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28話 キーファside
しおりを挟むテオル様から初めて手紙が届いて3ヶ月が経ちました。
私は今でもテオル様に返事を書くつもりはありません。
ここ最近、アリスさんが捕まった、という噂も聞いたので、復縁の手紙を寄越したのもそれが原因だろう、と考えると余計に返事を書く気がしませんよね。
きっと婚約者になる人がいなくて必死なんでしょう。
その証拠に、テオル様のご両親が私を訪ねてくるらしいんです。
1度、ちゃんと話をさせて欲しい、とのことで。
あ、話していませんでしたが、実は婚約破棄の話をする時に、テオル様が変な説明をしたおかげで、私のせいで婚約破棄する、みないなことになっていたんです。
そのせいでテオル様の両親からは罵倒の嵐ですよ。
マリアンヌ様の方が大きな出来事すぎて私のことなんて誰も気にとめてないとは思いますが、私も冤罪を着せられたうちの1人なんです。
なので、アリスさんが捕まった話を聞いてホッとしました。
なんてことを思いながらテオル様のご両親との待ち合わせ場所に行くと、席に着くなり
「ごめんなさい!」
とテオル母が大声で言ってきました。
待ち合わせをした場所は私が働いている所から近いカフェです。
ちょうどお昼過ぎということもあって、すごく賑わっています。
その中で、ですよ。
少しは考えて欲しかったですね。
そう思いながらも微笑みながら
「もういいんです。時効ですから」
正直、本当にそう思っています。
今更謝られたって、あの頃に戻れるわけじゃありませんし、それにメイドの仕事も気に入ってますからね。
そう思って言ったのに
「いや、うちの愚息のせいで、新しい婚約者も出来ずメイドとして働いていると聞いた......謝って済むとは思っていないが、ちゃんと謝らせて欲しい」
何を言っているんでしょう?
私に婚約者が出来なかった、のではなく、要らないな、と自分で思ったからメイドになったんですよ?
勝手に違う捉え方をしないで欲しいんですが......。
すると今度はテオル母の方が
「じ、じゃあ、婚約破棄を取り消すことは出来ないかしら?テオルだって、キーファさんとまた婚約を結びたいと言って......」
......頭がおかしいんでしょうか?
というか、あのとき、自分が私に対してなんて言ったか覚えていないんですか?
貴方みたいな売女なんてこの家に相応しくないわ!ですよ?
まずはそのことについての謝罪が先でしょう?
よくもまぁ...そんなことが言えましたね。
まさかテオル母がこんな人だとは思いませんでしたよ。
思わずテオル母に対して呆れていると
「やめんか!」
と止めてくれました。
なんだか不服そうに
「あ、あなた......」
と呟いていますが当然ですよね?
「本当にすまなかった......今の話は聞かなかったことにしてくれ」
「いえ......ただ、これだけは言わせてください。私は自分の意思でメイドとして働くことを決意したんです。.........もう婚約者とか懲り懲りですから」
「すまなかった.........」
「ごめんなさい.........」
本当に、もう懲り懲りです。
出来るなら二度と関わりたくないですよね。
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