(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる

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巨大蛸

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    一口で食べられないほど大きなホタテ。食感も良く、味も変わらない。
    私は二つが限度だな。みんなにはもっと焼くけど。

「食欲をそそる匂いだ」
    バター醤油焼きは最強だね!
    うわ…それを一口で食べるなんて…
「喉に詰まらせないでね?」
「問題ない。屋台にあった塩焼きよりこちらの方が旨い。さすがは主だ」
    そういえば、ヤブランはつまみ食いしてたっけ。
    勿論出荷箱にも入れた。

    物足りなさそうに貝を舐めるヤブランに、いつもの塩胡椒とは一味違うタレを付けて焼いた肉串も渡してやる。
「あ!にゃーも!」
    ランスとシュガーにも渡してやり、フレイムを見る。
(ボクはいいや。もうお腹いっぱい)
    ブラックホールの胃袋を持つヤブランとは違う。成鳥になってからは、身体に見合う位の食欲しかない。

    フレイムも進化して、体が大きくなったらたくさん食べるのかな…頑張ろう。
    

    翌日も、13階層からだ。ホタテを狩りつつ、階段を探す。
    ヤブランが、積極的に戦っている。余程バター醤油焼きが美味しかったとみえる。

    何でかなー?他のみんなが戦うと、ホタテの割合が高い。私は真珠の方が多い…ピンクの真珠なんて出ても…嬉しくない。売れるからいいけどね。

    なので、出現ポイントだけ教えて、私は最低限だけ倒して階段を探す。
    途中でマジックバッグからホタテを移してもらいながら、ようやく階段を見つけた。

    このフロアーも壁の所が水路になっていて、幅が広い。
    ん?この形は…シュモクザメ?

    鑑定    ハンマーフィッシュ    噛みつきと、巨体から繰り出す体当たりに注意

    倒すと、鋭い牙か、…何故にカナヅチ?ハンマーだからか…いや、誰もそんなオヤジギャグ期待してないからね?

    予見は便利だ。出て来る場所が分かるので、魔法を当てるだけで済む。…ああ。でも。
    折角ここには冒険者の姿もない事だし、高圧電流を流してやる。
    ドロップアイテムが何故かカナヅチも浮いてきたけど、要らないな…せいぜいこの牙かな。

    堀の幅が大きいから、迷路自体は単純構造だ。
    15階層は、広々としたフロアーで、採掘ポイントも見える。
    ヒラヒラと優雅に空を飛ぶ魚もいるけど、水魔法で攻撃してくる。

    鑑定    フィレオフィッシュ    柔らかく癖のない白身は、どんな料理にも合う。

    …えええ…なら、是非揚げてバーガーを作りたい。ピエロのファーストフード店の味を再現したいね!ポテトも付けて。
    
    魚はもう一種類いる。

    鑑定    タタミイワシ

    うん…美味しいよね!タタミイワシは。切り身で出るけど、どうせならタタミイワシを再現したいよね!もう、ダンジョンに突っ込んでも仕方ないからね。

    採掘ポイントから出るのは、海晶石。海の水が出て来る魔道具の材料になる。これがあれば、醤油の実が楽に育てられるかも?

    みんなに守って貰い、採掘を済ませる。
    それと、海藻かと思ったのは海ぶどうだった。アオサとモズクもあるのにコンブーはない…淡水にしかないから?
    見つけ次第採取する。中には良く似ている毒ありの海藻もあるから注意しないとね。
 
「守ってくれてありがとう。シュガーも採取の手伝いありがとう」
    こんな綺麗な階層なのに、冒険者は一組しかいない。しかも折角の海藻には目もくれないなんて…先に進むのが目的みたいだけど、水魔法を防ぐのに手間取っているみたいだ。
     傘があってもこの威力は防げないな…結界を張ればいいだけだと思うんだけど…魚も倒したいのかな?

    海藻のカーテンに阻まれた階段を見つけたから、私達は先に進む。

    16階層は…え?ボス部屋なの?

    巨大な蛸が、私達が部屋に入るなり襲ってきた。
    8本の脚を使っての攻撃もだけど、墨も厄介だ。蛸足は風魔法で切り取り、墨を浴びせられる前に結界で対処する。
    蛸足が邪魔で本体に攻撃が入らないし、切った足は再生してくる。…厄介だな。
    
「ヤブラン、大きい魔法を使うから、守ってて!」
    イメージを高め、込める魔力を増やしていく。
    
    貫通するレーザー光線の太いやつ…魔法を放った後で、ホーリーと魔法名が浮かんだ。
    邪魔する脚を貫通し、頭を貫通する。
    残ったのは、たくさんの蛸足と、宝箱。

    蛸足は勿論全て回収して、宝箱を開ける。
    出て来たのは、氷の魔剣。サイズ的にはシュガーが使っている片手剣と同じ位だ。
    剣を使うと、僅かに魔力を吸われる。でも、切り口が凍っている。
「この剣はシュガーにあげるよ。ただし、他の人がいる前ではあんまり使わないで?」

「了解にゃ!」
    シュガーも収納庫を覚えられれば持ち変え自由なのにな。

「主、階段が見えるがどうする?」
    うーん。さすがに疲れたかな。それにこの下も通常フロアーとは限らない。魔法石がないのだ。という事は、15階層からやり直さなければならない。
    明日以降でもいいかな?それにここの所休みなしでダンジョンに入ってたから、ゆっくりする日があってもいいと思う。

    それに、大量の蛸足で色々作りたいよね!
    刺身にたこ飯、どうせならたこパもやりたいな!
「えへへ…」
「うむ…戻るか」
「そうだな」
    何かを悟ったような表情でそう言って、上り階段へ戻る。

   って、ちょっと待ってよ!確かに今日はもう戻るけどさ、その諦めムードは何?
    ううん…まあいいや。海藻とフィレオフィッシュも料理しないとだしね!
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