42 / 42
第四章
国交交渉
しおりを挟む
結局グリプニス王国とエルダーミスト連合による2度の戦さは、ともにエルダーミスト連合の大勝利に終わった。
フィオレンにとって最大の誤算は進軍した貴族が5人共捕虜になってしまったことだった。
エルダーミスト連合から捕虜の扱いを盾に交渉を持ちかけられては断る訳にはいかない。
ここで捕虜になった貴族たちを見捨てては自分に付いてくる貴族は誰もいなくなってしまう。
役に立たない者たちばかりであったが、救うしか選択肢はなかった。
フィオレンは父王から全権委任を受けると宮廷をすぐにまとめた。
ごく短期間で2度も魔の森に行くことになったフィオレンは、道中の間にこの間の魔の森との出来事を冷静になって分析したのであった。
フィオレンは魔の森を武力で制圧しようと試みたが、それは甘かったとしか言いようがない。
魔の森は広大で、多くのモンスターが生息していると言われていた。
事実今回、イビルベアーやグレートブルといった強大なモンスターの襲撃を受けている。
武力での制圧は難しいと言わざるを得ないだろう。
次にエルダーミスト連合の存在だが、制圧を諦めた以上話し合いに応じるしかないが、こちらに関してはいくらでもやり方があるように思われた。
エルダーミスト連合の代表はエリーとかいう妖精とのことだが、こちらとの窓口はアトラ村のゲッターという、リスモンズ王国の伯爵家を出奔した若者で間違いない。
フィオレンからするとゲッターは若いだけで怖くもなんともない相手だった。
会談相手の3人だったら、1番怖いのは表情が読めないオークが一番難しい相手だった。
こちらの挑発に乗りやすい単細胞に見えたが、それが当たっているのか間違っているのか、今だにフィオレンには判断がつかない。
ワーウルフと名乗った男も人間の姿をしているが考え方がわからない。
務めて無表情を装っていたが、動揺は手に取るように伝わってきた。しかし、やはりそれが当たっているのか間違っているのか、フィオレンには判断がつかなかった。
だが人間であるゲッターに関しては、ほぼ自分の思惑通りに動かす自信があった。
これでもフィオレンは欲望渦巻くグリプニス王国の王宮を、長年生き抜いてきて、自らの立場を守ってきた自負がある。
会談の時もゲッターは平静を装っていたが、フィオレンの挑発に乗って内心はらわたが煮えくりかえっていたのは伝わってきていた。
ゲッターが帰り際に「後悔なさいますよ」と余計な一言を残したのがいい証拠だった。
結果的に負けたのはフィオレンたちだが、会談の場で帰り際にあんなことを言っても得をすることは何もない。
ゲッターが若さ故に黙っていられなかったことを表している一言だとフィオレンは察していた。
フィオレンはどうすれば最大限の実益が得られるか側近たちと打ち合わせを繰り返したのであった。
前回と同じエルダーミストの森の東側の平原で交渉は行われた。
今回エルダーミスト連合はゲッターとグルド、そしてヴェルデリオンの3人で交渉に臨んでいた。
なぜヴェルデリオンが参加しているかというとエルダーミスト連合の代表であるエリーの代理としてであった。
今回交流を正式に結ぶのなら条約などに署名をする必要が考えられた。
しかしエルダーミストの樹の世話役であるエリーは森から出られない。そのため代理人としてヴェルデリオンが参加することになったのだ。
ヴェルデリオンならエリーに似た服も持っているし、容姿も似ていてドライアドに雰囲気も似ている。
実質、エルダーミストの樹の守り人の筆頭であるし、適任とのことになった。
ヴェルデリオンはあまり乗り気ではなかったが、正体は明かさなくていいし、署名だけしてくれればいいとゲッターが頼むと渋々承諾してくれた。
平原に建てられた天幕へ今回も徒歩で行ったが、今回は特に何も言われなかった。
今回も入り口で武器を預かると言われて、ゲッターとグルドは武器を渡した。
ヴェルデリオンは持ってきていないのか何も渡さなかった。
今回は天幕の中にはテーブルが置かれていて3人ずつ座れるようになっていた。今回は付き人も同席を許されていたので、ゲッターはレイクを、グルドもいつもの付き人を連れてきていた。
ゲッターたちが天幕に入ると反対側からフィオレン王子たちも入ってきた。
お互いに席に座ると初老の姿勢の良い男が「グリプニス王国で大臣をしているノクタリス伯爵だ。今回の進行を務めさせていただく」と宣言をした。
こちらが勝ったのに相手主導で進めさせていいのかゲッターは悩んだが、ヴェルデリオンはあっさり「いいよ」と応じてしまった。
これにはフィオレン王子たちも驚いていた。
ヴェルデリオンは「時間がもったいないから早く始めよう。面白い話になるかどうかはこれからなんだしさ」と明るく言った。
