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不義の数だけ
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「晶ちゃん。お母さんね、お父さんと別れる事にしたの」
久しぶりに、家に帰って来た母が言った
「お母さんね、辰巳おじさんと再婚する事にしたの。晶ちゃんは、お母さんと一緒に来るわよね?」
辰巳おじさん…母が時々、家に連れて来た男だ…
前は、別の男を連れて来ていた…
「私は、お父さんがいい!私がいないと、お父さんはひとりぼっちになっちゃう!」
「そう…さようなら、晶ちゃん」
母は、それだけを言い残して2度と家に帰って来なかった…
「悪夢だ…」
夢の中でくらい、あの人の事は忘れさせてよ…
晶は、寝不足のまま登校した
「晶、また寝不足?」
「アンタには、関係ない」
「あるよ。彼氏だからね」
「『元』、ね」
「婚約指輪は、どんなのがいい?」
「話、聞いてる…?」
強引に婚約話に持って行こうとするフィガロに、晶は呆れた目を向ける
「付き合ったからって、必ず結婚するわけないじゃない」
「例え別れたって、縒りを戻せないわけじゃないだろ?」
話は、平行線だ
晶は、両親の離婚を切っ掛けに、『愛』というものを信じられなくなった
元カレのフィガロは、表向きは品行方正な風紀委員長…
晶は、素行不良の問題児…
釣り合うはずがない
ましてや、フィガロは顔も頭も人当たりもよく、実は喧嘩も強い
学業に専念している為、体力は並だが…
実家は、噂に聞く大富豪
…ハイスペックすぎる
晶は、益々フィガロと縒りを戻すのは不可能だと悟った
「…アンタなら、もっといい彼女ができるでしょ」
「…他の女では、意味が無いんだ」
晶の鞄に付けられたサクちゃんのストラップが、2人の応酬を呆れた目で見ているような気がした
「…ムラムラする」
9月に入ってから、フィガロは晶に手を出して来ない…
自室のベッドで寝そべる晶は、欲求不満を抱えていた
「なにが彼氏だ!こんな時に放置して!」
晶は行き場のない苛立ちを、この場にいないフィガロにぶつける
ピンポーン…
突然鳴ったインターホンに呼ばれ、晶は玄関の扉を開けた
宅配だ
晶は、届いた荷物の差出人を確認する
「フィガロ…」
晶は自室に戻って、フィガロから送られて来た箱を開けた
「うわっ…」
電マだ…
「これを使え、って事…?」
晶は、構ってくれなくなったフィガロに不満を持ったが、好奇心に負けて電マに手を伸ばした
「ひゃ…っ!」
部屋着のズボンを脱いで、下着越しに電マを陰部に押し当てる
強度は、『弱』だ
「あっ、アッ、あッ…!」
振動が性器に伝わり、欲求不満の身体に程よい刺激を与える
「ん、…ふ、…あんっ…」
じんわり、と広がる快感に晶は時間を忘れて自慰行為に没頭した
翌朝…
「晶。昨日は、よく眠れた?」
「…お陰様で」
「電動マッサージ機は、血流を促進して睡眠の質を向上させてくれるんだ。効果があったみたいで、良かった」
「…は?」
晶は、本来の用途とは違う使い方をしていた
ここは、例の寂れた倉庫の中…
いつも晶が拘束されている椅子に、別の人物が拘束されていた
「こんばんは、お義母様。お会いするのは、いつ以来でしょう?あれは確か…貴女がまだ晶の養育者だった頃…。晶が素行不良になる前でしたね」
「んーっ!」
晶に似た顔立ちの女性が、椅子に縛り付けられ、両腕を肘掛けに固定され、口にはボールギャグを噛まされている
晶の実母である彼女は、父子を捨て、男と暮らしていた
「本日は、貴女に私の一族の掟に従って、『ケジメ』をつけて頂きます。…アイザック」
「はい、フィガロ様…」
アイザックと呼ばれた屈強な男が、『何か』を運んで来た
「これは、この国の拷問器具です。梃子の原理を用いて、爪を剥ぐ道具ですよ」
「んーっ!?」
アイザックが、晶の母の指を器具に固定する
「貴女が、夫と娘に対して行った不義の数だけ、貴女の指の爪を剥がします」
「んーっ!んーっ!」
「アイザック」
「御意」
フィガロの一声で、アイザックが拷問器具の柄の部分に拳を振り下ろすと、晶の母の爪に掛けられた金具が上がり、バツンッ、と爪が剥がれた
「ん゛ん゛ーッ!!!」
晶の母は、あまりの激痛に悶絶する
「アイザック、次」
「御意」
一枚、また一枚、と…
晶と同じ桜色の爪が剥がされていく…
その度に倉庫の内部には、女の劈くような呻き声が響く
「アイザック、次は左手だ」
「はい」
晶の母は涙でぐしゃぐしゃの顔を歪め、目を見開いて、フィガロにアイザックを止めさせるよう懇願する
「大丈夫ですよ、お義母様。あと、たった5枚の辛抱です。すぐに終わりますから」
フィガロは、晶の母へ…にっこりと、微笑み掛けた
「アイザック、仮にも晶の母君だ。丁重に送り届けなさい」
「承知致しました」
黒い高級車の助手席に座ったフィガロは、バックミラーに映った女性に目を向けた
気を失った晶の母は、後部座席に寝かされている
フィガロの家には、厳しい掟が存在する
不義や不貞行為は許されない
