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【引越】
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「…は?」
朝起きて、毎日の日課である生活に使う飲料水を汲むためにバケツを2つ手に持って一階へ。それから外にある井戸まで行って~…で、目が点になる。
いや、本当に点。
何がどうしても点。
目の前の光景に唖然としてしまう。
「お!お早う嬢ちゃん、早いな!」
「お早う御座いまーす」
「オハヨー!」
次々と目の前を通過する体格の良い男達。
中には何名か見知った人が居て、その人達は全員寮の前に置いてある荷馬車から次々と荷物を取り出して担いで行く。
そして担いだ荷物の先はなんと、私が住む寮の下。つまり一階部分。ソコへ次から次へと机やら何やらと大きな家具やらとドンドン運んで行く。
「皆さんおはよう御座いますって、これは一体…」
バケツを2つ手に持ったまま呆けていると、
「レナちゃーん、今日から騎士団さん達が一階全部を貸し切って仮の詰め所にするのですって!」
「は?」
「それで、今から拡張工事というのかしら?ソレをやるらしいから、ちょっと音が…」
とパン屋の女将さんと話し込んで居ると、
ドドーンッ
ドーンッ
ヴァキャッ
「ひえっ」
「あっはっはー見事に部屋を仕切っている壁取り壊して居るわね~」
「えええええっ」
大丈夫なのですか!?と言うか、これ二階の床抜けない!?私の部屋大丈夫なの?
今もガンガンと大きなハンマー抱えた騎士?さんと、頭に鉢巻巻いたオジサマ達が数名次から次へと壁を取り壊しているけど、ほんとーに大丈夫なの!?
「だ、大丈夫なの?」
「大丈夫、大丈夫、柱とかの基礎は流石に破壊しないように厳重注意したし、いざとなったら騎士団が弁償するって保証付けて貰ったから」
「でも、失敗して二階が…」
と言うか、私の部屋の床に穴が開いたら泣くよ!
たいした荷物なんて無いけどさ、でももし床に穴開いたら何処で眠れというの~!
「あーそうそう。工事の間、レナちゃんはチョット私の家に来ようか~。出来たらパン屋を手伝ってくれたらアルバイト料はずんじゃうわっ」
「アルバイト料…」
ナヌ、アルバイト料ですと。
賃金が幾らかわからないけど、今石鹸切れかかっているのよね。前世と違ってこの世界の石鹸とか高価なのよ。自作しようと思っても、石鹸を作る材料の苛性ソーダをどう入手するのかわからない。町の雑貨屋でも見掛けなかったし。
もしかしたら名前が違うのかも知れない。
この世界だと苛性ソーダを使わなくても出来るかも知れない。
等と思うと知識を得るために図書館へ向かって一直線!なのだけど、入館料が痛い。
更に言うと、入場料を払うぐらいなら石鹸を購入した方が安い。
うん、矛盾発生しちゃう。
結果的には自作できるなら数多く作る方向で行けば良いのだけど、私一人で大量に作って消費出来るのかどうかと言うと微妙。
それに町の銭湯に行けば石鹸ではないけど、石鹸より質の悪いモノだけど泡立つ植物が一袋50ゴル(ゴルはこの世界のお金の単位)で販売しており、大体5回位全身を洗う事が出来るので皆それを使っている。割高な気もするけど、石鹸を買うよりも安価になるしね。
この植物はこの世界特有なのだろうなって思っている。
だって、栞で挟む草花の様に厚い本の間に挟む。すると何故か1週間程で石鹸成分が発生し、凝固して草花の姿そのままで、手で揉むと粉のようになり、水やお湯で溶かすと泡が出来る。
店で売られている石鹸みたいには良い匂いはしないし、何より汚れ落ちが全く違うのだけど、それでも無いよりはかなりマシ。
尚この植物、茎だけを水やぬるま湯に漬け込むと洗濯石鹸として使えるし、町から離れた川岸に群生して居るので結構皆採取しに行っていたりする。
ただし町から離れているので安全ではないし、時折魔物が出る。
だから草花だけを欲しいなら冒険者ギルドに売っているのを購入するか、それとも銭湯で石鹸のかわりとして売っているのを購入するのがこの町の常識。
…妾時代は無謀にも採取しに行っていたけどね~。
今考えるとかなり無茶でした。
多分だけど、背後から何人か大人が居たような気がするから近隣の大人たちが心配して見に来ていたのだろうな。そうじゃなければ危なかったって思う。
見守っていてくれて有難う。
「そうそう、何なら朝御飯も出しちゃう」
「む、むむ」
騎士さん達が下でトンカンガンゴンと壁を取り払って、何故か大きな家具?にでもするのか、木を担いで中に入れている最中、二階の我が家で朝御飯を作るのは何と言うか…。
ご飯を作っている最中、二階の天井からゴミとか塵とかボロボロと落ちて来そうでちょーっと嫌。
そう言えば妾時代のボロ屋に住んでいた時は、天井から蜘蛛とかツツーと…。
あーやだ、やだ。
こんな昔の嫌な記憶を思い出すのはここでおしまい。
湿っぽいのは朝からは勘弁なのです。
「さーらーにー、なーんとぉ今日の私ってば太っ腹ぁ!今ならお昼ご飯も付いてくる!」
「のったぁ!」
食費が浮くなんて最高!
更に言うと、ここのパンはとても美味しいのですヨ!
パンを自作しても良いのだけど、ほら、なんて言うのかな。プロの味ってどうしても家庭で出ないのよね。大きなお鍋に大きなオーブンで焼き上げるからかも知れないけど、自宅で焼くと火加減が難しいから綺麗な焼き上がりには出来ないし、時折火加減を失敗して上手く焼き上がらない事がある。下手すると焦げる時もあるしね~。
だからこの町の人は基本、パンを購入することが多い。
「ふっふーん、今日は試作品が幾つかあるからね。ソレを食べましょう。食べ終わったら感想お願いね!」
「はーい!ヤッタネ!」
そういうワケで手に持っていたバケツは水を汲んで二階の自宅に運び、本日は朝から元気良くパン屋の店員さん。接客を頑張っちゃいますよ~!
Side.ケイン
「だってよ、ニキ」
「…おう」
「本当は偶然を装って彼女に接触し、朝の挨拶したかったのかな?あわよくば話し込んでしまいたかった、とか。もっと言うとデートのお誘いをしたかったとか、かな?かーなー?どーうなのかーなー♪」
「うっせー!」
ウザ絡みって感じで朝からニキに絡みつつ、何故か僕が臨時騎士団支部となった場所まで何度も往復して積荷を部屋の一角へと積んで行く。紙の束やら騎士団の物資やら、…何かカビ臭いモノとか異臭とかまであるけどこれって大丈夫なのだろうか。
もしかして………うん、スッゴイ臭い洗濯物だった。
誰だよ、洗って居ないの。臭すぎ。更に言うと重い。もしかして手前にあったから、運ぶのが嫌で誰かに運んで貰うために置いていたとか?何だか約一名チラチラこっち見ているし。
僕が視線合わせると慌ててそらせるし。
犯人はお前か~。
よし、貸しにしとくか。フフ、僕に貸しを作るなんて高く付くぞ~。
それにしても、匂い…。
大方終わったら問答無用でさっきの犯人に洗濯させるか~。
ついでに僕の洗濯物もしてもらおうっと。
ああ、貸しは別ね。僕にこんなもんを運ばせたのだから当たり前だよ。
「うっせー!なんて酷いなぁ~。この町の騎士団団員でもない僕がこうして手伝って居るって言うのに~」
「俺の部屋に居る居候は労働で宿泊代を返せ」
「エー…純粋に?それともぉ~労働=身体って言う意味?」
「やめろその冗談。マジで冗談にならないから」
荷物を運んでいた騎士団員数名が、「「え」」なんて声出して此方を見た。ああ、うん。確かに冗談通じないみたいだなあ。流石脳筋。と言うかその想像と言うか妄想、是非やめて下さい~。僕異性愛者なので~。
顔真っ赤になっちゃっている騎士とか居るって、ここの団員大丈夫?色々とまずい状態なの~?
そして「あ、何だぁ冗談か」「だよなぁ」「そりゃそうだ」とか言ってる辺り、一体どう思われているのやら。
そして最後「ちぇ」とか言ったのはどういう意味?
「残念」って、ちょっと怖いのだけど。
「僕ってさ、そもそも肉体労働向きじゃないからね~?知っているでしょぅ~?」
魔法大臣の息子だし。と言うのは飲み込んでおく。
此処では身分を知らせる気は無いし、バレたらバレたで色々面倒だからね~。
折角王都での煩わしさから開放され、庶民…うーん、今の格好は諸々の都合上剣を引っ下げた放浪の騎士の格好。それも騎士団の人達には剣客っぽい扱いになっている。
…僕、剣はニキ程には上手くないのだけどね~。
それでも其処らの騎士には負けないよ?魔法込みならだけど。
朝起きて、毎日の日課である生活に使う飲料水を汲むためにバケツを2つ手に持って一階へ。それから外にある井戸まで行って~…で、目が点になる。
いや、本当に点。
何がどうしても点。
目の前の光景に唖然としてしまう。
「お!お早う嬢ちゃん、早いな!」
「お早う御座いまーす」
「オハヨー!」
次々と目の前を通過する体格の良い男達。
中には何名か見知った人が居て、その人達は全員寮の前に置いてある荷馬車から次々と荷物を取り出して担いで行く。
そして担いだ荷物の先はなんと、私が住む寮の下。つまり一階部分。ソコへ次から次へと机やら何やらと大きな家具やらとドンドン運んで行く。
「皆さんおはよう御座いますって、これは一体…」
バケツを2つ手に持ったまま呆けていると、
「レナちゃーん、今日から騎士団さん達が一階全部を貸し切って仮の詰め所にするのですって!」
「は?」
「それで、今から拡張工事というのかしら?ソレをやるらしいから、ちょっと音が…」
とパン屋の女将さんと話し込んで居ると、
ドドーンッ
ドーンッ
ヴァキャッ
「ひえっ」
「あっはっはー見事に部屋を仕切っている壁取り壊して居るわね~」
「えええええっ」
大丈夫なのですか!?と言うか、これ二階の床抜けない!?私の部屋大丈夫なの?
今もガンガンと大きなハンマー抱えた騎士?さんと、頭に鉢巻巻いたオジサマ達が数名次から次へと壁を取り壊しているけど、ほんとーに大丈夫なの!?
「だ、大丈夫なの?」
「大丈夫、大丈夫、柱とかの基礎は流石に破壊しないように厳重注意したし、いざとなったら騎士団が弁償するって保証付けて貰ったから」
「でも、失敗して二階が…」
と言うか、私の部屋の床に穴が開いたら泣くよ!
たいした荷物なんて無いけどさ、でももし床に穴開いたら何処で眠れというの~!
「あーそうそう。工事の間、レナちゃんはチョット私の家に来ようか~。出来たらパン屋を手伝ってくれたらアルバイト料はずんじゃうわっ」
「アルバイト料…」
ナヌ、アルバイト料ですと。
賃金が幾らかわからないけど、今石鹸切れかかっているのよね。前世と違ってこの世界の石鹸とか高価なのよ。自作しようと思っても、石鹸を作る材料の苛性ソーダをどう入手するのかわからない。町の雑貨屋でも見掛けなかったし。
もしかしたら名前が違うのかも知れない。
この世界だと苛性ソーダを使わなくても出来るかも知れない。
等と思うと知識を得るために図書館へ向かって一直線!なのだけど、入館料が痛い。
更に言うと、入場料を払うぐらいなら石鹸を購入した方が安い。
うん、矛盾発生しちゃう。
結果的には自作できるなら数多く作る方向で行けば良いのだけど、私一人で大量に作って消費出来るのかどうかと言うと微妙。
それに町の銭湯に行けば石鹸ではないけど、石鹸より質の悪いモノだけど泡立つ植物が一袋50ゴル(ゴルはこの世界のお金の単位)で販売しており、大体5回位全身を洗う事が出来るので皆それを使っている。割高な気もするけど、石鹸を買うよりも安価になるしね。
この植物はこの世界特有なのだろうなって思っている。
だって、栞で挟む草花の様に厚い本の間に挟む。すると何故か1週間程で石鹸成分が発生し、凝固して草花の姿そのままで、手で揉むと粉のようになり、水やお湯で溶かすと泡が出来る。
店で売られている石鹸みたいには良い匂いはしないし、何より汚れ落ちが全く違うのだけど、それでも無いよりはかなりマシ。
尚この植物、茎だけを水やぬるま湯に漬け込むと洗濯石鹸として使えるし、町から離れた川岸に群生して居るので結構皆採取しに行っていたりする。
ただし町から離れているので安全ではないし、時折魔物が出る。
だから草花だけを欲しいなら冒険者ギルドに売っているのを購入するか、それとも銭湯で石鹸のかわりとして売っているのを購入するのがこの町の常識。
…妾時代は無謀にも採取しに行っていたけどね~。
今考えるとかなり無茶でした。
多分だけど、背後から何人か大人が居たような気がするから近隣の大人たちが心配して見に来ていたのだろうな。そうじゃなければ危なかったって思う。
見守っていてくれて有難う。
「そうそう、何なら朝御飯も出しちゃう」
「む、むむ」
騎士さん達が下でトンカンガンゴンと壁を取り払って、何故か大きな家具?にでもするのか、木を担いで中に入れている最中、二階の我が家で朝御飯を作るのは何と言うか…。
ご飯を作っている最中、二階の天井からゴミとか塵とかボロボロと落ちて来そうでちょーっと嫌。
そう言えば妾時代のボロ屋に住んでいた時は、天井から蜘蛛とかツツーと…。
あーやだ、やだ。
こんな昔の嫌な記憶を思い出すのはここでおしまい。
湿っぽいのは朝からは勘弁なのです。
「さーらーにー、なーんとぉ今日の私ってば太っ腹ぁ!今ならお昼ご飯も付いてくる!」
「のったぁ!」
食費が浮くなんて最高!
更に言うと、ここのパンはとても美味しいのですヨ!
パンを自作しても良いのだけど、ほら、なんて言うのかな。プロの味ってどうしても家庭で出ないのよね。大きなお鍋に大きなオーブンで焼き上げるからかも知れないけど、自宅で焼くと火加減が難しいから綺麗な焼き上がりには出来ないし、時折火加減を失敗して上手く焼き上がらない事がある。下手すると焦げる時もあるしね~。
だからこの町の人は基本、パンを購入することが多い。
「ふっふーん、今日は試作品が幾つかあるからね。ソレを食べましょう。食べ終わったら感想お願いね!」
「はーい!ヤッタネ!」
そういうワケで手に持っていたバケツは水を汲んで二階の自宅に運び、本日は朝から元気良くパン屋の店員さん。接客を頑張っちゃいますよ~!
Side.ケイン
「だってよ、ニキ」
「…おう」
「本当は偶然を装って彼女に接触し、朝の挨拶したかったのかな?あわよくば話し込んでしまいたかった、とか。もっと言うとデートのお誘いをしたかったとか、かな?かーなー?どーうなのかーなー♪」
「うっせー!」
ウザ絡みって感じで朝からニキに絡みつつ、何故か僕が臨時騎士団支部となった場所まで何度も往復して積荷を部屋の一角へと積んで行く。紙の束やら騎士団の物資やら、…何かカビ臭いモノとか異臭とかまであるけどこれって大丈夫なのだろうか。
もしかして………うん、スッゴイ臭い洗濯物だった。
誰だよ、洗って居ないの。臭すぎ。更に言うと重い。もしかして手前にあったから、運ぶのが嫌で誰かに運んで貰うために置いていたとか?何だか約一名チラチラこっち見ているし。
僕が視線合わせると慌ててそらせるし。
犯人はお前か~。
よし、貸しにしとくか。フフ、僕に貸しを作るなんて高く付くぞ~。
それにしても、匂い…。
大方終わったら問答無用でさっきの犯人に洗濯させるか~。
ついでに僕の洗濯物もしてもらおうっと。
ああ、貸しは別ね。僕にこんなもんを運ばせたのだから当たり前だよ。
「うっせー!なんて酷いなぁ~。この町の騎士団団員でもない僕がこうして手伝って居るって言うのに~」
「俺の部屋に居る居候は労働で宿泊代を返せ」
「エー…純粋に?それともぉ~労働=身体って言う意味?」
「やめろその冗談。マジで冗談にならないから」
荷物を運んでいた騎士団員数名が、「「え」」なんて声出して此方を見た。ああ、うん。確かに冗談通じないみたいだなあ。流石脳筋。と言うかその想像と言うか妄想、是非やめて下さい~。僕異性愛者なので~。
顔真っ赤になっちゃっている騎士とか居るって、ここの団員大丈夫?色々とまずい状態なの~?
そして「あ、何だぁ冗談か」「だよなぁ」「そりゃそうだ」とか言ってる辺り、一体どう思われているのやら。
そして最後「ちぇ」とか言ったのはどういう意味?
「残念」って、ちょっと怖いのだけど。
「僕ってさ、そもそも肉体労働向きじゃないからね~?知っているでしょぅ~?」
魔法大臣の息子だし。と言うのは飲み込んでおく。
此処では身分を知らせる気は無いし、バレたらバレたで色々面倒だからね~。
折角王都での煩わしさから開放され、庶民…うーん、今の格好は諸々の都合上剣を引っ下げた放浪の騎士の格好。それも騎士団の人達には剣客っぽい扱いになっている。
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