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安心して下さい
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商店街を抜けた先にあった休憩場所を出て商店街、美鳥の行きたいという場所を目指して歩き出した。
「……実は桃太さんと出会った日もここを歩いていたんですよ」
「出会った日って、確か…… 昔遊びに来た、美鳥の祖父母が住んでいた場所を見に来たとか言ってたよな?」
「はい…… 祖父母の住んでいた場所はもう少し先でこの辺ではないんですけど、どうしても行かなきゃいけない場所があって」
そして途中寄り道をしながら美鳥に案内され、辿り着いた場所は墓地だった。
「何も言わずに連れて来てすいませんでした、でも、どうしても桃太さんと一緒にお墓参りに来たかったんです」
『雉岡家』と彫られたお墓。
何となく気付いてはいたが、だから途中で花を買っていたのか。
「ここにはおじいさんとおばあさんが?」
「はい、あと私のお父さんとお母さんも入っています……」
美鳥の家族か…… 二十二歳で天涯孤独って俺には想像出来ないが、美鳥はどんな辛い思いをしていたんだろう。
「みんな、また来ましたよ…… この前話した私の大切な人、桃太さんを連れて来ました」
花を供えて、線香を上げて手を合わせる美鳥はお墓に向かってそう呟いた。
「俺も手を合わせてもいいか?」
「うふふっ、ありがとうございます、みんな喜ぶと思います」
……皆さん初めまして、吉備桃太です。
今、美鳥さんと…… とても仲良くさせて頂いてます。
美鳥と出会ってから毎日が楽しくて、美鳥にはお世話になりっぱなしですけど……
「うふふっ、桃太さんったらお団子作りする時、無意識にこねこねするんですよ? 私だけじゃなくて、千和ちゃんと輝衣ちゃんも……」
……美鳥? 何をブツブツ言ってるんだ?
「それにおだんご作りも上手で…… 毎日お腹がいっぱいなんです」
……おだんご? わざわざご家族に報告することかな?
「この間は旅行に行って、生おだんご食べちゃいました…… うふふっ、私、今幸せですから安心して下さい」
な、生おだんごを食べた話まで!? ちょっとそれは場所が場所なだけにマズいんじゃないのかな、美鳥ちゃん。
「今度来る時にはもしかして太っているかもしれませんね、うふふっ、それに今日ここに来る前にもおだんごを食べて来たんですよ?」
「み、美鳥!? さっきからお墓参りで言う事じゃないよね?」
「えぇっ!? でも千和ちゃんは千和ちゃんのお母さんとそういう話をしているみたいですよ? 『太った時のためにお母さんにも協力してもらうんだ、えへへっ』って、この間話してくれましたけど……」
千和!? おい! なんてことを親と話しているんだよ! ……あっ、だからこの間、千和のおばさんとすれ違った時に『桃くんは…… 元気ねぇ』って、含みのある言い方をしてたのか!! 今度どんな顔をして会えばいいんだよ!
「うふふっ」
……美鳥の家族の皆さん、すいませんでした!! でも、責任を持ってこれから美鳥をいつまでも笑顔でいられるように支えていきますから安心して下さい。
「それじゃあ帰りましょうか…… また来ますね」
「ああ、そうだな」
それではまた、今度は千和と輝衣も連れてみんなで来ますね。
「うふふっ、今日はありがとうございました、また二人きりでデートしましょうね?」
そして、俺達は少し遠回りをして、ゆっくりと歩きながら帰宅した。
◇
「なぁ、ちい」
「どうしたの、きーちゃん」
「この新しく買ったメロンを支えるキャップ、デカくない?」
「んー、最近キツくなっちゃって…… 可愛いのがお店になかったから、ネットで買ったんだぁ」
「……これじゃあメロンというよりスイカじゃないか」
「えへへっ、こねこねされてスイカにまで育っちゃったかも」
「ほぇー、桃太はメロン好きだからな」
「リンゴも大福も大好きでしょ?」
「あと桃もな、でも異様にメロンに執着しているというか……」
「それはコツがあるんだぁ、桃くんが欲しい所にメロンを持っていくんだよ」
「何それ、じゃあわざとメロンを差し出してるのか?」
「いつもって訳じゃないけどね、いきなり背後からメロンをこねこねされる時もあるし、えへへっ」
「ふーん…… えい!」
「やぁん! きーちゃん、いきなりビックリするでしょ?」
「おぉぉ…… 果肉がずっしり詰まったメロン…… いや、スイカだな」
「あぁん、こねこねしないでぇぇ!」
「たしかに…… これはこねこねしたくなるスイカだわ」
「あん! ちょっとぉ……」
◇
「ただいま…… って、何してるんだ?」
「はぁ、んっ、桃くん、美鳥さん、おかえりぃ……」
「おい桃太! ちいのメロンキャップがスイカキャップになったんだって!」
いや、帰っていきなりそんな事を言われても困るんだけど。
「千和ちゃん…… まだ育つんですか、そのメロン」
「そうなんだよ! 育ち過ぎだぞ、このっ!」
「私にもちょっと分けて欲しいですね……」
「いやーん、も、桃くん、助けてぇぇぇ」
ごめん千和、俺には助けられそうにない。
二人の気が済むまでこねこねされていてくれ。
……しかしデカいな、この支えるフルーツキャップ、頭に被れそうだぞ。
「はぁ…… あぁん……」
「へへっ、ちいの凶悪なスイカをマッサージで解してやったぞ!」
「うふっ、でもちょっとやり過ぎちゃいましたね」
おい、まだやってたのか…… ほい、お疲れさん、お茶持ってきたぞ。
「もう…… 二人とも、手加減してこねこねしてよぉ」
「へへっ、ごめんごめん、でもすごく触り心地の良いスイカだったよ」
「スベスベモチモチで、まるで桃太さんの作る団子の生地みたいなスイカでした」
……本当に三人とも仲が良いな。
とにかく千和、スイカはしまっておけ。
「えへへっ、あぁ、お茶が美味しい……」
「桃太、お団子持ってきてくれよ」
「うふふっ、私もお願いします」
俺の話聞いてる? まあいいや、ちょっと待っててくれ…… 昨日の売れ残りの団子を取ってくるから。
それにしても、毎日のようにスイカを眺めているから気付かなかったが、千和よ…… 大きくなったな。
お団子、お団子…… っと、三人とも食べるだろうから九本くらいでいいだろう。
「みんな三本くらいは食べれるだろ…… えっ?」
いつの間にかリビングにあるこたつの中に入っている三人、その側の床にはそれぞれのフルーツキャップが落ちていた。
「ふぅー! お茶が美味い」
「はぁっ、やっぱり家は落ち着きますね」
「うん、ついついダラけちゃうよね」
暖房が入ってるから部屋の中は暖かいけど、フルーツキャップも外して薄着になるのは……
「ふぅ、楽チン……」
千和がこたつのテーブルの上にスイカを乗せている、ちなみに薄着だからスイカのヘタがうっすら見えてるけど。
「んー! いっぱい歩いたので少し疲れましたぁ」
美鳥はこたつに足を入れたまま、床に仰向けで寝そべっている、ちなみに薄着だから仰向けになると…… 豆大福かな?
「桃太も早くこたつに入れよ」
輝衣はうつ伏せで肘をつきながらこっちを向いているが、リンゴとリンゴの間が丸見えで……
「あ、あぁ……」
そして俺がこたつに入ると……
おい! 誰だ、足でツンツンしてくるのは! ほら団子持って来いって言ったんだから食べるなら食べろよ。
「おだんご、どこかなぁ? えへへっ」
「うーん、ここらへん、ですかねぇ」
「へへっ、ここだ!」
お、お団子ならテーブルの上に! あぅっ! 誰の足だ!?
「えへへっ、おだんごみっけ!」
「……実は桃太さんと出会った日もここを歩いていたんですよ」
「出会った日って、確か…… 昔遊びに来た、美鳥の祖父母が住んでいた場所を見に来たとか言ってたよな?」
「はい…… 祖父母の住んでいた場所はもう少し先でこの辺ではないんですけど、どうしても行かなきゃいけない場所があって」
そして途中寄り道をしながら美鳥に案内され、辿り着いた場所は墓地だった。
「何も言わずに連れて来てすいませんでした、でも、どうしても桃太さんと一緒にお墓参りに来たかったんです」
『雉岡家』と彫られたお墓。
何となく気付いてはいたが、だから途中で花を買っていたのか。
「ここにはおじいさんとおばあさんが?」
「はい、あと私のお父さんとお母さんも入っています……」
美鳥の家族か…… 二十二歳で天涯孤独って俺には想像出来ないが、美鳥はどんな辛い思いをしていたんだろう。
「みんな、また来ましたよ…… この前話した私の大切な人、桃太さんを連れて来ました」
花を供えて、線香を上げて手を合わせる美鳥はお墓に向かってそう呟いた。
「俺も手を合わせてもいいか?」
「うふふっ、ありがとうございます、みんな喜ぶと思います」
……皆さん初めまして、吉備桃太です。
今、美鳥さんと…… とても仲良くさせて頂いてます。
美鳥と出会ってから毎日が楽しくて、美鳥にはお世話になりっぱなしですけど……
「うふふっ、桃太さんったらお団子作りする時、無意識にこねこねするんですよ? 私だけじゃなくて、千和ちゃんと輝衣ちゃんも……」
……美鳥? 何をブツブツ言ってるんだ?
「それにおだんご作りも上手で…… 毎日お腹がいっぱいなんです」
……おだんご? わざわざご家族に報告することかな?
「この間は旅行に行って、生おだんご食べちゃいました…… うふふっ、私、今幸せですから安心して下さい」
な、生おだんごを食べた話まで!? ちょっとそれは場所が場所なだけにマズいんじゃないのかな、美鳥ちゃん。
「今度来る時にはもしかして太っているかもしれませんね、うふふっ、それに今日ここに来る前にもおだんごを食べて来たんですよ?」
「み、美鳥!? さっきからお墓参りで言う事じゃないよね?」
「えぇっ!? でも千和ちゃんは千和ちゃんのお母さんとそういう話をしているみたいですよ? 『太った時のためにお母さんにも協力してもらうんだ、えへへっ』って、この間話してくれましたけど……」
千和!? おい! なんてことを親と話しているんだよ! ……あっ、だからこの間、千和のおばさんとすれ違った時に『桃くんは…… 元気ねぇ』って、含みのある言い方をしてたのか!! 今度どんな顔をして会えばいいんだよ!
「うふふっ」
……美鳥の家族の皆さん、すいませんでした!! でも、責任を持ってこれから美鳥をいつまでも笑顔でいられるように支えていきますから安心して下さい。
「それじゃあ帰りましょうか…… また来ますね」
「ああ、そうだな」
それではまた、今度は千和と輝衣も連れてみんなで来ますね。
「うふふっ、今日はありがとうございました、また二人きりでデートしましょうね?」
そして、俺達は少し遠回りをして、ゆっくりと歩きながら帰宅した。
◇
「なぁ、ちい」
「どうしたの、きーちゃん」
「この新しく買ったメロンを支えるキャップ、デカくない?」
「んー、最近キツくなっちゃって…… 可愛いのがお店になかったから、ネットで買ったんだぁ」
「……これじゃあメロンというよりスイカじゃないか」
「えへへっ、こねこねされてスイカにまで育っちゃったかも」
「ほぇー、桃太はメロン好きだからな」
「リンゴも大福も大好きでしょ?」
「あと桃もな、でも異様にメロンに執着しているというか……」
「それはコツがあるんだぁ、桃くんが欲しい所にメロンを持っていくんだよ」
「何それ、じゃあわざとメロンを差し出してるのか?」
「いつもって訳じゃないけどね、いきなり背後からメロンをこねこねされる時もあるし、えへへっ」
「ふーん…… えい!」
「やぁん! きーちゃん、いきなりビックリするでしょ?」
「おぉぉ…… 果肉がずっしり詰まったメロン…… いや、スイカだな」
「あぁん、こねこねしないでぇぇ!」
「たしかに…… これはこねこねしたくなるスイカだわ」
「あん! ちょっとぉ……」
◇
「ただいま…… って、何してるんだ?」
「はぁ、んっ、桃くん、美鳥さん、おかえりぃ……」
「おい桃太! ちいのメロンキャップがスイカキャップになったんだって!」
いや、帰っていきなりそんな事を言われても困るんだけど。
「千和ちゃん…… まだ育つんですか、そのメロン」
「そうなんだよ! 育ち過ぎだぞ、このっ!」
「私にもちょっと分けて欲しいですね……」
「いやーん、も、桃くん、助けてぇぇぇ」
ごめん千和、俺には助けられそうにない。
二人の気が済むまでこねこねされていてくれ。
……しかしデカいな、この支えるフルーツキャップ、頭に被れそうだぞ。
「はぁ…… あぁん……」
「へへっ、ちいの凶悪なスイカをマッサージで解してやったぞ!」
「うふっ、でもちょっとやり過ぎちゃいましたね」
おい、まだやってたのか…… ほい、お疲れさん、お茶持ってきたぞ。
「もう…… 二人とも、手加減してこねこねしてよぉ」
「へへっ、ごめんごめん、でもすごく触り心地の良いスイカだったよ」
「スベスベモチモチで、まるで桃太さんの作る団子の生地みたいなスイカでした」
……本当に三人とも仲が良いな。
とにかく千和、スイカはしまっておけ。
「えへへっ、あぁ、お茶が美味しい……」
「桃太、お団子持ってきてくれよ」
「うふふっ、私もお願いします」
俺の話聞いてる? まあいいや、ちょっと待っててくれ…… 昨日の売れ残りの団子を取ってくるから。
それにしても、毎日のようにスイカを眺めているから気付かなかったが、千和よ…… 大きくなったな。
お団子、お団子…… っと、三人とも食べるだろうから九本くらいでいいだろう。
「みんな三本くらいは食べれるだろ…… えっ?」
いつの間にかリビングにあるこたつの中に入っている三人、その側の床にはそれぞれのフルーツキャップが落ちていた。
「ふぅー! お茶が美味い」
「はぁっ、やっぱり家は落ち着きますね」
「うん、ついついダラけちゃうよね」
暖房が入ってるから部屋の中は暖かいけど、フルーツキャップも外して薄着になるのは……
「ふぅ、楽チン……」
千和がこたつのテーブルの上にスイカを乗せている、ちなみに薄着だからスイカのヘタがうっすら見えてるけど。
「んー! いっぱい歩いたので少し疲れましたぁ」
美鳥はこたつに足を入れたまま、床に仰向けで寝そべっている、ちなみに薄着だから仰向けになると…… 豆大福かな?
「桃太も早くこたつに入れよ」
輝衣はうつ伏せで肘をつきながらこっちを向いているが、リンゴとリンゴの間が丸見えで……
「あ、あぁ……」
そして俺がこたつに入ると……
おい! 誰だ、足でツンツンしてくるのは! ほら団子持って来いって言ったんだから食べるなら食べろよ。
「おだんご、どこかなぁ? えへへっ」
「うーん、ここらへん、ですかねぇ」
「へへっ、ここだ!」
お、お団子ならテーブルの上に! あぅっ! 誰の足だ!?
「えへへっ、おだんごみっけ!」
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