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16話
しおりを挟むマリウス様は私に話をした後、すぐにマーランナ国にいる友人に手紙を出してくれたらしく、2日後には返事が来た。
なぜこんなに早く返事がきたんでしょう?
と思っていると、今はマーランナ国から帰ってきて自分の家にいるらしい。
早速、明日向かうとのことで私とメイド達は準備に慌てていた。
「お嬢様!明日の為に今日は徹底的に磨き上げますよ!」
「まぁ、磨きあげると言っても元が綺麗ですからね...ですが、いつもより気合いを入れてお手入れしますので覚悟してくださいね!」
そう言いながら、私のドレスやらアクセサリー選びを楽しんでいるのは私の専属メイドになった『エルマ』と『アンナ』です。
エルマは私と同い年でブロンドの髪の毛がくせっ毛なのが悩みならしいです。
いつも私の髪の毛を羨ましいって言ってくれるんですよ。
少しドジなところもありますが、話しやすくて明るい良い子なんです。
アンナはこの屋敷のメイドの中でも古株ならしくて、お母様の専属メイドだったらしいです。
私の専属メイドになりたいって叔父様たちに頼んでくれたみたいなんです。
優しくて気が利いて、たまにお母様の話も聞かせてくれます。
他にも従者達が沢山いますが、皆急に来た私に対してとても良くしてくれます。
お母様を知ってる人の中には私を見て涙を流す人もいました。
流石にそれにはビックリしちゃいましたけど...。
伯父様も伯母様も我が子のように気にかけてくれますし、マリウス様もマリアンヌ様も皆優しいです。
こんなに幸せな日々を送れるなんて想像してませんでしたわ。
「お嬢様~!ドレスはどうしますか?」
そう言ってエルマがクローゼットの中から何枚かドレスを取り出した。
ここに来てから伯父様と伯母様が私に大量のドレスを用意してくれたんですよ。
多分、今ならリリアーナよりも量が多いんじゃないですかね?
「んー......と。どうしましょう?」
まだ袖を通していないドレスも沢山ありますし...悩んでしまいますね。
エルマが出したドレスは青、緑、紫、菫色、ターコイズブルー.........他にも数枚。
この中から1つ選ぶなんて難しいですわ。
私の横にいるアンナもドレスと私を交互に見て悩んでいる。
3人で悩んでいると
「あら、明日のドレスを選んでいるの?」
と扉の方から声が聞こえてきた。
振り向くと、そこには伯母様が微笑みながら立っていた。
「叔母様達が用意してたドレスがどれも素敵すぎて、1つに決められません」
私がそう言って苦笑していると伯母様が
「うふふ、ユーフェミアちゃんは何を着ても似合うからどれを選んでも、と思うけど...そうねぇ......」
と言いながら取り出したドレスを眺め始めた。
今まで誰かとドレスを選ぶ、なんてことをしたことがなかったからちょっと楽しいです。
...というか、選ぶほどドレスを持っていなかったんですけどね。
そう思っていると
「うん、ユーフェミアちゃんはこれが一番似合うわ」
そう言って伯母様が私の前に合わせたのは深い青のドレスで、裾のところに銀色の糸でバラの刺繍が入っているものでした。
「あ!やっぱりそうですよね!」
そう言ってエルマは頷いた。
アンナも何も言わずに頷いている。
その後、伯母様も参加して、アクセサリーも選んでくれました。
終わってからお茶も一緒に飲んで......お母様がいたらこんな感じなんでしょうか?
なんだか幸せでフワフワした気持ちです。
「またユーフェミアちゃんのドレスを選ばせてね?」
そう言って微笑む伯母様に、私は満面な笑みで
「もちろんです!」
と返事を返した。
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