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再び訪れた静けさの中で新汰はまた深くため息を吐く。
今日はバイトもないので帰るだけなのだが、自宅の居心地の悪さを考えるとなかなか腰があがらない。
その時、スマホがぶるっと震えた。
兄かもしれない。
内心ドキドキとしながらスマホを開く。
だが、そこにあった名前は兄ではなかった。
『新汰くん、あれからスマホの調子はどう?』
升谷という名前とともに、短いメッセージが届いている。
落ち込んでる今はあまり見たくない相手だ。
「……チッ」
新汰は小さく舌打ちをすると文字を打った。
『別に何ともないです』
あの日、新汰が床に落としていたスマホを升谷が拾い帰り際に渡してくれた。
ちゃんと正常に動いている確認はしなかったが、今のところ特に何の問題もなく使えている。
数秒後、またメッセージが届いた。
『写真のところも見た?』
「…写真?」
新汰はホーム画面から写真をタップした。
最近新汰が撮影した写真がズラリと並んでいる。
ふと、一番下の最新の場所に動画を見つけた。
「…動画?」
一瞬首を傾げたがすぐに思い出す。
そういえば升谷の店で寝たふりをしながら動画を撮影していたんだった。
升谷が新汰に触ってくると予想して証拠用にと思っていたが、予想は外れ升谷は新汰に触れてこなかったのだ。
あの時升谷は確か…
新汰はハッとした。
升谷は新汰には触れない代わりに、なぜかオナニーを始めたのだ。
目を閉じていたため、目視はしていないがあの音は間違いなくやっている。
つまりそれを確認できる動画がここに残っているということになる。
新汰はゴクリと唾を飲んだ。
欲しかったものとは違うが、他人のオナニーがどういうものか興味はある。
それに、上手くいけばこの動画を強請のネタにする事もできそうだ。
卑怯さは増すが、恥ずかしい動画をバラまかれたくなかったら兄と別れろと脅迫する事もできる。
新汰は荷物を掴むと、急いで校舎内のトイレへ向かった。
あらかた授業が終わった校舎内は人も疎らでちょうどいい。
ひと気のないトイレの個室に入ると、新汰はポケットからスマホを取り出した。
写真を開き、動画を画面上に表示すると再生を押す。
まず画面に現れたのは見切れた新汰の顔だった。
そこからカメラは升谷の店の天井や店内を映す。
慌しく景色が走り、視線が低くなる。
新汰がソファ席へと移動したのだ。
固定した位置がズレているかどうかは賭けだったが、カメラは奇跡的に新汰の目の前にあったソファを真正面でとらえていた。
今日はバイトもないので帰るだけなのだが、自宅の居心地の悪さを考えるとなかなか腰があがらない。
その時、スマホがぶるっと震えた。
兄かもしれない。
内心ドキドキとしながらスマホを開く。
だが、そこにあった名前は兄ではなかった。
『新汰くん、あれからスマホの調子はどう?』
升谷という名前とともに、短いメッセージが届いている。
落ち込んでる今はあまり見たくない相手だ。
「……チッ」
新汰は小さく舌打ちをすると文字を打った。
『別に何ともないです』
あの日、新汰が床に落としていたスマホを升谷が拾い帰り際に渡してくれた。
ちゃんと正常に動いている確認はしなかったが、今のところ特に何の問題もなく使えている。
数秒後、またメッセージが届いた。
『写真のところも見た?』
「…写真?」
新汰はホーム画面から写真をタップした。
最近新汰が撮影した写真がズラリと並んでいる。
ふと、一番下の最新の場所に動画を見つけた。
「…動画?」
一瞬首を傾げたがすぐに思い出す。
そういえば升谷の店で寝たふりをしながら動画を撮影していたんだった。
升谷が新汰に触ってくると予想して証拠用にと思っていたが、予想は外れ升谷は新汰に触れてこなかったのだ。
あの時升谷は確か…
新汰はハッとした。
升谷は新汰には触れない代わりに、なぜかオナニーを始めたのだ。
目を閉じていたため、目視はしていないがあの音は間違いなくやっている。
つまりそれを確認できる動画がここに残っているということになる。
新汰はゴクリと唾を飲んだ。
欲しかったものとは違うが、他人のオナニーがどういうものか興味はある。
それに、上手くいけばこの動画を強請のネタにする事もできそうだ。
卑怯さは増すが、恥ずかしい動画をバラまかれたくなかったら兄と別れろと脅迫する事もできる。
新汰は荷物を掴むと、急いで校舎内のトイレへ向かった。
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ひと気のないトイレの個室に入ると、新汰はポケットからスマホを取り出した。
写真を開き、動画を画面上に表示すると再生を押す。
まず画面に現れたのは見切れた新汰の顔だった。
そこからカメラは升谷の店の天井や店内を映す。
慌しく景色が走り、視線が低くなる。
新汰がソファ席へと移動したのだ。
固定した位置がズレているかどうかは賭けだったが、カメラは奇跡的に新汰の目の前にあったソファを真正面でとらえていた。
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