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92話
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ユーリの協力のおかげで、無事に遅れることなく伯爵家に到着することが出来ましたわ。
まぁ.....とはいえ、時間のギリギリで、なんですけどね。
一応馬車の中で忘れたものはないか、などの確認はしてきたので、それは大丈夫だと思っていますわ。
ただ、本当に時間がギリギリなのでユーリに鞄を持ってもらって
「お嬢様!早くしないとですよ!」
と急かされながら廊下を早歩きしている、という状況なんですけどね。
はぁ......自分の家でもないのにこれほどまでに早歩きなんてしても良いものか、と思ってしまいますわよね。
ですが、早く部屋に到着したいですし、急ぐのは当たり前ですわ。
そう思いながら、廊下の角を曲がろうとすると
「時間ギリギリとは、随分と不真面目なんだな」
という私を小馬鹿にするような声が聞こえてきましたわ。
前回は執務室に籠っている、とのことで、今日もそうだと思っていましたが......まさかこれほどまでに良いタイミングで会うとは思ってもいませんでしたわよ。
一瞬、無視して向かおうか、とも考えましたが、流石にそういうわけにもいきませんわよね。
そう思った私は、嫌ですが覚悟を決めて
「これはこれは伯爵。ごきげんよう」
スカートを翻して、しっかりとカーテシーをしましたわ。
これには、伯爵自身気分よく受け取ったみたいですが、なんだかその表情が腹立たしかったので
「伯爵はこんなところで時間を潰している、ということは随分とお暇ですのね」
と言って差し上げましたの。
本当は話もしたくありませんし、会話を続けるのも嫌なんですけどね。
私の言葉に、伯爵は
「ふ、ふんっ!そんな生意気な口をきいて良いと思っているのか?」
となぜか自分の方が優位な立場だと思っているみたいで、自信満々にそう言ってきましたわね。
正直、伯爵に生意気な口をきいたから、と言ってそれがどうした、という感じですわよね。
だって、それは勉強に関係ありませんもの。
なので、ドヤ顔をしている伯爵に
「何を勘違いしているのかわかりませんが、私はカティ様とリーシャ様に勉強を教えに来ているんです。伯爵は何も関係ありませんわ」
ハッキリとそう言うと、きっとそんな返事が来るとは思ってもいなかったんでしょう。
伯爵は、一瞬目を見開いて固まっていましたが、すぐに言葉を理解したみたいで
「俺の言葉1つでお前を解雇できるんだぞ!」
顔を真っ赤にしながらそう言ってきましたわ。
ただ、解雇に出来る、という言葉に対して、最初はまずいと思っていましたのよ。
ですが、私自身、伯爵にお願いをして働かせてもらっているのではなく、頼まれたから引き受けた、というだけなんですのよね。
そう考えると別に怖がることもなく、解雇だ、と叫ばれても伯爵の意思だけでどうにかできる話ではないんですのよね。
なので、顔を真っ赤にしている伯爵に
「別に構いませんわ。伯父様達に事情を説明すればいいだけですし」
そう言って微笑むと、確かにその通りだったらしく伯爵は何も言い返せなくなっていましたわ。
まぁ.....とはいえ、時間のギリギリで、なんですけどね。
一応馬車の中で忘れたものはないか、などの確認はしてきたので、それは大丈夫だと思っていますわ。
ただ、本当に時間がギリギリなのでユーリに鞄を持ってもらって
「お嬢様!早くしないとですよ!」
と急かされながら廊下を早歩きしている、という状況なんですけどね。
はぁ......自分の家でもないのにこれほどまでに早歩きなんてしても良いものか、と思ってしまいますわよね。
ですが、早く部屋に到着したいですし、急ぐのは当たり前ですわ。
そう思いながら、廊下の角を曲がろうとすると
「時間ギリギリとは、随分と不真面目なんだな」
という私を小馬鹿にするような声が聞こえてきましたわ。
前回は執務室に籠っている、とのことで、今日もそうだと思っていましたが......まさかこれほどまでに良いタイミングで会うとは思ってもいませんでしたわよ。
一瞬、無視して向かおうか、とも考えましたが、流石にそういうわけにもいきませんわよね。
そう思った私は、嫌ですが覚悟を決めて
「これはこれは伯爵。ごきげんよう」
スカートを翻して、しっかりとカーテシーをしましたわ。
これには、伯爵自身気分よく受け取ったみたいですが、なんだかその表情が腹立たしかったので
「伯爵はこんなところで時間を潰している、ということは随分とお暇ですのね」
と言って差し上げましたの。
本当は話もしたくありませんし、会話を続けるのも嫌なんですけどね。
私の言葉に、伯爵は
「ふ、ふんっ!そんな生意気な口をきいて良いと思っているのか?」
となぜか自分の方が優位な立場だと思っているみたいで、自信満々にそう言ってきましたわね。
正直、伯爵に生意気な口をきいたから、と言ってそれがどうした、という感じですわよね。
だって、それは勉強に関係ありませんもの。
なので、ドヤ顔をしている伯爵に
「何を勘違いしているのかわかりませんが、私はカティ様とリーシャ様に勉強を教えに来ているんです。伯爵は何も関係ありませんわ」
ハッキリとそう言うと、きっとそんな返事が来るとは思ってもいなかったんでしょう。
伯爵は、一瞬目を見開いて固まっていましたが、すぐに言葉を理解したみたいで
「俺の言葉1つでお前を解雇できるんだぞ!」
顔を真っ赤にしながらそう言ってきましたわ。
ただ、解雇に出来る、という言葉に対して、最初はまずいと思っていましたのよ。
ですが、私自身、伯爵にお願いをして働かせてもらっているのではなく、頼まれたから引き受けた、というだけなんですのよね。
そう考えると別に怖がることもなく、解雇だ、と叫ばれても伯爵の意思だけでどうにかできる話ではないんですのよね。
なので、顔を真っ赤にしている伯爵に
「別に構いませんわ。伯父様達に事情を説明すればいいだけですし」
そう言って微笑むと、確かにその通りだったらしく伯爵は何も言い返せなくなっていましたわ。
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