14 / 30
3章・船上の邂逅
1
しおりを挟む
ブリズベン港は中心街から約24km、ブリズベン川の河口部にあるフィッシャーマン島に位置している。国立海洋公園に指定されたモートン湾内にあり、周辺にはジュゴン、クジラ、ウミガメ、イルカが生息し、島内にも緑の多く残る保護区が設けられている。クレーンやサイロの設置された物流用の島に、多数の鳥が行き交う様子は、なかなか印象深い。
そんな風景を一望してから、再度時計を確認し、礼一はため息をついた。半ば予想通りとはいえ、時間通りにやってきたにもかかわらず一番乗りだ。全く、待ち合わせ場所を喫茶店にすべきだと主張して正解だった。この気候の中、こんな格好で外に突っ立ってなどいられない。
そんなことを考えながら、礼一は傍らに置いたダークスーツのジャケットをうんざりと見やった。絶対にオーストラリアでは着まいと思っていたスーツを、まさか飛行機を降りてたった1週間でまた買い直すことになるとは思ってもみなかった。この国にやってきてからというもの、本当に予測のつかないことばかりが起こっていが、スーツに腕を通す瞬間はその中でも飛び抜けてうんざりさせられる種類のものだった。この堅苦しい装いに身を包んでいると、日本を出る直前の自分を思い出さずにはいられず、礼一は多いに気を悪くしていた。
そんな気分の悪い中にあったからだろうか。奥の席に座った長身の男が、店員の女性と親しげに会話をしていることにすら、むっとさせられた。軽そうな男だ、と思った所でさすがに反省をする。ただ見かけただけの人間に対して、一体、なにをイライラしているのだろう。
心を落ち着けようとアイスティーに手を伸ばした所で、鈍い金髪の男が滑るように目の前の席に着いた。心持ち乱れた前髪の奥から、美しい造形とそれを和らげる甘めの瞳がのぞき、その視線が礼一をとらえた瞬間、さらに穏やかに緩む。
「ハイ、レーイチ。遅れてごめんね。」映画から飛び出してきた様な、いっそ笑える程に現実感のない美形。仕立ての良さそうな艶のあるダークスーツに身を包んだクリスが、あざとい程に艶やかな笑顔を見せた。
「いえ、ぼくの次にきたのがあなたで驚いています。」そう言いながら、さりげなく彼のスーツに目を走らせる。うっすら茶色を帯びたスーツに、ワインレッドのネクタイ。夏の時期には暑苦しくなりがちなコーディネートが涼しげに見えるのは、一体どんなセンスなのか。悔しいが文句なしに格好良かった。
ところが当のクリスは礼一を見て「フォーマルな装いも素敵だ。」だの「とてもセクシーだ。」などと言うものだから、礼一はもう少しでアイスティーを吹き出す所だった。この物怖じせずに相手を褒める彼らの文化には、まだまだ慣れそうにない。礼一は控えめな笑顔で「どうも」と返し、話題を代えた。「今朝お会いした時に、今日は後から合流するって言っていませんでした?」
礼一がそう尋ねると、クリスは「もっと遅くなるかと思っていたんだけどね。」と言いながらアイスコーヒーを注文する。「思ったより早く抜け出せたんだ。季節の代わり目だったら、こうは上手くいかなかっただろうけれど。」
「抜けてきていただいたのに、結局待つはめになりましたね。なんだか申し訳ないです。」
「問題ないよ、想定内だから。」そう言って、さらりと付け加えた。「君とゆっくり話ができるのも嬉しいしね。」
これがオーストラリアの文化だ、と5回唱えてから、礼一は口を開いた。「同じ家に住んでいるのに、ほとんど顔を合わせませんよね。」
「とても残念だ。せっかくルームメイトができたのに。」そう言いながら男が肩を落とす。「せっかく色々な話ができると思っていたのに。ぼくは君の入居を本当に楽しみにしていたんだ。」
「例えばゲームの話とか?」彼の趣味が表れたリビングの棚を思い出し、礼一はくすりと笑いを漏らした。「ソフトを拝見しましたが、ぼくの知っているものばかりでした。あなたとは話が合いそうです。」
クリスが目を輝かせながら、口を開きかけ――そのまま、心持ち顔をしかめた。
「20分遅刻だ、主催者殿。」
