私のことを追い出したいらしいので、お望み通り出て行って差し上げますわ

榎夜

文字の大きさ
113 / 344

112話

しおりを挟む


レオンハルト様は本気で私が参加する方法を考えているみたいですが、なんだか図々しいのでは?とも思えてきたので

「さ、流石に建国パーティーの参加は難しいですわよ」

とやんわり断る方向に持って行こうとしましたわ。

ですが、

「正直、毎回のように断っているのにダンスに誘ってくる令嬢とかもいて、僕としてはセリスティア様が居てくれた方が嬉しいんだよね」

そう言っていたレオンハルト様は心の底から、本気でそう思っているらしく、出会った仲で一番真剣な顔をしていますわ。

いや、これは遠回しに私にお願いをしてきていますわよね。

だって、目があまりにも真剣なんですもの。

なので少し戸惑いながらレオンハルト様の言葉に

「そ、そうなんですの?」

と返事をすると、私の言葉にレオンハルト様は小さく頷いて

「特に明らかに年齢も離れているし、僕より良い相手は沢山いる、と言っているんだけどなかなか諦めてくれない、という子もいて.......。申し訳ないけどしつこすぎて、たまに強く断ってしまう時もあるんだよね」

苦笑しながらそう言いましたわ。

それを聞いた瞬間、カティ様が私に言ってきたことが瞬時に頭に過りましたが、なんだかレオンハルト様なりにも悩んでいるといいますか......本当はそのような対応をしたくないけど、仕方なくそうしている、みたいな雰囲気が伝わってきて

「やっぱり自分の意思とは関係なしにモテるのも大変ですのね」

というのが精一杯でしたわ。

ただ、やっぱり気になるものは気になりますのよね。

レオンハルト様は少し強く断って....くらいに言っていますが、実際にどのような感じで言っているのかは本人と相手の人にしかわかりませんし。

何よりも、そのなに凄い人がいるなら、レオンハルト様と婚約していることで私もレオンハルト様も危険なのでは?

どこの国か、は忘れてしまいましたが、つい最近好きな人が婚約してしまったけど許せなくて殺してしまった.....という話がありましたわよね?

そう思った私は、一度は飲み込んだ質問でしたが、やっぱりレオンハルト様にしっかりと聞いておくことにしましたわ。

だって、今後のことを考えたら大事なことだと思いますもの。

「あはは.....きっと皆、僕の見た目が好きで近付いてきているだけだからね。そこは母上たちに感謝かな?」

そう言って苦笑しているレオンハルト様に、本当に申し訳ない、とは思いますが覚悟を決めて

「あの......少し気になったことがあるんですが........」

と私が言うと、レオンハルト様はキョトンとした顔をして

「どうしたの?」

そう言って首を傾げていますわ。

正直、まだ言うべきか悩んでいますが、聞かずにモヤモヤしているより何倍も良いですわ。

そう自分に言い聞かせて

「強く断ってしまう、と言っていましたが、どのような感じで断っていますの?」

とレオンハルト様に尋ねると、まさかそのような質問をされるとは思ってもいなかったんでしょう。

一瞬でしたが、目を見開いて固まってしまいましたわ。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

壊れていく音を聞きながら

夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。 妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪 何気ない日常のひと幕が、 思いもよらない“ひび”を生んでいく。 母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。 誰も気づきがないまま、 家族のかたちが静かに崩れていく――。 壊れていく音を聞きながら、 それでも誰かを思うことはできるのか。

私に姉など居ませんが?

山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」 「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」 「ありがとう」 私は婚約者スティーブと結婚破棄した。 書類にサインをし、慰謝料も請求した。 「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

幼馴染

ざっく
恋愛
私にはすごくよくできた幼馴染がいる。格好良くて優しくて。だけど、彼らはもう一人の幼馴染の女の子に夢中なのだ。私だって、もう彼らの世話をさせられるのはうんざりした。

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

そんなに妹が好きなら死んであげます。

克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。 『思い詰めて毒を飲んだら周りが動き出しました』 フィアル公爵家の長女オードリーは、父や母、弟や妹に苛め抜かれていた。 それどころか婚約者であるはずのジェイムズ第一王子や国王王妃にも邪魔者扱いにされていた。 そもそもオードリーはフィアル公爵家の娘ではない。 イルフランド王国を救った大恩人、大賢者ルーパスの娘だ。 異世界に逃げた大魔王を追って勇者と共にこの世界を去った大賢者ルーパス。 何の音沙汰もない勇者達が死んだと思った王達は……

幼馴染の許嫁

山見月あいまゆ
恋愛
私にとって世界一かっこいい男の子は、同い年で幼馴染の高校1年、朝霧 連(あさぎり れん)だ。 彼は、私の許嫁だ。 ___あの日までは その日、私は連に私の手作りのお弁当を届けに行く時だった 連を見つけたとき、連は私が知らない女の子と一緒だった 連はモテるからいつも、周りに女の子がいるのは慣れいてたがもやもやした気持ちになった 女の子は、薄い緑色の髪、ピンク色の瞳、ピンクのフリルのついたワンピース 誰が見ても、愛らしいと思う子だった。 それに比べて、自分は濃い藍色の髪に、水色の瞳、目には大きな黒色の眼鏡 どうみても、女の子よりも女子力が低そうな黄土色の入ったお洋服 どちらが可愛いかなんて100人中100人が女の子のほうが、かわいいというだろう 「こっちを見ている人がいるよ、知り合い?」 可愛い声で連に私のことを聞いているのが聞こえる 「ああ、あれが例の許嫁、氷瀬 美鈴(こおりせ みすず)だ。」 例のってことは、前から私のことを話していたのか。 それだけでも、ショックだった。 その時、連はよしっと覚悟を決めた顔をした 「美鈴、許嫁をやめてくれないか。」 頭を殴られた感覚だった。 いや、それ以上だったかもしれない。 「結婚や恋愛は、好きな子としたいんだ。」 受け入れたくない。 けど、これが連の本心なんだ。 受け入れるしかない 一つだけ、わかったことがある 私は、連に 「許嫁、やめますっ」 選ばれなかったんだ… 八つ当たりの感覚で連に向かって、そして女の子に向かって言った。

処理中です...