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六話 六月十二日 木曜日
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「これはね、このバトルロワイヤルの真相なんだよー」
「バトルロワイヤルの……真相?」
「そう、GZCが開発した新型の四種の銃のモニター調査っていうことで、みんなは戦うことになったよねー?」
「うん、あの手紙にそう書いてあったけど」
初心者でも扱える銃であるかどうか。それを測るテストとして、銃を扱ったことのない女子高生、実夜ら四人がモニターとして選ばれ、そして、戦わされることになった。
「でもそれは、嘘なんだよー」
「具体的に……何が嘘なの?」
クレアはもったいぶるように、ニヤニヤしながら実夜と美香の顔を交互に眺める。美香が「早くしろよ」と不機嫌な顔をし始めたくらいで、やっと語り始めた。
「GZCの真の目的はモニター調査じゃなくて、ギャンブルの運営なのさー」
「どういうこと?」
これだけの説明では、実夜はまだ理解が及ばないようであったが、美香は何かを察したようで、「……まさか」と呟き、推測を述べた。
「もしかして、あたしら四人のモニターの中で誰が生き残るかを賭けられてたってことか?」
「その通りだよー。正確に言うなら、賭けの対象は『銃』なんだけどねー。使い手の技術に依存しない、銃本来の強さに賭けるのさー。だから、銃の経験が全くない初心者四人が選ばれたんじゃないかなーってクレアちゃんは予想するねー」
美香は、常軌を逸していると思った。女子高校生達が殺し合う姿を娯楽として楽しむ奴がいることが、許せない。
「賭けている奴は誰なんだ?」
「それはねー、クレアちゃんみたいに、ネットの裏側に詳しい世界中の人達だよー」
「どれくらい、いるんだ?」
「さあねー。でも数千万人はいると思うよー」
「……信じられねえ」
「思い出してみてよー。優勝賞金は、十億円。これだけでも、どれだけ大規模なイベントなのか解るよねー?」
確かにあの手紙を拾ったときから、美香は違和感を感じていた。いくらモニター調査とは言っても、初心者同士で戦わせて正確なデータが得られるはずがないし、そんな不確定な検証に十億円をかけるなんて、馬鹿げている。
「気持ち悪いと思わない? どこの誰だか知らない人が、女の子達の命の奪い合いに一喜一憂してるの。不条理で、理不尽だって、思うよねー?」
畳み掛けるように言うクレア。
自分もその不条理や理不尽を受けている側の人間だと言うのに、その表情は楽しげだ。
「それを私達に教えて、何がしたいの?」
呟くように言ったのは、実夜。
「実夜ちゃんと美香ちゃんに戦意喪失してほしいんだけどなーって思って。クレアちゃん、人の嫌がることするのが好きだからさー」
自分は誰かに作らされたステージで、誰かの娯楽のために戦う。それは支配されるだけのあやつり人形になって踊ることと等しく、人としての尊厳をせせら笑われているようで、吐き気がする。泣きながら逃げ出してしまいたいが、それでも。
「私は、戦う」
「……ふーん」
「正直、何が正しいのかわからないんだよ。どちらの道を選んでも、その選択には絶対にマイナスの要素はあるから、どっちが正解っていうのはなくて、だったら、私は、私のために、私の意思で、行動したい」
一時は、妹のために戦う凛のために、命を託そうかと悩んだりした。自分よりも生きるべき人間に生きてもらおうと思った。だけど、そんなの視点の問題だ。例えば、家族や、美香にとっては、凛よりも実夜の方が『生きるべき』人間だと言うだろう。人間の価値を比べることなんて、キリがない。
実夜は、自分が生きることで幸せになる人間がいるなら、それだけで生きる理由は十分だと思った。後悔のない選択なんてありえない。ならば、自分のために生きて、自分のために後悔しよう。
「やっぱりねー。実夜ちゃんはそう言うと思ったー。そういう自己中心的な考え方、クレアちゃんとそっくりだもんねー」
とクレアは嫌らしい言い方をする。
「……自己中心的、かもしれないね。でも別にいい。私はクレアちゃんと凛ちゃんを殺して、その後は、後悔に苦しみながら、平和に生きるんだ」
「おっけー了解ー。それじゃあ今夜、廃墟街でバトろうねー」
放課後に遊ぶ約束をする小学生みたいな軽いノリで勝負を挑むクレアに苦笑しつつ、実夜は、
「それじゃあ、帰るね。バイバイ」
手を振るが、クレアはこれを引き留める。
「あ、ちょっと待ってねー」
* * *
真っ暗なクレアの部屋を出て、広いリビングに案内され、そこで実夜と美香は待機するように言われた。クレアはどこかに行ったかと思うと、数十秒後、『それ』と共に現れた。
「これがクレアちゃんの銃だよー」
『それ』とは、グレーのの飛行物体だった。直径二十センチくらいの円形で、プロペラが四つ付いている。そして第一に注目すべきは、こちらに向けて伸びた小さな円筒。
「次はドローンかよ」
美香が言った。確かにそれはドローンだった。
ドローン型の銃というだけでは、もう美香も実夜も驚きもしない。むしろ普通すぎてズッコケでしまいそうになる。たとえばドローンの軍事利用なんて、何年も前からあるアイデアだし、実際に使われることもある。言い換えればそれだけドローン型の銃は実用性がある、ということでもあるが。
「……ん?」
美香はあることに気づく。
「これどうやって操縦してんだ?」
クレアの手には、コントローラはおろか、何も握られていない。フリーハンドだった。
「これは思考操作式飛行銃、ヴァンガードって言ってねー、この子はクレアちゃんの分身みたいなもんなんだよー」
「クレアの分身?」
「ヴァンガードちゃんはクレアちゃんの脳に埋め込まれたチップから命令を送って、考えるだけで思い通りに動かすことができるのさー」
使用者の思い通りに遠隔操作することが出来る銃。
ヴァンガードの恐ろしい所を挙げるなら、銃の使用者は安全な所にいながら思い通りに戦闘することができるということだろう。どんなに優秀な銃でも、その銃を使う者がいなければ機能しない。
ヴァンガードは、使用者が負傷するリスクを極限まで減らし、所持者の盾となり、戦う銃。
サイクロンの特徴が連射力。
デストロイの特徴が破壊力。
ヴァンガードの特徴は防御力と言えるだろう。
「ま、ある意味予想通りだな。これくらい癖がつえー銃じゃねーと、あたしらとバランスが取れねーよ。しっかし、どうしてお前の銃の特性を、敵であるあたしらに教えちまうんだ? こっちとしてはありがたいことこの上ないんだけどさ」
銃の特性を知ることは、このバトルロワイヤルにおいて大きな意味を持つ。銃の特性がわかれば、それに応じた対策や戦術を選ぶことができる。逆に言えば、銃の特性を知らずに勝負を挑むことは、目隠しをして戦うことに等しいハンデとなる。
「実はクレアちゃん、昨日の夜の、実夜ちゃんと美香ちゃんVS凛ちゃんの勝負、見てたんだよねー。だから君たちの銃、ハリケーンの特徴は完全にわかってる。こんな状況で戦っても、圧勝しちゃうだけでしょー? そんなのつまらないじゃーん?」
命がけの戦いの中に、楽しさを見出しているというのか。銃の強さ如何以前に、使い手として手強い相手だろう。
口先だけなら。
美香は自信を持って問うた。
「そんなかっこつけてるけどさ、お前。人に銃を本気で向けたことねーだろ?」
お前とあたしらじゃ、覚悟が違う。
「バトルロワイヤルの……真相?」
「そう、GZCが開発した新型の四種の銃のモニター調査っていうことで、みんなは戦うことになったよねー?」
「うん、あの手紙にそう書いてあったけど」
初心者でも扱える銃であるかどうか。それを測るテストとして、銃を扱ったことのない女子高生、実夜ら四人がモニターとして選ばれ、そして、戦わされることになった。
「でもそれは、嘘なんだよー」
「具体的に……何が嘘なの?」
クレアはもったいぶるように、ニヤニヤしながら実夜と美香の顔を交互に眺める。美香が「早くしろよ」と不機嫌な顔をし始めたくらいで、やっと語り始めた。
「GZCの真の目的はモニター調査じゃなくて、ギャンブルの運営なのさー」
「どういうこと?」
これだけの説明では、実夜はまだ理解が及ばないようであったが、美香は何かを察したようで、「……まさか」と呟き、推測を述べた。
「もしかして、あたしら四人のモニターの中で誰が生き残るかを賭けられてたってことか?」
「その通りだよー。正確に言うなら、賭けの対象は『銃』なんだけどねー。使い手の技術に依存しない、銃本来の強さに賭けるのさー。だから、銃の経験が全くない初心者四人が選ばれたんじゃないかなーってクレアちゃんは予想するねー」
美香は、常軌を逸していると思った。女子高校生達が殺し合う姿を娯楽として楽しむ奴がいることが、許せない。
「賭けている奴は誰なんだ?」
「それはねー、クレアちゃんみたいに、ネットの裏側に詳しい世界中の人達だよー」
「どれくらい、いるんだ?」
「さあねー。でも数千万人はいると思うよー」
「……信じられねえ」
「思い出してみてよー。優勝賞金は、十億円。これだけでも、どれだけ大規模なイベントなのか解るよねー?」
確かにあの手紙を拾ったときから、美香は違和感を感じていた。いくらモニター調査とは言っても、初心者同士で戦わせて正確なデータが得られるはずがないし、そんな不確定な検証に十億円をかけるなんて、馬鹿げている。
「気持ち悪いと思わない? どこの誰だか知らない人が、女の子達の命の奪い合いに一喜一憂してるの。不条理で、理不尽だって、思うよねー?」
畳み掛けるように言うクレア。
自分もその不条理や理不尽を受けている側の人間だと言うのに、その表情は楽しげだ。
「それを私達に教えて、何がしたいの?」
呟くように言ったのは、実夜。
「実夜ちゃんと美香ちゃんに戦意喪失してほしいんだけどなーって思って。クレアちゃん、人の嫌がることするのが好きだからさー」
自分は誰かに作らされたステージで、誰かの娯楽のために戦う。それは支配されるだけのあやつり人形になって踊ることと等しく、人としての尊厳をせせら笑われているようで、吐き気がする。泣きながら逃げ出してしまいたいが、それでも。
「私は、戦う」
「……ふーん」
「正直、何が正しいのかわからないんだよ。どちらの道を選んでも、その選択には絶対にマイナスの要素はあるから、どっちが正解っていうのはなくて、だったら、私は、私のために、私の意思で、行動したい」
一時は、妹のために戦う凛のために、命を託そうかと悩んだりした。自分よりも生きるべき人間に生きてもらおうと思った。だけど、そんなの視点の問題だ。例えば、家族や、美香にとっては、凛よりも実夜の方が『生きるべき』人間だと言うだろう。人間の価値を比べることなんて、キリがない。
実夜は、自分が生きることで幸せになる人間がいるなら、それだけで生きる理由は十分だと思った。後悔のない選択なんてありえない。ならば、自分のために生きて、自分のために後悔しよう。
「やっぱりねー。実夜ちゃんはそう言うと思ったー。そういう自己中心的な考え方、クレアちゃんとそっくりだもんねー」
とクレアは嫌らしい言い方をする。
「……自己中心的、かもしれないね。でも別にいい。私はクレアちゃんと凛ちゃんを殺して、その後は、後悔に苦しみながら、平和に生きるんだ」
「おっけー了解ー。それじゃあ今夜、廃墟街でバトろうねー」
放課後に遊ぶ約束をする小学生みたいな軽いノリで勝負を挑むクレアに苦笑しつつ、実夜は、
「それじゃあ、帰るね。バイバイ」
手を振るが、クレアはこれを引き留める。
「あ、ちょっと待ってねー」
* * *
真っ暗なクレアの部屋を出て、広いリビングに案内され、そこで実夜と美香は待機するように言われた。クレアはどこかに行ったかと思うと、数十秒後、『それ』と共に現れた。
「これがクレアちゃんの銃だよー」
『それ』とは、グレーのの飛行物体だった。直径二十センチくらいの円形で、プロペラが四つ付いている。そして第一に注目すべきは、こちらに向けて伸びた小さな円筒。
「次はドローンかよ」
美香が言った。確かにそれはドローンだった。
ドローン型の銃というだけでは、もう美香も実夜も驚きもしない。むしろ普通すぎてズッコケでしまいそうになる。たとえばドローンの軍事利用なんて、何年も前からあるアイデアだし、実際に使われることもある。言い換えればそれだけドローン型の銃は実用性がある、ということでもあるが。
「……ん?」
美香はあることに気づく。
「これどうやって操縦してんだ?」
クレアの手には、コントローラはおろか、何も握られていない。フリーハンドだった。
「これは思考操作式飛行銃、ヴァンガードって言ってねー、この子はクレアちゃんの分身みたいなもんなんだよー」
「クレアの分身?」
「ヴァンガードちゃんはクレアちゃんの脳に埋め込まれたチップから命令を送って、考えるだけで思い通りに動かすことができるのさー」
使用者の思い通りに遠隔操作することが出来る銃。
ヴァンガードの恐ろしい所を挙げるなら、銃の使用者は安全な所にいながら思い通りに戦闘することができるということだろう。どんなに優秀な銃でも、その銃を使う者がいなければ機能しない。
ヴァンガードは、使用者が負傷するリスクを極限まで減らし、所持者の盾となり、戦う銃。
サイクロンの特徴が連射力。
デストロイの特徴が破壊力。
ヴァンガードの特徴は防御力と言えるだろう。
「ま、ある意味予想通りだな。これくらい癖がつえー銃じゃねーと、あたしらとバランスが取れねーよ。しっかし、どうしてお前の銃の特性を、敵であるあたしらに教えちまうんだ? こっちとしてはありがたいことこの上ないんだけどさ」
銃の特性を知ることは、このバトルロワイヤルにおいて大きな意味を持つ。銃の特性がわかれば、それに応じた対策や戦術を選ぶことができる。逆に言えば、銃の特性を知らずに勝負を挑むことは、目隠しをして戦うことに等しいハンデとなる。
「実はクレアちゃん、昨日の夜の、実夜ちゃんと美香ちゃんVS凛ちゃんの勝負、見てたんだよねー。だから君たちの銃、ハリケーンの特徴は完全にわかってる。こんな状況で戦っても、圧勝しちゃうだけでしょー? そんなのつまらないじゃーん?」
命がけの戦いの中に、楽しさを見出しているというのか。銃の強さ如何以前に、使い手として手強い相手だろう。
口先だけなら。
美香は自信を持って問うた。
「そんなかっこつけてるけどさ、お前。人に銃を本気で向けたことねーだろ?」
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