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23話
しおりを挟む伯父様と伯母様のお話?が終わったのは、それから10分ほど経った後でしたわ。
いまだにニコニコして私とブレイドの顔を交互に見てくるのは気になりますが、沢山お話をしたおかげか、なんだか満足気なので、よかったですわ。
なんて思っていると、伯父様が急に真面目な表情をして、
「それで、連絡も無しにセリスティアが来るなんて余程のことがあったんだろう?何があったんだ?」
と私に聞いてきましたわ。
本当に急な切り替わりだったので、驚きましたわよ。
伯父様の言葉に、伯母様もニコニコしていた表情を切り替えて、今ではきりっとした真剣な表情をしていますし、ブレイドは......まぁ、特に変わっていませんわね。
そう思いながら、伯父様に、今までのあった出来事を説明しましたわ。
お父様の弟の嫁が、我が家に居座っていること。
メイド達も自分の専属以外には不当な扱いをし、挙句の果てに我が家のお金を好き勝手に使っていること。
私の婚約を邪魔しているだけでも相当腹立たしい事ですが、それ以外にも物を取っていくし、食事も私も分まで全て平らげてしまうこと。
3年間、誰にも言わずに我慢してきたけど、流石に限界だった、と全て話しましたわ。
.....あ、流石に夢の中にお母様が出てきた、ということは話しませんでしたわよ?
感謝された、何て言っても気のせいだと思われてしまいそうですし。
私の話を聞き終えた伯父様達は、3人とも驚いた顔をしてなにかを考え込んでいますわ。
一方、部屋の隅の方で話を聞いていたセバスは
「せ、セリスティア様......そんなにお辛い思いを........」
と目から大粒の涙を流して、手にはハンカチまで持っていましたわ。
まさか、セバスがこれほど涙もろいとは思いませんでしたわね。
年齢の問題もあるかもしれませんが......。
なんて思っていると、考え事をj終えた伯父様が
「話は分かった。セリスティアはどうしたい?」
と私に聞いてきましたわ。
まさか、どうしたい?と聞かれることは想定外だったので、
「どうしたい.....ですか?」
と聞かれたのに疑問形で返してしまいましたが、全く考えていませんでしたわね。
あの人たちと関わりたくなくて、逃げよう、と思ってはいましたが....どうしましょう?
制裁を加えたい、とかそういうことは別に思っていないんですが、やっていること自体が問題のあることなので、自然と罰は下りますわよね?
そう思っていると、私の反応に伯父様が
「そいつらを家から追い出して、もう二度と関われないようにするのが良いのか、それとも逃げて来ただけで落ち付いたら帰るのか」
と提案をしてくれましたわ。
えっと.........最初の提案だと、家から追い出す、ということですわよね?
そうなるととメイド達も戻ることが出来ますし、私も婚約を邪魔されずに済みますし、お父様達が残してくれたものが全て返ってきますわね。
それで、後者になると今までと変わらず、あの2人に搾取され続ける。
そう考えると、迷うことなんてありませんわよね。
私は伯父様に
「私としては、あの人達とはもう二度と関わりたくありませんわ。ただ、あの人たちが貴族でいる以上、関わらない、ということ自体難しいと考えています」
と思った通りのことをそのまま伝えましたわ。
出来ることなら二度と関わりたくない、というのが本音ですわ。
ただ、一応子爵家の人達ですもの。
それも難しい話ですわよね。
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