7 / 26
西の町
しおりを挟む
検索、便利だ。水が自由に使えなかったから仕方ないけど、うがい手洗いは大事だよね。
早速塩と一緒に持って行って、ダンジョンの話しもした。現在、武器もまともに揃っていない状況だから、時間はかかりそうだけど。
「それと、町の名前は考えておいてね」
「ミノリ町…」
「は、やめてね。私の名前は使わない方向で」
ちょっと色々やったからって、町の名前にするのは恥ずかしい。ずっと名前、残るのに。
「これから、西の町に行くの?…気をつけて」
うん?…そういえば、元々西の町から独立した人達だったね。
でも、行かなきゃ。塩なんかは同じ状況だと思うし、少なくとも結界碑は必要だろう。
畑を増やして、果樹の他にも建材になる木も増やした。検索様々だ。
畑の一面は私専用にしてもらった。そろそろ米が食べたい。味噌も作らないとね。
米は陸稲だから問題なく育つと思うし、みんなに受けが良ければ広めるつもりだ。
少しずつ槍の腕も上がっているかも?向かってきたウサギに突きたてるだけじゃなくて、多少の知恵を使う魔物のゴブリンも倒せている。
レベルも上がって、体力も上がっているのか、疲れもましになってる気がする。
西の町に行く前に、鉄鉱石の採取と、鶏肉も欲しいので、ダンジョンに行った。
さて、5階層は何かな?
おお…ダンジョン内に木が。お花も咲いていて、外と勘違いしてしまう。
現状、外の方が酷いんだけど。
世界樹の影響で下草は微妙に生えてきてるけど、自然の姿が元に戻るのには、どれ程の時間がかかるのだろう。
でも、全て魔物だった。
赤い花は毒花だし、木は近寄ると動くし、地面からは手が生えてきて捕まえようとするし。
赤い花を槍で突くと、小瓶を落とした。
鑑定 赤花の雫 甘い液体で、通常は花の蜜を集めたもの
もしかして、これが砂糖の代わりになる?手に垂らして舐めてみると、かなり甘い。
…やった!甘味ゲットだ!
そして、木は倒すとキャンプ用の薪みたく長さが揃えられてて、紐で束ねてあるのが出てくる。
ダンジョン親切!作ってくれたホトス様には感謝を!作ったのは絶対トールじゃないと思うし。
これが初級ダンジョンて事は、中級や上級のダンジョンもあるんだろうな。
6階層は、二足歩行の羊。非常に可愛いんだけど、やっぱり魔物。グーパンチで殴ってくる所もまた、可愛い。
7階層は、牛の魔物のモーモーだ。肉、牛乳、チーズをドロップする。あ!生クリームも出た!ケーキ作りたい!
そして、採掘ポイントも見つけた。燃焼石だ。
熱を発生するのも、使い過ぎると熱くならなくなるみたいだから、多めに取っておこう。
ダンジョンは資源の宝庫だな。覚えておこう。
勿論西の町も忘れていない。地図を頼りに歩みを進める…遠い。せめて、自転車が欲しい。
地図を読むのは苦手だけど、向いている方角まで分かるのは便利だ。
1日で辿り着かないのは、仕方ない。
暗くなってきたので亜空間に入ると、とにかくお風呂が先。足を良くマッサージしておかないと、次の日が辛い。
山登りしてる時は、筋肉痛に苦労した。しかも、登るよりも降りた後の筋肉痛の方が辛かった。
ストレッチがいいらしいので、ベッドの上で色々と試してはいるけど、慣れるのは時間がかかるよね。田舎育ちとはいえ、土手ばかり歩いてた訳じゃない。ちゃんと、平らなアスファルトの上。
現代っ子に荒野を延々と歩くのは辛いわ。
はあ…やっと着いた。
「止まれ!見ない顔だな…難民か?その割には…ともかく、長の所に来てもらおう」
物々しいな…兵士みたいな人が、各所に配置されている。住民は武器を持ってないのに、警戒する必要ある?
町で一番大きな建物に、芸術品?と、首をひねりたくなるような物が飾られている。
取っ手が凝った形の大きなドアを開けると、まるで玉座のような所に座った男がこちらを一瞥する。
「アルサス様!外部の者を捉えました!」
「いや、別に捕まってないけど」
縄などすぐに切れる。
「この町、おかしいんじゃないですか?みんな痩せ細っているのに、代表の方は裕福そうですね」
「当然だ。儂の力で町を守ってやっているのだからな。でなければすぐに住民など、魔物にやられておしまいだ」
「恐怖で抑えるなんて、長くは続きませんよ?魔物からは守られます。あなたは町のみんなと仲良くして、食べる物も分けあうべきです」
捕まらないように自分の周囲に結界を張って、町の中心辺りに結界碑を立てる。
「こ…これは!」
「皆さん!これで魔物から町は守られます!井戸も畑も作るので、これからは助け合って生活して下さい」
アクアに水源を探してもらい、そこに井戸を作る。かなり慣れたから、そうかからずに井戸も出来て、周囲に畑も作る。
「皆さん、調理前ですけど肉もあります。塩もあるので、分け合って下さいね!」
「待て!この町の長は儂だ!勝手に何をしている!」
「こんな大変な状況の時に一人だけ贅沢をするような人は長じゃありません!」
剣は弾かれ、蔓が元長と部下達を捉える。
「これからは魔法もスキルも戻り、復興の時代になります。反省して仲良くして下さい。出来ないなら、畑の作物はあげませんよ」
脅したけど、たくさん生ったら、そんなにがめつくもならないよね。
鍛冶小屋も建てたけど、この町に鍛冶の経験がある人がいなかったから、希望者を探してガンボさんに色々と教えてもらうつもり。
あの扉の中には私以外の人は入れないから歩きになるけど、頑張ってくれそうな人が見付かればいいな。
早速塩と一緒に持って行って、ダンジョンの話しもした。現在、武器もまともに揃っていない状況だから、時間はかかりそうだけど。
「それと、町の名前は考えておいてね」
「ミノリ町…」
「は、やめてね。私の名前は使わない方向で」
ちょっと色々やったからって、町の名前にするのは恥ずかしい。ずっと名前、残るのに。
「これから、西の町に行くの?…気をつけて」
うん?…そういえば、元々西の町から独立した人達だったね。
でも、行かなきゃ。塩なんかは同じ状況だと思うし、少なくとも結界碑は必要だろう。
畑を増やして、果樹の他にも建材になる木も増やした。検索様々だ。
畑の一面は私専用にしてもらった。そろそろ米が食べたい。味噌も作らないとね。
米は陸稲だから問題なく育つと思うし、みんなに受けが良ければ広めるつもりだ。
少しずつ槍の腕も上がっているかも?向かってきたウサギに突きたてるだけじゃなくて、多少の知恵を使う魔物のゴブリンも倒せている。
レベルも上がって、体力も上がっているのか、疲れもましになってる気がする。
西の町に行く前に、鉄鉱石の採取と、鶏肉も欲しいので、ダンジョンに行った。
さて、5階層は何かな?
おお…ダンジョン内に木が。お花も咲いていて、外と勘違いしてしまう。
現状、外の方が酷いんだけど。
世界樹の影響で下草は微妙に生えてきてるけど、自然の姿が元に戻るのには、どれ程の時間がかかるのだろう。
でも、全て魔物だった。
赤い花は毒花だし、木は近寄ると動くし、地面からは手が生えてきて捕まえようとするし。
赤い花を槍で突くと、小瓶を落とした。
鑑定 赤花の雫 甘い液体で、通常は花の蜜を集めたもの
もしかして、これが砂糖の代わりになる?手に垂らして舐めてみると、かなり甘い。
…やった!甘味ゲットだ!
そして、木は倒すとキャンプ用の薪みたく長さが揃えられてて、紐で束ねてあるのが出てくる。
ダンジョン親切!作ってくれたホトス様には感謝を!作ったのは絶対トールじゃないと思うし。
これが初級ダンジョンて事は、中級や上級のダンジョンもあるんだろうな。
6階層は、二足歩行の羊。非常に可愛いんだけど、やっぱり魔物。グーパンチで殴ってくる所もまた、可愛い。
7階層は、牛の魔物のモーモーだ。肉、牛乳、チーズをドロップする。あ!生クリームも出た!ケーキ作りたい!
そして、採掘ポイントも見つけた。燃焼石だ。
熱を発生するのも、使い過ぎると熱くならなくなるみたいだから、多めに取っておこう。
ダンジョンは資源の宝庫だな。覚えておこう。
勿論西の町も忘れていない。地図を頼りに歩みを進める…遠い。せめて、自転車が欲しい。
地図を読むのは苦手だけど、向いている方角まで分かるのは便利だ。
1日で辿り着かないのは、仕方ない。
暗くなってきたので亜空間に入ると、とにかくお風呂が先。足を良くマッサージしておかないと、次の日が辛い。
山登りしてる時は、筋肉痛に苦労した。しかも、登るよりも降りた後の筋肉痛の方が辛かった。
ストレッチがいいらしいので、ベッドの上で色々と試してはいるけど、慣れるのは時間がかかるよね。田舎育ちとはいえ、土手ばかり歩いてた訳じゃない。ちゃんと、平らなアスファルトの上。
現代っ子に荒野を延々と歩くのは辛いわ。
はあ…やっと着いた。
「止まれ!見ない顔だな…難民か?その割には…ともかく、長の所に来てもらおう」
物々しいな…兵士みたいな人が、各所に配置されている。住民は武器を持ってないのに、警戒する必要ある?
町で一番大きな建物に、芸術品?と、首をひねりたくなるような物が飾られている。
取っ手が凝った形の大きなドアを開けると、まるで玉座のような所に座った男がこちらを一瞥する。
「アルサス様!外部の者を捉えました!」
「いや、別に捕まってないけど」
縄などすぐに切れる。
「この町、おかしいんじゃないですか?みんな痩せ細っているのに、代表の方は裕福そうですね」
「当然だ。儂の力で町を守ってやっているのだからな。でなければすぐに住民など、魔物にやられておしまいだ」
「恐怖で抑えるなんて、長くは続きませんよ?魔物からは守られます。あなたは町のみんなと仲良くして、食べる物も分けあうべきです」
捕まらないように自分の周囲に結界を張って、町の中心辺りに結界碑を立てる。
「こ…これは!」
「皆さん!これで魔物から町は守られます!井戸も畑も作るので、これからは助け合って生活して下さい」
アクアに水源を探してもらい、そこに井戸を作る。かなり慣れたから、そうかからずに井戸も出来て、周囲に畑も作る。
「皆さん、調理前ですけど肉もあります。塩もあるので、分け合って下さいね!」
「待て!この町の長は儂だ!勝手に何をしている!」
「こんな大変な状況の時に一人だけ贅沢をするような人は長じゃありません!」
剣は弾かれ、蔓が元長と部下達を捉える。
「これからは魔法もスキルも戻り、復興の時代になります。反省して仲良くして下さい。出来ないなら、畑の作物はあげませんよ」
脅したけど、たくさん生ったら、そんなにがめつくもならないよね。
鍛冶小屋も建てたけど、この町に鍛冶の経験がある人がいなかったから、希望者を探してガンボさんに色々と教えてもらうつもり。
あの扉の中には私以外の人は入れないから歩きになるけど、頑張ってくれそうな人が見付かればいいな。
19
あなたにおすすめの小説
憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
異世界リナトリオン〜平凡な田舎娘だと思った私、実は転生者でした?!〜
青山喜太
ファンタジー
ある日、母が死んだ
孤独に暮らす少女、エイダは今日も1人分の食器を片付ける、1人で食べる朝食も慣れたものだ。
そしてそれは母が死んでからいつもと変わらない日常だった、ドアがノックされるその時までは。
これは1人の少女が世界を巻き込む巨大な秘密に立ち向かうお話。
小説家になろう様からの転載です!
無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……
タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。
裏の林にダンジョンが出来ました。~異世界からの転生幼女、もふもふペットと共に~
あかる
ファンタジー
私、異世界から転生してきたみたい?
とある田舎町にダンジョンが出来、そこに入った美優は、かつて魔法学校で教師をしていた自分を思い出した。
犬と猫、それと鶏のペットと一緒にダンジョンと、世界の謎に挑みます!
【完結】魔術師なのはヒミツで薬師になりました
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
ティモシーは、魔術師の少年だった。人には知られてはいけないヒミツを隠し、薬師(くすし)の国と名高いエクランド国で薬師になる試験を受けるも、それは年に一度の王宮専属薬師になる試験だった。本当は普通の試験でよかったのだが、見事に合格を果たす。見た目が美少女のティモシーは、トラブルに合うもまだ平穏な方だった。魔術師の組織の影がちらつき、彼は次第に大きな運命に飲み込まれていく……。
寿命スロット×俺は命だけ偽造する ―異世界で5秒から始まる延命サバイバル―
雪ノ瞬キ
ファンタジー
気づけば、寿命は【残り5秒】だった。
大学生・黒瀬悠斗が手にしたのは、自作する命――「偽命(ぎめい)」。
使い切れば即死。延命するには、自分の手で“命をこねて作る”か、
両腕の「魔獣の顎(黒牙/白牙)」で敵を喰らい、寿命を奪い返すしかない。
蘇生した元王族レジーネとは、命を〈外結線〉で共有する。
悠斗の半径10メートル外では、生きられない運命にある。
差別の中で生きながら、悠斗はやがて、自分が“世界の秤(ラダー)”であることを知る。
5秒から始まる極限の延命戦。
命を偽造し、喰らい、繋ぎながら――
彼は“奪うことの意味”と、“生きる理由”を探していく。
公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~
松原 透
ファンタジー
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。
なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。
生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。
しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。
二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。
婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。
カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる