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第二章
第47話 正義の裁き
静寂が、謁見の間を支配している。
誰もが――国王陛下の言葉を、待っている。
「バザササール侯爵」
国王陛下の声が、響く。
その声は、さらに厳粛だ。
「……はい」
バザササール侯爵が、震える声で答える。
「ここに、お前の罪は明らかになった」
「……」
「改めて、確認する」
国王陛下は、書類を手に取る。
「お前は――パイナッパー伯爵を唆し、『エレノア・ヴァルディスが北方交易を潰そうとしている』という虚偽の情報を流した」
「……」
「これにより、国策を妨害し、外交関係を悪化させた」
国王陛下の声が、厳しくなる。
「さらに――エレノア・ヴァルディスを陥れるため、町に使者を送り、中傷の噂を広めた」
列席者たちが、ざわめく。
「エレノア・ヴァルディスは、第三王子レオニスの正式な妻である」
「……」
「王族の妃を中傷することは――王家への不敬に当たる」
その言葉に、重臣たちも厳しい表情で頷く。
「加えて――」
国王陛下は、サナサリリアを見る。
「娘のサナサリリアを、ヴァルディス領に押しかけさせ、『第二夫人になる』などと法を無視した主張をさせた」
サナサリリアは、震えている。
「これは――婚姻制度への冒涜であり、王家の権威を貶める行為である」
国王陛下は、立ち上がる。
その姿は――威厳に満ち、圧倒的だ。
「以上の罪により――」
謁見の間全体が、息を呑む。
「バザササール侯爵、お前を――爵位剥奪とする」
「……っ!」
バザササール侯爵の顔が、真っ青になる。
彼の体が、ぐらりと揺れる。まるで――地面が崩れたかのように。
爵位剥奪。
それは――貴族としての地位を、完全に失うことを意味する。
「領地は、王家が没収する」
「そんな……」
バザササール侯爵の声が、絞り出される。
「代々受け継いできた領地を……お前が、自ら捨てたのだ」
国王陛下は、冷たく言う。
「国策を妨害し、王家を冒涜した者に――領地を治める資格はない」
「……」
バザササール侯爵は、何も言えない。
ただ――床に手をつき、項垂れるだけだ。
列席者たちは――静かに、その様子を見守っている。
同情する者は、いない。
自業自得だと――誰もが思っている。
「次に――」
国王陛下は、サナサリリアを見る。
「サナサリリア・バザササール」
「……はい」
サナサリリアは、涙を流しながら答える。
「お前は――レオニスの『第二夫人』になろうとした」
「……」
「この国は、一夫一妻制である」
国王陛下は、厳しく続ける。
「それを知りながら、法を無視し、王族の婚姻に介入しようとした」
「で、でも――」
サナサリリアは、必死に言い返そうとする。
「私、レオニス様のことが――」
「黙りなさい」
国王陛下の声が、鋭く響く。
サナサリリアは、ビクッと体を震わせる。
「お前の感情など、関係ない」
「……」
「法を破ろうとした――それが、罪なのだ」
国王陛下は、ため息をつく。
その表情には――呆れと、失望が混じっている。
「お前は――まだ若い」
「……」
「だが、愚かだ」
その言葉に、サナサリリアは唇を噛む。
「よって――」
国王陛下は、判決を下す。
「娘サナサリリアは、修道院に入れ」
「……えっ」
サナサリリアの顔が、真っ青になる。
「修道院にて、五年間――祈りと労働に専念せよ」
「嫌! 嫌ですわ!」
サナサリリアは、泣き叫ぶ。
「修道院なんて、嫌! 私、レオニス様と――」
「サナサリリア」
バザササール侯爵が、娘の名を呼ぶ。
「……お父様」
「……諦めなさい」
その声は――力なく、弱々しい。
「もう――すべて、終わったんだ」
「……っ」
サナサリリアは、泣き崩れる。
床に手をつき、嗚咽を漏らす。
その姿は――哀れだった。
だが――列席者の誰も、同情しない。
彼女は――自分の欲望のために、法を破ろうとしたのだから。
「判決は、以上である」
国王陛下は、座り直す。
「衛兵、二人を連れて行け」
「はっ」