ゲッターが「彼はヴェルデリオンという。エルダーミスト連合の代表のエリーの代理で今回出席している。」と紹介するとヴェルデリオンは「よろしくお願いします」と元気よく挨拶した。
ノクタリス伯爵はなんとも言えない表情をしたが、特に何も言わずに書状を出すと内容の説明をした。
戦争の賠償金、それ以外にも捕虜の身代金、あとお互い関税なしに対等に貿易を行うことが書かれていた。
捕虜の身代金は一括で払われるが、賠償金については額が大きいため10年間の分割払いとなっていた。
その10年間は対等の同盟を組んで、また10年後に同盟の見直しを行うことになっていた。
予想よりはるかに好条件のものが出てきてゲッターは驚いた。
グリプニス王国がここまで譲歩してくるとは思っていなかった。
賠償金と身代金の額を合わせると下手をすると小国くらいなら買える額だ。賠償金が分割になるのも仕方ないし、逆にその期間同盟が組めるのなら文句なかった。
「ダスクレイヴ男爵たち捕虜は無事なんだろうな?」とノクタリス伯爵が尋ねたのでヴェルデリオンは「何なら彼らの耳だけでも持ってこようか?それとも指がいいかな?大丈夫だよ、ちゃんと回復魔法で治してあげるから」と答えた。
この発言にノクタリス伯爵は青くなり、それまで表情を変えず黙っていたフィオレン王子も冷や汗を流したようだった。
ゲッターがヴェルデリオンのあまりの物言いに注意しようとしたが「ダメだよ。こんな舐められたことされて気づかないなんて」と逆にヴェルデリオンに注意された。
ヴェルデリオンは「どうせ身代金は後から自分たちで払わせるんだろ?だから国の懐は痛まないよね。賠償金だけの分割払いならそれほどの負担にならないし。それよりも同盟だよ。これだとグリプニス王国が戦争する時、エルダーミスト連合がいいように使われるよ。リスモンズ王国との矢面に立たせようとしているのが見え見えじゃないか」と怒って言った。
ヴェルデリオンは少し考えると「まずは人質かな。フィオレン王子の娘でなくていいから王族の姫をゲッターにお嫁にちょうだい。あとお互いの防衛には戦費を負担してくれるなら協力するけど、侵攻に協力するかはその時の条件次第だ。そのことをしっかり明文化してくれ」と言った。
「あと」とヴェルデリオンが言うとフィオレン王子とノクタリス伯爵はビクッとした。まだあるのかと思ったのだろう。
その様子を見てヴェルデリオンはおかしかったのか笑顔になると「サルバトールから取り上げた品は返してあげてよ。これからアトラ村に投資すれば何倍にもなって戻ってくるから、奪ったものは返して一から始めてね」と言うとフィオレンはガッカリしていた。
結局フィオレンはヴェルデリオンの出した条件を全部飲むことにした。
人質の姫についても心当たりがあるので「すぐに送ると」返事をした。
お互いにサインして誓約書を読み上げると交渉は終わった。
フィオレンにはヴェルデリオンが化け物である確信があった。正直に言うと一目見た時から只者ではない何かを感じていた。
ノクタリス伯爵に交渉を任せて様子見に徹していたのだが、相手はそうせずに交渉の場の主導権を握り続けた。
自分もそうだがノクタリス伯爵があれだけ相手に振り回されるのは初めてだろう。
国交は開かれて、これからはエルダーミスト連合との交流が持たれる。
フィオレンはヴェルデリオンと言う名の妖精の情報を集めることを心に誓ったのであった。
ゲッターはアトラ村への帰り道、ヴェルデリオンからひたすら説教をされていた。
「相手が大国っていうことから、自分たちを下に見過ぎだよ。もっとエルダーミスト全体の利益を見ないとね」とヴェルデリオンに言われてゲッターは「面目ありません」と下を向いてしまう。
ヴェルデリオンはニヤっと笑うと「お嫁さんが来るまでにぼくがゲッターに帝王学を教えるよ」と言った。
「本当に結婚しないといけないのか?」とゲッターが言うので「さっきまでその話をしていたでしょ!今さら何を言ってるの?」とヴェルデリオンは言った。
それからポンっと手を打つと「ゲッター大丈夫だよ!アイナは側室にすればいいから。みんなを大事にする方法も帝王学でぼくが教えてあげるから安心してね」とヴェルデリオンは笑った。
もうなるようにしかならないとゲッターは覚悟を決めたのであった。
⭐️⭐️⭐️
❤️応援されるととても喜びますのでよかったらお願いします。
フィオレンにとって最大の誤算は進軍した貴族が5人共捕虜になってしまったことだった。
エルダーミスト連合から捕虜の扱いを盾に交渉を持ちかけられては断る訳にはいかない。
ここで捕虜になった貴族たちを見捨てては自分に付いてくる貴族は誰もいなくなってしまう。
