商店街のお茶屋さん~運命の番にスルーされたので、心機一転都会の下町で店を経営する!~

柚ノ木 碧/柚木 彗

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119 過保護

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「米袋?」

「すげ~二袋も肩に担いで平然としている~!嵯峨さん細身なのに結構力持ちだね!それに他の買い物袋も!重くない?俺、手伝う?」


 玄関から聞こえるワイワイと賑やかな声をバックミュージックにし、掃除機をかけた台所の床を簡単にだけどクイックルワイパーで清掃。
 一週間程留守だった為、床が、床が!埃っぽい気がする!
 ワックスをかけたい~!
 と言う気分を堪え、さっさとクイックルワイパーで拭き掃除。
 台所の床をかけ終え、次は廊下へと向かうと憲真が米袋を二つも抱えて入って来る。


「眞宮、この米袋は何方に置きますか?」

「え。えええ!米袋抱えて来たの!?しかも二つも!お店の人に頼んで配達して貰えば良いのに!」


 憲真ってば家の中に入って来たのにいまだに肩に担いでいるよ!肩とか背中とか諸々痛くならない!?これぐらいなら平気って、見ている俺が嫌だよ。速攻床に下して欲しいと頼むと苦笑された。
 むむぅ、αって確かにΩよりも力はあるだろうけど、身体は痛む時は痛むよ!


「いや、此処まで運ぶと言ってもたいした距離でも無いので」

「でも幾ら憲真でも、10キロを二袋って滅茶苦茶重いだろう!?」


 慌てて片方の米袋を引き取ろうとしたら、憲真が「此処で良いですか?」と冷蔵庫の横に置いてある米櫃の横に置いてしまった。


「20キロぐらいたいしたこと無いですよ」

「二袋抱えるぐらいは出来るだろうけど、徒歩で此処まで持って来るのはキツイよ。おまけに何か買って来た?」


 成人男性とは言えΩの俺には二袋は慣れないとキツイ。
 持ち方次第では落としてしまう可能性があるし、何より袋が破けてしまったらと思うと出来ない。


「と言うか、次からは絶対にお店の人に頼んで配達して貰って。それじゃないともう頼めないよ」


 わかりましたと憲真に苦笑された。
 これぐらいはたいしたこと無いのにとも言われたけど、それでもし怪我でもしたらと思うと、うん。車とか自転車とかで運んで来るのは良いけど、徒歩はちょっと。
 憲真はたいした距離でも無いと言っているけど、購入したのは此処から10分ぐらいのスーパーだよね?もしくは8分ぐらいの米屋?俺だと運搬途中でヘロヘロになって道端で何度も休憩しちゃうよ!力持ちだね!幾ら運べるからと言っても配達して貰って!
 憲真が道端でヘロヘロになっていたらと思うと心配になる!

 過保護って思われても気になっちゃうよ!


「ところで、流石に一週間留守にしていたから、その。今から作ると思うと色々大変だと思ってお弁当も購入して来たのですが」


 眞宮の自宅へ来たら、玄関にお客さんが多く集まっていてと言ってまた苦笑。

 此方の様子を窺って聞き耳を立てていると思わしき四名が、静かにしていると思ったら、


「お弁当~?どうりで良い匂いさせていると思った~!」

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