彼の言葉に振り返ると、これまた顔をしかめたハオランがメニューを片手に歩いてくる姿が見えた。カンフーの修行中というのは伊達ではないようで、革靴を履いているはずなのに、その動きはしなやかで無駄がない。光沢のある薄い水色のネクタイは、彼の淡い亜麻色の瞳を上手く引き立てており、スーツの似合う長身と相まって、彼を驚くほど爽やかな好青年に見せていた。
「あんたは早えな。仕事はどうしたんだよ、オーナー。」
「早めに抜け出せたんだよ。」
短く告げたクリスの仏頂面を見て、ハオランは爽やかなコーディネートを台無しにするような、人の悪い笑みを浮かべた。「そんなこと言って、今日の話の内容が気になってしょうがなかったんだろ。」
「......そう思うのなら、少しくらい内容を話してくれ。」
「確証を得るためには、ダニエルに会う必要があるんだよ。」ハオランがジンジャエールを注文しながら言った。「おれは話の断片から推測しただけ。あんたがいろいろ話してくれてりゃ、もうちょっと話が早かったんだぜ。」
「悪かったよ。ただ、気軽に口にできない事情も理解できるだろう。」
ハオランはそれには答えず、ただ肩をすくめながら礼一の隣に腰を下ろす。そしてジャケットから2枚のチケットを取り出し、そのうちの一枚を礼一に渡した。
「ほら船の乗船券、あんたの分。」
「ありがとう。」
「いーよ。金はダニエル持ちだし。あ、クリスの分は預かってねえぞ。」
「ああ、こっちはこっちで買ったから大丈夫だ。」
「それにしても、豪華客船に乗る機会が自分に訪れるとは思っていませんでした。」
チケットを眺めながら感慨深げに礼一が言うと、ハオランが「おれもだよ」と返した。
「全く中の様子が想像つかねえ。タイタニックの映画みたいな感じか?」
「船ではありませんが、ぼくはオリエンタル急行殺人事件のイメージです。」
「ぼくはあれだな、少年探偵アニメの映画版。」
三人三様に、不幸な事件が起こる映画のタイトルを挙げた所で、約束の時間から30分が経過し、礼一とクリスは首を傾げた。
「ターニャ、遅いですね。」
「......おかしいな、ここまで時間にルーズな子ではないはずなんだが。」
何か連絡が入っていないか、とスマホを手に取ろうとした所でハオランがこともなげに言った。「あいつなら直接船に乗るって言ってたぜ。」
「............。」
「なんか、ドレスにヒールだから、タクシーで直接乗船場に向かうんだと。もう船着いてる時間だし、先に乗ってるんじゃねえの。」
「お前、そう言うことは――。」クリスの声が、低く地を這う。「先に言え!なに平然と注文しているんだ!」
礼一は突っ込む気にすらなれず、無言で席を立った。
何か言い合いながらレジへと向かう2人の後ろを歩いている最中で、礼一は誰かの視線を感じ、何とはなしに振り返った。そして振り返った先で、先ほど目に入った長身の男がじっとこちらを見ていることに気づき、とっさに目を伏せる。
なぜか胸がざわめいた。嫌な感じだ、とそう思った。
そんな風景を一望してから、再度時計を確認し、礼一はため息をついた。半ば予想通りとはいえ、時間通りにやってきたにもかかわらず一番乗りだ。全く、待ち合わせ場所を喫茶店にすべきだと主張して正解だった。この気候の中、こんな格好で外に突っ立ってなどいられない。
そんなことを考えながら、礼一は傍らに置いたダークスーツのジャケットをうんざりと見やった。絶対にオーストラリアでは着まいと思っていたスーツを、まさか飛行機を降りてたった1週間でまた買い直すことになるとは思ってもみなかった。この国にやってきてからというもの、本当に予測のつかないことばかりが起こっていが、スーツに腕を通す瞬間はその中でも飛び抜けてうんざりさせられる種類のものだった。この堅苦しい装いに身を包んでいると、日本を出る直前の自分を思い出さずにはいられず、礼一は多いに気を悪くしていた。
そんな気分の悪い中にあったからだろうか。奥の席に座った長身の男が、店員の女性と親しげに会話をしていることにすら、むっとさせられた。軽そうな男だ、と思った所でさすがに反省をする。ただ見かけただけの人間に対して、一体、なにをイライラしているのだろう。