役に立たない者たちばかりであったが、救うしか選択肢はなかった。
フィオレンは父王から全権委任を受けると宮廷をすぐにまとめた。
ごく短期間で2度も魔の森に行くことになったフィオレンは、道中の間にこの間の魔の森との出来事を冷静になって分析したのであった。
フィオレンは魔の森を武力で制圧しようと試みたが、それは甘かったとしか言いようがない。
魔の森は広大で、多くのモンスターが生息していると言われていた。
事実今回、イビルベアーやグレートブルといった強大なモンスターの襲撃を受けている。
武力での制圧は難しいと言わざるを得ないだろう。
次にエルダーミスト連合の存在だが、制圧を諦めた以上話し合いに応じるしかないが、こちらに関してはいくらでもやり方があるように思われた。
エルダーミスト連合の代表はエリーとかいう妖精とのことだが、こちらとの窓口はアトラ村のゲッターという、リスモンズ王国の伯爵家を出奔した若者で間違いない。
フィオレンからするとゲッターは若いだけで怖くもなんともない相手だった。
会談相手の3人だったら、1番怖いのは表情が読めないオークが一番難しい相手だった。
こちらの挑発に乗りやすい単細胞に見えたが、それが当たっているのか間違っているのか、今だにフィオレンには判断がつかない。
ワーウルフと名乗った男も人間の姿をしているが考え方がわからない。
務めて無表情を装っていたが、動揺は手に取るように伝わってきた。しかし、やはりそれが当たっているのか間違っているのか、フィオレンには判断がつかなかった。
だが人間であるゲッターに関しては、ほぼ自分の思惑通りに動かす自信があった。
これでもフィオレンは欲望渦巻くグリプニス王国の王宮を、長年生き抜いてきて、自らの立場を守ってきた自負がある。
会談の時もゲッターは平静を装っていたが、フィオレンの挑発に乗って内心はらわたが煮えくりかえっていたのは伝わってきていた。
ゲッターが帰り際に「後悔なさいますよ」と余計な一言を残したのがいい証拠だった。
結果的に負けたのはフィオレンたちだが、会談の場で帰り際にあんなことを言っても得をすることは何もない。
ゲッターが若さ故に黙っていられなかったことを表している一言だとフィオレンは察していた。
フィオレンはどうすれば最大限の実益が得られるか側近たちと打ち合わせを繰り返したのであった。
前回と同じエルダーミストの森の東側の平原で交渉は行われた。
今回エルダーミスト連合はゲッターとグルド、そしてヴェルデリオンの3人で交渉に臨んでいた。
なぜヴェルデリオンが参加しているかというとエルダーミスト連合の代表であるエリーの代理としてであった。
今回交流を正式に結ぶのなら条約などに署名をする必要が考えられた。
しかしエルダーミストの樹の世話役であるエリーは森から出られない。そのため代理人としてヴェルデリオンが参加することになったのだ。
ヴェルデリオンならエリーに似た服も持っているし、容姿も似ていてドライアドに雰囲気も似ている。
実質、エルダーミストの樹の守り人の筆頭であるし、適任とのことになった。
ヴェルデリオンはあまり乗り気ではなかったが、正体は明かさなくていいし、署名だけしてくれればいいとゲッターが頼むと渋々承諾してくれた。
平原に建てられた天幕へ今回も徒歩で行ったが、今回は特に何も言われなかった。
今回も入り口で武器を預かると言われて、ゲッターとグルドは武器を渡した。
ヴェルデリオンは持ってきていないのか何も渡さなかった。
今回は天幕の中にはテーブルが置かれていて3人ずつ座れるようになっていた。今回は付き人も同席を許されていたので、ゲッターはレイクを、グルドもいつもの付き人を連れてきていた。
ゲッターたちが天幕に入ると反対側からフィオレン王子たちも入ってきた。
お互いに席に座ると初老の姿勢の良い男が「グリプニス王国で大臣をしているノクタリス伯爵だ。今回の進行を務めさせていただく」と宣言をした。
こちらが勝ったのに相手主導で進めさせていいのかゲッターは悩んだが、ヴェルデリオンはあっさり「いいよ」と応じてしまった。
これにはフィオレン王子たちも驚いていた。
ヴェルデリオンは「時間がもったいないから早く始めよう。面白い話になるかどうかはこれからなんだしさ」と明るく言った。
ゲッターが「彼はヴェルデリオンという。エルダーミスト連合の代表のエリーの代理で今回出席している。」と紹介するとヴェルデリオンは「よろしくお願いします」と元気よく挨拶した。
ノクタリス伯爵はなんとも言えない表情をしたが、特に何も言わずに書状を出すと内容の説明をした。
戦争の賠償金、それ以外にも捕虜の身代金、あとお互い関税なしに対等に貿易を行うことが書かれていた。
捕虜の身代金は一括で払われるが、賠償金については額が大きいため10年間の分割払いとなっていた。
その10年間は対等の同盟を組んで、また10年後に同盟の見直しを行うことになっていた。
予想よりはるかに好条件のものが出てきてゲッターは驚いた。
グリプニス王国がここまで譲歩してくるとは思っていなかった。
賠償金と身代金の額を合わせると下手をすると小国くらいなら買える額だ。賠償金が分割になるのも仕方ないし、逆にその期間同盟が組めるのなら文句なかった。
「ダスクレイヴ男爵たち捕虜は無事なんだろうな?」とノクタリス伯爵が尋ねたのでヴェルデリオンは「何なら彼らの耳だけでも持ってこようか?それとも指がいいかな?大丈夫だよ、ちゃんと回復魔法で治してあげるから」と答えた。
この発言にノクタリス伯爵は青くなり、それまで表情を変えず黙っていたフィオレン王子も冷や汗を流したようだった。
ゲッターがヴェルデリオンのあまりの物言いに注意しようとしたが「ダメだよ。こんな舐められたことされて気づかないなんて」と逆にヴェルデリオンに注意された。
ヴェルデリオンは「どうせ身代金は後から自分たちで払わせるんだろ?だから国の懐は痛まないよね。賠償金だけの分割払いならそれほどの負担にならないし。それよりも同盟だよ。これだとグリプニス王国が戦争する時、エルダーミスト連合がいいように使われるよ。リスモンズ王国との矢面に立たせようとしているのが見え見えじゃないか」と怒って言った。
ヴェルデリオンは少し考えると「まずは人質かな。フィオレン王子の娘でなくていいから王族の姫をゲッターにお嫁にちょうだい。あとお互いの防衛には戦費を負担してくれるなら協力するけど、侵攻に協力するかはその時の条件次第だ。そのことをしっかり明文化してくれ」と言った。
「あと」とヴェルデリオンが言うとフィオレン王子とノクタリス伯爵はビクッとした。まだあるのかと思ったのだろう。
その様子を見てヴェルデリオンはおかしかったのか笑顔になると「サルバトールから取り上げた品は返してあげてよ。これからアトラ村に投資すれば何倍にもなって戻ってくるから、奪ったものは返して一から始めてね」と言うとフィオレンはガッカリしていた。
結局フィオレンはヴェルデリオンの出した条件を全部飲むことにした。
人質の姫についても心当たりがあるので「すぐに送ると」返事をした。
お互いにサインして誓約書を読み上げると交渉は終わった。
フィオレンにはヴェルデリオンが化け物である確信があった。正直に言うと一目見た時から只者ではない何かを感じていた。
ノクタリス伯爵に交渉を任せて様子見に徹していたのだが、相手はそうせずに交渉の場の主導権を握り続けた。
自分もそうだがノクタリス伯爵があれだけ相手に振り回されるのは初めてだろう。
国交は開かれて、これからはエルダーミスト連合との交流が持たれる。
フィオレンはヴェルデリオンと言う名の妖精の情報を集めることを心に誓ったのであった。
ゲッターはアトラ村への帰り道、ヴェルデリオンからひたすら説教をされていた。
「相手が大国っていうことから、自分たちを下に見過ぎだよ。もっとエルダーミスト全体の利益を見ないとね」とヴェルデリオンに言われてゲッターは「面目ありません」と下を向いてしまう。
ヴェルデリオンはニヤっと笑うと「お嫁さんが来るまでにぼくがゲッターに帝王学を教えるよ」と言った。
「本当に結婚しないといけないのか?」とゲッターが言うので「さっきまでその話をしていたでしょ!今さら何を言ってるの?」とヴェルデリオンは言った。
それからポンっと手を打つと「ゲッター大丈夫だよ!アイナは側室にすればいいから。みんなを大事にする方法も帝王学でぼくが教えてあげるから安心してね」とヴェルデリオンは笑った。
もうなるようにしかならないとゲッターは覚悟を決めたのであった。
⭐️⭐️⭐️
❤️応援されるととても喜びますのでよかったらお願いします。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで
六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。
乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。
ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。
有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。
前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる