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しおりを挟む「お詫びに此処の飯は奢る!美味いぞ!と言ってもランチだから安いが、その辺りは俺の懐具合を、まぁ何だ。予想して勘弁して欲しい!」
等と言われ、蟠りが取れた俺達はヒムカの先輩である小比類巻さんに今居る中華店のランチを奢って貰うことにした。
「中華店の個室に居るから食わない選択肢は無いよね~」
等と言って意気込む京夏君。
君、さっきからランチメニュー以外の品も見ていない?え、デザート2品頼むの?
「ゴマ団子と~マンゴープリンは必須です~」
と、ウキウキしながらメニューを見ている京夏君。それを額から汗ダラダラしながら眺めている小比類巻さん。横でヒムカさんが「先輩、折半で」と呟いている。
小比類巻さん、ヒムカさんから結構慕われて居るなぁって思っていたら、
「フカヒレラーメンにフカヒレ入り小籠包、蟹炒飯に桜海老炒飯に麻婆茄子~!あああっ杏仁豆腐もある~!マーラーカオも!ひろ~これ食いたい!」
何だか前半高級メニューな気がするのだが。
それより全部は無理ではないか?
「流石に入らないだろう」
「だよね~半分ずつにしない?」
「ふむ、ならばゴマ団子とマンゴープリンは遠慮しよう。京夏の好物だろう?」
「やた!つーかひろも食いたければ頼んでしまえば?」
「いや、遠慮しよう。流石に量が多い」
そう言って小比類巻さんを見る落合君。
うん、小比類巻さん京夏君の遠慮の無い台詞で瀕死だよね。顔色が真っ青だよ、あれ絶対お財布の中身が足りなくなるのでは無いだろうか?
お財布の中身が羽根生えて飛んでいっちゃうよ。見かねた後輩であるヒムカさんが「折半します」と小比類巻さんを介抱して居る。
「京夏」
「う~ん流石に弄り過ぎた?」
「程々に」
「でーもー店長ちゃんに迷惑を掛けたのだから、コレぐらいはって思ってね?」
そう言って此方を向いて一つパチンとウインクを寄越す京夏君。
「だが、相手は違うだろう?」
落合君痛い所を突いているな。
「小林さんの分は俺が支払います。今日のデートのお礼として、元々そのつもりでしたので」
ヒムカさんが口を開いたと思ったら、先に嵯峨さんがそう言い放った。
ん?何かちょっと嵯峨さん、ヒムカさんを威嚇している様な?
「いや、迷惑をお掛けしたので僕が払います」
ヒムカさん、何故か対抗。
嵯峨さんに向かって、うぐぐと変な声が聞こえている気がするけど?
「あのな、俺が奢るって言って居るのだが…ねぇ、二人共聞いている?」
話している途中で嵯峨さんとヒムカさんに圧を掛けられ、徐々に小声になる小比類巻さん。
その顔がしょんぼりしているよ…。
※
結局このままだと埒が明かないと、妥協案として小比類巻さんが学生達である落合君と京夏君の両名を名目上奢ることにし(多少ヒムカさんが先輩を援助したようだ)、俺の分はヒムカさんと嵯峨さんの両名が半分ずつ受け持つことになった。
ご馳走様です。
そうしてヒムカさんは先輩である小比類巻さんにガッシと襟首を掴まれてズルズルと引き摺られ、俺達とは反対方向へと連行されて行った。
…どう見てもこの後ヒムカさん仕事では無いように見えるのだが、まぁ良いか。何せちょっと「小林さん、この後もし良ければ」と、何か俺達の中に入りたそうにしていたし。
もしかして俺にだけ用事があったのかも知れないが、本日はご遠慮したい。
「何と言うか、嵐みたいな人だったね~」
のほほんと京夏君が落合君と手を繋ぎ、歩きながら感想を述べている。
どうでも良いけどこの二人、ほんと自然体で手を繋ぐなぁ…ちょっと、ほんのちょっとだけ羨ましい。今も「あ、落合先輩~あっちの店で俺の好きなキャラクターが居るガチャガチャがある!」と、そのまま繋いだ手をグイグイと引っ張ってから此方を振り向いて、
「んじゃ、俺達ちょっと寄り道してから帰るから此処でお別れ~!バイバ~イ!」
と手を振って…自由過ぎる。
そうして京夏君、そのガチャガチャのキャラクターってデカイ目の鯵やら鯖やら…お魚好きだねぇ。
…どうでも良いけど、俺。その横の妖怪キャラクターのガチャガチャが気になるよ。ぬり○べが何気に可愛い。今度見掛けたらやってみよう(遠目から覗いてみたら、ガチャガチャの中身は空だった。残念)。
落合君も少しだけ口元に苦笑を浮かべつつ、
「では此処で。またお店に顔を出します」
と、此方に軽く頭を下げて去って行った。
「嵐はむしろ一戸君だったな」
「ホント、そうだね」
「それに付き合っている落合君も中々だな」
「面白い子達だよね」
「だからこそ付き合うのに丁度良いのだろうな」
「あー…うん。そ、そうだね」
そうして今気が付いた。
京夏君達が居なくなったから、嵯峨さんと俺の二人きりになってしまったじゃねーか!
※ ※ ※
京夏が頼んだ物は多すぎるので皆でワケましたw
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