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焔ノ章
緋色の空は明け行き、朝日へとかわり
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ガキンガキンガキンッ
巨人と火の精霊が争っている音を耳にし、真下にまで移動する。
ハクはテイムしたモチと共に足元に次々とライトシールドを展開しながら繁々と足元を見詰める。
ちなみにライトシールド(光魔法の壁)の上をひょいひょいと歩いているのだが、このシールドは何故か裏側からは見えるが、表側からは此方の姿が見えないらしく誰も気が付いて居ない。
更に言うと高熱の火の精霊が発している熱さえ遮っているらしく、ライトシールドに当たると屈折して別方向に向いて上空へと向かって行く。
「ご主人~火が変な方向に向いてます」
のほほんと報告しているモチ、テイムされた大きな白兎ノーブルラビットは「ミトラさん達どのへんでしょ~」とキョロキョロと姿を探している。
「モチ、シールドから出るなよ?危ないからな」
「はいです」
今もシールドからはみ出した火が大きな竜巻の様に為りつつ、轟音を立てながらライトシールドの横を通って行く。
「凄い火力です」
「だな」
何だか傍観状態に陥っている一匹と一人は、上空で辺りをキョロキョロとする。
「ご主人ほんとーにこの辺りですか?」
「その筈なんだけどな」
フンフンとモチは桃色の兎鼻を動かし、髭をヒクヒクさせながら目当てのモノを探す。
「大体可笑しいんだよ。こうも上空から敵が襲来して来るってのがな」
「そうなんですか?」
「そう。で、敵さんは見破る事が出来ないだろうと高を括ってる」
大方空を飛ぶ能力が無いからってのがあるのだろうがな、と言いながらハクは周囲に更にライトシールドを張り巡らしながら目的のモノを見つける為に周囲を見渡す。
「ん?あれ」
「見付けたか?」
モチがコテンと小首を傾げてとある一角をポシポシと叩くと、其処は何も目に入らないのに空間から音が鳴る。
「ご主人ココみたいです」
再度モチがノックを二回すると「何方か入ってますか~」と問う。
「…何故聞く」
「エチケットです」
なんだそれ。
等とハクが眉間に皺を寄せて唸ってしまいつつ、音がなる周囲にライトシールドを張り巡らす。
「大体五メートル位か」
「ぴゃ~」
半径五メートル程の幅を透明な入口が開いている状態であると判断したハクは其処で少し悩む。
「…どうやって閉じよう」
「え。ご主人考えて無かったんですか」
「一応幾つか案はあるんだけどな」
「じゃあソレを1つ試してみましょう」
「だなぁ」
あまり気が進まないんだけどと言いつつ、背負っていた袋から小石位の紙で包まれた品を取り出す。
途端モチの鼻がひくひくと動き出す。
「ご主人それって」
「火薬。この紐に火をつけてっと」
長く伸びた紐の先端部分に火打石で灯した蝋燭の火を付けてから透明で見えないが、五メートル程の空間部分に向かって投げてみた。
「お~消えた」
「ほんとです」
火を付けた火薬は空間部分に消えて行き、それから三十秒後。
――ドォオオオオオオオオンッ
盛大な爆発音を撒き散らして空中に真っ黒な穴が現れた。
「なんだあれ」
「ひえっ」
「黒い穴!?」
「空に穴?」
「嘘だろあんな…」
ワァワァと一斉に戦闘準備をしていた人々が上空の惨状を見て呆気に取られたり、驚いたり、尻込みをしたりと様々な様子をしている最中、何とも呑気な声が聞こえて来る。
「おお~いミトラ~」
上空からひょっこりと色白の銀髪の少女の様な美貌の主が現れ、街の状態が更に混乱する。
「ひええええ天使だ!天使が救いにきた!」
「女神様だ!」
「美人女神様がご降臨に!」
「我らが、天使様だ!」
「いや、俺の嫁!」
――は?
最後の声に反応したらしい。
上空から恐ろしい怒声が聞こえたが、人々はそれ所では無く混乱していた。
中には何故かひれ伏し「はは~」と土下座までしている者がいる。
正に混乱の極みだ。
『何をしとるのじゃハク』
混乱している人々を見事にスルーをして、ミトラが黄金の鱗粉を舞い散らせながら、背にある蝶の様な模様の羽根を羽ばたかせてディーネ達から少しだけ離れる。
「ミトラ。原因を見つけたぞ」
『原因とな?』
「そ、コレな」
チョンチョンと空中に突如出現した黒い穴に向かって指を指す。
『それはどうしたのじゃ?』
「火薬に火を付けて突っ込んだら出現した」
『は?』
街に居るディーネだけでなく、他の人々さえ「は?」と言って固まる。
「ご主人が発見したんです」
エッヘンと胸を張って凄いでしょ!と言うモチは兎も角。
(ここで「きゃ~モチく~ん!」と手を振っている声が聞こえたが、それは今はスルーするとして)
ミトラは何度か黒い穴とハクを交互に見て、それから未だに盛大に火炎を巻き上げている箇所で戦って居ると思われる場所を見詰め、
『その穴から出て来たと?』
「多分な。で、コレを塞がないとまた敵が出て来ると思うんだけど」
取り敢えず穴が塞がらないかと火薬突っ込んだけど爆発しただけだったなと言うハクにミトラは開いた口が塞がらない。
『と言うよりの、そなた何故空中に浮いとるのじゃ』
「あ~それはな」
豊富な魔力のせい?と言っても理由になるのかわからない。ならばどう言い訳をしたら良いのか分からなくなったのか、ハクは遠い目をし、次いでソッポを向く。
そのハクの下にいたモチが「ご主人誤魔化すのが下手くそです」と突っ込みをし、ハクから「それは言わないのがお約束」と言われている。
『ふ~むモチの能力かの?』
「想像に任せる」
実際は違うのだが、周囲の注目が此方に向いている為に咄嗟にミトラは「違うとわかっていても」そう思わせる様に話す。その方のがハクに対しては良いだろうと思っての事だ。
ちなみにモチはどうみても真っ白な無害の可愛いモフモフ兎さんなので、空中には浮けないし飛べない(違う意味の跳ぶならあるが)。
「向こうの方は火が危険だし熱くて我らでは手出し出来ない。一先ずこの黒い穴の方をどうにかしよう。で、この穴をどうしたら閉まるかだな」
何時の間にかミトラ達の周囲にケンネル達クーシーが集まり、それと共に冒険者風の姿の者達も集まって来る。
「では私と夫は何かあった事態に備える為に彼方を監視しよう」
と、ディーネ夫妻は武器を手にしたままで一同より少し離れた箇所に陣取り、武器の手入れやらなにやらと装備品のチェック等をし出す。
「俺はどうしようかな」
等と息子のキアフが試案していると、『手伝わんか』とミトラに言われ上空のハクの方を向くが、ハクはハクでうう~んと唸って思案している。
『これハク唸っておらんで…む?』
「あ、やっぱり」
何やらハクが合点がいったと言うように言うと、
ボタボタボタボタボタ。
黒い穴から数十体の黒く焼け焦げた大小様々、種族も様々な魔物がライトシールドの上を滑って行き、次々とばらけながら街の外である門の外へと落下して行った。
『なっ』
驚いて居ると数体の魔物がまだ生きていたのか、「グググ…」と唸り声を上げて起き上がって来る。
「街の外に落下して行きおった!」
「門は閉めたか!?」
どうやら街の直ぐ傍に落下していったらしく、クーシー達が一斉に立ち上がる。
「皆行くぞ!モチ君、俺は門の方に向かう!ハク君、何かあったら其処から教えて欲しい。クーシー部隊は皆付いて来てくれっ」
ケンネルが呼び掛けると、おお!と数十人のクーシーが武器を各々手にして駆け出して行く。
そのすぐ後に「西門閉まってます」「南門閉めました!」「北門と東門共に魔物が押し寄せてます!」と怒涛の声が響き、皆一斉に動き出す。
「東門はクーシー部隊が向かっている!北門は傭兵と自警団達に任せる!魔法部隊は黒い穴の対処に向かってくれ!」
即座にディーネの指示が飛び、各隊長達が一斉に引き連れて飛び出して行った。
「風の精霊女王殿」
『なんじゃ』
ディーネが改まって空中に浮かぶミトラを見詰め、軍隊式っぽい敬礼をし、
「すまんが力を借りたい」
『先程その件には了解した筈なのじゃ。まぁ言いたいことはわかるのじゃ、でも妾にもあの穴の対処はわからんぞ』
「いや、私をあの穴の真下まで連れて行って貰えんか?」
『なんと!?』
「ハク君は火薬を突っ込んだと聞いた。ならばもしかしてと思ってな」
『もしかしてとはなんじゃ?』
「その穴に居る魔物達を全て殺せば穴は閉じられるのでは、とな」
巨人と火の精霊が争っている音を耳にし、真下にまで移動する。
ハクはテイムしたモチと共に足元に次々とライトシールドを展開しながら繁々と足元を見詰める。
ちなみにライトシールド(光魔法の壁)の上をひょいひょいと歩いているのだが、このシールドは何故か裏側からは見えるが、表側からは此方の姿が見えないらしく誰も気が付いて居ない。
更に言うと高熱の火の精霊が発している熱さえ遮っているらしく、ライトシールドに当たると屈折して別方向に向いて上空へと向かって行く。
「ご主人~火が変な方向に向いてます」
のほほんと報告しているモチ、テイムされた大きな白兎ノーブルラビットは「ミトラさん達どのへんでしょ~」とキョロキョロと姿を探している。
「モチ、シールドから出るなよ?危ないからな」
「はいです」
今もシールドからはみ出した火が大きな竜巻の様に為りつつ、轟音を立てながらライトシールドの横を通って行く。
「凄い火力です」
「だな」
何だか傍観状態に陥っている一匹と一人は、上空で辺りをキョロキョロとする。
「ご主人ほんとーにこの辺りですか?」
「その筈なんだけどな」
フンフンとモチは桃色の兎鼻を動かし、髭をヒクヒクさせながら目当てのモノを探す。
「大体可笑しいんだよ。こうも上空から敵が襲来して来るってのがな」
「そうなんですか?」
「そう。で、敵さんは見破る事が出来ないだろうと高を括ってる」
大方空を飛ぶ能力が無いからってのがあるのだろうがな、と言いながらハクは周囲に更にライトシールドを張り巡らしながら目的のモノを見つける為に周囲を見渡す。
「ん?あれ」
「見付けたか?」
モチがコテンと小首を傾げてとある一角をポシポシと叩くと、其処は何も目に入らないのに空間から音が鳴る。
「ご主人ココみたいです」
再度モチがノックを二回すると「何方か入ってますか~」と問う。
「…何故聞く」
「エチケットです」
なんだそれ。
等とハクが眉間に皺を寄せて唸ってしまいつつ、音がなる周囲にライトシールドを張り巡らす。
「大体五メートル位か」
「ぴゃ~」
半径五メートル程の幅を透明な入口が開いている状態であると判断したハクは其処で少し悩む。
「…どうやって閉じよう」
「え。ご主人考えて無かったんですか」
「一応幾つか案はあるんだけどな」
「じゃあソレを1つ試してみましょう」
「だなぁ」
あまり気が進まないんだけどと言いつつ、背負っていた袋から小石位の紙で包まれた品を取り出す。
途端モチの鼻がひくひくと動き出す。
「ご主人それって」
「火薬。この紐に火をつけてっと」
長く伸びた紐の先端部分に火打石で灯した蝋燭の火を付けてから透明で見えないが、五メートル程の空間部分に向かって投げてみた。
「お~消えた」
「ほんとです」
火を付けた火薬は空間部分に消えて行き、それから三十秒後。
――ドォオオオオオオオオンッ
盛大な爆発音を撒き散らして空中に真っ黒な穴が現れた。
「なんだあれ」
「ひえっ」
「黒い穴!?」
「空に穴?」
「嘘だろあんな…」
ワァワァと一斉に戦闘準備をしていた人々が上空の惨状を見て呆気に取られたり、驚いたり、尻込みをしたりと様々な様子をしている最中、何とも呑気な声が聞こえて来る。
「おお~いミトラ~」
上空からひょっこりと色白の銀髪の少女の様な美貌の主が現れ、街の状態が更に混乱する。
「ひええええ天使だ!天使が救いにきた!」
「女神様だ!」
「美人女神様がご降臨に!」
「我らが、天使様だ!」
「いや、俺の嫁!」
――は?
最後の声に反応したらしい。
上空から恐ろしい怒声が聞こえたが、人々はそれ所では無く混乱していた。
中には何故かひれ伏し「はは~」と土下座までしている者がいる。
正に混乱の極みだ。
『何をしとるのじゃハク』
混乱している人々を見事にスルーをして、ミトラが黄金の鱗粉を舞い散らせながら、背にある蝶の様な模様の羽根を羽ばたかせてディーネ達から少しだけ離れる。
「ミトラ。原因を見つけたぞ」
『原因とな?』
「そ、コレな」
チョンチョンと空中に突如出現した黒い穴に向かって指を指す。
『それはどうしたのじゃ?』
「火薬に火を付けて突っ込んだら出現した」
『は?』
街に居るディーネだけでなく、他の人々さえ「は?」と言って固まる。
「ご主人が発見したんです」
エッヘンと胸を張って凄いでしょ!と言うモチは兎も角。
(ここで「きゃ~モチく~ん!」と手を振っている声が聞こえたが、それは今はスルーするとして)
ミトラは何度か黒い穴とハクを交互に見て、それから未だに盛大に火炎を巻き上げている箇所で戦って居ると思われる場所を見詰め、
『その穴から出て来たと?』
「多分な。で、コレを塞がないとまた敵が出て来ると思うんだけど」
取り敢えず穴が塞がらないかと火薬突っ込んだけど爆発しただけだったなと言うハクにミトラは開いた口が塞がらない。
『と言うよりの、そなた何故空中に浮いとるのじゃ』
「あ~それはな」
豊富な魔力のせい?と言っても理由になるのかわからない。ならばどう言い訳をしたら良いのか分からなくなったのか、ハクは遠い目をし、次いでソッポを向く。
そのハクの下にいたモチが「ご主人誤魔化すのが下手くそです」と突っ込みをし、ハクから「それは言わないのがお約束」と言われている。
『ふ~むモチの能力かの?』
「想像に任せる」
実際は違うのだが、周囲の注目が此方に向いている為に咄嗟にミトラは「違うとわかっていても」そう思わせる様に話す。その方のがハクに対しては良いだろうと思っての事だ。
ちなみにモチはどうみても真っ白な無害の可愛いモフモフ兎さんなので、空中には浮けないし飛べない(違う意味の跳ぶならあるが)。
「向こうの方は火が危険だし熱くて我らでは手出し出来ない。一先ずこの黒い穴の方をどうにかしよう。で、この穴をどうしたら閉まるかだな」
何時の間にかミトラ達の周囲にケンネル達クーシーが集まり、それと共に冒険者風の姿の者達も集まって来る。
「では私と夫は何かあった事態に備える為に彼方を監視しよう」
と、ディーネ夫妻は武器を手にしたままで一同より少し離れた箇所に陣取り、武器の手入れやらなにやらと装備品のチェック等をし出す。
「俺はどうしようかな」
等と息子のキアフが試案していると、『手伝わんか』とミトラに言われ上空のハクの方を向くが、ハクはハクでうう~んと唸って思案している。
『これハク唸っておらんで…む?』
「あ、やっぱり」
何やらハクが合点がいったと言うように言うと、
ボタボタボタボタボタ。
黒い穴から数十体の黒く焼け焦げた大小様々、種族も様々な魔物がライトシールドの上を滑って行き、次々とばらけながら街の外である門の外へと落下して行った。
『なっ』
驚いて居ると数体の魔物がまだ生きていたのか、「グググ…」と唸り声を上げて起き上がって来る。
「街の外に落下して行きおった!」
「門は閉めたか!?」
どうやら街の直ぐ傍に落下していったらしく、クーシー達が一斉に立ち上がる。
「皆行くぞ!モチ君、俺は門の方に向かう!ハク君、何かあったら其処から教えて欲しい。クーシー部隊は皆付いて来てくれっ」
ケンネルが呼び掛けると、おお!と数十人のクーシーが武器を各々手にして駆け出して行く。
そのすぐ後に「西門閉まってます」「南門閉めました!」「北門と東門共に魔物が押し寄せてます!」と怒涛の声が響き、皆一斉に動き出す。
「東門はクーシー部隊が向かっている!北門は傭兵と自警団達に任せる!魔法部隊は黒い穴の対処に向かってくれ!」
即座にディーネの指示が飛び、各隊長達が一斉に引き連れて飛び出して行った。
「風の精霊女王殿」
『なんじゃ』
ディーネが改まって空中に浮かぶミトラを見詰め、軍隊式っぽい敬礼をし、
「すまんが力を借りたい」
『先程その件には了解した筈なのじゃ。まぁ言いたいことはわかるのじゃ、でも妾にもあの穴の対処はわからんぞ』
「いや、私をあの穴の真下まで連れて行って貰えんか?」
『なんと!?』
「ハク君は火薬を突っ込んだと聞いた。ならばもしかしてと思ってな」
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