「母君と同じ轍を踏まないように、しっかり『教育』しないとね…」
フィガロは、携帯の待ち受け画面に映った猫に向かって、招き猫ポーズを取る晶を見つめた
久しぶりに、家に帰って来た母が言った
「お母さんね、辰巳おじさんと再婚する事にしたの。晶ちゃんは、お母さんと一緒に来るわよね?」
辰巳おじさん…母が時々、家に連れて来た男だ…
前は、別の男を連れて来ていた…
「私は、お父さんがいい!私がいないと、お父さんはひとりぼっちになっちゃう!」
「そう…さようなら、晶ちゃん」
母は、それだけを言い残して2度と家に帰って来なかった…
「悪夢だ…」
夢の中でくらい、あの人の事は忘れさせてよ…
晶は、寝不足のまま登校した
「晶、また寝不足?」
「アンタには、関係ない」
「あるよ。彼氏だからね」
「『元』、ね」
「婚約指輪は、どんなのがいい?」
「話、聞いてる…?」
強引に婚約話に持って行こうとするフィガロに、晶は呆れた目を向ける
「付き合ったからって、必ず結婚するわけないじゃない」
「例え別れたって、縒りを戻せないわけじゃないだろ?」
話は、平行線だ
晶は、両親の離婚を切っ掛けに、『愛』というものを信じられなくなった
元カレのフィガロは、表向きは品行方正な風紀委員長…
晶は、素行不良の問題児…
釣り合うはずがない
ましてや、フィガロは顔も頭も人当たりもよく、実は喧嘩も強い
学業に専念している為、体力は並だが…
実家は、噂に聞く大富豪
…ハイスペックすぎる
晶は、益々フィガロと縒りを戻すのは不可能だと悟った
「…アンタなら、もっといい彼女ができるでしょ」
「…他の女では、意味が無いんだ」
晶の鞄に付けられたサクちゃんのストラップが、2人の応酬を呆れた目で見ているような気がした
「…ムラムラする」
9月に入ってから、フィガロは晶に手を出して来ない…
自室のベッドで寝そべる晶は、欲求不満を抱えていた
「なにが彼氏だ!こんな時に放置して!」
晶は行き場のない苛立ちを、この場にいないフィガロにぶつける
ピンポーン…
突然鳴ったインターホンに呼ばれ、晶は玄関の扉を開けた
宅配だ
晶は、届いた荷物の差出人を確認する
「フィガロ…」
晶は自室に戻って、フィガロから送られて来た箱を開けた
「うわっ…」
電マだ…
「これを使え、って事…?」
晶は、構ってくれなくなったフィガロに不満を持ったが、好奇心に負けて電マに手を伸ばした
「ひゃ…っ!」
部屋着のズボンを脱いで、下着越しに電マを陰部に押し当てる
強度は、『弱』だ
「あっ、アッ、あッ…!」
振動が性器に伝わり、欲求不満の身体に程よい刺激を与える
「ん、…ふ、…あんっ…」
じんわり、と広がる快感に晶は時間を忘れて自慰行為に没頭した
翌朝…
「晶。昨日は、よく眠れた?」
「…お陰様で」
「電動マッサージ機は、血流を促進して睡眠の質を向上させてくれるんだ。効果があったみたいで、良かった」
「…は?」
晶は、本来の用途とは違う使い方をしていた
ここは、例の寂れた倉庫の中…
いつも晶が拘束されている椅子に、別の人物が拘束されていた
「こんばんは、お義母様。お会いするのは、いつ以来でしょう?あれは確か…貴女がまだ晶の養育者だった頃…。晶が素行不良になる前でしたね」
「んーっ!」
晶に似た顔立ちの女性が、椅子に縛り付けられ、両腕を肘掛けに固定され、口にはボールギャグを噛まされている
晶の実母である彼女は、父子を捨て、男と暮らしていた
「本日は、貴女に私の一族の掟に従って、『ケジメ』をつけて頂きます。…アイザック」
「はい、フィガロ様…」
アイザックと呼ばれた屈強な男が、『何か』を運んで来た
「これは、この国の拷問器具です。梃子の原理を用いて、爪を剥ぐ道具ですよ」
「んーっ!?」
アイザックが、晶の母の指を器具に固定する
「貴女が、夫と娘に対して行った不義の数だけ、貴女の指の爪を剥がします」
「んーっ!んーっ!」
「アイザック」
「御意」
フィガロの一声で、アイザックが拷問器具の柄の部分に拳を振り下ろすと、晶の母の爪に掛けられた金具が上がり、バツンッ、と爪が剥がれた
「ん゛ん゛ーッ!!!」
晶の母は、あまりの激痛に悶絶する
「アイザック、次」
「御意」
一枚、また一枚、と…
晶と同じ桜色の爪が剥がされていく…
その度に倉庫の内部には、女の劈くような呻き声が響く
「アイザック、次は左手だ」
「はい」
晶の母は涙でぐしゃぐしゃの顔を歪め、目を見開いて、フィガロにアイザックを止めさせるよう懇願する
「大丈夫ですよ、お義母様。あと、たった5枚の辛抱です。すぐに終わりますから」
フィガロは、晶の母へ…にっこりと、微笑み掛けた
「アイザック、仮にも晶の母君だ。丁重に送り届けなさい」
「承知致しました」
黒い高級車の助手席に座ったフィガロは、バックミラーに映った女性に目を向けた
気を失った晶の母は、後部座席に寝かされている
フィガロの家には、厳しい掟が存在する
不義や不貞行為は許されない
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