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4話
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後ろにお父様が飛び乗ったのを確認すると、すぐに会場を後にしたので皆がどのような反応をしたのかはわかりませんわ。
ですが、きっと驚いているだろう、とは思いますわね。
なんて思っていると、お父様が後ろから
「まさか、殿下に話していなかったのか?」
と聞いてきたので、ディーヴァンに捕まりながら
「だって言う機会もありませんでしたもの。それに、言ってもわかりませんわよ」
そう言って、うふふ、と笑ってやりましたわ。
というのも、竜騎士というのが凄い存在なんだ、ということは流石のフレグリッド様もわかっていると思いますわ。
ですが、その竜騎士にどうやってなるのか、など何も知識がないので、私が
「竜騎士になりましたの」
と言っても、そうか、という反応しかしてこないでしょう。
だったら、フレグリッド様よりも竜騎士について知識のある領地内の人と話をして、何が大変だった、とかその時の状況を話した方が絶対に盛り上がりますわよね。
それに、竜騎士になるには竜に勝って契約を交わさないといけない、なんてフレグリッド様に言ったらまともに戦えないくせに
「お前でも出来るなら俺でも出来るな」
と変な自信を持つに決まっていますわ。
あ、ですがそうなったら不愉快ですが、竜に殺されてしまえば.......いや、物騒なことは考えない方が良いですわね。
なんて思っていると
「まぁ、陛下には報告していたが、殿下に伝えていなかったみたいだしな」
お父様はそう言って苦笑していますが、まさかあの話を信じていますの!?
流石にあの言葉に引っかかる、といいますか、察していないとは思っていませんでしたわよ?
そう思いながら苦笑しているお父様に
「伝えていても婚約は破棄されましたわよ。だって、あの隣にいる令嬢にうつつを抜かした、と言えないから他のことを言っているだけですもの」
ハッキリとそう言うと、何とも言えないような表情で
「あー.......」
と言うだけで、何も言ってこなくなりましたわ。
全く.....そもそも、辺境は田舎者、みたいな方程式もあり得ませんわよね。
そうやってバカにする人がいるせいで、辺境に行ってくれる人が少なくなっていますのよ?
なんて思っていると
[ところで、またあの場所に行くことはあるのか?]
という声が頭の中に響いてきましたわ。
もちろんこの声はディーヴァンの声なんですが、契約を交わした相手にだけ聞こえる、という声ですの。
ちなみに、低音の泣き声同様に、この声もとってもカッコいい低い声をしていますのよ。
私はこの声に惹かれて契約すると決めたくらいですからね。
そう思いながら、ディーヴァンの質問に
「いや、もう二度とないと思うわ。どうしたの?」
と質問で返すと、
[あそこは不愉快な空気が漂っていて、なるべく近付かない方が良い、と言おうと思っただけだ]
素っ気ない様に聞こえますが、私のことを心配して気付いたことを早めに言ってくれていますのよね。
なんだかんだで2年の付き合いになるので、それくらいもうわかっていますわ。
それにしても不愉快な空気、ですか.......。
ディーヴァンがそういうことを言う時って、必ず何かがあるときですものね。
ということは、やっぱりフレグリッド様と婚約破棄して....いや、婚約破棄されて正解なのかもしれませんわね。
そう思いながら、ディーヴァンの首にしっかりと抱き着きましたわ。
ですが、きっと驚いているだろう、とは思いますわね。
なんて思っていると、お父様が後ろから
「まさか、殿下に話していなかったのか?」
と聞いてきたので、ディーヴァンに捕まりながら
「だって言う機会もありませんでしたもの。それに、言ってもわかりませんわよ」
そう言って、うふふ、と笑ってやりましたわ。
というのも、竜騎士というのが凄い存在なんだ、ということは流石のフレグリッド様もわかっていると思いますわ。
ですが、その竜騎士にどうやってなるのか、など何も知識がないので、私が
「竜騎士になりましたの」
と言っても、そうか、という反応しかしてこないでしょう。
だったら、フレグリッド様よりも竜騎士について知識のある領地内の人と話をして、何が大変だった、とかその時の状況を話した方が絶対に盛り上がりますわよね。
それに、竜騎士になるには竜に勝って契約を交わさないといけない、なんてフレグリッド様に言ったらまともに戦えないくせに
「お前でも出来るなら俺でも出来るな」
と変な自信を持つに決まっていますわ。
あ、ですがそうなったら不愉快ですが、竜に殺されてしまえば.......いや、物騒なことは考えない方が良いですわね。
なんて思っていると
「まぁ、陛下には報告していたが、殿下に伝えていなかったみたいだしな」
お父様はそう言って苦笑していますが、まさかあの話を信じていますの!?
流石にあの言葉に引っかかる、といいますか、察していないとは思っていませんでしたわよ?
そう思いながら苦笑しているお父様に
「伝えていても婚約は破棄されましたわよ。だって、あの隣にいる令嬢にうつつを抜かした、と言えないから他のことを言っているだけですもの」
ハッキリとそう言うと、何とも言えないような表情で
「あー.......」
と言うだけで、何も言ってこなくなりましたわ。
全く.....そもそも、辺境は田舎者、みたいな方程式もあり得ませんわよね。
そうやってバカにする人がいるせいで、辺境に行ってくれる人が少なくなっていますのよ?
なんて思っていると
[ところで、またあの場所に行くことはあるのか?]
という声が頭の中に響いてきましたわ。
もちろんこの声はディーヴァンの声なんですが、契約を交わした相手にだけ聞こえる、という声ですの。
ちなみに、低音の泣き声同様に、この声もとってもカッコいい低い声をしていますのよ。
私はこの声に惹かれて契約すると決めたくらいですからね。
そう思いながら、ディーヴァンの質問に
「いや、もう二度とないと思うわ。どうしたの?」
と質問で返すと、
[あそこは不愉快な空気が漂っていて、なるべく近付かない方が良い、と言おうと思っただけだ]
素っ気ない様に聞こえますが、私のことを心配して気付いたことを早めに言ってくれていますのよね。
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それにしても不愉快な空気、ですか.......。
ディーヴァンがそういうことを言う時って、必ず何かがあるときですものね。
ということは、やっぱりフレグリッド様と婚約破棄して....いや、婚約破棄されて正解なのかもしれませんわね。
そう思いながら、ディーヴァンの首にしっかりと抱き着きましたわ。
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