心を落ち着けようとアイスティーに手を伸ばした所で、鈍い金髪の男が滑るように目の前の席に着いた。心持ち乱れた前髪の奥から、美しい造形とそれを和らげる甘めの瞳がのぞき、その視線が礼一をとらえた瞬間、さらに穏やかに緩む。
「ハイ、レーイチ。遅れてごめんね。」映画から飛び出してきた様な、いっそ笑える程に現実感のない美形。仕立ての良さそうな艶のあるダークスーツに身を包んだクリスが、あざとい程に艶やかな笑顔を見せた。
「いえ、ぼくの次にきたのがあなたで驚いています。」そう言いながら、さりげなく彼のスーツに目を走らせる。うっすら茶色を帯びたスーツに、ワインレッドのネクタイ。夏の時期には暑苦しくなりがちなコーディネートが涼しげに見えるのは、一体どんなセンスなのか。悔しいが文句なしに格好良かった。
ところが当のクリスは礼一を見て「フォーマルな装いも素敵だ。」だの「とてもセクシーだ。」などと言うものだから、礼一はもう少しでアイスティーを吹き出す所だった。この物怖じせずに相手を褒める彼らの文化には、まだまだ慣れそうにない。礼一は控えめな笑顔で「どうも」と返し、話題を代えた。「今朝お会いした時に、今日は後から合流するって言っていませんでした?」
礼一がそう尋ねると、クリスは「もっと遅くなるかと思っていたんだけどね。」と言いながらアイスコーヒーを注文する。「思ったより早く抜け出せたんだ。季節の代わり目だったら、こうは上手くいかなかっただろうけれど。」
「抜けてきていただいたのに、結局待つはめになりましたね。なんだか申し訳ないです。」
「問題ないよ、想定内だから。」そう言って、さらりと付け加えた。「君とゆっくり話ができるのも嬉しいしね。」
これがオーストラリアの文化だ、と5回唱えてから、礼一は口を開いた。「同じ家に住んでいるのに、ほとんど顔を合わせませんよね。」
「とても残念だ。せっかくルームメイトができたのに。」そう言いながら男が肩を落とす。「せっかく色々な話ができると思っていたのに。ぼくは君の入居を本当に楽しみにしていたんだ。」
「例えばゲームの話とか?」彼の趣味が表れたリビングの棚を思い出し、礼一はくすりと笑いを漏らした。「ソフトを拝見しましたが、ぼくの知っているものばかりでした。あなたとは話が合いそうです。」
クリスが目を輝かせながら、口を開きかけ――そのまま、心持ち顔をしかめた。
「20分遅刻だ、主催者殿。」
彼の言葉に振り返ると、これまた顔をしかめたハオランがメニューを片手に歩いてくる姿が見えた。カンフーの修行中というのは伊達ではないようで、革靴を履いているはずなのに、その動きはしなやかで無駄がない。光沢のある薄い水色のネクタイは、彼の淡い亜麻色の瞳を上手く引き立てており、スーツの似合う長身と相まって、彼を驚くほど爽やかな好青年に見せていた。
「あんたは早えな。仕事はどうしたんだよ、オーナー。」
「早めに抜け出せたんだよ。」
短く告げたクリスの仏頂面を見て、ハオランは爽やかなコーディネートを台無しにするような、人の悪い笑みを浮かべた。「そんなこと言って、今日の話の内容が気になってしょうがなかったんだろ。」
「......そう思うのなら、少しくらい内容を話してくれ。」
「確証を得るためには、ダニエルに会う必要があるんだよ。」ハオランがジンジャエールを注文しながら言った。「おれは話の断片から推測しただけ。あんたがいろいろ話してくれてりゃ、もうちょっと話が早かったんだぜ。」
「悪かったよ。ただ、気軽に口にできない事情も理解できるだろう。」
ハオランはそれには答えず、ただ肩をすくめながら礼一の隣に腰を下ろす。そしてジャケットから2枚のチケットを取り出し、そのうちの一枚を礼一に渡した。
「ほら船の乗船券、あんたの分。」
「ありがとう。」
「いーよ。金はダニエル持ちだし。あ、クリスの分は預かってねえぞ。」
「ああ、こっちはこっちで買ったから大丈夫だ。」
「それにしても、豪華客船に乗る機会が自分に訪れるとは思っていませんでした。」
チケットを眺めながら感慨深げに礼一が言うと、ハオランが「おれもだよ」と返した。
「全く中の様子が想像つかねえ。タイタニックの映画みたいな感じか?」
「船ではありませんが、ぼくはオリエンタル急行殺人事件のイメージです。」
「ぼくはあれだな、少年探偵アニメの映画版。」
三人三様に、不幸な事件が起こる映画のタイトルを挙げた所で、約束の時間から30分が経過し、礼一とクリスは首を傾げた。
「ターニャ、遅いですね。」
「......おかしいな、ここまで時間にルーズな子ではないはずなんだが。」
何か連絡が入っていないか、とスマホを手に取ろうとした所でハオランがこともなげに言った。「あいつなら直接船に乗るって言ってたぜ。」
「............。」
「なんか、ドレスにヒールだから、タクシーで直接乗船場に向かうんだと。もう船着いてる時間だし、先に乗ってるんじゃねえの。」
「お前、そう言うことは――。」クリスの声が、低く地を這う。「先に言え!なに平然と注文しているんだ!」
礼一は突っ込む気にすらなれず、無言で席を立った。
何か言い合いながらレジへと向かう2人の後ろを歩いている最中で、礼一は誰かの視線を感じ、何とはなしに振り返った。そして振り返った先で、先ほど目に入った長身の男がじっとこちらを見ていることに気づき、とっさに目を伏せる。
なぜか胸がざわめいた。嫌な感じだ、とそう思った。
0
あなたにおすすめの小説
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
君に望むは僕の弔辞
爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。
全9話
匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意
表紙はあいえだ様!!
小説家になろうにも投稿
私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。
小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。
「マリアが熱を出したらしい」
駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。
「また裏切られた……」
いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
転生エルフの天才エンジニア、静かに暮らしたいのに騎士団長に捕まる〜俺の鉄壁理論は彼の溺愛パッチでバグだらけです〜
たら昆布
BL
転生したらエルフだった社畜エンジニアがのんびり森で暮らす話
騎士団長とのじれったい不器用BL
代わりはいると言われた私は出て行くと、代わりはいなかったようです
天宮有
恋愛
調合魔法を扱う私エミリーのポーションは有名で、アシェル王子との婚約が決まるほどだった。
その後、聖女キアラを婚約者にしたかったアシェルは、私に「代わりはいる」と婚約破棄を言い渡す。
元婚約者と家族が嫌になった私は、家を出ることを決意する。
代わりはいるのなら問題ないと考えていたけど、代わりはいなかったようです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
何故よりにもよって恋愛ゲームの親友ルートに突入するのか
風
BL
平凡な学生だったはずの俺が転生したのは、恋愛ゲーム世界の“王子”という役割。
……けれど、攻略対象の女の子たちは次々に幸せを見つけて旅立ち、
気づけば残されたのは――幼馴染みであり、忠誠を誓った騎士アレスだけだった。
「僕は、あなたを守ると決めたのです」
いつも優しく、忠実で、完璧すぎるその親友。
けれど次第に、その視線が“友人”のそれではないことに気づき始め――?
身分差? 常識? そんなものは、もうどうでもいい。
“王子”である俺は、彼に恋をした。
だからこそ、全部受け止める。たとえ、世界がどう言おうとも。
これは転生者としての使命を終え、“ただの一人の少年”として生きると決めた王子と、
彼だけを見つめ続けた騎士の、
世界でいちばん優しくて、少しだけ不器用な、じれじれ純愛ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる