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1 旅館の準備
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「こちらが一番安くて広い空き家だそうです」
クラウドが案内したのは2階建ての別荘のような空き家だった。周囲に他には建物はなく、完全に森に近い場所にある不便そうなそれは、貴族の屋敷よりは小さいが、一般的な家より大きめの造りのそれを見て暁斗は頷いた。
「結構いいね。じゃあ、早速始めようか!」
「あの暁斗・・・本気ですか?」
心なしかクラウドの表情はひきつっていたがーーーそんなクラウドに暁斗はここ最近で一番の笑みを浮かべて言った。
「もちろん!やるからには徹底的にやるのが俺の信念だからね!」
「ですが、流石に二人で改築というのは無理がある気が・・・」
予算の都合上、雇うほどの人手はないので、必然的に最初の土台作りから二人での作業になるのだが・・・暁斗はどこか吹っ切れたような表情で言った。
「大丈夫大丈夫!なんとなるよ!」
「その自信はどこから来るのですか・・・」
ため息をつきつつもしっかりと暁斗に付き合うクラウドもかなりの変わり者だろう。
そんな二人でまずは空き家の片付けを始めた。
いらないものを外に運びだして、間取りの確認をしてから傷んだ箇所はないかの確認ーーー二人でやるにはかなり大変な作業だが、暁斗はこれまでの生活から解放されることへの喜びからか終始笑顔で作業を行っていた。
そうして、日が暮れる頃にはなんとか家のチェックが終わったが・・・
「やはり、二人では限度がありますよ・・・」
家の掃除までは行えず、本日は外で野宿になったのだが・・・鍋をかき混ぜながらクラウドはため息をついて言った。
「それに宿屋となると、寝床や部屋数もこの家では少な過ぎますし・・・」
「ふふふ・・・俺が何も考えもなしに、やってると思ってるのか?」
「はい。もちろん」
「・・・信用なくて少し泣けてくるよ」
しくしくとわざとらしく泣き真似をする暁斗たが、そんな暁斗にクラウドはため息をついて言った。
「あなたが何も考えずに行動することはよく知ってるので・・・前だって、考えなしに奴隷の娘を買って、一悶着あったの忘れたのですか?」
「う・・・あれは、悪かったよ。でも、仕方ないだろ?あの娘が、あまりにも可哀想だったからつい・・・」
暁斗は時々、仲間候補を探して奴隷市場を冷やかすことがあるのだが・・・その時に、あまりにも扱いの酷い奴隷娘を可哀想に思ってしまい、かなりの高値で買い取ってから、色々あったことを思い出して、少しシュンとする暁斗・・・そんな暁斗にため息混じりにクラウドは言った。
「まあ、反省されてるのならとやかくは言いませんが・・・それで?どんなお考えがあるのですか?」
「ああ・・・それはこれから見せるよ」
そう言ってから暁斗は建物へと近づくと壁に手をあてて何やら呟く。
すると、途端に建物全体が光を放ちしばらく眩しくて瞑っていた目を開けるとーーーそこには一回り大きくなった建物が建っていた。
「暁斗、これは・・・」
「ふふふ・・・俺の力だよ!」
暁斗がこの世界に来てから授かった力ーーーいわゆるチートの一つであるもので、暁斗は物質を自分の好きなように変換する力を持っていたのだ。
暁斗はこの力のことを、変換と呼んでいるが、この力は特定の条件を満たさないと使えないのだ。
その条件は、暁斗本人が、物質のことを詳しく知っており、尚且つ変換する物質の詳しい情報を知っていることが条件でーーーまあ、ようするに暁斗が知らないものに変換することは出来ないのだ。
どやぁという表情でそう説明すると、クラウドは少しイラッとして暁斗の頬をつねって言った。
「では、今日の作業はほとんど必要なかったのではないですか?」
「イタイ、イタイ・・・そんなことないよ!間取りを知らないと出来ないから・・・」
「でしたら、それだけ確認してさっさと使えばよかったではないですか!私の今日の頑張りはほとんど無駄ですか!」
あまりの徒労に思わずいつもより強めにお仕置きをするクラウドだが・・・そんなクラウドに暁斗はつねらてた頬を擦りながら言った。
「うぅ・・・少しでも楽しく仕事が出来るように気を使った結果なのに・・・」
「まったく・・・では、夕食前に中の確認だけしましょうか」
そう言ってからクラウドは家の中に入った。
入り口からしてすでにクラウドのこの世界での外観とは別のもので驚いてしまうがーーー先ほどまでの小さな玄関先は2倍くらいの広さになっており、小さな腰掛けられるくらいの段差を挟んで奥の廊下へと続いていた。
「あ、クラウド。靴は脱いでね」
「靴を脱ぐのですか?」
驚きの声をあげるクラウド。この世界では、基本的に家でも靴を履いており、寝るときやお風呂などの特別な場合以外は脱がないので少し驚きつつも素直に靴を脱ぐクラウド。
そんなクラウドに頷いてから暁斗は右側の壁の靴箱を指差して言った。
「そこの靴箱に靴をいれてね。本当ならスリッパが欲しいけど、それはまた今度」
「スリッパとはなんですか?」
「えっと・・・靴の変わりに履くものだよ。またこんど教えるからとりあえず中をみてみてよ」
「はぁ・・・」
とりあえず目についたのは靴箱の隣に設置されている小さい窓がついた受付らしき場所だった。
「こちらで受付ですか?」
「そうそう。ここでお客の情報の管理をする予定だよ」
扉をあけてみると、その部屋はあまり広くはないがーーー人が1人入るくらいには問題なさそうな場所だった。
そうしてその部屋を後にしてから次に向かったのは先程までとは比べものにならないくらいに伸びた廊下。左右にそれぞれ部屋があるようで、そこが客間となるのだろうが・・・
「あの・・・暁斗?ここは本当に宿なのですか?」
「そうだよ」
「ですがその・・・普通の宿とは思えない不思議な造りなのですが・・・」
クラウドが知るよしもないことだが、暁斗が想像したのは和風の部屋だ。風呂場は別にあるのでそれぞれの部屋にはないがーーーそれ以外のものは大抵部屋に設置する予定だ。
今のところあるのは、畳の床に、木の柱の純和風な雰囲気の部屋で、あとは、少し置物がある程度のものだが・・・それでも、日本の旅館くらいの間取りは取れているので十分だろう。
2階も同じような部屋が合計で20近くあり、宿屋としては小さいがーーー質という面においてならこの世界の常識はずれにいいことは言うまでもないだろう。
「そして・・・メインがここだ!」
最後に暁斗が案内したのは部屋の一番奥にある浴室ーーーだが、そこは男女に分かれており、扉をあけてからーーークラウドは思わず目を丸くした。
「ここは・・・お風呂ですか?」
「そう!旅館と言えば温泉だからね!」
大きめの脱衣所を潜ると、大きな湯船と洗い場の設置されたお風呂でーーー貴族の家の風呂場よりも豪華なそれに思わず目を丸くするクラウドにまだまだと、次に行くように暁斗はもう一つ扉を潜って外に続く露天風呂まで案内した。
周囲は完全に高い柵に囲われているので、覗くことはできないがーーー吹き抜けのそれは、外からの気持ちのいい風が入ってきて、夜には満点の星空で神秘的な演出ができ、昼は晴れていれば心地のよい時間が過ごせることは間違いなかった。
「これは・・・凄いですね」
「でしょ!あ、一応カップル用に混浴も作ったけど・・・」
「混浴とは?」
「男女で一緒に入れる風呂のこと!」
「却下に決まってるでしょう」
あっさりと否定されてガックリと俯く暁斗だがーーーしかし、そんな暁斗に少なからずクラウドは感心していた。
混浴はともかくーーーどれもこの世界にはないような作りなので、間違いなくいい場所になることは間違いなかった。
問題があるとすれば、人手だが・・・
「とりあえず・・・私はここで何をすればいいのですか?」
「お?やる気になってくれた?」
「ここまで凄いものを見せられて何も思わないほど心が狭くはありませんよ」
どのみち、暁斗に恩義を感じているクラウドは最初から何があろうと暁斗のやることに付き合う予定だったが・・・予想よりもしっかりとした作りに多少やる気になったクラウドに暁斗は言った。
「クラウドは料理担当だよ!後でレシピは渡すけど・・・」
「なるほど・・・ですが、一人では辛いですね」
部屋数を考えても一人で調理を担当するにはかなり大変な量だと言うクラウドに暁斗はしばらく考えてから閃いたように言った。
「んー・・・だったら、クラウドの嫁さんにも手伝って貰えるように頼めるかな?」
「家の嫁ですか?」
「もちろん、給金はそれなりに出すつもりだけど・・・嫁さんと少しでも一緒の時間が増えるのはいいことだろ?」
「・・・嫁の確認をとってからになりますが・・・多分大丈夫でしょう」
クラウドの嫁が住んでいるのは隣の村で、距離としてはそんなに遠くはない。それに・・・クラウドの嫁も暁斗には恩義を感じているので、おそらく二つ返事でOKするだろうことは予想できた。
そんな感じで旅館の準備は進んでいった。
クラウドが案内したのは2階建ての別荘のような空き家だった。周囲に他には建物はなく、完全に森に近い場所にある不便そうなそれは、貴族の屋敷よりは小さいが、一般的な家より大きめの造りのそれを見て暁斗は頷いた。
「結構いいね。じゃあ、早速始めようか!」
「あの暁斗・・・本気ですか?」
心なしかクラウドの表情はひきつっていたがーーーそんなクラウドに暁斗はここ最近で一番の笑みを浮かべて言った。
「もちろん!やるからには徹底的にやるのが俺の信念だからね!」
「ですが、流石に二人で改築というのは無理がある気が・・・」
予算の都合上、雇うほどの人手はないので、必然的に最初の土台作りから二人での作業になるのだが・・・暁斗はどこか吹っ切れたような表情で言った。
「大丈夫大丈夫!なんとなるよ!」
「その自信はどこから来るのですか・・・」
ため息をつきつつもしっかりと暁斗に付き合うクラウドもかなりの変わり者だろう。
そんな二人でまずは空き家の片付けを始めた。
いらないものを外に運びだして、間取りの確認をしてから傷んだ箇所はないかの確認ーーー二人でやるにはかなり大変な作業だが、暁斗はこれまでの生活から解放されることへの喜びからか終始笑顔で作業を行っていた。
そうして、日が暮れる頃にはなんとか家のチェックが終わったが・・・
「やはり、二人では限度がありますよ・・・」
家の掃除までは行えず、本日は外で野宿になったのだが・・・鍋をかき混ぜながらクラウドはため息をついて言った。
「それに宿屋となると、寝床や部屋数もこの家では少な過ぎますし・・・」
「ふふふ・・・俺が何も考えもなしに、やってると思ってるのか?」
「はい。もちろん」
「・・・信用なくて少し泣けてくるよ」
しくしくとわざとらしく泣き真似をする暁斗たが、そんな暁斗にクラウドはため息をついて言った。
「あなたが何も考えずに行動することはよく知ってるので・・・前だって、考えなしに奴隷の娘を買って、一悶着あったの忘れたのですか?」
「う・・・あれは、悪かったよ。でも、仕方ないだろ?あの娘が、あまりにも可哀想だったからつい・・・」
暁斗は時々、仲間候補を探して奴隷市場を冷やかすことがあるのだが・・・その時に、あまりにも扱いの酷い奴隷娘を可哀想に思ってしまい、かなりの高値で買い取ってから、色々あったことを思い出して、少しシュンとする暁斗・・・そんな暁斗にため息混じりにクラウドは言った。
「まあ、反省されてるのならとやかくは言いませんが・・・それで?どんなお考えがあるのですか?」
「ああ・・・それはこれから見せるよ」
そう言ってから暁斗は建物へと近づくと壁に手をあてて何やら呟く。
すると、途端に建物全体が光を放ちしばらく眩しくて瞑っていた目を開けるとーーーそこには一回り大きくなった建物が建っていた。
「暁斗、これは・・・」
「ふふふ・・・俺の力だよ!」
暁斗がこの世界に来てから授かった力ーーーいわゆるチートの一つであるもので、暁斗は物質を自分の好きなように変換する力を持っていたのだ。
暁斗はこの力のことを、変換と呼んでいるが、この力は特定の条件を満たさないと使えないのだ。
その条件は、暁斗本人が、物質のことを詳しく知っており、尚且つ変換する物質の詳しい情報を知っていることが条件でーーーまあ、ようするに暁斗が知らないものに変換することは出来ないのだ。
どやぁという表情でそう説明すると、クラウドは少しイラッとして暁斗の頬をつねって言った。
「では、今日の作業はほとんど必要なかったのではないですか?」
「イタイ、イタイ・・・そんなことないよ!間取りを知らないと出来ないから・・・」
「でしたら、それだけ確認してさっさと使えばよかったではないですか!私の今日の頑張りはほとんど無駄ですか!」
あまりの徒労に思わずいつもより強めにお仕置きをするクラウドだが・・・そんなクラウドに暁斗はつねらてた頬を擦りながら言った。
「うぅ・・・少しでも楽しく仕事が出来るように気を使った結果なのに・・・」
「まったく・・・では、夕食前に中の確認だけしましょうか」
そう言ってからクラウドは家の中に入った。
入り口からしてすでにクラウドのこの世界での外観とは別のもので驚いてしまうがーーー先ほどまでの小さな玄関先は2倍くらいの広さになっており、小さな腰掛けられるくらいの段差を挟んで奥の廊下へと続いていた。
「あ、クラウド。靴は脱いでね」
「靴を脱ぐのですか?」
驚きの声をあげるクラウド。この世界では、基本的に家でも靴を履いており、寝るときやお風呂などの特別な場合以外は脱がないので少し驚きつつも素直に靴を脱ぐクラウド。
そんなクラウドに頷いてから暁斗は右側の壁の靴箱を指差して言った。
「そこの靴箱に靴をいれてね。本当ならスリッパが欲しいけど、それはまた今度」
「スリッパとはなんですか?」
「えっと・・・靴の変わりに履くものだよ。またこんど教えるからとりあえず中をみてみてよ」
「はぁ・・・」
とりあえず目についたのは靴箱の隣に設置されている小さい窓がついた受付らしき場所だった。
「こちらで受付ですか?」
「そうそう。ここでお客の情報の管理をする予定だよ」
扉をあけてみると、その部屋はあまり広くはないがーーー人が1人入るくらいには問題なさそうな場所だった。
そうしてその部屋を後にしてから次に向かったのは先程までとは比べものにならないくらいに伸びた廊下。左右にそれぞれ部屋があるようで、そこが客間となるのだろうが・・・
「あの・・・暁斗?ここは本当に宿なのですか?」
「そうだよ」
「ですがその・・・普通の宿とは思えない不思議な造りなのですが・・・」
クラウドが知るよしもないことだが、暁斗が想像したのは和風の部屋だ。風呂場は別にあるのでそれぞれの部屋にはないがーーーそれ以外のものは大抵部屋に設置する予定だ。
今のところあるのは、畳の床に、木の柱の純和風な雰囲気の部屋で、あとは、少し置物がある程度のものだが・・・それでも、日本の旅館くらいの間取りは取れているので十分だろう。
2階も同じような部屋が合計で20近くあり、宿屋としては小さいがーーー質という面においてならこの世界の常識はずれにいいことは言うまでもないだろう。
「そして・・・メインがここだ!」
最後に暁斗が案内したのは部屋の一番奥にある浴室ーーーだが、そこは男女に分かれており、扉をあけてからーーークラウドは思わず目を丸くした。
「ここは・・・お風呂ですか?」
「そう!旅館と言えば温泉だからね!」
大きめの脱衣所を潜ると、大きな湯船と洗い場の設置されたお風呂でーーー貴族の家の風呂場よりも豪華なそれに思わず目を丸くするクラウドにまだまだと、次に行くように暁斗はもう一つ扉を潜って外に続く露天風呂まで案内した。
周囲は完全に高い柵に囲われているので、覗くことはできないがーーー吹き抜けのそれは、外からの気持ちのいい風が入ってきて、夜には満点の星空で神秘的な演出ができ、昼は晴れていれば心地のよい時間が過ごせることは間違いなかった。
「これは・・・凄いですね」
「でしょ!あ、一応カップル用に混浴も作ったけど・・・」
「混浴とは?」
「男女で一緒に入れる風呂のこと!」
「却下に決まってるでしょう」
あっさりと否定されてガックリと俯く暁斗だがーーーしかし、そんな暁斗に少なからずクラウドは感心していた。
混浴はともかくーーーどれもこの世界にはないような作りなので、間違いなくいい場所になることは間違いなかった。
問題があるとすれば、人手だが・・・
「とりあえず・・・私はここで何をすればいいのですか?」
「お?やる気になってくれた?」
「ここまで凄いものを見せられて何も思わないほど心が狭くはありませんよ」
どのみち、暁斗に恩義を感じているクラウドは最初から何があろうと暁斗のやることに付き合う予定だったが・・・予想よりもしっかりとした作りに多少やる気になったクラウドに暁斗は言った。
「クラウドは料理担当だよ!後でレシピは渡すけど・・・」
「なるほど・・・ですが、一人では辛いですね」
部屋数を考えても一人で調理を担当するにはかなり大変な量だと言うクラウドに暁斗はしばらく考えてから閃いたように言った。
「んー・・・だったら、クラウドの嫁さんにも手伝って貰えるように頼めるかな?」
「家の嫁ですか?」
「もちろん、給金はそれなりに出すつもりだけど・・・嫁さんと少しでも一緒の時間が増えるのはいいことだろ?」
「・・・嫁の確認をとってからになりますが・・・多分大丈夫でしょう」
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