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第一部 借金奴隷編
第21話 狩の練習
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防具と武器を調達した私たちは、薬草の採取と狩の練習のため草原に向かいます。
本格的に狩をしようと思ったら、森に入るべきですが、今日はあくまで練習です。
目標は、ウサギやキジあたりです。
「それじゃあここで、マーサルは『アイスアロー』の練習をしながら、私はグレイブを使いながら、薬草を探しましょう」
私はグレイブを構えて歩き出します。
「ちょっと待って。前も思ったのだけど、魔法は歩きながら覚えないといけないものなのかい?」
「そんなことないけど、薬草を探しながらの方が効率的でしょ!」
「僕にはそんな器用な真似できそうもないんだけど……」
「あ。ごめん! 私、普段から魔法で思考加速と並列処理をしてるから、二つや三つのことなら同時にできるの。普通はできないわよね。忘れていたわ!」
「オーバークロックにマルチコアなのか!!」
「それほど驚くほどのことはないわ。殆ど魔力を使わないのよぉ」
「そんな魔法まであるとは驚きだよ。僕でもできるのかな?」
「マーサルなら魔力操作SSSだもの、当然できるでしょ」
「そうか、練習してみよ」
結局、マーサルは歩きながらでは集中できないと、的となる岩の所に留まって「アイスアロー」の練習をすることになりました。
私はその間、グレイブを構え、時々振り回しながら歩いて、薬草を見つけたらそれを摘み取っていきます。
午前中いっぱいはかかるかと思っていましたが、マーサルは、ものの三十分で「アイスアロー」を習得してしまいました。
「もう習得できたの? 流石はマーサル(チート)ね!!」
「まあね。でも、思考加速と並列処理の方はまだできないよ。難しいねぇ」
「それは、私でもできるようになるまでかなり四苦八苦したもの」
「この魔法はミハルのオリジナルなんだろ? ミハルは凄いな」
「生きていくための苦肉の策だったのよ」
「大変だったんだね」
「それじゃあ、薬草と獲物を探して周るわよ。獲物を見つけたら『アイスアロー』をぶつけてね」
「了解!」
私の「知覚強化」があるので、獲物がいる方に歩いていき、途中に薬草を見つければ摘んでいきます。
この辺の獲物は、私たちが近付いたのに気付くと逃げてしまうので、なかなか仕留めることができません。
「みんな逃げられてしまうな」
「結構敏感なのね。こんなに苦労するとは思わなかったわ」
「魔法で、こちらの気配を消すことはできないのか?」
「……」
そうでした。シルバーウルフに襲われた時に、そんな魔法を使いました。
「気配を消す魔法があるのかぁー」
私が黙り込んでしまったので、マーサルは察したようです。
「ちょっと忘れていただけよ!」
私は逆ギレして、膨れっ面で、マーサルを睨みます。
「わかった、わかった。わかったから。それ頼む」
私は、見えなくなる魔法を二人にかけます。
「おお、見えなくなった!」
これで、後は、匂いがいかないように空気の流れに注意して。
そうだ。音はどうしよう。
シルバーウルフに襲われた時は、じっとしていればよかったけど。
「マーサル。音は消せなんだけど」
「姿は消せるのに音は消せないのか。音を消す方が簡単だと思うけどな」
「姿は光を曲げれば消せるけど、音はどうすれば消せるかわからないわ」
「そうだね。音は空気の振動、つまり、波で伝わるんだ。
簡単なのはその波を壁などで遮って仕舞えばいいわけなんだけど、今回の場合はそれは使えないだろう」
「そうね。壁を作ったら逆に気付かれてしまうわね」
「方法はもう一つあって、音は波と言ったけど、それと反対向きの波を発生させてやれば、打ち消されて音は消えるはずなんだ」
「そうなんだ。つまり、音は逆向きの音で消せるということなのね」
「理屈ではそうなるけど、難しいよな」
「大丈夫だよ。魔力の少ない私でも空気を振動させて、音を出すぐらい簡単にできるわ。逆向きの音で打ち消せばいいのよね。魔力操作SSSの私には造作もないことよ」
「そうかい? なら任せたよ」
「任せなさい!」
実際にやってみれば、簡単に音を消すことができました。流石は私(エッヘン)。
私たちは魔法で気配を完全に消して獲物に近付きます。今回見つけたのはキジです。
ある程度まで近付いて、私がグレイブを構えたところで、脇から氷の矢が飛んでいってキジに刺さりました。
私は気配を消すためにかけていた魔法を解きます。
「ちょっと! 私が斬りかかろうとしていたのに見えなかったの?!」
「見えるわけがないじゃないか! そっちこそ、アイスアローを打つから注意したのに、聞こえなかったのか?!」
「聞こえるわけがないでしょ!!」
二人は睨み合います。
そして、マーサルがため息を吐きます。
「はー。これは連携の方法を考えないと危険だな」
「そうね。同士討ちになりかねないわ」
問題点は残りましたが、狩は成功、初めての獲物をゲットしました。
その後は、取り敢えず、交互に攻撃すると決め、ウサギ二羽、キジ三羽を狩ることができました。
薬草と合わせて銀貨十六枚の稼ぎとなりました。
初めての狩にしては十分の稼ぎです!
