくわかったよ」
「じゃあ俺も、レオンみたくかわいくおねだりしたら許してもらえる?」

 もう限界だ。なりふり構っていられない。レオンが望むことならなんだってやってやろう、という気にすらなっていた。元より、そうじゃない時なんてないけど。
 んんー、と小さく唸って、レオンは体を前に倒した。それから、唇のすぐ横に口づけを。ここまで来て更に焦らすか。いい加減血管の一本や二本切れそうだ、と思っていると、彼は腕の拘束を解いた。

「弱っているお前も新鮮でよかったが、やっぱり俺は、強気なお前の方が好きだな。ほら、ご褒美という名の仕返しをしたらどうだ」
 
 ぶちっ。
 間違いなく、頭の中で何かが切れた。腹筋を使って跳ね起き、倒れそうになったレオンを片腕で引き寄せる。嬌声を上げる口の中に舌を差し込んで、反対の手は服の中へ。乱暴に胸を鷲掴みにし頂きを抓ると、彼は俺の背中に爪を立てた。

「レオンって、マゾだよな」
「んあ? あっひぁっ! ふっ、あはっ」

 笑声交じりに喘ぐレオンは、笑い上戸なのかもしれない。畜生、かわいいな。俺も、停滞していた血が急に巡り始めて、頭がぐらぐらしてきた。加減がきかなさそうだ。
 ……いや、それもいつものことか。

「腕、首に回して」

 催促すると大人しく従う彼の頬に口づけて、俺の腕は彼の膝裏へ。

「しっかり捕まってろよ。よい、しょ!」
「え? ひッ……!」

 レオンを抱えて膝立ちになる。駅弁もどき。こんなのができるって、魔法様々だな。ちゃんと立つやつはまた今度、酔ってない時に。
 普段より奥まで突き上げたからか、レオンはのけ反って震えたまま、なかなか戻ってこなかった。腕の力が抜けてないから、気絶はしてないと思うけど……

「おーい、とんでる?」
「飛んでる……というか、浮いてる?」
「ふはっ! そうだな、浮いてるなー」

 ゆらゆらと体を前後に揺らすと、レオンは怖くなったのか、慌てて俺にしがみついた。それだけでなく、必死に上に逃げようとしている。気づいたかな。でも、もう遅いよ。
 腰を掴んでいた手に力を込め、容赦なく彼の体を引きずり下ろした。

「おッ……!」
仕返しごほうび、ちゃんと受け取れよ」

 奥の方で挿抜を繰り返す。レオンは尚逃げようとしたが、どんどん抵抗は弱くなっていった。

「あッ! ま、これッ、深、い! ずっと……ッ!」
「ずっと、何?」
「ずっとぉ、んんッ、ふぎゅッ、ゔぅ~~ッ」

 レオンは俺の肩に顔を埋めて唸るばかりで、意味のある言葉を発しない。痙攣し続ける体を見れば、イきっぱなしになってるのはわかるけど。

「歯ァ噛み締めんな。顔上げて」
「む、むり、むぃ……ッ」
「無理じゃない。できたら口の中舐めてやるよ」

 好きだろ、と耳元で囁いてやっと、レオンは顔を上げた。眉間に皺を寄せて八の字に下がった眉。睫毛に水滴が乗るくらい潤んだ目。血が出るくらい噛み締めた唇。と同じような泣き顔を、違う形で上書きできていることを確認して、俺はいつも勝手に安心している。
 約束通り唇を合わせ、彼が特に好きな舌先と上顎を舐める。過ぎた快感でつらいだろうに、健気に応えようとする彼が愛おしくて、無意識にぐ、ぐ、と腰を押しつけた。こうなったらもう、俺たちはほとんど一つになっているから、彼が息を詰まらせるのと同時に俺も彼の中に溶け出した。
 余韻で震える体を、そっとベッドに横たえる。ぼーっと俺の顔を見ていたレオンは、ゆっくりと瞬きをした。

「眠い? 寝ていいよ。後は俺がしとくから」
「ん……」

 ありがとう、と声もなく言って、レオンは静かに寝息を立て始めた。薄く開いた唇にもう一度口づけを落とす。それから、タオルとぬるま湯を取りに部屋を出た。
しおりを挟む
感想 19

あなたにおすすめの小説

キュートなモブ令息に転生したボク。可愛さと前世の知識で悪役令息なお義兄さまを守りますっ!

