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177話
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カティ様達を見たレオンハルト様の反応に違和感を覚えた私は、とりあえず次にレオンハルト様が何を言うのか、と思って黙っていると
「顔と名前が一致していなかったけど........あの子が伯爵家の令嬢なの?」
と改めて確認するかのように聞いてきましたわね。
これには反射的に
「えぇ、そうですわ」
と頷きましたが、レオンハルト様の表情はなんだか強張っていますわ。
伯爵家との間で何かあった、とかでしょうか?
いや、もしそうだったら私にも教えてくれる、と思っていますし......。
ですが誰しもが教えたくないようなこと1つや2つ抱えているものですわよね。
なんて思いながら、深く聞いてもいいものかどうか、悩んでいると
「いや、なんでもない。さて、じゃあ僕らもそろそろ降りましょうか」
と言ってレオンハルト様が立ちあがったではありませんか。
正直、今が一番視線の多い時ですし、私としてはもう少し後にしてくれた方がありがたいんですが.....。
ただレオンハルト様も、今が良いタイミングだと思って言っているんですものね。
私のちょっとした緊張で迷惑をかけるわけにはいきませんわ。
そう思った私は、レオンハルト様の言葉に頷いて、差し出された手に自分の手を重ねました。
きっとこの馬車に降りるところから、どのような令嬢なのか、と注目されているでしょう。
出来るだけ自然に、ですが優雅に、ですわよ。
なんて自分に言い聞かせるように呟いて馬車を降りましたわ。
私が地面に足を付けると、思っていた通り色んな所からの視線が一気に集まってきましたわね。
基本的には好奇の視線という感じですが、その中に嫉妬そして怒りのような鋭いものも感じますわ。
それに、さっき私がアーリナ様と言い合いをしていた時は、馬車の中にいた、ということもあって、どのような令嬢なのか品定めしているようなものもあります。
まぁ......一言で言うと居心地が物凄く悪いですわね。
ここまで色んな視線を一気に感じるのは初めてのことなので、どのような態度でいたらいいのかもわかりませんわ。
そう思いながら、レオンハルト様にエスコートをされて扉の方に向っていると、レオンハルト様も流石にこの視線に気付いたんでしょう。
「なんだか、思った以上に視線を感じるね」
と言いながら苦笑していますわ。
そんなレオンハルト様の苦笑に、少し離れたところから
「「きゃーっ」」
というちょっとした黄色い歓声が聞こえてきましたが......この距離でレオンハルト様の顔が見れるって、相当視力が良いんですのね。
私たちと黄色い歓声の聞こえたところまで、約10メートルは離れていますわよ?
なんて思いながらレオンハルト様の方を見ると、今の黄色い歓声が聞こえてきたんでしょうね。
複雑そうな顔をしながら、肩をすくめていましたわ。
多分、ですが以前私と話をした時に、
「僕の顔だけを見ている人ばかりだ」
という話をしていたので、複雑な気持ちなんでしょう。
だって、確かに今の黄色い歓声は、レオンハルト様の顔に対するものでしたからね。
なんだか私の方まで複雑な気持ちになりましたわ。
「顔と名前が一致していなかったけど........あの子が伯爵家の令嬢なの?」
と改めて確認するかのように聞いてきましたわね。
これには反射的に
「えぇ、そうですわ」
と頷きましたが、レオンハルト様の表情はなんだか強張っていますわ。
伯爵家との間で何かあった、とかでしょうか?
いや、もしそうだったら私にも教えてくれる、と思っていますし......。
ですが誰しもが教えたくないようなこと1つや2つ抱えているものですわよね。
なんて思いながら、深く聞いてもいいものかどうか、悩んでいると
「いや、なんでもない。さて、じゃあ僕らもそろそろ降りましょうか」
と言ってレオンハルト様が立ちあがったではありませんか。
正直、今が一番視線の多い時ですし、私としてはもう少し後にしてくれた方がありがたいんですが.....。
ただレオンハルト様も、今が良いタイミングだと思って言っているんですものね。
私のちょっとした緊張で迷惑をかけるわけにはいきませんわ。
そう思った私は、レオンハルト様の言葉に頷いて、差し出された手に自分の手を重ねました。
きっとこの馬車に降りるところから、どのような令嬢なのか、と注目されているでしょう。
出来るだけ自然に、ですが優雅に、ですわよ。
なんて自分に言い聞かせるように呟いて馬車を降りましたわ。
私が地面に足を付けると、思っていた通り色んな所からの視線が一気に集まってきましたわね。
基本的には好奇の視線という感じですが、その中に嫉妬そして怒りのような鋭いものも感じますわ。
それに、さっき私がアーリナ様と言い合いをしていた時は、馬車の中にいた、ということもあって、どのような令嬢なのか品定めしているようなものもあります。
まぁ......一言で言うと居心地が物凄く悪いですわね。
ここまで色んな視線を一気に感じるのは初めてのことなので、どのような態度でいたらいいのかもわかりませんわ。
そう思いながら、レオンハルト様にエスコートをされて扉の方に向っていると、レオンハルト様も流石にこの視線に気付いたんでしょう。
「なんだか、思った以上に視線を感じるね」
と言いながら苦笑していますわ。
そんなレオンハルト様の苦笑に、少し離れたところから
「「きゃーっ」」
というちょっとした黄色い歓声が聞こえてきましたが......この距離でレオンハルト様の顔が見れるって、相当視力が良いんですのね。
私たちと黄色い歓声の聞こえたところまで、約10メートルは離れていますわよ?
なんて思いながらレオンハルト様の方を見ると、今の黄色い歓声が聞こえてきたんでしょうね。
複雑そうな顔をしながら、肩をすくめていましたわ。
多分、ですが以前私と話をした時に、
「僕の顔だけを見ている人ばかりだ」
という話をしていたので、複雑な気持ちなんでしょう。
だって、確かに今の黄色い歓声は、レオンハルト様の顔に対するものでしたからね。
なんだか私の方まで複雑な気持ちになりましたわ。
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