これから「知覚強化」と気配を消す「隠れ身」を使っていけば、どんどん狩れるようになるでしょう。
ちなみに、獲物はマーサルのアイテムボックスに入れることができたので、どんなに狩っても運搬の心配をせずにすみます。
本格的に狩をしようと思ったら、森に入るべきですが、今日はあくまで練習です。
目標は、ウサギやキジあたりです。
「それじゃあここで、マーサルは『アイスアロー』の練習をしながら、私はグレイブを使いながら、薬草を探しましょう」
私はグレイブを構えて歩き出します。
「ちょっと待って。前も思ったのだけど、魔法は歩きながら覚えないといけないものなのかい?」
「そんなことないけど、薬草を探しながらの方が効率的でしょ!」
「僕にはそんな器用な真似できそうもないんだけど……」
「あ。ごめん! 私、普段から魔法で思考加速と並列処理をしてるから、二つや三つのことなら同時にできるの。普通はできないわよね。忘れていたわ!」
「オーバークロックにマルチコアなのか!!」
「それほど驚くほどのことはないわ。殆ど魔力を使わないのよぉ」
「そんな魔法まであるとは驚きだよ。僕でもできるのかな?」
「マーサルなら魔力操作SSSだもの、当然できるでしょ」
「そうか、練習してみよ」
結局、マーサルは歩きながらでは集中できないと、的となる岩の所に留まって「アイスアロー」の練習をすることになりました。
私はその間、グレイブを構え、時々振り回しながら歩いて、薬草を見つけたらそれを摘み取っていきます。
午前中いっぱいはかかるかと思っていましたが、マーサルは、ものの三十分で「アイスアロー」を習得してしまいました。
「もう習得できたの? 流石はマーサル(チート)ね!!」
「まあね。でも、思考加速と並列処理の方はまだできないよ。難しいねぇ」
「それは、私でもできるようになるまでかなり四苦八苦したもの」
「この魔法はミハルのオリジナルなんだろ? ミハルは凄いな」
「生きていくための苦肉の策だったのよ」
「大変だったんだね」
「それじゃあ、薬草と獲物を探して周るわよ。獲物を見つけたら『アイスアロー』をぶつけてね」
「了解!」
私の「知覚強化」があるので、獲物がいる方に歩いていき、途中に薬草を見つければ摘んでいきます。
この辺の獲物は、私たちが近付いたのに気付くと逃げてしまうので、なかなか仕留めることができません。
「みんな逃げられてしまうな」
「結構敏感なのね。こんなに苦労するとは思わなかったわ」
「魔法で、こちらの気配を消すことはできないのか?」
「……」
そうでした。シルバーウルフに襲われた時に、そんな魔法を使いました。
「気配を消す魔法があるのかぁー」
私が黙り込んでしまったので、マーサルは察したようです。
「ちょっと忘れていただけよ!」
私は逆ギレして、膨れっ面で、マーサルを睨みます。
「わかった、わかった。わかったから。それ頼む」
私は、見えなくなる魔法を二人にかけます。
「おお、見えなくなった!」
これで、後は、匂いがいかないように空気の流れに注意して。
そうだ。音はどうしよう。
シルバーウルフに襲われた時は、じっとしていればよかったけど。
「マーサル。音は消せなんだけど」
「姿は消せるのに音は消せないのか。音を消す方が簡単だと思うけどな」
「姿は光を曲げれば消せるけど、音はどうすれば消せるかわからないわ」
「そうだね。音は空気の振動、つまり、波で伝わるんだ。
簡単なのはその波を壁などで遮って仕舞えばいいわけなんだけど、今回の場合はそれは使えないだろう」
「そうね。壁を作ったら逆に気付かれてしまうわね」
「方法はもう一つあって、音は波と言ったけど、それと反対向きの波を発生させてやれば、打ち消されて音は消えるはずなんだ」
「そうなんだ。つまり、音は逆向きの音で消せるということなのね」
「理屈ではそうなるけど、難しいよな」
「大丈夫だよ。魔力の少ない私でも空気を振動させて、音を出すぐらい簡単にできるわ。逆向きの音で打ち消せばいいのよね。魔力操作SSSの私には造作もないことよ」
「そうかい? なら任せたよ」
「任せなさい!」
実際にやってみれば、簡単に音を消すことができました。流石は私(エッヘン)。
私たちは魔法で気配を完全に消して獲物に近付きます。今回見つけたのはキジです。
ある程度まで近付いて、私がグレイブを構えたところで、脇から氷の矢が飛んでいってキジに刺さりました。
私は気配を消すためにかけていた魔法を解きます。
「ちょっと! 私が斬りかかろうとしていたのに見えなかったの?!」
「見えるわけがないじゃないか! そっちこそ、アイスアローを打つから注意したのに、聞こえなかったのか?!」
「聞こえるわけがないでしょ!!」
二人は睨み合います。
そして、マーサルがため息を吐きます。
「はー。これは連携の方法を考えないと危険だな」
「そうね。同士討ちになりかねないわ」
問題点は残りましたが、狩は成功、初めての獲物をゲットしました。
その後は、取り敢えず、交互に攻撃すると決め、ウサギ二羽、キジ三羽を狩ることができました。
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