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3 メロンパンと放課後
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「私・・・昔から他の人より少し、運が悪いんですが、そのせいで小さい頃に大切な友達を傷つけてしまって・・・だから、神藤くんもあんまり私には近づかない方がいいと思います」
メロンパンをリスのように可愛いらしく、小さく頬張りながら茅乃が話してくれたのはそんな感じだった。
「普段からあんな感じなのか?」
「えっと・・・わりと」
控えめに言ってもそれは少し運が悪いで片付けるには難しいような気がするが・・・
「教室であんまり話さないのもそれが理由か?」
「・・・私に関わる人は皆不幸になりますから」
寂しげに微笑んだ茅乃・・・・そんな彼女に俺は・・・
「ならさ・・・尚更俺と友達になって欲しい」
「あの・・・私の話聞いてましたか?私に関わると神藤くんもーーー」
「構わないよ。それでも」
「な、なんで・・・」
驚いたような表情の茅乃に俺は少し考えるような表情を浮かべてから言った。
「茅乃と親しくなりたいからだよ」
「え・・・・?」
多分・・・というか、俺はかなり彼女に惹かれている。
アンラッキーなことが起きても周りの心配ばかりする不器用でーーー純粋で、どこまでも優しい彼女に俺はかなり好感を抱いている。
いや・・・違うな。
俺は多分ーーー彼女に恋をしたんだと思う。
常に周りに合わせて演じているひねくれてる俺とは雲泥の差の素直さを持っている彼女に、周りの心配ばかりする不器用で優しい彼女に、一人で寂しげに微笑んだ彼女に、そしてーーーあの入学式の日に見せた心からの笑顔に俺は多分一目惚れしたんだと思う。
だから・・・
「何が起ころうと茅乃と友達になりたい。茅乃が迷惑なら諦めるけど・・・俺は君を一人にしたくないんだと思う」
「どうしてそこまで・・・」
本音としては友達以上になりたいが・・・焦って彼女を困らせたくはない。だからまずはーーー。
「言っただろ?茅乃と親しくなりたいからだよ。それでどう?俺とは友達になれそう?」
「それは・・・」
しばらく黙りこんでから茅乃は悲しげに微笑んだ。
「やっぱりダメです。私といると神藤くんは不幸になりますから・・・お断りします」
「そうか・・・じゃあ、賭けをしようか」
「か、賭け?」
「うん。これから一週間・・・俺と友達になれるかどうかの賭けだよ。もし、本当に茅乃に関わって不幸になって耐えられないなら諦めるけど・・・もし大丈夫なら俺と友達になって欲しい」
「そ、そんなの神藤くんにもしものことがあったら・・・」
「だから賭けだよ。それで耐えられないなら茅乃の隣には俺はいない方がいいだろうし、大丈夫ならいさせて欲しいんだよ。それで・・・どう?この賭けに乗るか?」
「・・・・・やっぱりダメです。神藤くんを危ない目に合わせたくないです」
やっぱり・・・この子は優しすぎる。
さっきから断る理由も、俺が嫌な訳ではなく・・・純粋に俺の身を案じているのが表情から伺えるし、本当に俺の嫌なら早々に話を切り上げているだろう。
そうしないのは・・・本当に茅乃が俺のことを心配しているからだろう。
だったら尚更ーーー俺はこの子を一人にしたくない。
「ならさ・・・今日の放課後だけでも俺と遊んでみないか?」
「遊ぶ?」
「うん。それで本当に不幸な目に合って嫌なら俺は諦める。一日だけならそんなに危険はないだろ?」
「それはそうですが・・・」
「ならさ・・・今日ダメなら諦めるから今日だけ・・・俺と遊んでよ茅乃」
しばらく黙りこんでから茅乃は小さく頷いて言った。
「・・・・分かりました。一日で神藤くんが諦めてくれるなら・・・」
「じゃあ、決まりだね」
かくしてなんとか遊ぶ約束ーーーという名目のデートを取りつけた俺は放課後に向けて決意を固めたのだった。
メロンパンをリスのように可愛いらしく、小さく頬張りながら茅乃が話してくれたのはそんな感じだった。
「普段からあんな感じなのか?」
「えっと・・・わりと」
控えめに言ってもそれは少し運が悪いで片付けるには難しいような気がするが・・・
「教室であんまり話さないのもそれが理由か?」
「・・・私に関わる人は皆不幸になりますから」
寂しげに微笑んだ茅乃・・・・そんな彼女に俺は・・・
「ならさ・・・尚更俺と友達になって欲しい」
「あの・・・私の話聞いてましたか?私に関わると神藤くんもーーー」
「構わないよ。それでも」
「な、なんで・・・」
驚いたような表情の茅乃に俺は少し考えるような表情を浮かべてから言った。
「茅乃と親しくなりたいからだよ」
「え・・・・?」
多分・・・というか、俺はかなり彼女に惹かれている。
アンラッキーなことが起きても周りの心配ばかりする不器用でーーー純粋で、どこまでも優しい彼女に俺はかなり好感を抱いている。
いや・・・違うな。
俺は多分ーーー彼女に恋をしたんだと思う。
常に周りに合わせて演じているひねくれてる俺とは雲泥の差の素直さを持っている彼女に、周りの心配ばかりする不器用で優しい彼女に、一人で寂しげに微笑んだ彼女に、そしてーーーあの入学式の日に見せた心からの笑顔に俺は多分一目惚れしたんだと思う。
だから・・・
「何が起ころうと茅乃と友達になりたい。茅乃が迷惑なら諦めるけど・・・俺は君を一人にしたくないんだと思う」
「どうしてそこまで・・・」
本音としては友達以上になりたいが・・・焦って彼女を困らせたくはない。だからまずはーーー。
「言っただろ?茅乃と親しくなりたいからだよ。それでどう?俺とは友達になれそう?」
「それは・・・」
しばらく黙りこんでから茅乃は悲しげに微笑んだ。
「やっぱりダメです。私といると神藤くんは不幸になりますから・・・お断りします」
「そうか・・・じゃあ、賭けをしようか」
「か、賭け?」
「うん。これから一週間・・・俺と友達になれるかどうかの賭けだよ。もし、本当に茅乃に関わって不幸になって耐えられないなら諦めるけど・・・もし大丈夫なら俺と友達になって欲しい」
「そ、そんなの神藤くんにもしものことがあったら・・・」
「だから賭けだよ。それで耐えられないなら茅乃の隣には俺はいない方がいいだろうし、大丈夫ならいさせて欲しいんだよ。それで・・・どう?この賭けに乗るか?」
「・・・・・やっぱりダメです。神藤くんを危ない目に合わせたくないです」
やっぱり・・・この子は優しすぎる。
さっきから断る理由も、俺が嫌な訳ではなく・・・純粋に俺の身を案じているのが表情から伺えるし、本当に俺の嫌なら早々に話を切り上げているだろう。
そうしないのは・・・本当に茅乃が俺のことを心配しているからだろう。
だったら尚更ーーー俺はこの子を一人にしたくない。
「ならさ・・・今日の放課後だけでも俺と遊んでみないか?」
「遊ぶ?」
「うん。それで本当に不幸な目に合って嫌なら俺は諦める。一日だけならそんなに危険はないだろ?」
「それはそうですが・・・」
「ならさ・・・今日ダメなら諦めるから今日だけ・・・俺と遊んでよ茅乃」
しばらく黙りこんでから茅乃は小さく頷いて言った。
「・・・・分かりました。一日で神藤くんが諦めてくれるなら・・・」
「じゃあ、決まりだね」
かくしてなんとか遊ぶ約束ーーーという名目のデートを取りつけた俺は放課後に向けて決意を固めたのだった。
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