衛兵たちが、バザササール侯爵とサナサリリアに近づく。
「立ちなさい」
「……」
バザササール侯爵は、ゆっくりと立ち上がる。
その背中は――丸く、小さく見える。かつての威厳は、もうどこにもない。
サナサリリアは――泣きながら、立ち上がる。
「嫌……嫌ですわ……」
彼女は、まだ泣き続けている。
だが――もう、誰も助けてくれない。
二人は、衛兵に連れられて――謁見の間を出ていく。
バザササール侯爵は、一度だけ――振り返る。
その目には――後悔が滲んでいる。
だが――もう、遅い。
扉が閉まると――。
謁見の間には、静寂が訪れる。
列席者たちは、顔を見合わせる。
「……厳しい判決だったな」
「いや、当然だろう」
「王家を冒涜したんだ。爵位剥奪は妥当だ」
「娘も、修道院か……」
「自業自得だな」
小声で、囁き合う。
国王陛下は、立ち上がる。
「エレノア・ヴァルディス、レオニス」
「はい」
二人は、前に進み出る。
エレノアは、落ち着いた表情で立っている。レオニスは、その隣に寄り添っている。
「お前たちは――よくやった」
国王陛下は、優しく微笑む。
「この度の件――お前たちの冷静な対応と、的確な判断が、事態を解決に導いた」
「……ありがとうございます」
二人は、深く頭を下げる。
「エレノア」
「はい」
「お前の報告書は、素晴らしかった」
国王陛下は、満足そうに言う。
「数字で真実を示し、パイナッパー伯爵を納得させた――それは、見事だった」
「ありがとうございます」
エレノアは、心から感謝する。
その目には――達成感と、安堵が混じっている。ようやく――すべてが、終わったのだ。
「レオニス」
「はい」
「お前も、エレノアをよく支えた」
国王陛下は、レオニスを見る。
「妻を守り、共に戦った――それは、立派だった」
「……ありがとうございます」
レオニスは、誇らしげに答える。
彼の表情には――エレノアへの愛情が、滲んでいる。
「これからも――」
国王陛下は、二人を見つめる。
「共に、国のために尽くしてくれ」
「はい」
二人は、力強く頷く。
誰もが――国王陛下の言葉を、待っている。
「バザササール侯爵」
国王陛下の声が、響く。
その声は、さらに厳粛だ。
「……はい」
バザササール侯爵が、震える声で答える。
「ここに、お前の罪は明らかになった」
「……」
「改めて、確認する」
国王陛下は、書類を手に取る。
「お前は――パイナッパー伯爵を唆し、『エレノア・ヴァルディスが北方交易を潰そうとしている』という虚偽の情報を流した」
「……」
「これにより、国策を妨害し、外交関係を悪化させた」
国王陛下の声が、厳しくなる。
「さらに――エレノア・ヴァルディスを陥れるため、町に使者を送り、中傷の噂を広めた」
列席者たちが、ざわめく。
「エレノア・ヴァルディスは、第三王子レオニスの正式な妻である」
「……」
「王族の妃を中傷することは――王家への不敬に当たる」
その言葉に、重臣たちも厳しい表情で頷く。
「加えて――」
国王陛下は、サナサリリアを見る。
「娘のサナサリリアを、ヴァルディス領に押しかけさせ、『第二夫人になる』などと法を無視した主張をさせた」
サナサリリアは、震えている。
「これは――婚姻制度への冒涜であり、王家の権威を貶める行為である」
国王陛下は、立ち上がる。
その姿は――威厳に満ち、圧倒的だ。
「以上の罪により――」
謁見の間全体が、息を呑む。
「バザササール侯爵、お前を――爵位剥奪とする」
「……っ!」
バザササール侯爵の顔が、真っ青になる。
彼の体が、ぐらりと揺れる。まるで――地面が崩れたかのように。
爵位剥奪。
それは――貴族としての地位を、完全に失うことを意味する。
「領地は、王家が没収する」
「そんな……」
バザササール侯爵の声が、絞り出される。
「代々受け継いできた領地を……お前が、自ら捨てたのだ」
国王陛下は、冷たく言う。
「国策を妨害し、王家を冒涜した者に――領地を治める資格はない」
「……」
バザササール侯爵は、何も言えない。
ただ――床に手をつき、項垂れるだけだ。
