2 / 35
スキル検証
しおりを挟む
私に用意されたのは、その東塔の一階部分にある部屋で、メイドのアンさん、騎士のグレンさんが護衛としてつけられた。グレンさんは年配の方だから、愛理に余計なちょっかいをかけられずに済むだろう。
そう大きくはない部屋に、急遽ベッドとテーブルセット等が運び込まれた感じだ。
ゆかり達は城の客室らしいから、少し離れられただけでも嬉しい。
放すと早速マシロは探検を始める。アンさんがお茶を淹れてくれる。ストレートティーだ。ミルクとかレモンとか欲しいな…午後のやつとか飲みたい。
折角なので、アイテムボックスを試してみる。
焼き菓子を出し入れしてみたり、紅茶も溢れずに出し入れ出来る。出そうと思うと、いい感じで手に持てる事に驚く。
「凄い…これってそういう仕様なんですか?」
「ええと…普通の事ですね。特に今まで不思議に思った事はなかったですけど」
出そうとしたら、指がカップの中に入っていたら嫌だよね。
「私からすると凄く不思議ですね。わ…重くて持てない物も、触れば入るんだ…凄い!」
ベッドも簡単に入ってしまい、出す時も、思った位置に出せる。
「ベッドが入ってしまう大きさが凄いと思いますね。私はDサイズなので、この枕を入れたらもう何も入らないですね。それと、時間が停止するかどうかによっても価値は違いますよ?」
そうなんだ…時間が停止するって、自分のスキルだから分かる。それをここで言うつもりはないけどね。
スキルは個人情報。あまり口にしない方がいいな。
スキルにはなくても、生活魔法は大体の人が使えるらしい。
その中にはただ水を出すだけの物もあって、なら、私のスキルの水って何だろう?って事になるけど、生活魔法は沢山種類があって、全ての人が全部の種類を使える事はないらしい。
詳しくは魔法を教える先生が詳しく教えてくれるはずだから、その方に習って欲しいと言われた。
魔法が使えるのは凄く嬉しい。さすがファンタジー世界だ。
この国にはあまりいないけど、獣人等もいるらしい…ただ、この国は人族至上主義なので多種族はあまりいない…特に獣人は獣混じりと言われ、差別の対象なので、いても奴隷だろうと。
もふもふな獣人さんをそんな風に差別するなんて信じられない!もふもふは正義なのに!
それに、どうやら猫もいないらしい…似た所でキャット系の魔物がいるからそれだと思ったと。
私達の世界に魔物はいなくて、マシロは本当に猫だから危険も何もないって、なかなか信じて貰えなかった。
あとは寝るだけなので、というとアンさんは部屋を出て行った。ドアの外にはグレンさんがいるけど、夜は交替して休むみたいだし、おまけで召喚されてしまった私を狙う人はいないと思う。
誰もいなくなってから、亜空間と呟いてみる。
目の前に現れたのは、家と同じ開き戸だ。傷の付いている所も一緒で、まさか、と思いながら開いてみたが、中は懐かしの我が家ではなく、ほの暗い空間だ…何もない。いや、自分には感じられるそれなりに広い空間には、ポツンと買って貰ったばかりの私のスマホがあった。
「嘘…家に置いてきたと思ったのに?…あ。電波がないや」
それに、見覚えのないアイコンが幾つか並んでいた。
状態アイコン
サヤカ ミナカミ
レベル1
亜空間 水 アイテムボックスS(時間停止)テイム
創世神の加護(経験値5倍、スキル習得難易度低下)
あのむかつく称号が表示されないのは嬉しいけど、加護はいつの間に?もしかしたらあのボードには表示されないのかもしれない?
亜空間
レベル1
パッシブスキル
消音 気配消去 換気
アクティブスキル
食材通販 雑貨通販 食事
えっ…と思ってアイコンを押してみたけど、入金して下さいと表示され、現在一文無しな私には何も出来なかった。
取り敢えず、スマホはアイテムボックスに入れておこう。
けど、この謎スキルがあればどこででも生活していけそうだ。
勿論、先立つ物は必要だから、後はどうやって収入を得ていくかだよね。
亜空間の外に出ると、外に散歩に行っていたマシロがすり寄ってくる。
「うにゃ!にゃうー」
自分を置いてどこに行ってたのか不平不満を述べられた気がしたけど、マシロこそ外を探検していたくせに。
「マシロにも後で見せてあげるね!さ、もう今日は寝ようね」
大きめなベッドはこっちの人基準なんだろうな…広々と寝られるから嬉しいけど。
翌日も朝から絨毯を持ち込んだりと、バタバタと忙しい。余計な仕事を持ち込んでしまったみたいで、申し訳なく思う。でも、ゆかり達の側にはいたくないし、お城に住むなんてのも嫌だ。
「ワンピース、ですか?」
「子供用ではありますが、あまり派手な物は嫌だと言っておられたので」
「あの…庶民が着る物で良いので、ズボンじゃだめですか?洗濯変えは必要ですけど、このままの格好でも…」
パーカーにジーンズで充分なんだけどな…それともこういう格好は逆に目立つのかな?
「ええと…チャックは高価ですがありますので問題ないのですが…その上着の柄は刺繍…ではないですよね?」
ああ。プリントが駄目なのか。技術的になさそうだし。
「汚れを気にされるのでしたら、揃いでエプロンを着られます」
凄く子供扱いされてる気がする…日本人だから若く見られるのかな?
「普段スカートは履かないので、何か落ち着かなくて。こんな高級そうな生地でなくて良いので」
柔らかくて滑らかな生地のワンピースは、きっと高いんだろうな…だけど、ずっとお城にいるつもりはないので、目立ちたくない。
「分かりました」
籠に盛られたパンは多めに持ってきてあるのか、食べきれそうにないし、アイテムボックスに入れておく。
マシロ用には、昨日頼んでおいた肉の細切れが用意されている。
キャットフードなんて当然ないから、お肉か魚。夕べは私のお肉のなるべく味の付いてない所をあげた。
満足そうに食べて、私を見上げる。もっと?…いや。食べ過ぎるとお腹壊すよ?
お城を出るとしたら、少しはマシロ用にお肉とか用意しておきたいな。まだ先になりそうだし、焦りはしないけど。
そう大きくはない部屋に、急遽ベッドとテーブルセット等が運び込まれた感じだ。
ゆかり達は城の客室らしいから、少し離れられただけでも嬉しい。
放すと早速マシロは探検を始める。アンさんがお茶を淹れてくれる。ストレートティーだ。ミルクとかレモンとか欲しいな…午後のやつとか飲みたい。
折角なので、アイテムボックスを試してみる。
焼き菓子を出し入れしてみたり、紅茶も溢れずに出し入れ出来る。出そうと思うと、いい感じで手に持てる事に驚く。
「凄い…これってそういう仕様なんですか?」
「ええと…普通の事ですね。特に今まで不思議に思った事はなかったですけど」
出そうとしたら、指がカップの中に入っていたら嫌だよね。
「私からすると凄く不思議ですね。わ…重くて持てない物も、触れば入るんだ…凄い!」
ベッドも簡単に入ってしまい、出す時も、思った位置に出せる。
「ベッドが入ってしまう大きさが凄いと思いますね。私はDサイズなので、この枕を入れたらもう何も入らないですね。それと、時間が停止するかどうかによっても価値は違いますよ?」
そうなんだ…時間が停止するって、自分のスキルだから分かる。それをここで言うつもりはないけどね。
スキルは個人情報。あまり口にしない方がいいな。
スキルにはなくても、生活魔法は大体の人が使えるらしい。
その中にはただ水を出すだけの物もあって、なら、私のスキルの水って何だろう?って事になるけど、生活魔法は沢山種類があって、全ての人が全部の種類を使える事はないらしい。
詳しくは魔法を教える先生が詳しく教えてくれるはずだから、その方に習って欲しいと言われた。
魔法が使えるのは凄く嬉しい。さすがファンタジー世界だ。
この国にはあまりいないけど、獣人等もいるらしい…ただ、この国は人族至上主義なので多種族はあまりいない…特に獣人は獣混じりと言われ、差別の対象なので、いても奴隷だろうと。
もふもふな獣人さんをそんな風に差別するなんて信じられない!もふもふは正義なのに!
それに、どうやら猫もいないらしい…似た所でキャット系の魔物がいるからそれだと思ったと。
私達の世界に魔物はいなくて、マシロは本当に猫だから危険も何もないって、なかなか信じて貰えなかった。
あとは寝るだけなので、というとアンさんは部屋を出て行った。ドアの外にはグレンさんがいるけど、夜は交替して休むみたいだし、おまけで召喚されてしまった私を狙う人はいないと思う。
誰もいなくなってから、亜空間と呟いてみる。
目の前に現れたのは、家と同じ開き戸だ。傷の付いている所も一緒で、まさか、と思いながら開いてみたが、中は懐かしの我が家ではなく、ほの暗い空間だ…何もない。いや、自分には感じられるそれなりに広い空間には、ポツンと買って貰ったばかりの私のスマホがあった。
「嘘…家に置いてきたと思ったのに?…あ。電波がないや」
それに、見覚えのないアイコンが幾つか並んでいた。
状態アイコン
サヤカ ミナカミ
レベル1
亜空間 水 アイテムボックスS(時間停止)テイム
創世神の加護(経験値5倍、スキル習得難易度低下)
あのむかつく称号が表示されないのは嬉しいけど、加護はいつの間に?もしかしたらあのボードには表示されないのかもしれない?
亜空間
レベル1
パッシブスキル
消音 気配消去 換気
アクティブスキル
食材通販 雑貨通販 食事
えっ…と思ってアイコンを押してみたけど、入金して下さいと表示され、現在一文無しな私には何も出来なかった。
取り敢えず、スマホはアイテムボックスに入れておこう。
けど、この謎スキルがあればどこででも生活していけそうだ。
勿論、先立つ物は必要だから、後はどうやって収入を得ていくかだよね。
亜空間の外に出ると、外に散歩に行っていたマシロがすり寄ってくる。
「うにゃ!にゃうー」
自分を置いてどこに行ってたのか不平不満を述べられた気がしたけど、マシロこそ外を探検していたくせに。
「マシロにも後で見せてあげるね!さ、もう今日は寝ようね」
大きめなベッドはこっちの人基準なんだろうな…広々と寝られるから嬉しいけど。
翌日も朝から絨毯を持ち込んだりと、バタバタと忙しい。余計な仕事を持ち込んでしまったみたいで、申し訳なく思う。でも、ゆかり達の側にはいたくないし、お城に住むなんてのも嫌だ。
「ワンピース、ですか?」
「子供用ではありますが、あまり派手な物は嫌だと言っておられたので」
「あの…庶民が着る物で良いので、ズボンじゃだめですか?洗濯変えは必要ですけど、このままの格好でも…」
パーカーにジーンズで充分なんだけどな…それともこういう格好は逆に目立つのかな?
「ええと…チャックは高価ですがありますので問題ないのですが…その上着の柄は刺繍…ではないですよね?」
ああ。プリントが駄目なのか。技術的になさそうだし。
「汚れを気にされるのでしたら、揃いでエプロンを着られます」
凄く子供扱いされてる気がする…日本人だから若く見られるのかな?
「普段スカートは履かないので、何か落ち着かなくて。こんな高級そうな生地でなくて良いので」
柔らかくて滑らかな生地のワンピースは、きっと高いんだろうな…だけど、ずっとお城にいるつもりはないので、目立ちたくない。
「分かりました」
籠に盛られたパンは多めに持ってきてあるのか、食べきれそうにないし、アイテムボックスに入れておく。
マシロ用には、昨日頼んでおいた肉の細切れが用意されている。
キャットフードなんて当然ないから、お肉か魚。夕べは私のお肉のなるべく味の付いてない所をあげた。
満足そうに食べて、私を見上げる。もっと?…いや。食べ過ぎるとお腹壊すよ?
お城を出るとしたら、少しはマシロ用にお肉とか用意しておきたいな。まだ先になりそうだし、焦りはしないけど。
100
あなたにおすすめの小説
七日後に神罰が落ちる。上層部は「下を切り捨てろ」と言った——私は全員を逃がす
蒼月よる
ファンタジー
七日後、この港に神罰が落ちる。
追放された元観測士イオナだけが、その事実を知っていた。
しかも災害は自然現象ではない——誰かが、意図的に引き起こそうとしている。
港の上層部はすでに手を打っていた。「下層区画を緩衝被害区として切り捨てる」秘密契約。被害を最小限に見せかけ、体制を守る冷徹な計画だ。
イオナは元護送隊長ガルム、荷運び組合長メラとともに動き出す。
犯人を暴き、証拠を公開し、住民を逃がし、工廠を止める——すべてを七日で。
被害を「選ぶ」管理か、全員を「残す」運用か。
追放観測士の、七日間の港湾カウントダウン・サスペンス。
この作品は以下の箇所にAI(Claude Code)を利用しています。
・世界観・設定の管理補助
・プロット段階の壁打ち
・作者による執筆後の校正
聖女を怒らせたら・・・
朝山みどり
ファンタジー
ある国が聖樹を浄化して貰うために聖女を召喚した。仕事を終わらせれば帰れるならと聖女は浄化の旅に出た。浄化の旅は辛く、聖樹の浄化も大変だったが聖女は頑張った。聖女のそばでは王子も励ました。やがて二人はお互いに心惹かれるようになったが・・・
スラム街の幼女、魔導書を拾う。
海夏世もみじ
ファンタジー
スラム街でたくましく生きている六歳の幼女エシラはある日、貴族のゴミ捨て場で一冊の本を拾う。その本は一人たりとも契約できた者はいない伝説の魔導書だったが、彼女はなぜか契約できてしまう。
それからというもの、様々なトラブルに巻き込まれいくうちにみるみる強くなり、スラム街から世界へと羽ばたいて行く。
これは、その魔導書で人々の忘れ物を取り戻してゆき、決して忘れない、忘れられない〝忘れじの魔女〟として生きるための物語。
「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……
【完結】私の見る目がない?えーっと…神眼持ってるんですけど、彼の良さがわからないんですか?じゃあ、家を出ていきます。
西東友一
ファンタジー
えっ、彼との結婚がダメ?
なぜです、お父様?
彼はイケメンで、知性があって、性格もいい?のに。
「じゃあ、家を出ていきます」
1人生活なので自由な生き方を謳歌する
さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。
出来損ないと家族から追い出された。
唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。
これからはひとりで生きていかなくては。
そんな少女も実は、、、
1人の方が気楽に出来るしラッキー
これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。
義妹がピンク色の髪をしています
ゆーぞー
ファンタジー
彼女を見て思い出した。私には前世の記憶がある。そしてピンク色の髪の少女が妹としてやって来た。ヤバい、うちは男爵。でも貧乏だから王族も通うような学校には行けないよね。
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる