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episode.02 最悪の展開
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「お嬢様、本当にどうされたんですか?!」
いよいよ頭がおかしくなったのかと言わんばかりの顔でナナが私の腕を掴んだ。
「あー、えっとやっぱり棘が痛くて…お部屋に帰ろうかしら。」
「え…ええ、そうしましょう。」
納得はしていなさそうだが、ナナは私の提案を飲み部屋に戻ると怪我の治療を施してくれ、ゆっくりおやすみくださいと私をベッドに寝かせた。
ガバッッッ
「いや、寝てる暇なんてないわっ!」
私は勢いよくベッドから起き上がると書机に座り日記帳を開きペンを握った。
「えーっと…思い出したことはここに書いていこう。」
悪役令嬢に虐められる主人公はシエルローズ・フォン・トワイライト…
そう、今世での妹だ。
シエルは本邸で母と父と暮らしているけれど、私は別邸で使用人と暮らしている。
私の母は私を産んですぐ亡くなってしまい、妾だったシエルの母と父は再婚した。
妹と言うけれど、元々父の子を身ごもっていたこともあり私と1ヶ月しか誕生日が変わらない。
継母や父には嫌われている自覚はあるけれど、今のところシエルに嫌われたりはしていないはずだ。
何せ、まともに会った試しがないから!!!
他にも確か悪役令嬢がいるのよね。リコリス、リリィ、マーガレット…
「花の名前ばかりね。だからタイトルにガーデンが付くのかしら?」
『ねー、タイトルでもうお腹いっぱいなんだけど。』
今度は前世の私の声が頭に響いた。
.........
「そう言わずにっ!お願いやってみて!」
「だって、どうせ見た目に前振りした金髪碧眼王子がメインどころでさ、宰相の息子でやたら出来のいい眼鏡と、騎士団長の息子でムキムキ脳筋、自分にだけやたら懐く謎多き魔法使いに…」
「ストーーーーップ!!!!普通に全乙女ゲームと小説ディスってるからね?!とりあえずそのゲームやってみて!まあ想像通りかもしれないけど…悪役令嬢の断罪は最っ高にスカッとするし、それに王子は金髪碧眼じゃないしさ!隠しキャラもいるっぽいし!まあ私は推しのエドワード王子しか興味無いけど、運営のSNSには全キャラ攻略すると、隠しルートが現れるとか書いてあるしさ!獣人族の話しはチラッと出てたし、もしかしたら隠しキャラに獣耳王子出てくるかもよ?」
「だといいけどー!前もそう言ってクリアしても獣耳どころか犬1匹すら出てこなかったじゃん!」
「ごめんごめんっ!アハハ!でも、このゲームも攻略難しすぎて隠しルートに辿り着いた人いないんだけどね~!」
「なにそれっ!じゃあ私はなから無理じゃん!!!」
.........
「そうだっ最推し…!!!!!」
ダンッ
唇を噛み締め私は力いっぱい机を叩いた。
「確かこの世界…人間以外の種族って、数百年前に滅んでる…!!!!!」
今の私は6歳だけれど、公爵令嬢として幼い頃から家庭教師を付けられている。
そこで国の歴史も学んでいるが、獣人族やエルフなどは皆、数百年前人類を滅ぼそうと竜族と手を組み多くの人間を殺し、結局強力な魔力を持った人間たちによって滅ぼされたのよね…。
その英雄たる者の末裔が王族で、そこから枝葉を広げるように、色んな貴族が生まれたんだったかしら。
隠しキャラ…獣人族…
「分かる訳ないじゃない!私このゲーム結局オープニング付けただけでプレイしてないんだもの!!!!」
この6年間よく耐えていたな、と思う程、前世の私にとっての最推し獣人族(というかケモ耳)を摂取出来ないことに私は絶望し床に膝をついて倒れ込んだ。
もちろん日本にも獣人族はいなかったが、2次元としてたくさん摂取出来ていたのだ。
突然転生したことを思い出して、前世の私はもう亡くなっていて、しかも今世は乙女ゲームの世界で私は悪役令嬢で、そして何より獣人族がいない…
「何これ、詰んでるじゃん…!!!!」
改めて自分の置かれた状況に私は愕然とした。
いよいよ頭がおかしくなったのかと言わんばかりの顔でナナが私の腕を掴んだ。
「あー、えっとやっぱり棘が痛くて…お部屋に帰ろうかしら。」
「え…ええ、そうしましょう。」
納得はしていなさそうだが、ナナは私の提案を飲み部屋に戻ると怪我の治療を施してくれ、ゆっくりおやすみくださいと私をベッドに寝かせた。
ガバッッッ
「いや、寝てる暇なんてないわっ!」
私は勢いよくベッドから起き上がると書机に座り日記帳を開きペンを握った。
「えーっと…思い出したことはここに書いていこう。」
悪役令嬢に虐められる主人公はシエルローズ・フォン・トワイライト…
そう、今世での妹だ。
シエルは本邸で母と父と暮らしているけれど、私は別邸で使用人と暮らしている。
私の母は私を産んですぐ亡くなってしまい、妾だったシエルの母と父は再婚した。
妹と言うけれど、元々父の子を身ごもっていたこともあり私と1ヶ月しか誕生日が変わらない。
継母や父には嫌われている自覚はあるけれど、今のところシエルに嫌われたりはしていないはずだ。
何せ、まともに会った試しがないから!!!
他にも確か悪役令嬢がいるのよね。リコリス、リリィ、マーガレット…
「花の名前ばかりね。だからタイトルにガーデンが付くのかしら?」
『ねー、タイトルでもうお腹いっぱいなんだけど。』
今度は前世の私の声が頭に響いた。
.........
「そう言わずにっ!お願いやってみて!」
「だって、どうせ見た目に前振りした金髪碧眼王子がメインどころでさ、宰相の息子でやたら出来のいい眼鏡と、騎士団長の息子でムキムキ脳筋、自分にだけやたら懐く謎多き魔法使いに…」
「ストーーーーップ!!!!普通に全乙女ゲームと小説ディスってるからね?!とりあえずそのゲームやってみて!まあ想像通りかもしれないけど…悪役令嬢の断罪は最っ高にスカッとするし、それに王子は金髪碧眼じゃないしさ!隠しキャラもいるっぽいし!まあ私は推しのエドワード王子しか興味無いけど、運営のSNSには全キャラ攻略すると、隠しルートが現れるとか書いてあるしさ!獣人族の話しはチラッと出てたし、もしかしたら隠しキャラに獣耳王子出てくるかもよ?」
「だといいけどー!前もそう言ってクリアしても獣耳どころか犬1匹すら出てこなかったじゃん!」
「ごめんごめんっ!アハハ!でも、このゲームも攻略難しすぎて隠しルートに辿り着いた人いないんだけどね~!」
「なにそれっ!じゃあ私はなから無理じゃん!!!」
.........
「そうだっ最推し…!!!!!」
ダンッ
唇を噛み締め私は力いっぱい机を叩いた。
「確かこの世界…人間以外の種族って、数百年前に滅んでる…!!!!!」
今の私は6歳だけれど、公爵令嬢として幼い頃から家庭教師を付けられている。
そこで国の歴史も学んでいるが、獣人族やエルフなどは皆、数百年前人類を滅ぼそうと竜族と手を組み多くの人間を殺し、結局強力な魔力を持った人間たちによって滅ぼされたのよね…。
その英雄たる者の末裔が王族で、そこから枝葉を広げるように、色んな貴族が生まれたんだったかしら。
隠しキャラ…獣人族…
「分かる訳ないじゃない!私このゲーム結局オープニング付けただけでプレイしてないんだもの!!!!」
この6年間よく耐えていたな、と思う程、前世の私にとっての最推し獣人族(というかケモ耳)を摂取出来ないことに私は絶望し床に膝をついて倒れ込んだ。
もちろん日本にも獣人族はいなかったが、2次元としてたくさん摂取出来ていたのだ。
突然転生したことを思い出して、前世の私はもう亡くなっていて、しかも今世は乙女ゲームの世界で私は悪役令嬢で、そして何より獣人族がいない…
「何これ、詰んでるじゃん…!!!!」
改めて自分の置かれた状況に私は愕然とした。
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