この身体俺のでは無いようです!ー異世界転生ってここは何処!?ー

柚ノ木 碧/柚木 彗

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零の章

遭遇

 ウサギ耳女神と別れて約一時間後。


 冒頭の、"綿菓子みたいな真っ白い"もので視界が遮られた状態に戻る。
 綿菓子みたいなものは触るとモコモコした柔らかい感触で、非常に快適で暖かく、しかも気持ちが良い。
 手にしっとりとした毛並みとふくふくとした綿毛、白い毛並みは所々黒い柄や茶色い柄も視界の端に見える。
 それにしても何て柔らかい。

 もふもふモコモコもっふもふ。
 そんな擬音が思考に渦巻く。
 下手するとリラックスして睡魔が襲い、意識が飛びそうになる。

 …ね、眠く…

 朦朧とした意識の中、何とか脱出しようともがき、無断とはおもいつつも抗うべく襲い来る睡魔と闘うことにした。




 一応この世界の女神では無い(元の世界、日本の女神らしい)為に制限があり、等価交換(とウサギ耳女神は言うが、恐らくただの条件ではないかと怪しんではいる。
 その証拠に何度も両手をパンッと叩き、某漫画の仕草を擬似した体勢を…まあ、そう言うことだ)として前世の魂の方の記憶は生活に不自由が無い程度、一部分消されて居るらしい。

 そして、『ウサギ耳女神』の事を信じるならば、自分はどうやら生前とは別の異世界に居るとのこと。

 更に、転生前とは別人の身体。
 現在、推測年齢14前後。
 種族は人間。
 髪の毛の色は見える範囲で黒。
 生前の身体の方の名前は信田あき。

 これらは全てウサギ耳女神に教わった。
 名前からして日本人ではないかと思う。
 それにしては日に焼けたことが無いかのように真っ白な肌だが。

 性別は……多分……男。

 何故推測年齢とか性別多分って言うのは、まぁ、ね。
 ウサギ耳女神曰く、この身体の見た目のせいらしい。
 未だに自分の顔を見てない為に分からないのだが、「超絶美少女っぽい見た目になっちゃって、なーんか物凄くムカツク!」と睨まれてしまった。
「これで私よりアレがあったらマジ腹立つピョン!」と言って人の胸元をじろじろと凝視していたのは、悲しい女のサガだよな…


(それ以前に男に胸は無いだろ…)






 睡魔と闘う為、ウサギ耳女神とのやり取りを思い出しつつ、今のこの状態を打破しようともがく。
 手を動かして白い毛玉を動かしてみるが、一向に視界の変化はなく隙間は益々狭まる。

 何とかしないと身動きが取れない!
 というか、ここどこ!?
 自分…もとい、俺は真っ白なウサギ耳女神…じゃない、モコモコな白ウサギ(一部黒やら茶色やらぶち柄があるみたいだけど)、恐らくは50匹以上に頭からすっぽりと覆われていた。


「むぐぐぐぐー!」


 ーあっれー?この人間しゃべった~ー

 ーほんとだー喋った!ー

 ー喋れるんだ~☆ー

 ーきゃーきゃー♪ー

 ーやったね~!ー

 ー意識疎通~☆ー



「は?え?」


 何だか視界の白いウサギから声みたいなのが聞こえる!?
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