列席者たちは――静かに、その様子を見守っている。
同情する者は、いない。
自業自得だと――誰もが思っている。
「次に――」
国王陛下は、サナサリリアを見る。
「サナサリリア・バザササール」
「……はい」
サナサリリアは、涙を流しながら答える。
「お前は――レオニスの『第二夫人』になろうとした」
「……」
「この国は、一夫一妻制である」
国王陛下は、厳しく続ける。
「それを知りながら、法を無視し、王族の婚姻に介入しようとした」
「で、でも――」
サナサリリアは、必死に言い返そうとする。
「私、レオニス様のことが――」
「黙りなさい」
国王陛下の声が、鋭く響く。
サナサリリアは、ビクッと体を震わせる。
「お前の感情など、関係ない」
「……」
「法を破ろうとした――それが、罪なのだ」
国王陛下は、ため息をつく。
その表情には――呆れと、失望が混じっている。
「お前は――まだ若い」
「……」
「だが、愚かだ」
その言葉に、サナサリリアは唇を噛む。
「よって――」
国王陛下は、判決を下す。
「娘サナサリリアは、修道院に入れ」
「……えっ」
サナサリリアの顔が、真っ青になる。
「修道院にて、五年間――祈りと労働に専念せよ」
「嫌! 嫌ですわ!」
サナサリリアは、泣き叫ぶ。
「修道院なんて、嫌! 私、レオニス様と――」
「サナサリリア」
バザササール侯爵が、娘の名を呼ぶ。
「……お父様」
「……諦めなさい」
その声は――力なく、弱々しい。
「もう――すべて、終わったんだ」
「……っ」
サナサリリアは、泣き崩れる。
床に手をつき、嗚咽を漏らす。
その姿は――哀れだった。
だが――列席者の誰も、同情しない。
彼女は――自分の欲望のために、法を破ろうとしたのだから。
「判決は、以上である」
国王陛下は、座り直す。
「衛兵、二人を連れて行け」
「はっ」
衛兵たちが、バザササール侯爵とサナサリリアに近づく。
「立ちなさい」
「……」
バザササール侯爵は、ゆっくりと立ち上がる。
その背中は――丸く、小さく見える。かつての威厳は、もうどこにもない。
サナサリリアは――泣きながら、立ち上がる。
「嫌……嫌ですわ……」
彼女は、まだ泣き続けている。
だが――もう、誰も助けてくれない。
二人は、衛兵に連れられて――謁見の間を出ていく。
バザササール侯爵は、一度だけ――振り返る。
その目には――後悔が滲んでいる。
だが――もう、遅い。
扉が閉まると――。
謁見の間には、静寂が訪れる。
列席者たちは、顔を見合わせる。
「……厳しい判決だったな」
「いや、当然だろう」
「王家を冒涜したんだ。爵位剥奪は妥当だ」
「娘も、修道院か……」
「自業自得だな」
小声で、囁き合う。
国王陛下は、立ち上がる。
「エレノア・ヴァルディス、レオニス」
「はい」
二人は、前に進み出る。
エレノアは、落ち着いた表情で立っている。レオニスは、その隣に寄り添っている。
「お前たちは――よくやった」
国王陛下は、優しく微笑む。
「この度の件――お前たちの冷静な対応と、的確な判断が、事態を解決に導いた」
「……ありがとうございます」
二人は、深く頭を下げる。
「エレノア」
「はい」
「お前の報告書は、素晴らしかった」
国王陛下は、満足そうに言う。
「数字で真実を示し、パイナッパー伯爵を納得させた――それは、見事だった」
「ありがとうございます」
エレノアは、心から感謝する。
その目には――達成感と、安堵が混じっている。ようやく――すべてが、終わったのだ。
「レオニス」
「はい」
「お前も、エレノアをよく支えた」
国王陛下は、レオニスを見る。
「妻を守り、共に戦った――それは、立派だった」
「……ありがとうございます」
レオニスは、誇らしげに答える。
彼の表情には――エレノアへの愛情が、滲んでいる。
「これからも――」
国王陛下は、二人を見つめる。
「共に、国のために尽くしてくれ」
「はい」
二人は、力強く頷く。
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