をち。「もう我慢なんて」書籍発売中
BL
これは、あざと可愛い悪役令息の義弟VS.あざと主人公のおはなし。 ボクの名前は、クリストファー。 突然だけど、ボクには前世の記憶がある。 ジルベスターお義兄さまと初めて会ったとき、そのご尊顔を見て 「あああ!《《この人》》、知ってるう!悪役令息っ!」 と思い出したのだ。 あ、この人ゲームの悪役じゃん、って。 そう、俺が今いるこの世界は、ゲームの中の世界だったの! そして、ボクは悪役令息ジルベスターの義弟に転生していたのだ! しかも、モブ。 繰り返します。ボクはモブ!!「完全なるモブ」なのだ! ゲームの中のボクには、モブすぎて名前もキャラデザもなかった。 どおりで今まで毎日自分の顔をみてもなんにも思い出さなかったわけだ! ちなみに、ジルベスターお義兄さまは悪役ながら非常に人気があった。 その理由の第一は、ビジュアル! 夜空に輝く月みたいにキラキラした銀髪。夜の闇を思わせる深い紺碧の瞳。 涼やかに切れ上がった眦はサイコーにクール!! イケメンではなく美形!ビューティフル!ワンダフォー! ありとあらゆる美辞麗句を並び立てたくなるくらいに美しい姿かたちなのだ! 当然ながらボクもそのビジュアルにノックアウトされた。 ネップリももちろんコンプリートしたし、アクスタももちろん手に入れた! そんなボクの推しジルベスターは、その無表情のせいで「人を馬鹿にしている」「心がない」「冷酷」といわれ、悪役令息と呼ばれていた。 でもボクにはわかっていた。全部誤解なんだって。 ジルベスターは優しい人なんだって。 あの無表情の下には確かに温かなものが隠れてるはずなの! なのに誰もそれを理解しようとしなかった。 そして最後に断罪されてしまうのだ!あのピンク頭に惑わされたあんぽんたんたちのせいで!! ジルベスターが断罪されたときには悔し涙にぬれた。 なんとかジルベスターを救おうとすべてのルートを試し、ゲームをやり込みまくった。 でも何をしてもジルベスターは断罪された。 ボクはこの世界で大声で叫ぶ。 ボクのお義兄様はカッコよくて優しい最高のお義兄様なんだからっ! ゲームの世界ならいざしらず、このボクがついてるからには断罪なんてさせないっ! 最高に可愛いハイスぺモブ令息に転生したボクは、可愛さと前世の知識を武器にお義兄さまを守りますっ! ⭐︎⭐︎⭐︎ ご拝読頂きありがとうございます! コメント、エール、いいねお待ちしております♡ 「もう我慢なんてしません!家族からうとまれていた俺は、家を出て冒険者になります!」書籍発売中! 連載続いておりますので、そちらもぜひ♡

【本編完結】処刑台の元婚約者は無実でした~聖女に騙された元王太子が幸せになるまで~

TOY
BL
【本編完結・後日譚更新中】 公開処刑のその日、王太子メルドは元婚約者で“稀代の悪女”とされたレイチェルの最期を見届けようとしていた。 しかし「最後のお別れの挨拶」で現婚約者候補の“聖女”アリアの裏の顔を、偶然にも暴いてしまい……!? 王位継承権、婚約、信頼、すべてを失った王子のもとに残ったのは、幼馴染であり護衛騎士のケイ。 これは、聖女に騙され全てを失った王子と、その護衛騎士のちょっとズレた恋の物語。 ※別で投稿している作品、 『物語によくいる「ざまぁされる王子」に転生したら』の全年齢版です。 設定と後半の展開が少し変わっています。 ※後日譚を追加しました。 後日譚① レイチェル視点→メルド視点 後日譚② 王弟→王→ケイ視点 後日譚③ メルド視点

婚約者の王子様に愛人がいるらしいが、ペットを探すのに忙しいので放っておいてくれ。

フジミサヤ
BL
「君を愛することはできない」  可愛らしい平民の愛人を膝の上に抱え上げたこの国の第二王子サミュエルに宣言され、王子の婚約者だった公爵令息ノア・オルコットは、傷心のあまり学園を飛び出してしまった……というのが学園の生徒たちの認識である。  だがノアの本当の目的は、行方不明の自分のペット(魔王の側近だったらしい)の捜索だった。通りすがりの魔族に道を尋ねて目的地へ向かう途中、ノアは完璧な変装をしていたにも関わらず、何故かノアを追ってきたらしい王子サミュエルに捕まってしまう。 ◇拙作「僕が勇者に殺された件。」に出てきたノアの話ですが、一応単体でも読めます。 ◇テキトー設定。細かいツッコミはご容赦ください。見切り発車なので不定期更新となります。

結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした

BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。 実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。 オメガバースでオメガの立場が低い世界 こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです 強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です 主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です 倫理観もちょっと薄いです というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります ※この主人公は受けです

嫌われ魔術師の俺は元夫への恋心を消去する

SKYTRICK
BL
旧題:恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する ☆11/28完結しました。 ☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます! 冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫 ——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」 元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。 ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。 その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。 ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、 ——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」 噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。 誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。 しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。 サラが未だにロイを愛しているという事実だ。 仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——…… ☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!

転移したらなぜかコワモテ騎士団長に俺だけ子供扱いされてる

塩チーズ
BL
平々凡々が似合うちょっと中性的で童顔なだけの成人男性。転移して拾ってもらった家の息子がコワモテ騎士団長だった! 特に何も無く平凡な日常を過ごすが、騎士団長の妙な噂を耳にしてある悩みが出来てしまう。

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。