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158話
しおりを挟むレオンハルト様と2人、悩みながらもなんとか言葉を選んでジャミン様に迷惑をかからないようにしようとしている私たちの前では、伯母様と陛下、王妃様が3人で
「どうかしら?別に面倒なことでもないし、変な絡まれ方をしていたら助けてあげて、というだけなのよ」
「儂らからしても、ジャミンが良いと言ってくれたら安心できるんだが.......」
「あ、でも無理に、とは言わないわよ?」
とジャミン様に言い寄る?ような形になっていますわ。
な、なんだか不思議な光景ですわね。
流石に私もレオンハルト様も、この3人の間に割って入って話をする、というのは不可能だと思ったので、様子を窺うことしか出来ませんが、ジャミン様が可哀そうに見えてきますわ。
ただ、ここでジャミン様が陛下達になんて答えるのか.....。
そう思いながらジャミン様に視線を向けると、陛下達に言われたことを考えているのか真剣な顔をして黙っていますわね。
.....え?この雰囲気、もしかして、引き受けようと思っている感じですの?
なんだか、頷きそうな雰囲気がビンビン伝わってきますわ。
そう思った私は、反射的にレオンハルト様を見ると、何を考えているかわかりませんが無表情で黙り込んでしまっていますわね。
う、うーん......何も言わない、というのがこれほどまで怖いとは.....。
なんて思っていると、ずっと黙っていたジャミン様でしたが、ゆっくりと口を開きましたわ。
「助ける、と言われましても俺が出て行くことで余計にややこしいことになるのでは?それに、俺はまだこの令嬢のことを良く知りません。それなのに、安易に庇ったりは出来ないんですが......」
そう言ったジャミン様は何を考えているのか真剣な表情ですわね。
もしかして、本当に陛下達のお願いを引き受けよう、と考えていますの?
それとも、なんとか理由を考えて断ろうとしてくれていますの?
もし断ってくれるのであれば、全力でお礼をしますわ。
そう思った私は、期待に満ちた視線をジャミン様に視線を送りましたわ。
ただ、まさかジャミン様にそのようなことを言われるとは思ってもいなかったんでしょう。
伯母様も王妃様も、ジャミン様の言葉を聞いて動揺したように
「別にそこまでガッツリと関わって欲しいわけではないけど........」
「でも、確かにジャミンの言うことはわかるわ」
と言っていますわね。
ジャミン様の言うことはわかるって.......まぁ、確かに私のことを、よくわからないまま庇ったのに想像と違う人だったら、と考えますわよね。
ということで是非お断りを.........と私が思ったときでしたわ。
「自分の友人が選んだ婚約者を信用できない、と思っているのか?」
という声が聞こえてきましたの。
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