商店街のお茶屋さん~運命の番にスルーされたので、心機一転都会の下町で店を経営する!~

柚ノ木 碧/柚木 彗

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87 恋愛経験の無さが天元突破している件

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「…で、告白したけどどうしたら良いかわからない、と」


 速攻で思春期か!
 と言われた二十代の童貞処女Ωの俺。
 我ながら恋愛経験の無さに困惑しっぱなしで困惑し、このまま困惑しっぱなしでいるよりも心を落ち着かせるため、経験豊富と思われる新婚さんの不破末明さんにご相談。
 相談相手はまだ十代の双子の子持ち奥様Ω男性。
 それでも俺よりはかなり恋愛経験値高いお人。だってな!あの!不破さんからの猛アタックを当初は蔑ろにしていたんだぜ!しかも結構長い期間!!

 それが今や不和さんの手に落ちて、ラブラブご夫夫。
 羨ましい。是非俺にその経験の伝授を!!


「と言われても、俺の場合は不破から押しておして、押しまくれ!の猛プッシュだったからな~。最初のうちは不破が押し過ぎて、途中で何度か意識を刈り取ったけど」

「意識を!?」

「不破の剣幕が凄すぎて、死ぬかと思ったし」

「ナニソレどういう状況」

「ん~そうだね、今は穏やかだけど出会った当初はαの威圧が常時出てて面倒くさい奴だったから、速攻で意識を刈り取って大人しくさせて調教した」

「…末明さんって」

「αに威圧されたらΩとしては速攻で意識を奪った方が早いじゃん。色々有効だよ、これ」


 そういうモノ?
 何だかご近所さんの新婚夫夫(ふうふ)の出会い話から惚気が始まったと思ったら、脳筋話を聞かされている件。そうして不破さん、末明さんにとって当初は面倒くさい奴だったのか。
 色々お疲れ様です、今が良くて良かったね。と、言いたくなる。

 そんな僕等二人は今、休憩を取った地下に嵯峨さんを置きっぱなしにしてトイレに逃げてから何故か喫茶店の横にある部屋…双子ちゃん達が普段居る部屋にいて、双子ちゃん達のおしめを替えたりミルクを飲ませてお世話をしている状態。
 お店を手伝っているお手伝いさんが買い出しに出掛け、午前に居たベビーシッターさんが急遽ご家庭の都合で早退してしまった為、代わりのベビーシッターさんが来るまでの間、末明さんと双子ちゃんの面倒を見ることになった。

 面倒を見ながらも世話話ついでにご相談をとしている訳だが…。

 因みに嵯峨さんは喫茶店内部でお手伝い中だそうだ。
 末明さんが、ウチは普段朝から混雑とかしないのだけど、今日みたいな混雑している日は助かる~と嬉しそうに言っていた。気のせいかもしれないが、ウチの常連さんが押し掛けているみたいで申し訳無い。


「意識を刈り取るとか、俺には無理」


 体術とか肉体言語とか脳筋とか無理。
 一体俺みたいな奴がどうやったらαの意識を奪えるのか。出来る末明さんが羨ましい。
 いや、この思考こそ脳筋?


「え、意識を刈り取って欲しいの?」

「それは断じて、心からお断り致します」

「小林さん、普段と違って口調が変~」

「嵯峨さんと末明さんの仲が羨ましいから仕方が無い」

「へいへい、で?不破と俺の馴れ初めを聞きたい訳じゃないでしょ?」


 そうでしたそうでした。
 肉体言語を聞きたいわけではなく、告白したらその後どうしたら良いか聞きたかったのだった!


「この後どうしたら良いかわからない」

「ー…は?」

「いや、その。嵯峨さんからも好きだと言われたけど、その。トイレって言って逃げて来ちゃった」


 ブハッ!と盛大に笑われた。
 仕方ないだろ、どうしたら良いか恋愛経験値ゼロの俺にはわかんないの!


「両思いじゃん!おめでとう!このまま付き合っちゃえ!」

「そ、それは遭難ですが」

「遭難?」

「いや、発音間違えました。ええと、そうなのだけど。その後がわからなくって」

「ん~?んじゃ具体的に言えば良い?」

「うん」

「エッチして番って結婚して子供作っちゃえ!」


 ぶほぉ!!
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